キャストリアで行くハリー・ポッター 作:かぼちゃの騎士
「ロン、ロン・ウィーズリー」
「僕、ハリー、ハリー・ポッター」
あの後ハグリッドに連れられ大きな駅に着いたのだけど、9と4分の3線って路線が分からなかった。だって9番線は分かるけど4分の3ってのが理解できなかったからだ。丁度僕が困っている時に出くわしたのが今目の前にいるこの子の家族達だった。そして何の因果か同じ席となった。
「よろしく!」
「うん!」
僕達は握手を交わす、これが友達の切っ掛けって事かな? その後僕の額にある傷に気付いて驚かれたけど、それだけで。車内販売で売られてたお菓子を全種類買って二人で食べてたら。
「あのぉ……」
「ん?」
「?」
声のする方へ目を向けるとそこには僕の知っている人物の大きな荷物を抱えている姿が。
「席が全部埋まってて……相席しても良いでしょうか?」
でも、その目は涙目だった。
※※※
うわぁーん! マジかよ、なんで客車の席全部埋まってんだよ!
確かに乗ったのは最後で仕方ないと思うけど、なんで席が全部埋まってんだぁ……くそぉ。仕方ないと考えながら他の客車に開いている席がないかと探すんだけども空いて無くて……仕方ないのでハリーのいると思われる客車に向かったんだけど……マジか。
思わず涙を浮かべてしまう、だって……
「ん?」
「?」
開いてる席がハリーの席しかなかったんだから。いや、本当にどうしよう。
「良いよ」
「ハリーが言うなら」
ハリーは何だか俺の姿を見た途端に安心したような表情を浮かべるけどロンは何だか表情が明るくない‥‥‥‥あれか、俺は邪魔者って事か。
「し、失礼しまーす」
頑張れーアルトリアペンドラゴン、例え邪けな視線が合ってもめげるなぁ……ってかめげないでくれ。
「ミスターポッターには既に自己紹介は終えているのですが改めて、私の名前はアルトリア・ペンドラゴン。同じ新入生となります。えっと仲良くしてください‥‥‥‥はい」
俺ちゃんログアウト。だってハリーの横にいる子、ロンからの視線が止まらねぇだもん。こえぇよ。
一応初対面なので握手をするために手を差し出すんですけど……全然応じてくれません。なんでなのぉ!
「ロン・ウィーズリー」
ロンは聞き取れないか聞き取れるかの小さな音量で名前を言ってくれて握手を交わしてくれた、やったぜ!
大きな手で俺の手を掴むロン。……手汗搔いてますね、緊張でもしてるのかな? 知ってるけどウィーズリーさん家って事は……あぁ同僚さんですか。
「ウィーズリーさんのお父様には日ごろからお世話になっています」
実は家を継いでからは魔法省に努めなきゃならなくなって……ロンのお父さんと同じ部署で働いてます、非常勤ですけど。
ホラ、前世では元マグルだからその価値観と今世での価値観がマッチした結果、マグル製品不正使用取締局では結構いい感じで働かせてもらってる。
やるときは半年分ぐらいの仕事一気にやってるから問題ないと思うけど本当にお世話になってるだよなぁ。非常勤だってロンのお父さん、アーサーさんが働きかけてくれた結果まとまった働き方ですし……ウィーズリー一家には足向けて寝れねぇ。
でもな~‥‥あの人からは多分嫌われてる。だって後から来た若い者に仕事取られてるんですもん、絶対嫌われてるよぉ‥‥‥‥複雑すぎる。
「うん、知ってるパパから聞いた」
「なんと!」
……驚いたはいいけど多分愚痴のはけ口‥‥アーサーさんの普段の様子からは考えられないけどそれっぽい事されて俺の存在を聞かされたんだろうなぁ。
「ん? ペンドラゴンさんはロンのお父さんと知り合いなの?」
「はい……ちょっと色々と事情がありまして」
魔法界の事を知ったばかりのハリーでは魔法省とか言われても分からないだろうから、説明しても無駄だろうなぁ。そういう時は濁して説明するに限る。
「へ~……あ、ペンドラゴンさんはこの百味ビーンズ食べる?」
「えぇ、前に目糞味に当たってそれっきり食べてなかったのですが……いただきます」
その後、ハリーのおかげで何とか会話が弾みロンとも話す事が出来た。マジ、ハリー感謝。しかし、鼻糞味を渡した事は許さぬ。野糞味を食らえ!
※※※
「ウィーズリーさんは蛙チョコがお好きなんですね200枚以上もあるだなんて凄いです。私もチョコが好きで一緒にカードを集めてるんですが何故か一種類のカードしか当たらなくて……」
「僕のダンブルドアカードあげようか?」
「いえ、100枚まで連続で被っているのでどうせならどこまで被れるかチャレンジしてみたいですから大丈夫です!」
「100連続被りとかスゲェ、あと僕の事はロンでいいよ」
「僕はハリーで、それとその丁寧語は使わなくていいよ」
「ロンにハリーですね、でしたら私の事はアルトリアとお呼びくださ、呼んでください」
僕の父親アーサー・ウィーズリーは家ではいつも仕事の事でこのペンドラゴンさん‥‥アルトリアの事を話していた。
「仕事でロンと同じぐらいの子と一緒になったんだが、その子が凄くてな‥‥‥‥」
何時もパパは延々とその子について喋る。やれ、あれが凄いだの。あれも凄いだの。自分では考え付きもしなかった発想だの。沢山喋ってくるけど正直面白くない。だから同い年で一緒にホグワーツへと通うかもと知って一言やろうと意気込んでたんだけど‥‥‥‥実際に会ってみたらただの女の子だった。
パパの言った通り僕と同い年のようで席がないからと涙目になる泣き虫。この子のどこか凄いのかまだわからない。だからこれから見極めて行こうと思う。
「あぁ~……また、同じカードだ」
「えっと何々……ペンドラゴン伯爵? これって君のパパ?」
「うん、パパ。これで101枚目だよ…‥‥」
なんでシークレットレアを百枚連続で被ってるの? 僕でも1枚も持ってないのに。
そんな疑問を考えながら。
「僕そのカード欲しい!」
「良いですよ‥‥‥‥ただし! そのカボチャパイと交換です!」
「分かったよ、はい」
僕も持ってないレアカードを手に入れたのであった。
※※※
ふぉぉぉぉぉぉおお! お友達との会話たのしぃぃいいいいい!!
「コレも美味しいよ」
「ホントですね。あ、ロン! そのドーナツは私が狙ってたお菓子だったのに!」
「へへぇ、これは僕のだ。この炭酸キャンディで我慢して」
「むぅ‥‥あ、これも美味しいですね」
確かに状況的に仕方ない事やこれからの災害から身を守るという目的の為。そして主人公達とお友達になるように近づいたのだけど‥‥‥‥ヤバイ、超楽しい。今、生を受けて11年。一度も友達と言う存在を作らなかったけどやっぱり友達を作り一緒にお喋りしたりするのは結構楽しいものだ。
それにロンにハリー、流石は主人公達と言えるだろう。すっごく過ごしてて楽しいし取っつきやすい。それに加え私がこれまで相手にしてきたのが心が汚い魔法省の大人達ってのも要因の一つなんだろうな。
俺が遠い目でハリーから受け取ったナメクジゼリーにかぶり付いたぐらいタイミングでどうやらロンが何かをやるようだ。
「何をするんですか、ロン」
「何々?」
二人で目を向けると説明してくれた。
どうやらロンの兄弟にペットのネズミの色を変える魔法を習ったらしく披露してくれるとのこと。
俺とハリーがワクワクしながらその様子に注目する。ロンは懐から杖を出し、百味ビーンズの箱に顔を突っ込んでるペットのネズミに杖の先を向ける。
「ッゴホン、お陽さま、雛菊、溶ろけたバター。デブで間抜けなねずみを黄色に変えよ」
その瞬間杖から何かが走るのが見えた。何だアレ、まるで電気みたいのが見えたと思ったらそれがネズミの体を包み込んだぞ。あれが魔力的な何かなのか?
ハリーにはその何かは見えなかったらしく、最後の体を包み込む光しか見ていないようだった。本当に何だったんだろうか、今の。
「ッゴホン」
「?」
その直後だろうか咳払いと共にドアの開閉音が鳴る。そちらへと目を向けるとそこには学校指定のローブに身を包んだ女の子が‥‥‥‥あ。
「ネビルのヒキガエル見なかった? 逃げちゃったみたいなの」
は、ハーマイオニーだぁ!?
※※※
「何をやっているのかしら?」
「魔法で失敗しちゃって‥‥‥‥」
やって来たのは黒いローブを着た茶色く量の多い縮れ毛の女の子だった。
「どんな魔法?」
「フレッドが教えてくれたスキャバーズを黄色に変える魔法なんだけど失敗しちゃった」
「呪文を間違えたんじゃない?」
そう言って僕の前に来て座る女の子。
「私は簡単な物しかできないけど」
そして杖を懐から出して僕の目の前へと向ける。
「
すると僕のメガネに付いていた傷が一瞬で治ってしまう、驚きだ。
「うわぁ~お」
「何とビックリ、貴方ハリーポッターね!」
メガネを外してその事を再確認しているとその子も僕の事を知っていたみたいで驚いているみたい。
「私はハーマイオニー・グレンジャー」
メガネを戻す。魔法ってやっぱりすごい、こんな事で出来るだなんて。
「あなた達の名前は?」
「僕ロン、ロン・ウィーズリー」
「私の名前はアルトリア・ペンドラゴン。よろしくお願いしますねグレンジャーさん」
女の子、ハーマイオニーはその後もうすぐ到着だからとローブを着た方が良い事を知らせてくれる。
「ハリー、私もローブへと着替えてきますね。それではまた後で」
そしてアルトリアはハーマイオニーと一緒に他の部屋へと向かったのであった。