宇宙戦艦ヤマト2199 もう一隻の宇宙戦艦 作:牧場のオヤジ
今後とも、宜しくお願いします。
鷹橋からの個別説教を受けた古代と島は国連宇宙本部の艦載機格納庫にいた。
『こいつが鷹橋さんの言ってた零式52型か』
『通用するのか?奴等に』
「それは、やってみなきゃ解らんな」
零式の前でマニュアルを見ながら話をする二人の背後から鷹橋が声をかける。そして二人を通りすぎて零式に触れる。
「乗ってみるか?」
『『いいんですか!』』
「あぁ。最終チェックという名目で乗せてやる。おい。加藤」
『はっ』
「紹介する。防空隊の隊長。加藤三郎だ。加藤。こいつらは古代進と島大介だ」
『古代です。宜しくお願いします』
『島です。宜しくお願いします』
『加藤です。此方こそ、宜しくお願いします』
「加藤。零式の最終チェックをする。お前達はファルコンで護衛しろ」
『了解しました。ですが、もし零式に傷が付いたらその時は』
「勿論。二人にお灸を据えてやれ」
『ありがとうございます』
ウゥゥゥゥゥゥゥゥゥ
ウゥゥゥゥゥゥゥゥゥ
「空襲警報だと」
『あっ、おい。お前等』
空襲警報が鳴った瞬間で古代と島は零式で飛び立ってしまった。
「加藤。確か零式に弾は」
『まだ入れてません』
「あいつ等め。加藤。ファルコン隊を出せ。俺も零式2号機で行く」
『はっ、はい』
零式2号機とファルコン隊は給弾を済ませた順に大空に飛び立った。
その頃の古代達は
『おい。古代。勝手に出て良かったのか?』
『奴等に好き勝手させてたまるか』
『おいおい』
ピコーン
『通信?はい。此方、零式一番』
「その声は島だな」
『はっはい(このドスの座った声は)』
「古代にも聴こえるようにしろ」
『はい。繋げました』
「さて、バカ者共が~」
『『うがっ』』
「貴様等は軍人だということを忘れたのか?勝手に動きよって」
『す、すみません。ガミラスに好き勝手されるのが嫌で』
「それは同感だ。只、お前ら一機と相手は多数でどうするつもりだ」
『そ、それは』
「航空隊とは仲間達と共にあるんだ。それを学校で習わなかったか?」
『すみません』
「まぁいい。後数分で飛び立つ。それまで頑張れよ」
『『はい』』
「ついでに、お前達の零式だが、勝手に出ていったから弾は入ってないぞ」
『『え゛』』
「後。戻ってきたら加藤から一発つづな」
『『そ、そんな』』
そんなこんなをしている内に古代と島が乗る零式は墜落したのであった。
『くそっ』
『おい。古代。そっちは危ないぞ』
古代が少し丘になっていた方へ歩いて行く。島も古代を追うように丘を歩く。
『あれは』
『大昔に沈んだ戦艦だよな』
キュウィィィィィィィィン
『敵だ』
古代と島はガミラス機群に見えないように隠れる。
そして、ガミラス機群はその大昔に沈んだ戦艦へ攻撃を始めた。
『なんでこんな鉄屑を奴等は攻撃してるんだ?』
『おい。古代。あれっ』
島は望遠鏡で上空を指差す。古代もつられて上空を覗くと
『敵の母艦か』
上空には星形をしたガミラスの母艦が艦載機を発着艦させ、出てきた艦載機達は戦艦に向けて更に激しい攻撃を行う。
そして星形の母艦は自身の角度を変えて中央部から光線を放射した。
光線は戦艦を切るように放たれ、艦尾から少し離れたところで爆発が起こった。
どうやらその場所だけ被害が出た模様だ。
『くそ、好き放題やりやがって』
『おい。古代』
島は戦艦の方に指を指し。古代もその方向を向く。
すると、鉄屑の戦艦の砲搭が動き始め。仰角に砲身を上げて。
号砲1発
なんと、鉄屑の戦艦がガミラスの母艦を砲撃で撃破したのである。
『あれは一体』
古代と島が呆然としていると鷹橋達航空隊が駆けつけてガミラス機群を残すことなく殲滅した。
「なんとかなったみたいだな」
鷹橋は砲撃したヤマトに視線を向ける。
「ヤマト(オオヤシマも、もうすぐ抜錨できる。だが、あの懸念だけを解決しないとな)。収容班。零式1号と搭乗員2名の回収を頼んだぞ」
『『了解』』
回収班に古代と島は救助され、直ぐに病院へと運ばれると思ったがその一つ前に加藤からの一発と鷹橋からの説教があったことは言うまでもない。
その頃、極東国連宇宙本部の司令部では
『計画が露呈してしまいましたが』
『計画に変更はありません。予定通り、72時間後抜錨します』
『火星沖海戦の英雄である貴方が仰るのなら』
『お願いします。世界はヤマト計画に一縷の望みを賭けています』
『最善を尽くします』
そして、攻撃空母を破壊されたガミラスの前線基地である。冥王星では
『シュルツ司令。空母からの映像が届きました』
『これがテロンの艦か』
冥王星基地司令のシュルツは空母より送られてきた映像を見る。
『バラン星のゲール少将に連絡致しますか?』
『いや、あの日和見主義者からガミラス司令部に報告されたらどうなると思う』
『それは、そうですね』
『ここはロングレンジで叩くのが先決。惑星間弾道弾を発射する。準備させろ』
『ザッ、ベルク』
『我々は失敗をしてはいかんのだ』
シュルツは惑星間弾道弾を発射を命令。数時間後、準備が整った弾道弾は冥王星から地球に向けて発射されたのであった。
そして、宇宙本部大広場にて、ヤマト、オオヤシマに搭乗するクルー達が召集された。
『いよいよ始まるのか』
『地球を脱出するイズモ計画か?』
『だが、地球を見捨てるなんて出来るのか?』
広場壇上には沖田十三を始め、藤堂司令長官、サーシャ・イスカンダル、ユリーシャ・イスカンダル、森雪、そして鷹橋の姿があった。
その中から、沖田がマイクの前に立つ。
『諸君。諸君はこれまで特殊任務を受けてきたイズモ計画の選抜メンバーである。本日、私はここで正式に諸君達の任務を発表する。まず、初めに言う。これは地球脱出の為のイズモ計画ではない』
『『『え!』』』ザワザワザワ
『これから説明をする。先ずはこれを見てもらいたい』
壇上の奥にあるモニターが映される。
『これは、先日のメ号作戦にて回収したメッセージ映像である』
『私は、イスカンダルのスターシャ。あなた方の地球はガミラスの手で滅亡の危機に瀕しています』
『ガミラス』
『私はそれを知り、一年前に私の妹、ユリーシャに次元波動エンジンの設計図を託して、地球へ送り出しました。、、、あなた方がもし、それを理解し完成させたのであればイスカンダルに来るのです。私達の星イスカンダルには汚染を浄化し、惑星を再生する事ができるシステムがあります。残念ながら私達がそれを地球に送ることは出来ません。今回新たに、次元波動エンジンの起動ユニットである波動コアの設計図をもう一人の妹、サーシャの手であなた方に届けます。私はあなた方未知の苦難を克服し、このイスカンダルに来ることを信じています。私はイスカンダルのスターシャ』
メッセージ映像が終わると再び沖田がマイクに立つ。
『一年前。地球はイスカンダルからの技術供与を受け、次元波動エンジンを搭載した恒星間航行用の宇宙船を完成させている』
『恒星間航行だと。そんな事が』
『その名はヤマト。、、、そしてオオヤシマだ』
『ヤマト!』
『ヤマトだって!』
『オオヤシマって、なんだ?』
『カプセルの情報によると、イスカンダルは地球からはるか16万8000光年彼方の大マゼラン銀河に位置する。往復。33万6000光年の旅は未だ人類が経験したことのない未知の航海だ。、、、強制はしない。残りたい者は残って構わん。明朝0600抜錨し、出航する。遅れたものは残留希望者と見なす。以上だ』
その後、森雪より、ヤマト、オオヤシマの各セクションの責任者が読み上げられた。
古代は戦術長。島は航海長を任命された。
『最後にヤマトと同行するもう一隻の宇宙戦艦オオヤシマの艦長。鷹橋優太二等宙将(中将)よりお言葉があります』
「はっ?俺?聞いてないけど」
『ほら。さっさと行かんか』
いきなり挨拶することになった鷹橋はしぶしぶマイクの前に立った。壇上からでも広場全員に伝わるような全身から溢れ出る鷹司の闘気に乗員達は身震いをしていた。
「諸君。私は戦艦オオヤシマの艦長となった鷹橋だ」
『オオヤシマだって?』
『てか、あの人、技術研究開発本部の責任者だよな。そんな人が艦長をするのか?』
「出撃にあたり。今さらとやかく言うことは無い。地球の惨状に手を差し伸べてくれたイスカンダルへの感謝を忘れず、乗員各員が生きる覚悟を示し、地球全人類の輿望に応えよう。以上」
鷹橋はそのまま自身の席に戻った。
『これで、ヤマト計画の決起集会を終わります。乗員各員は速やかに出撃の準備をしてください』
そしてヤマトの乗員は坊の岬沖、オオヤシマの乗員はトラック諸島沖に集まるのであった。
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