キャストリアで行くハリー・ポッター   作:かぼちゃの騎士

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出会い

「オリバンダーさーん! 予約していた杖を取りに来ました!」

 

 僕、ハリーポッターがその店に来たのは魔法の世界の存在を教えてくれてあのダーズリー家から連れ出してくれたハグリッドのススメによるものだった。

 

「おやペンドラゴンさん、時間より早いですね」

「杖の完成が待ちきれなくって、他の買い物を後回しにしてきちゃいました」

 

 そこは古くて歴史のある店みたいでハグリッドのススメ通り、その道のプロって感じがする。そして僕はその店であの子と出会った。

 

「ん? おぉ! これはポッターさん。今か今かと私は来るのを待ちわびてました」

「ぽったー?」

 

 ハグリッドの言っていた通り僕の名前は有名らしく此処の店主も僕の存在に気付くと目を輝かせる。そしてそれによってそこにいた……彼女もこちらへと振り向く。その子の髪はブロンドで体格は女の子特有の小柄、頭には紺色のベレー帽に肩に同じ色のマントを身に着けた女の子だった。その姿に僕は一目で前にダーズリーから見せてもらった写真集? とか言う本に書いてある女の子達よりも可愛いと分かるぐらいに可憐だった。

 

「は、ハリー・ポッター」

 

 そしてその子のエメラルド色の瞳が僕をのぞき込むかのように向けられるのであった。

 

 

※※※

 

 

 やっぺぇ、一番会いたくない人物に合っちゃった。

 

 どうも1億と300人いるかもしれないハリポタファンの皆様、俺ことアルトリア・ペンドラゴンです。今から11年前になりますか、俺は前世で転生トラックに引かれ死にそして、新たなる生を得た。最初は色々と困惑していたのだが、過ごしているうちに色々とわかって来た。大きく分けて3つ。

 一つ、自身が女だという事。まさか自分の息子を使用することなく失うとは思わなかった……くそぉ。あとなんでFGOのアルトリア顔に生まれて来たの? それに名前がアルトリア・ペンドラゴンってまんまセイバーやんけ。

 二つ、自分の家が没落した貴族の家だという事。没落したって言っても下手な貴族よりも立場は上らしく、ペンドラゴン家は不動の地位を持ってる……らしい。細かくは知らない、だって両親は俺が生まれて10年ぐらい一緒に暮らした後に死亡してる、死因は不明。

 そして三つ目……この世界がハリー・ポッターの世界だという事だ……マジ最悪。俺もハリポタの映画は全部見たからわかるけどその内容を踏まえて結論を言おう。没落とは言え貴族で魔法界に発言力がある貴族の実質的な生き残り……うん、完全にラスボスであるヴォルデモートと主人公であるハリーの争いに巻き込まれるな。

 あぁ~……貴族生まれじゃ無かったらワンチャン普通の魔法使いとして生き残るチャンスがあったかもしれないのに……くそぉ。まぁ10歳と言う歳で死別した親の残してくれた遺産のお陰で働かなくても一生暮らしていけるぐらいのお金があるおかげで何とかなった。そして今年、11歳の誕生日を迎えホグワーツへの招待状が届きダイアゴン横丁で入学準備をしていた。本来なら錫の鍋や教科書などの道具を用意しなければならないのだが、私は真っ先に取りに行きたいものがあった。それは……杖。

 実はホグワーツの招待状と共にある人から手紙が届いていた。そのある人と言うのはオリバンダーさん。そう、あの映画で出て来た杖屋さんのオリバンダーさんだ。どうやら両親と生前から付き合いがあったらしく本来なら俺の11歳の誕生日にオリバンダーさんのとっておきの杖が渡されるはずだったらしい。しかし両親は死んで杖だけが残った。

 手紙にはその杖をどうしても入学前に渡したいと記入されていたので俺は急いでオリバンダーの店へと向かった。これまでの説明であっさりしているとは思うが10年も連れ添ってくれた両親だ、情も沸く。実の親の最後のプレゼントだと理解できたのでどうしてもその杖を手に取りたかった。それが遺産や貴族の誇りなどと言った物よりも断然親子の絆を、証明を表せれる物だと考えていたから。

 

そして私はオリバンダーの店へと入りオリバンダーさんから杖を受け取ろうとした時、この状況になってしまった。

 

いやー、ほんとどうしよう。

 

「ポッターさん、少々お待ちください。先にこの方の杖を取って来るので……」

 

ハリーの姿を見て目を輝かせながら奥の部屋へと俺の杖を取りに行くオリバンダーさん。そして見つめ合う俺達。

ハリーは去年入学だと思ってたけどまさか、同い年とは恐れ入った。ハッハッハハハハハ‥‥‥‥

 

いや、ホントにヤバイやんけ。

 

「こ、こんにちわ……」

 

流石に声をかけないと不自然になるので声をかけたけど……どうした、ぼーとして。

ハリーは少しすると正気に戻り挨拶を介してくれる、はい、こんにちわ。

最初のジャブはこれぐらいでいいだろう。さぁ、出会ったからには仕方ない。本来なら入学後、後輩ポジとして計画していた媚び売りまくって仲間にしてもらうぞ!作戦を実行しよう。そうしなければ俺は生き残れない……。

 

「ところで、同じような歳でここに来るって事は私と同じホグワーツへの入学準備の為ですか?」

 

※※※

 

「う、うん。君もえっとホグワーツへ?」

「そぉーなんです! 私も今年から入学なので待ちきれなくって……はぁ~、初めての学園生活、楽しみですよねぇ」

 

その女の子は心底楽しみにしているみたいでニコニコと笑顔を浮かべている。その笑顔につられてついつい僕も笑顔になる。確かに僕にとっても学園生活は初めての経験、ハグリッドの言った通りの魔法溢れたまるでおとぎ話のような世界だとすると絶対に楽しいと思う。

 

「あ、そうすると私達同じ一年生になりますね」

「ホントだ」

 

こんな子と同じ学年になれる……友達にもなれるかな?そういえば名前をまだ聞いてないや。

 

「そういえば名前」

「そうでした、すいません。名乗るのを忘れるだなんて貴族失格です……」

 

女の子は一度しょぼんとするけれど自分で両頬をバチンと軽く叩くと両手でスカートを手に取る。

 

「改めまして。ごきげんようミスターポッター、私はアルトリア・ペンドラゴンともうします。以後、お見知りおきを」

 

そう言って頭を下げるペンドラゴンさん。その礼は何と言うか物語に出てくるお姫様の様な感じがして綺麗だ。

 

「僕の名前は…まぁ知ってるよね」

「もちろんです! 貴方ほど有名な男の子はいないでしょうから仕方ないですよ」

 

その後会話は弾み僕もなんだか楽しくなってきた。ダーズリー家にいた時には僕は友達がいなかったからいたら分からないけどもしいたらこんな感じがするのかな? そんな楽しい時間は早く過るもので……

 

「お待たせしましたペンドラゴンさん、これがご注文の杖です」

 

そう言って店主さんが持って来たのは大きな包み、その大きさはその子よりも大きい。

 

「これがほんとに杖ですか!?」

「えぇ、大型の物になりますがあなたのお父様が注文したので間違いないかと」

 

受取人のペンドラゴンさんも予想外の大きさみたいですっごく困惑してるのが分かる。僕もあれぐらい大きな物になるのかな?

 

「お父様……なんで普通の物にしなかったのですか……」

 

荷物を受け取って後ろに下がるペンドラゴンさん。こっちを見て‥‥‥‥どうしたんだろ?

 

「? ポッターさんの番ですよ?」

 

あ、僕の番か。忘れてた。

 

そうして僕はオリバンダーさんの協力の元杖を手に入れた。帰り、店の外ではハグリッドが迎えに来てくれていた。

 

「ハリー、自分に合う杖は見つかったか?」

「うん、ばっちり見つかったよ」

 

僕は手に入れたばかりの杖を見せる。この杖が一番しっくり来たし店主さんもこれを選ぶと良いと言ってたから。

 

「良い杖じゃねぇか、大事にしろよ」

「うん!」

 

ハグリッドから受け取った白色のフクロウを可愛がっているともう一人店から出てくる人が……。

 

「あ! ハグリッドさんじゃないですか、お久しぶりです!」

「これはこれはペンドラゴンさんのご令嬢じゃありゃせんか」

 

ハグリッドとも知り合いだったのか……知らなかった。ペンドラゴンさんに向けてえらく畏まったハグリッドは話し始める。2、3話すとそのまま別れ僕へ手を振りながら去って行く。

 

「ポッターさんバイバイ、また学校で!」

 

同じ学校に通えるみたいだし、また会えると良いな。そんなことを考えながら僕も手を振り返すのであった。

 

※※※

 

「そうかあの子もそんな歳か……」

 

まさかオリバンダーの店で、それもハリーと一緒にあのお人に出会うとは思わなかった。

アルトリア・ペンドラゴン。

 

歴史あるペンドラゴン一族のご令嬢。10歳と言う若さで一族を継ぎながらも未だ魔法界での影響力を失っていないそのカリスマ性。そして唯一学生と言う立場でダンブルドアと対等に話せる、否話せてしまう人物。

前にあったのはあの子が9歳の時だった。その当時は普通の女の子だったんだけども……今会ってわかった事だが、あれは普通の女の子の皮を被った怪物だ。11歳と言う若さでダンブルドアの様に秘めたる何かを持っちまってる。魔法省の人間と渡り合いそして手玉に取ってんだ、怪物にでもならなきゃやってられないのだろう。しかし……変わっちまって、両親の死はやっぱりどんな子でも変えるのかね……。

 

「どうしたのハグリッド?」

 

ハリー、お前はあんな怪物なんかになるんじゃねぇぞ。

 

「痛いよ、ハグリッド」

 

ハリーの頭を撫でながらそんなことを考える。さて、早くホグワーツ行きのチケットを買わねぇと時間が無くなる。

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