出久君の叔父さん(同学年)が、出久君の運命を変えるようです。Season2 作:SS_TAKERU
少し短めですが、お楽しみいただければ幸いです。
轟side
第2試合も
「八百万」
俺は八百万へと声をかけていた。
「音声は無かったけど映像は見ていた。拳藤に…発破を掛けてくれたんだな」
「あれは…恥ずかしながら、感情の高ぶりを抑えきれず…お見苦しいところをお見せしました」
「いや…
「その事にもっと早く気が付いていたら、拳藤や鉄哲のスランプもここまで長引かなかったかもしれねぇ…」
「そんな! この件で轟さんに責任など…」
「責任云々じゃなく、行動するべきだったってことだ。八百万のおかげでその事に気づけた。ありがとう」
「い、いえ…轟さんのお役に立てたのなら、何よりですわ」
そう言うと八百万は、小走りで行ってしまった。少し顔が赤くなっていたし、勝利したとはいえ、ダメージがあったんだろう。悪い事をしてしまったな。
「天然ジゴロ…」
「まったくだわ」
吸阪や蛙吹がこっちを見ながら何か言っているが…どういう意味だ?
ブラドキングside
試合を終え、戻って来た4人の前に立った俺は―
「試合の反省点だが、もう自分達でわかっているな?」
そう問いかけた。4人は黙って頷き―
「個々の実力差もですが…一番の敗因は
代表して拳藤が敗因を口にする。
「うむ。悪くない作戦だったが、見抜かれていた時の事を考慮した立ち回りも考えておくべきだったな」
「はい、完敗です」
「そこが理解出来ているなら、俺はもう何も言わん。反省点を次に活かすように」
俺の言葉に一礼した4人を見送りつつ、俺は密かに安堵の溜め息をつく。
敗因について語る拳藤の目は実にまっすぐとしたものだった。戦いの中でスランプから脱したのは間違いないようだな。
「連敗は悔しいが…拳藤がスランプを脱した事は喜ぶべき事。その意味では、
「それでは、第3試合を開始する! 出場チームは準備を!」
轟side
「皆、悪いんだが頼みがある」
自陣に到着したところで、俺はそう言って頭を下げながら、飯田達に己の考えとその為の作戦を話す。
「委員長として思うところが無い訳では無いが…今回は、轟君の意思を尊重しよう!」
「何かあった時は、轟のフォローに回れるように動いていくよ」
「その作戦、轟に一番負担がかかる。決して無理はするなよ」
皆の了解を得ることは出来た。あとは…
「向こうのメンバーと“個性”を考えると…障子で状況把握し、轟を軸に攻めるのが一番強い。だが、この戦場は障害物だらけで、轟お得意の広範囲攻撃はやりにくい。だとすると…」
第2試合で
きっと、スランプを脱するキッカケを掴めたんだろう。だが、俺は…
「―哲クン!」
俺の短慮があの事態を引き起こしたんだ。ブラド先生は勿論、轟も気にするなって言ってたけど…そんな訳には…
「鉄哲クン!」
「ッ!?」
耳元で発せられた大声に驚きながら、声のした方を見てみると…そこには怒り顔の
「
「あ、あぁ…悪い」
「シッカリしろよ、鉄哲。ポニーが英語出ちゃうなんて本怒りだぜ!」
「
「柔軟な応対かよ柔造!!」
「
「……仕方ないか」
「
敵陣の方から、
「
強烈な渦状の衝撃波が施設を薙ぎ払いながら、俺達に向かってきた!
「ふ、伏せろぉぉぉっ!!」
咄嗟にその場に伏せたことで、俺達4人は何とか衝撃波をやり過ごせた。
「噓、だろ…」
だけど、衝撃波が全てを薙ぎ払った事で、
「悪いが
右半身に氷の鎧、左半身に炎を纏った
「まるで、悪魔…だな」
「
「たしかにヤバイけど…真正面から単騎突撃って、いくら何でも甘く見すぎじゃん」
そんな中、最初に態勢を立て直したのは
「今のうちに一時後退! 態勢を立て直そう!」
この状況で最善の判断を下してくれた。そう、最善の判断を下してくれたんだ。
「こうくる事は想定済みだ」
だけど首まで沈められているにも拘らず、全く動じていない
それぞれの死角を補うように陣形を組み、攻撃を待ち受ける。どこから来る? 右か? 左か? 背後からか?
「レシプロ…」
その時、
「上だ!」
「ストォォォォォムッ!!」
「ち、散れぇ!」
「
「連携を断つ気かよっ」
だけど、起き上がりざまにタックルを仕掛けてきた
「
「ちぃっ! 殴り合い希望かよ!」
「
「
遅れて飛び込んできた
「さてと…」
柔化した地面から難なく抜け出した
俺と2人っきりになり、顔を青くしている
「リアルスティ…いや、鉄哲」
「お前…ふざけるのもいい加減にしろよ」
「人が気にするなって言ってるのに、いつまでもウジウジしやがって…」
「お前…いつから
「な…」
「後悔させてやるよ…舐めた態度を取り続けた事をな」
さぁ、来いよ。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。