仮面伝説の終わり   作:津上幻夢

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第37話 風に舞う花の香

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ゴンは、要塞の南部の砦に敵が来るのを待ち構えていた。

 

 

『お前には、最高のステージを用意してやる。これは私に刃向かおうとした罰だ。せいぜい愛しき者と殺し合えばいい…』

 

それは多摩路秋夜に帝都を出る直前に言われた事だ。

 

この戦いは、ジョーカーだけでなく、僕にとっての戦いである。

 

ふと、彼女の顔が浮かんだ。平方言葉…なんだかんだ、ユートピアとの戦いが終わるまで一緒だったな…

 

今思えば、言葉と別れた事は正解だった。彼女にこんな茨の道を歩んで貰いたくなかった。

 

例え、どんな罵詈雑言を浴びせられてもいい…僕は、僕の信じる正義の為に戦っているんだ。それは組織一つで変えられるものではないと…

 

そうだよな、ワード。僕はいつまでもあなたの味方であり続ける。だからあなたも僕の味方であり続けてほしい。あなたの意志は、僕の意志なのだから。

 

 

「ゴン、待たせたな!」

 

そう言って現れたのは、勝治…紅蓮だった。久しぶりだ。彼の顔を見るのも。

 

「…久しぶり…だな。」俺は、再会を喜びたかった。しかし、彼にその余裕がなかった。

 

「…そうだな。だが、これから殺し合うんだ。これ以上話すことはない。」

 

そうか…そうだよな。

 

俺の方が甘かったんだな。ベルトを出現させ、光芒核を手にした。

 

「変身。」[覚醒する神話鳥…ワード、神鳥!]

 

橙色のワード、神鳥の形…これを使うと、アイツの事を思い出す。

 

こんな悪に堕ちた姿なんて見せられないな。

 

 

「そっちが来ないなら…こちらから行くまでだ!」

 

紅蓮は斧を振り上げた。

 

それを左腕のロボットアームを瞬時に反応させ掴む。

 

「お前とはあまり戦いたくない。」

 

俺は彼のベルトに手をかけた。そして、烈火核を引き抜いた。

 

片名勝治の姿に戻った彼を、左腕で軽々と投げ飛ばした。壁にぶつかり、その痛みに苦しんでいた。

 

俺は、彼に近づく。ゆっくりと、その足を進める。

 

 

 

 

「ウギャァァ!!!!」

 

 

その時だった。この要塞に響き渡る聞き覚えのある獣の声。空を駆ける黒い影。

 

俺は顔を上げた。そこには、北方から神を屠る竜があった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ウギャァァ!!!!」

 

その頃、要塞の北側では、ホープ達もまた同じものを見ていた。

 

「なんだ…あれは?」ホープが見たことのない獣に驚きを見せた。

 

「…神を屠る竜。なんでここに。」かつてその姿を見た事ある氷華は、再び現れたことを不思議に思った。

 

 

「…アイツを撃ち落とせ!」

 

ネイコスは、帝国兵にそう指示する。それに合わせて、狙撃部隊は一斉に射撃を始める。

 

彼らの放つ閃光は竜を捉える。しかし、それらは竜には全く効くことはない。

 

「…お前達も、滅ぼす!」竜は、その口を開くと帯状の光を放つ。それらは一瞬にして帝国兵を焼き尽くす。

 

「攻撃が通るまでっ!!」ネイコスは再び指示を出そうとしたが、竜の放つ攻撃の前に一瞬にして灰と化した。

 

 

「FJ軍退避!!」ホープは自身も退避しながら味方に声を上げる。

 

氷華は、竜が地上を焼き尽くす姿を呆然と見ていた。何故、こんな事に…

 

「国山さんも!」ホープは、彼女にも呼びかける。その声に言われるまま彼女もそこを立ち去った。

 

 

 

 

 

 

 

竜は要塞の中央部の上空へと翼を動かし進む。

 

 

「あれは!」激闘を繰り広げていたフューチャ、蘭舞、エータスはその動きを止め空を見上げる。

 

「…白き竜…ワードが倒したはず…!」エータスは、前に聞いたことがあった事を思い出すが、それよりも目の前で起きた事の衝撃が上回った。

 

北の方から竜の攻撃から避難すべく逃げてきた帝国兵が現れた。

 

「逃げろ!」「うぁぁ!」しかし、彼らもまた光によって焼き尽くされる。

 

「逃げざる終えないか…」生き残った帝国兵と共に、エータスはその場から離脱する。

 

「おい待て!」フューチャが焦って彼を追おうとするのを、蘭舞は止めた。

 

「待った、ここは逃げた方がいい。私達も巻き込まれかねない。」

 

「…分かった。急ごう。」フューチャ達は、要塞から撤退を決め門へと急ぐ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おいあれって!」

 

神を屠る竜の姿は、ワード達に衝撃を与えた。彼らにとってそれは地獄の再来、言葉が暴走しているという事だ。

 

「…言葉、なんで…」

 

神を屠る竜は、ワードの姿を見つけると、急降下し、地面に勢いよく着陸する。

 

「…ゴン…ようやく見つけた。」

 

「言葉…!なんでまたその姿に。」

 

「習得したのよ。いつか、この力を制御できればゴンの役に立つって。でも、その力で倒す事になるなんて、思っていなかったわ!」竜は、腕を伸ばしワードを掴む。

 

そして、その腕を彼ごと城壁に打ちつけ、引きずる。

 

火花が散り、ワードの装甲を抉る。

 

「ゴン…あなたをここで止める!」

 

その腕を地面に放り投げ、ワードに強烈な一撃を与える。

 

その攻撃に、ワードは地面に倒れる。土埃が鎧に纏わりつく。

 

 

「…次で終わりにする。」

 

 

「…言葉…」

 

 

 

竜は再び光を溜める。その光が徐々に集まり、太陽のようになったその時、その光が爆散する。

 

 

「ウギャァァ!!!!」

 

 

それと同時に響く声は激痛による苦しみの声だった。

 

 

竜の頭上には、翼を広げて左腕を伸ばしたワードの姿があった。

 

ワードは、一瞬の隙を突き竜の力を逆手に利用したのだ。

 

 

 

 

その攻撃に、竜は倒れ平方言葉の姿に戻ってしまう。

 

「ゴン…」

 

「言葉!」片名が駆け寄る。

 

ワードは地上に降り立つと自身の変身を解いた。

 

「2人とも、俺には勝てない…」

 

塾屋は、寂しさも混ざっている声で言う。

 

「…ここは引いてくれ。お前達をここで殺すつもりはない。」

 

「そう言われて、引けるかよ!」片名は立ち上がる。

 

「ゴン!目を覚ませ!お前はこのままでいいのかよ!」

 

「…もう俺1人でいい悪いなんて決められないんだよ!俺の事を何も知らない癖に!俺がどれだけ悩んでこの選択をしたか!」自身の事を分かろうとしない片名に塾屋は怒りを露わにした。自身が組織とワードの言葉に悩み続けてきたか。

 

「…そんなの、分かりたくもない!裏切る奴の気持ちなんて…そんなもの!」片名はそう言い放った。言葉も、それに頷く。それを見た彼の手は震えていた。

 

「…そうかよ…!」彼は要塞の東側を向き、歩き始めた。

 

「今の言葉で踏ん切りがついた。もうお前達は友でもなんでもない。」

 

そう言うと彼はその場を立ち去った。

 

「待ちやがれ!っ」片名は追いかけようとするが、身体中の痛みがそれを止めた。

 

 

「2人とも!」そこへ現れたのは、黒羽風香だった。

 

「風香さん。ゴンが…」

 

片名はゴンが逃亡した事を話す。それに風香は表情を変えず頷いた。

 

「後は私に任せてくれ。」そう言って立ち上がる。

 

「待って…!」その彼女を、平方は止めた。

 

平方は、自身の内側から光り輝く何かを取り出した。それと同時に、彼女の身体瓦礫に透き通り始めた。

 

「これを…!」

 

風香がそれを手に取ると、『神滅』という核へと変わった。

 

「これで…ゴンを止めて…。できなかったら、承知しないんだから、恋敵(風香)さん!」その言葉を最後に平方言葉は、存在が消えた。

 

「言葉…!」片名は、彼女の消滅に目を見開いた。

 

風香は、それを見届けるとゴンが逃亡した方向に走り出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…このまま撤退か…」ゴンはそう呟いた。

 

 

「ゴン!」その時、彼を呼ぶ声がした。黒羽風香だった。

 

「風香さん…」かつて心を許した彼女の登場に、彼は懐かしさを感じた。

 

「戦う前に、一つ聞かせて欲しい。」風香は言う。

 

しかし、彼は黙ったままだ。

 

「…なんで私達を裏切ったんだ?」

 

「…貴女も、勝治達と同じだろ。」それを理解しようとしなかった彼の名を出した。

 

「…私は、貴方が裏切るなんて信じられない。教えて…!」

 

「…あの人は、戦う必要のない世の中を作ると、俺に言った。」

 

あの人とは秋夜のことだろう。彼は過去の話を始めた。

 

「俺はそれを信じた。ワードが望んでいた世界だから…でも、その世界は俺やワードが望んでいた世界とは真逆だった。」

 

「なら、なんで私達の所に帰ってこなかったの?」彼女は当たり前の質問をする。

 

「…帰りたかった。でも、出来なかった。俺の身体には、秋夜の指示でいつでも消せる様自爆装置が取り付けられている。」

 

「自爆装置!」その言葉に彼女は耳を疑った。そんなものが本当にあるのかと言う驚きもあるが、それが彼の体にあるとは思っても見なかった。

 

「…だから、帰れなかった。」

 

「…これからどうするの?」風香は聞く。

 

「俺は、もう帰れない。だからこそ、貴女に倒される事を最期に望みたい。それしか、方法はない。」そう言うと、彼は矛盾核を取り出した。

 

「…分かった。その望み、私が叶える。雷鳴の如く、お前を倒す!」彼女もブレスを構える。

 

「「変身!!」」

 

[change!rider Force!]

 

[矛盾する運命…ワード、矛盾!]

 

2人は、それぞれワードとフォースに変身した。同じ時代に生まれた2人の戦士の戦いの火蓋が、今落とされた。

 

最初に攻撃を仕掛けたのはフォースだ。クローバークロッサーの刃がワードに迫る。ワードが盾でそれを弾き飛ばす。

 

彼は体を捻らせ、右脚を彼女の体にぶつける。彼女はその勢いで後ろへと動く。

 

ワードは右腕の矛で彼女の左肩に斬撃を与える。フォースは地面を転がる。

 

「ぐっ!」左肩に激痛を感じた。相手が本気である事を再確認した。

 

「俺は本気だ。貴女を倒す覚悟も…覚悟も出来てる!」

 

[跳躍する速さ…ワード、跳速!]

 

跳速の形に姿を変えたワードは、左腕の弓矢で彼女に狙いを定める。

 

「…負けてばかりじゃいられない!」

 

放たれた複数の矢がフォースを狙う。しかし、それを間一髪避ける。その彼女の腰のベルトには金色の強化バックルが装着されている。

 

[The rider is next stage! Force 2nd!]

 

鍬形虫形の鎧が生成される。ワードはそれに攻撃を試みるが、破壊はできず離散する。それらはフォースの身体に次々と装着される。フォース2ndを形成しライダーバスターを手にする。大剣状態の武器をワードに連続して振り下ろす。

 

移動能力に長け、装甲が薄い跳速の形は大ダメージを受けて地面に倒れる。

 

「このままトドメを!!」フォースは剣を振り下ろす。

 

[剛力の魂…ワード、剛力!]倒れているワードは咄嗟に剛力の形に変身、剣を取り出し攻撃を防いだ。

 

そのまま起き上がり、フォースと剣を押し付け合う。刃が擦れる音と火花が散り、強大な力がぶつかり合う。

 

[Force Unite Arthur!ForceⅢ!unicorn!]フォースはアーサーの力を纏ったフォースⅢユニコーンへと変身、ライダーバスターが大剣エクスカリバーに変化し、剛力の形を押し倒す。

 

[EXTREME crush!]突風を纏った斬撃をワードに浴びせる。ワードは、咄嗟に核を入れ替え左腕の盾を突き出し防いだ。

 

[烈火を纏いしワード、烈火!]

 

烈火の形に変身したワードは、炎を左腕に纏いそれをフォースに投げつける。

 

[Force Unite Hinawa!ForceⅢ!phoenix!]

 

フォースⅢフェニックスに変身することでその炎を吸収、逆にノブナガジュウへ流し込み、弾丸として放つ。

 

ワードはそれを盾で弾き飛ばす。流れ弾が後ろで爆発する。

 

彼はは、三又の槍を構えて走り出す。そしてフォースに対して振り下ろす。

 

フォースは銃でその槍の攻撃を防ぐ。

 

そして炎を纏った右脚でワードを蹴り飛ばす。

 

 

[Force Unite HOPE!ForceⅢ’!]

 

フォースⅢ’へと変身すると、再びクローバークロッサーを構える。

 

「このまま倒す!」フォースはクローバークロッサーを突き出す。

 

ワードはその攻撃で弾き飛ばされる。

 

「…そうだ、そうして本気を出せ!」

 

[光芒の如く輝くワード、光芒!]金色のワード、光芒の形へ変身すると、光の如く前進し一気にフォースとの間合いを詰める。そして、アッパーでフォースを殴りあげる。

 

 

 

「これで終わりにする!」

 

[天下御免、最強無双ワード!天下無双!]白銀のワード、天下無双の形に変身した。そして改剣ブライトブレードを構える。

 

落下してきたフォースを切り裂き、地面に倒す。

 

倒れたフォースは、身体を起こそうとする。

 

「貴女の力はそんなものか…。いいや、そんな事ないはずだ。」

 

ワードは彼女を促すが、その彼女は身体の痛みで起き上がらない。

 

「…俺を倒すんだろ?だったら、本気で戦え。」まるでゲームの悪役の様なセリフだが、彼の本心でもある。

 

「…分かってるわよ…私の本気は、ここで終わりじゃない!」

フォースは、残る力を振り絞り立ち上がる。

 

「…絶対に、倒して…終わらせる!」

 

彼女の手には、先程平方言葉に託された核が握られていた。

 

『神滅!』

 

その核が光り輝く。そして、その光は彼女のベルトへと流れ込む。

 

突然の力の流入でベルトや装甲が異常を起こし稲妻が走る。

 

「うっ…ぐっ…!」

 

彼女の身体にも激痛が走る。

 

「絶対に…止める!」

 

その時、ベルトが光り輝く。そして、フォース2ndの時の様に装甲が出現する。

 

しかし、それはその時とは全く別物の、白銀の鎧が現れる。それらはフォースⅢ’の脛、腕、胸部、そして頭部に装着される。

背中には白銀の翼からマントに変わり、聖騎士の様な見た目へと変わる。

フォースⅢ’ナイトモードと名付けよう。その形態は、クローバークロッサーを持ちワードに迫る。

 

ワードもまた剣を構え迫る。二つの刃がぶつかり合う。フォースはワードを振り払い、クローバークロッサーを突き出す。

それを回避したワードは、クローバークロッサーの持ち手の部分に剣を振り下ろす。それにより武器が折られる。

 

「はあっ!」ワードは剣を無防備になったと思ったフォースの装甲にぶつける。

 

しかし、実際にぶつかったのはクローバークロッサーの下の刃だった。片方が無くなったことで剣の様にクローバークロッサーを持ち攻撃を凌いでいた。

 

「まだ…武器は残っている!」

 

クローバークロッサーごとワードを投げ飛ばす。

 

彼はすぐさま立ち上がり攻撃をしようと試みる。しかし、それよりも超高速で迫るフォースの連続パンチが勝った。ワードは打つ手なく吹き飛ばされる。

 

「…本気に、なって来たじゃないか!」

 

「次で…最期よ!」

 

[Utopia crush!]

 

フォースは大きな翼で空へと飛ぶ。そして虹色のエネルギーを纏った右脚を前に突き出す。

 

[グレートライダーキック!]

 

ワードも虹色の翼を広げ後を追う様に飛ぶ。自身の全力を右脚に集中させる。

 

「はあっ!!!!」

 

「うぉぉ!!!!」

 

2人のキックは空中でぶつかり合い、空に衝撃を与える。溢れ出た力が水面を漂う波紋の様に広がり、地を揺るがす程の轟音を響かせる。

 

その衝撃に耐えきれないフォースのベルトにヒビが入り始めた。

 

「ぐっ、まだまだ!」ベルトが壊れてフォースが負けるのも時間の問題、限界が先に来るのはどちらか。

 

 

 

どちらも譲ることなく、ただ本気をぶつけ合うその様子を、他のFJ軍の戦士達も見ていた。

 

 

 

 

 

〜これでいい〜

 

 

 

 

ふと、ワードの力が弱まった。

 

「はあっ…やぁっ!!!!」その一瞬をフォースは逃さなかった。

 

フォースのキックは、ワードの身体を貫いた。そして、地面に着陸すると同時に、ベルトが砕け散る。後一歩遅ければ彼女は負けていただろう。

 

 

 

変身が解けてしまった彼女は、後ろで倒れている彼に近づいた。

 

「…これで、終わりね。」

 

彼女の眼は、潤んでいた。しかし、彼と最期に話す為堪える。

 

「…ネメシスも、これだけやれば満足だろう。激闘の末負けたって。」

 

雲の隙間から彼の身体を太陽の光がスポットライトの様に照らす。そして彼を迎えに来たと言うかのように光の花弁が舞う。

 

 

「ネメシスは、きっと、本気でお前達を…倒しにかかるだろう…風香、貴女は、、生きて…」

 

 

 

 

彼の身体は、その言葉と共に光に包まれ、消えてしまった。

 

 

 

 

 

「えっ…」

 

要塞の外、氷華に変身していた刹那の身体に異変が起こる。突然変身が解け、氷河核が地面に落ちた。色が失われ、黒くなっていた。

言霊の力を操る者が、消えた事をそれは意味していた。

 

「…ゴン…」彼女は呟いた。

 

 

 

「…アイツ…」片名も、地面に落ちていた黒い烈火核を手にした。その顔には、彼を裏切り者と見ていた瞳はなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

仮面ライダーワード(言霊の統率者)…塾屋ゴン、死亡…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…ワードが、死んだのか。」

 

秋夜は、横浜要塞の陥落を配下の1人から聞き、不安な表情を浮かべた。

 

「…父さん、俺はどうすればいい?」その問いに、後ろに居座る人物が答える。

 

「…仮面ライダーを滅ぼせばいい。その為には手段を選ぶな。何かを犠牲にしてでも、必ず。」その男の顔は、暗くて見えなかった。

 

 

しかし、一つだけ言える事がある。それはある人物にとって最大の悪であり敵であった…という事だけ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…ゴン…」

 

 

彼女は、花弁が舞う要塞の片隅で、ゴンの亡骸があった場所をただ眺めていた。

 

その時何を思ったのか、何を感じようとしたのか、それは誰にも分からなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

私は、この人生で何を成し得ただろうか…

 

あの時、手を下して正解だったのだろうか…

 

いや、きっと不正解だった。今も聞こえる、死んでいった者達の声が、私に死を促している。その中には、(ゴン)の声もあった…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




遂にFJ軍は、帝都…東京へと進軍を始める。そんな中、黒羽風香は町田春輝にある事を告げる。

最終章 訪れる未来編

第38話 帝都総力戦
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