出久君の叔父さん(同学年)が、出久君の運命を変えるようです。Season2 作:SS_TAKERU
いつもより短いですが、お楽しみ頂ければ、幸いです。
「騒がしいな…ちっとも静かになりやしない。ちゃんと役に立っているのか、
施設の最深部へ移動を始めて5分程経ったが…頭上で響く銃声は、まだまだ鳴りやみそうにない。それでも―
「言いたかないですが…八斎會は終わりですね」
「組長と俺さえいれば、八斎會は死なない」
「殆どの子分は組長派で、俺の考えについて来やしない。俺こそが、誰よりも組長の意思を尊重しているのにな」
「まぁいい……この“完成品”と、“血清”さえあれば、
「今回の件も、考えようによっては好事家への良いネタになる。『ヒーローが恐れ、潰しににかかった薬』…奴らの好む響きだ。喜んで出資してくれるさ」
そう、まだ逆転の目は残されている。ここを脱出さえ出来れば…
出久side
「侵入者ハ全員排除スル! 射殺! 射殺!」
僕達にそう宣告し、両腕部分の銃火器。そのロックを解除する
僕は咄嗟に『黒鞭』を発動。近くに転がっていた床材や壁の破片を絡め取り―
「はぁっ!」
「迎撃!」
当然、
僕は素早く
「うぉぉぉぉぉっ!」
渾身の力で持ち上げ、そのまま一気に引っ繰り返した!
「おぉっ! 凄い力だ! 流石はオールマイトの愛弟子!」
「引っ繰り返っちまえば、軍用ドロイドも怖くないぜ!」
その光景に誰もが安堵の声を上げるけど―
「気をつけろ! 『UD210』は、転倒しても自力で起き上がる事が出来る!」
その言葉通り、
「
起き上がりの最中で無防備となっている胴体に、44MAGNUMスマッシュを一点集中の6連発で打ち込んだ!
耳障りな金属音を立てながら吹っ飛び、壁に激突した
「シ、侵入者ハ、ハ、排除……シ、射……」
断末魔の声を残し、機能を停止した。
「ふぅ…何とかなったな…しかし、こんな代物まで用意されていたとは…
冷や汗を拭いながら、そう呟く刑事さん。だけど、その言い方…凄く嫌な予感がする。
「侵入者ヲ確認!」
そう思った瞬間、声と共に現れる2体目の
すぐさま迎撃に移ろうとした瞬間、何かが僕の真横を次々と高速で通り過ぎた。それらはまるで吸い込まれるように、
「侵入者ハ排除スル! 射殺!」
その銃口を
「グリュンフリート! 今だ!」
そこへ響くサー・ナイトアイの声。僕は攻撃の主がナイトアイである事を確信しつつ、
「
胴体に蹴りを叩き込んで吹っ飛ばし、その機能を停止させた。
「戦闘用サポートアイテム、超質量印。約5kgの印鑑です。サラリーマンの風体、このアイテムはユーモアが効いてるでしょう?」
「私はこれを時速150km程度で投擲する事が出来る。まぁ、下手な銃弾程度の威力はあるでしょう」
淡々と説明しているサー・ナイトアイだけど、あの投擲の威力は下手な銃弾どころの話じゃない。
質量5kgの印鑑を時速150kmで投擲した場合の運動エネルギーは、1/2×質量×速度の2乗の公式に当てはめて計算すると…、約4341
この
有名な拳銃弾である9mmパラベラム弾で約360
「ダブルライトニングボルトォ!」
そんな事を考えていると、叫びと共に壁が破壊され、負傷したロックロックとSVC隊員を担いだ
僕達は各自の状況を素早く確認し―
「些か足止めを食ったが、これで迷宮は終わった」
「先行したルミリオンが気にかかる。急いで最深部へ向かおう」
負傷したロックロックとSVC隊員、そして警察の皆さんをこの場に残し、サー・ナイトアイ、
「ケッ、入中の拘束に、怪我人の警護の事も考えりゃそれが最善だな。オラ! 古典的なトラップに引っかかった馬鹿の事なんか居残りに任せて、さっさと足動かせ!」
「リューキュウ達、上にいる連中! 地下で分散された警官達! サンイーター! ファットガム!
「ここまで来たらあと一息だろう! 皆が稼いだ時間を無駄にするな!!」
ロックロックの悪態混じりの激励に頷き、僕達は走り出す。全ては治崎を捕える為に!
ロックロックside
「ケッ………」
全速力で最深部へ向かう奴らを見送り、人知れず舌を鳴らす。あの
俺には4つ下の妻がいる。去年の暮れには念願の…
雄英出身で
だが、蓋を開けてみりゃどうだい。どいつもこいつも、俺達より立派にヒーローしやがって!
「必ず治崎を捕えろよ…ライコウ! グリュンフリート!」
「すみません、ちょっと話を聞かせてもらっていいですか?」
背後から聞こえてきたそんな声に立ち止まり、振り返ってみると、そこに立っていたのは―
「お前…」
1週間前、エリを連れて行った忌々しい
「あの時の……」
額に青筋が浮かぶのを必死に自制し、努めて冷静に言葉を紡ぐ。
「すぐ来れるような道じゃなかった筈だが…」
「近道したんで…あなたを逮捕しに来ました」
逮捕…だと? 学生風情がたった1人で?
「………事情がわかったら、ヒーロー面か? 『学生』さん」
「あんた、あの時…残りの2人と違って、エリの事を
「……だから来た」
「訳がわからん。ヒーロー気取りのガキに付き合っている暇は無いんだ」
そう言い残し、俺は
「待てっ!」
当然、
「何っ…!」
突然平衡感覚を狂わせ、よろけた挙句に壁に頭をぶつけてしまう。
「ヒャヒャヒャヒャ! 酔っぱらっちゃったかァァ~!?」
それと同時に、天井から姿を現す八齋衆の1人、酒木。
「ウィィィ…足元がァ、おぼつかっ、おぼつかねェェなァァ!?」
「俺もだよ! だから
酒木が酔っぱらいそのものの口調で、
「………」
潜んでいたもう1人の八齋衆、音本が銃撃を仕掛ける。どうやら回避されたようだが…まぁ、良い。
たかが
「その
そう言い残して、俺と
俺は面倒が嫌いなんだ。これ以上の邪魔は起きてほしくないものだよ…。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。