出久君の叔父さん(同学年)が、出久君の運命を変えるようです。Season2 作:SS_TAKERU
今回より、Season2の第3章 インターン編をお送りします。
少し短めですが、お楽しみ頂ければ、幸いです。
第13話:
雷鳥side
「さぁ、今日から1週間の始まりだ。
全校朝会後の
うん、週末は出久絡みで
「ごめんなさい。いいかしら、先生」
そんな事を考えていると、梅雨ちゃんが手を上げ―
「全校朝会でお話に出てた『ヒーローインターン』って、どういうものか聞かせてもらえないかしら?」
と、質問していた。
「そういや、校長の話に出てたな」
「あぁ、俺も気になっていた」
「先輩方の多くが取り組んでらっしゃるとか…」
梅雨ちゃんの質問に便乗する形で、瀬呂と常闇も声を上げ、八百万も手を上げた。相澤先生は面倒臭そうに頭を掻きながら…
「それについては後日やるつもりだったが………そうだな。先に行っておく方が、合理的か…」
「平たく言うと、『校外でのヒーロー活動』。以前行ったプロヒーローの下での職場体験…その
俺達に説明してくれた。
「はぁ~そんな制度あるのか…」
その説明に納得したような声を上げる麗日。だが、何か違和感があったのだろう。
「……………」
暫し黙り込み―
「体育祭の頑張りは、何だったんですか!?」
突然麗かではない表情で叫びだした。
「たしかに…! インターンがあるなら、体育祭でスカウトを頂かなくても、道が拓けるか」
「まぁ、落ちつけよ。麗かじゃねぇぞ」
その叫びに飯田が反応し、砂藤が麗日を宥めに入る。一方、相沢先生は、麗日の反応を予想していたのだろう。
「
「授業の一環ではなく、生徒の任意で行う活動だからな」
「逆を言えば、体育祭で
「元々は、各事務所が募集する形だったが、雄英生徒引き入れの為に
淀みなく淡々と追加の説明を行い―
「早とちりして、すみませんでした…」
麗日も落ち着きを取り戻した。
「仮免を取得したことで、より本格的・長期的に活動へ参加できる」
「ただ、1年生での仮免取得はあまり例が無いこと。
「まぁ、体験談なども含め、後日ちゃんとした説明と今後の方針を話す。こっちも都合があるんでな」
相澤先生はそう言うと―
「じゃ…待たせて悪かったマイク」
待機していたプレゼント・マイク先生に後を任せて、教室を出て行った。
「一限は、英語だぁぁぁぁぁっ! すなわち俺の時間!」
「今日もノリノリのアゲアゲでいくぜぇぇぇっ!」
相澤先生と入れ替わりで入ってきたプレゼント・マイク先生は、テンション高く授業を始めるが…テンションの割に内容が普通なんだよなぁ…。
出久side
今日の授業も無事終了し、
「さて、夕食は何を作るか…」
「冷蔵庫に茹で蛸が入っていたし、冷凍庫にはベビーホタテと、むきエビもあった筈だよ」
「なら…魚介メインでいくか」
そんな事を話しながら、歩いていると―
「…雷鳥兄ちゃん、あれって…」
約15m先、正面向かって右側の壁に
壁から人の顔が三分の一だけ生えている。そうとしか表現出来ない…実に奇妙な光景だ。
「あー…まだまだ暑いからな。
「…そうだね」
雷鳥兄ちゃんにそう言われ、僕もその顔を無視して、その前を通過する。すると―
「無視するなんて酷いなぁ!」
その顔は壁の中に引っ込み、今度は数m先の地面から生えてきた。一体何だ!? 何がしたいんだ? この人?
「出久、構うな。相手にすると調子に乗るぞ」
「う、うん…」
全く気にならない訳じゃないけど…僕は雷鳥兄ちゃんの後に続いて、ゴミ捨て場へ直行。ゴミを捨てると―
「アハハハハハハッ! ここまで無視されると、ちょっと凹むなぁ!」
「いや、自分でもこんな登場すれば、避けられるだろうって思うんだよね! 極稀に!」
背後で響く声を振り払う様に、小走りで
でもあの人…どこかで見た覚えがあるんだよなぁ…
雷鳥side
さて、夏の暑さにやられた変人の事は忘れて、夕食作りに取り掛かろう。
俺の担当は、手伝いの常闇と共に
「吸阪、
「あぁ、ジャーマンポテトのアレンジ版…
「ルルイエ…だと?」
おっ、やはり常闇は反応したか。ネタをわかってくれて結構なことだ。
「あぁ、狂おしいほどに美味いから、期待していてくれ。まずは野菜の下ごしらえ。ジャガイモの皮を剥いて半分にカットする」
「心得た」
皮を剥き、半分にカットしたジャガイモは、2人で手分けして5mm厚にスライス。その後、5cm程度にカットしたサヤインゲンと共に、耐熱容器に入れて3分ほど電子レンジで加熱する。
「フライパンにオリーブオイルと大蒜の微塵切り、そして
「なるほど…それにしても、この大蒜と烏賊の香り…空腹の身にはなかなか強烈だ」
常闇の言うとおり、大蒜の匂いがだいぶ立ってきたな。ここへジャガイモとサヤインゲンを加え、更に―
「
「おぉ…大地の眷属が優勢だったフライパン内の勢力図が、一気に塗り替えられていく…」
常闇もノッてくるねぇ。ここまで来たら、ホラーチックに仕上げていきますか。
「魔を祓う為に白ワインを少量注ぎ、アルコールが飛んだら…ほれ、一口味見だ」
「…うむ、ちょうど良い塩加減だ」
「塩加減はこれで良し…仕上げに黒胡椒とレモン汁を振りかけて…ルルイエポテトの完成だ」
大皿にルルイエポテトを盛り付けて…他のメニューも完成したみたいだな。さぁ、夕食の時間だ。
お茶子side
「そ、それでは、いただきます!」
「「「「「いただきます!」」」」」
飯田君の号令で、始まる夕食。メニューは―
・ルルイエポテト*1
・シラスと玉葱のかきたま汁*2
・長芋とオクラと納豆の和え物*3
・人参とピーマンの金平*4
・タコ飯*5
以上5品。いつもなら、お喋りが飛び交う賑やかな食卓なんだけど、今日はちょっと大人しめ…
「うん、このタコ飯。炊き込んだタコが良い味出しているわ。それに混ぜ込まれた紫蘇と生姜の千切りも、良いアクセントね。あと、この微かな酸味は…梅かしら?」
「えぇ、炊き込む時に隠し味として、叩いた梅肉を少量加えてみたの。お口に合ったなら何よりだわ」
「流石ね、蛙吹さん。このほのかな酸味が疲れた体には心地よいわ」
「疲労というより、ミッドナイトさんの場合は飲みす―」
「何か言ったかしら? 相澤君」
「………いえ」
なんで、相澤先生だけじゃなく、ミッドナイト先生まで、ご飯食べに来とるん!?
「慣れない寮生活で、生徒達もストレスが溜まっているようでな。普通科の方では喧嘩騒ぎも起きている」
「だから、私達教師が定期的に顔を出して、寮生活での悩みや不満を聞いていこうって話になったのよ」
「まぁ、A組はトラブルの種になるような事は無いから、安心なんだけどね。いやぁ、
ミッドナイト先生はそう説明していたけど…多分、
雷鳥side
さて、ミッドナイト先生が夕食を食べていってから3日後―
「それじゃあ、先日話した通り…本格的にインターンの話をしていこう」
授業の中で、インターンについて説明が行われる事になった訳だが…
「入っておいで」
どうやら、相澤先生は誰かを呼んでいたようだ。これは、体験談なんかを聞く流れ…かな?
全員の視線が入り口に集中する中、ドアが開き―
「職場体験とどういう違いがあるのか。直に経験している人間から話してもらう」
3人の男女が入室してきた。その先頭に立つのは、この前遭遇したあの変人じゃないか。
「多忙な中、都合を合わせてくれたんだ。心して聞くように」
「現雄英製の中でもトップに君臨する3年生3人………」
「通称、ビッグ3の皆だ」
あの似非タ〇タン…雄英ビッグ3の1人だったのか。
『インターン編』の頃は、仕事に追われていたから…
まぁ、俺達よりも先を進んでいる先輩方から話を聞けるんだ。しっかり学ばせていただくとしよう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。