ソードフロンティア・オンライン   作:雛月 加代

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思い出の丘で二体のデジモンが睨み合う。一体は、ブリザーモン。氷のビーストスピリットによって進化した、ハイブリッド体デジモン。そしてもう一体は・・・・・

 

「コロナブラスター!!!!」

 

ヴリトラモン、伝説の十闘士の力を宿した、火の能力を持つデジモン。高熱に耐える表皮を持ち、溶岩の中でも行動可能で、炎を一瞬の爆発的な火炎で打ち消すファイアーファイター。

 

ヴリトラモンは両腕の超兵器、ルードリー・タルパナをブリザーモンに向ける。

 

ドン!!

 

ドン!!

 

太陽の熱線に匹敵するレーザーが放たれる。そして

 

「フレイムストーム!!!」

 

全身を燃焼させ、翼のはばたきで高熱の竜巻を放った。

 

「うわああああああ!!」

 

ブリザーモンは攻撃を食らい、デジコードが浮かび上がる。ヴリトラモンは急いで氷のビーストスピリットを奪い取ると

 

「ヴリトラモン、スライドエボリューション!!」

 

ヴリトラモンの姿が再び光に包まれ

 

「アグ二モン!!」

 

人型へと姿を変える。そしてデジヴァイスを手に取ると

 

「汚れた悪の魂よ、このデジヴァイスが浄化する!デジコードスキャン!!」

 

光の帯の輪に、デジヴァイスの先をなぞる様に滑らせる。ブリザーモンはデジタマになり、どこかへと飛んで行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「これは・・・・・・」

 

目の前に現れた扉を眺めるシリカ。

 

「さあ、早く。拓也兄ちゃんが待ってる。」

 

シリカはトモキに尋ねる。

 

「あなたは一体・・・・・」

 

「僕は氷見友樹。ごめんね、僕が弱かったばっかりに、君たちに迷惑かけちゃって。」

 

そう言いながらトモキは拳を握りしめる。

 

「この世界を守れないまま、やられちゃって・・・・・・・・・・ヒーローになれなかった・・・・」

 

「ヒーロー・・・・?」

 

悔しそうに言う少年にシリカは心配そうな目を向ける。

 

「この世界を頼んだよ。でも忘れないで、君は一人じゃない。」

 

その言葉を最後にトモキの姿は消え、同時に扉が開かれた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ユサユサ

 

「りか・・・・・・シリ・・・・・か・・・・」

 

「・・・・・・・・・。」

 

「シリカ!」

 

「!?」

 

シリカは目を開くと、拓也が顔を覗き込んでいた。

 

「・・・・・・拓也さん?」

 

シリカは上半身を起こし、周りを見渡す。ここは?自分は一体何を?デジモンに食われた筈・・・・。

 

「拓也さん、私・・・・・・・・」

 

そう言いながらシリカは拓也に視線を戻す。

 

「シリカ。」

 

だがすぐに拓也の指差した方向に視線を向ける。指差した先には台座があり、その上には綺麗な花が咲いていたのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そう、大変だったのね。」

 

その夜。拓也とシリカは、また人間牧場に忍び込んでいた。『思い出の丘』での出来事をランに報告する為である。

 

「拓也さんは、この世界が好きですか?」

 

「???」

 

ふとランは拓也にそんなことを聞く。

 

「なんだよ、急に?」

 

「どうなんですか?」

 

「・・・・・・さあな。あんたはどうなんだよ?」

 

するとランは笑みを浮かべる。

 

「好きですよ。知らない世界に行って今までとは違う自分になる。前からやってみたかったんです。拓也さんとも出会えて、きっとこれから毎日楽しくなりますよ。」

 

「・・・・・・・勝手な奴。やりたいことやるとかガキのやることじゃねえか。」

 

呆れた顔をする拓也。そんな彼にランは、

 

「・・・・・・・拓也さんは大人になりたいんですね。」

 

「わっ、悪いかよっ。」

 

「悪くありません。でもやりたいことやるのも案外難しいことなんですよ。あなたも大人になりたかったら、やりたいことから逃げない大人になってください。」

 

「・・・・・・・・・・・。」

 

「約束ですよ。」

 

そして二人は互いを見つめ合う。そしてランと拓也の間にいい感じな雰囲気を感じたのか、

 

「む〜。」

 

シリカは、異様なプレッシャーを放つのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、人間牧場では・・・・・

 

「11764!」

 

「は、はい!」

 

「時間だ!」

 

デジモンたちにランは、身体中を縛られた後に目隠しをされ、どこかへ連れて行かれた。そして数分後、

 

「!?」

 

目が覚めた時には、固いベッドの上に寝かされ、白衣を着た人間たちに囲まれていた。

 

「それでは、手術を開始する。

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