「おい、お前。こっちに女の子が来なかったか!?」
男たちの問いに拓也は首を横に振る。
「そうか。よし、他を探そう!」
男子プレイヤーたちは拓也に礼を言うと、去って行った。そしてしばらくの後、拓也の背後にあった樽からぴょこっと誰かが顔を出す。腰にまで届く銀髪、青を基調としたどこか明るい衣服を身にまとった少女。
「ふぅ、ありがとう。助かったわ。」
「助けた覚えはない。」
拓也はぶっきら棒に答えると、ベンチから立ち上がり、そのまま歩き出す。
「待って!」
去って行く拓也の腕を少女が掴んだ。
「な、なんだよ?」
「見たところ、貴方、かなり強そうね。そうだわ!今日一日、私のボディーガードをやってほしいの。」
「嫌だ。」
「お願い!」
「そもそも、お前誰だよ?」
「ウソ!?」
拓也の態度に少女は限界まで目を見開く。
「知らないの!?私のこと!本当に?」
「知らん。」
「・・・・・・・・仕方ないわね。」
セブンは気を取り直して自己紹介を始めた。
「私はセブン、シャムロックのリーダーよ。」
そう、彼女はシャムロックと呼ばれるギルドのトップにしてプレイヤーたちのアイドルなのである。彼女の自己紹介を聞いた拓也は何かを思い出したかのように声を上げる。
「ああ〜、あの日本で一番有名な宇宙人!」
「それはウルトラセブン。」
拓也の言葉にセブンは即ツッコミを入れる。
「じゃあ、世界で一番有名なコンビニ。」
「それはセブンイレブン。」
「レモン風味のソフトドリンクブランド。」
「それはセブンアップ。」
「あらゆる年齢層に適したパーティーゲーム。」
「それはヘッズアップ、セブンアップ。」
「あの有名サッカー漫画のヒロイン。」
「それもセブンだけど、別人よ。」
セブンは不満げにほっぺを膨らませる。すると、プレイヤー名をみて、彼女は目を見開いた。
「あれ・・・・あなたデジモンなの!」
「え?今頃気づいたのか?」
「もしかしてあなた、炎の闘志?」
「・・・・・・そうだけど。」
「会ってみたかったのよ!あなたに!」
「え、どういう・・・・・ん?」
拓也は足音が聞こえた。デジモンである彼は、人間の数百倍の聴覚を持っているのである。まずい。このまま見つかったら面倒な事になる。
「仕方ねえ・・・・・・」
拓也の体が光り出し、変化していく。大きく炎のようなオレンジ色の翼を持った、赤き竜に。腕にはルードリー・タルパナを装備し、その身体全体から溢れ出る力強き闘志。
「ド・・・ドドドドド、ドラゴン!?」
セビンが叫ぶが、驚きの余り、口が上手く回らない。
「行くぞ!」
「え、きゃああっ!」
そのままセブンを背中に乗せると、ヴリトラモンは大きく翼を羽ばたかせる。
「しっかり掴まってろ!」
ヴリトラモンの身体が宙に浮き、空へと飛んでいく。
この小説は続けた方がいい?
-
続けた方がいい
-
やめた方がいい