出久君の叔父さん(同学年)が、出久君の運命を変えるようです。Season2 作:SS_TAKERU
少し短めですが、お楽しみ頂ければ、幸いです。
なお、本編において、ビッグ3に対する辛辣な表現が存在します。
閲覧の際はご注意ください。
出久side
「雄英生のトップ…ビッグ
「あの人達が…的な人がいるとは、聞いてたけど…」
「びっぐすりー!」
「滅茶苦茶キレーな人いるし、そんな感じには見えねー…な?」
教室へ入って来た3人の3年生、ビッグ
そう、去年テレビで見た雄英体育祭で、成績こそ振るっていなかったけど、妙なインパクトを残していた人だ。3日前は顔の一部しか見えていなかった訳だけど…すぐに思い出せなかったのは、迂闊だった…。
隣に立つ2人も、去年までは上位にいなかった筈。雄英ビッグ
「じゃあ、手短に自己紹介頼めるか? まずは、
相澤先生に促され、天喰という名の3年生が俯いていた頭を上げた。次の瞬間―
「「「「「ッ!?」」」」」
教室の雰囲気が一変した。凄い、一瞥しただけでこの迫力!!
「………駄目だ、ミリオ…波動さん…」
…ん?
「ジャガイモだと思って臨んでも…頭部以外が人間のままで、依然人間にしか見えない…」
な、何を言ってるんだ。この人?
「どうしたら良い…? 言葉が……出て…こない…」
「頭が真っ白だ…辛いっ…!」
「帰りたい……!」
………えぇ…!?
「雄英…ヒーロー科のトップ……ですよね…?」
泣き言を言って後ろを向いてしまった天喰先輩。その姿に若干引きながら、尾白君が問いかけると―
「あ、聞いて天喰君! そういうの
「彼は蚤の『
天喰先輩に代わって、波動先輩が説明してくれた。よかった、この人は普通に説明して―
「けどしかし…ねぇねぇ、ところで、障子君は何でマスクを? 風邪? オシャレ?」
「これは昔…」
「芦戸さんは、その角折れちゃったら生えてくる? 動くの!? ね?」
「峰田君のボールみたいなのは髪の毛? 散髪はどうやるの!?」
「蛙吹さんはアマガエル? ヒキガエルじゃないよね?」
「ねぇねぇ、尾白君は尻尾で体を支えられる? ねぇねぇ、答えて。気になるの」
…前言撤回。
「天然っぽくて、可愛くね?」
「幼稚園児みたいだ」
瀬呂君や芦戸さんは、好意的に評価していたけど…人に質問しておきながら、その答えも聞かず、他の人に質問するなんて、幼稚園児がやっているならともかく、高校生がやったら、
「あ、あとあなた。轟君だよね!? ねぇ!? 何で
波動先輩が轟君へ、
「いい加減にしろ!」
雷鳥兄ちゃんが…
雷鳥side
「いい加減にしろ!」
そう叫びながら立ち上がった俺に対し、全員の視線が集中するが、俺はそれを無視。
「ビッグ
BIG
「……吸阪、とりあえず殺気を静めろ。今のままじゃ、話にならん」
「………了解です」
相澤先生に言われ、殺気を静めると―
「す、凄い殺気…だった…」
「オールマイトの弟子って、やっぱり凄いんだね…」
天喰…
「いやぁ、ごめんね! 環の小心も、ねじれちゃんの質問癖も、決して悪気があってやっている訳じゃないんだ!」
通形先輩は笑いながら2人のフォローをしていた。
「悪気が無かったから、
「あぁ…これは手厳しい。うん、俺達3人の好感度もダダ下がりだろうし…よし!」
「君達と俺とで、勝負しよう!」
「「「「「えぇぇぇぇぇっ!」」」」」
突然過ぎる通形先輩からの模擬戦の申し出に、皆は驚きの声を上げるが―
「こうなっちゃったら、俺達の
「どうでしょうね? イレイザーヘッド!?」
「……………好きにしな」
相澤先生が許可した事で、模擬戦が決定。早速TDLへ移動することとなった…。上等だ。BIG
「相澤君! 何で
TDLへの移動の途中、俺は状況を察知して駆けつけたミッドナイトさんに 厳しく問い詰められていた。
怒る気持ちもわかるが、予想外の展開で困っているのは俺も同じだ。
「……BIG
「あちゃぁ…薄々嫌な予感はしていたけど、やっぱりやらかしたか……って、それをフォローするのが、貴方の役目でしょう!」
「俺に
「…乱闘にならなかっただけ、まだマシと考えるべきね。いいわ、模擬戦の審判…私が務めます」
「お願いします」
さて、どんな結果になるか…見届けるとするか。
雷鳥side
さて、TDLに到着した俺達は、手早く準備を整えた訳だが…
「ミリオ…やめた方がいい。形式的に『こういう具合で、とても有意義です』と語るだけで十分だ」
天喰先輩が壁と睨めっこしながら、模擬戦をやめるよう言い出した。本気で止める気あるなら、こっちを見て話せよ…。
「皆が皆、上昇志向に満ち満ちているわけじゃない。
「あ、聞いて! 知ってる! 昔、挫折しちゃってヒーロー諦めちゃって、問題起こしちゃった子がいたんだよ。知ってた!? 大変だよねぇ、通形。ちゃんと考えないと辛いよ。これは辛いよー」
お優しい先輩方…言ってくれるねぇ…。
「待ってください。我々はハンデ有とはいえ、プロとも戦っている。
「それでも、そんな心配される程……俺ら雑魚に見えますか…?」
常闇と切島の声からも若干の怒気が感じられ、ミッドナイト先生は頭を抱えている。
「うーん、雑魚に見えるとは言わないよ。さぁ、始めようか。いつどこから来てもいいよ」
それでも通形先輩は涼しい顔だ。次の瞬間、切島が―
「っしゃぁ! まずは俺が―」
「悪いな。
飛び出そうとしたのを制し、俺が前に出る。
「吸阪!」
「今日の夕食、豚カツにするからさ。ここは譲ってくれ」
「……仕方ねぇ、極厚で頼むぜ」
「頼まれた」
切島と拳を合わせた直後、俺は“個性”を発動。
「それじゃあ先輩…ご指導、よろしくお願いしますよっと!!」
最初から最高速で突撃し、顔面狙いで跳び後ろ回し蹴り!
「…!」
「いきなり顔面かよ」
だが、俺の蹴りは通形先輩の顔面を
「吸阪の蹴りがすり抜けた! あれが先輩の“個性”か!?」
瀬呂の驚いた声が響く中、通形先輩は一気に床の中へ沈み…直後、俺の背後へ出現。
「ワープした!?」
「すり抜けるだけじゃねえのかよ!」
切島や峰田の驚く声と共に―
「POWERRRR!!」
カウンターの一撃を放ってきた! カウンターが命中した俺は吹っ飛んでいくが―
「………残念。そう来る事はわかってる」
すぐさま体勢を立て直し、着地。同時に、カウンターを受けた右掌を見せて、防御した事をアピールする。
「へぇ…今のが受けられたのは、久しぶりだよ! 流石はオールマイトの弟子。1年最強だけのことはあるね」
「言ったでしょう。
互いにニヤリと笑みを浮かべ、構え直す。さぁ、ここからが本番だ。
オールマイトside
「もう学校は後期日程が始まっているんだろう? 教育に専念するものだと思っていたが…」
対戦車ライフルや重機関銃ですら、破壊不可能な程分厚い特殊強化ガラス越しに、私と向き合いながら、そいつは楽し気に言葉を紡ぐ。
「僕に何を求める?」
私は、奴から向けられる小馬鹿にするような視線を振り払い、敢えて淡々とした口調で告げた。
「ケジメをつけるだけさ。オール・フォー・ワン」
最後までお読みいただき、ありがとうございました。