ナツキ・スバルとエトワールとの邂逅   作:闇の翼

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盗品蔵

ラインハルトと別れ、《商い通り》に出た私達。

 

『これからの行動だけと、ここで銀髪を探すというのは絶たれたかも。ほれ、アソコ見てみろ、魔法がぶつかった跡がある』

 

そう言って指すのは四つほど進んだ先にある露店の方角だ。

 

少し穴が空いており、氷の矢でも穿ったのだろうか。

 

スバル「ああ……出遅れたか」

 

『おっちゃん、リンガ2個くれ。次来た時たくさん買ってやる』

 

おっちゃん「なんだ、嬢ちゃん彼氏に奢ってもらわないのか」

『…彼氏は無一文なのでな、ありがとな』

彼氏という言葉に少し戸惑いながらも否定する事はないだろうと思いそのまま返事する。

 

 

『それ、やるから貧困街でも行きな。金髪幼女の場所を掴め。貧困街に行く時は服装汚くした方がいいだろうなぁ』

スバル「ありがと、身なりが綺麗だと警戒されるから?エトはどうすんの?」

『それもある。僕は…盗品蔵の方へ進む。何も攻撃の術を持たないスバルが行くよりかは安心だと思うのよ』

スバル「了解ー、じゃ俺は貧困街に向かうわ」

 

 

そう言ってスバルと別れる。

 

 

 

‐盗品蔵‐

 

私は盗品蔵の建物の上にいた。

ここにいれば誰か中に入ったのが分かるだろう。

 

 

 

 

 

――30分後

 

スバルがフェルトに連れられて盗品蔵にやってきた。

合言葉の返事に茶々を入れながら。

 

聴覚を盗品蔵の方に視覚を盗品蔵の入口に目を向けながら警戒をする。

 

 

それから10分後。

銀髪ハーフエルフが盗品蔵を訪れた。

 

《スバル、落ち着け。僕はその建物の上にいる。何があればラインハルト呼ぶし、僕も参加する》

 

スバル《―了解!》

 

まだこの時間にやってこないだろうと思ってた相手にスバルは激しく動揺している様子が浮かんだので、念話で話しかける。

 

――今は夕方。

僕達の邂逅がなかったら早く着いてたのか。

 

 

 

じっと黒い物が滑り込むようにして盗品蔵に向かおうとしていた。

 

すぐさま空に炎を打ち上げラインハルトが来るように祈る。

 

そして、銀髪ハーフエルフとの間に滑り込むようにして短剣を構える。

 

それはスバルがパックに指示をしたタイミングと同じ時だった。

 

 

 

 

『大丈夫かい?お嬢ちゃん』

 

銀髪「あ、ありがと。えっと……」

『僕はそこの黒髪三白眼の仲間、エトワールさ。気軽にエトって呼んで。ある程度の状況は把握出来てるよ』

 

さて、突然現れた襲撃者とそれを塞いた僕。しかしどちらとも動くことは無かった。

 

 

フェルト「――おい、どーいうことだよ!」

 

叫び、前に踏み出して怒声を張り上げるフェルト。

彼女はエルザに指を突きつけて、自分の持つ徽章を懐から取り出すと、

 

フェルト「徽章を買い取るのがアンタの仕事なはず!ここを血の海にしようってんなら、話が違うじゃねーか!」

 

 

エルザ「盗んだ徽章を、買い取るのがお仕事。持ち主まで持ってこられては商談なんてとてもとても。だから予定を変更することにしたのよ」

殺意が重い。

怒りで顔を赤くしていたフェルトだったが殺意に当てられ、思わず恐怖で後ろに下がる。

そんなフェルトの様子をエルザは愛おしげに見下ろして、

 

エルザ「この場にいる、関係者は皆殺し。徽章はその上で回収することにするわ。――あなたは仕事をまっとう出来なかった。切り捨てられても仕方がないわ」

 

 

 

 

 

 

 

一瞬、フェルトの表情が苦痛に歪んだ。

恐怖ではない別の感情に見えた。

 

それがいかなる彼女の琴線に触れたのかはわからない。わからなかったが、

 

 

 

スバル「てめぇ、ふざけんなよ――!!」

 

《スバル?》

 

実力差も忘れて怒鳴りかかるくらい、スバルを怒らせる原因にはなった。

 

 

スバル「こんな小さいガキ、いじめて楽しんでんじゃねぇよ! 腸大好きのサディスティック女が!! そもそも出現が唐突すぎんだよ、外でタイミング待ってたのか!? うまくいくかもとかぬか喜びさせやがって、超恐いんだよマジ会いたくねぇんだよ! 俺がどんだけ痛くて泣きそうな思いしたと思ってやがんだ! 刃物でブッスリやられるたんびに小金貰ってたら今頃俺は億万長者だ! それは言い過ぎた!」

 

エルザ「……なにを言ってるの、あなた」

 

スバル「テンションと怒りゲージMAXでなにが言いてぇのか自分でもわかんなくなってきてんだよ! そんなお日柄ですが皆様いかがお過ごしでしょうかチャンネルはそのままでどうぞ!」

 

 

意味不明なスバルの怒声に呆れるエルザ。

 

スバル「時間稼ぎ終了――やっちまえ、パック!!」

《準備完了――やっちまえ、 灰 猫!!》

 

パック「見事な無様さだね。――ご期待に応えるよ」

 

少しでも状況が変わるように床に両手を着き凍らせる。

地面を踏み鳴らすスバルに飄々とした声が応じて、エルザが顔を上げる。

 

 立ち尽くす彼女の周囲、全方位を囲むのは先端を尖らせた氷柱――それが20本以上。

 

 

 

パック「まだ自己紹介もしてなかったね、お嬢さん。ボクの名前はパック。――名前だけでも覚えて逝ってね」

 

 

 

 直後、全方位からの氷柱による砲撃がエルザの全身に叩きつけられていた。

 

 

氷柱による砲撃が終われば僕の作った氷の矢をエルザに向けて攻撃する。

 

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