氷柱同士と氷の矢による容赦ない交差、それは室内に白い霧を巻き上げ、黒の外套の影を低温の嵐の中に覆い隠す。
先端の鋭いそれは容易く人体を貫き、透明な弾頭を鮮血で赤く染め上げるだろう。
それが実に二十本と複数の氷の矢だ。命中すればその死は免れまい。なのに、
エルザは血だらけになりながらも立っていた。
しかし、その傷はすぐに癒えることとなった。
『…不老不死か』
エルザ「そうであれば良かったけどね、私たち種族は。――あーあ、重かったけど着ていて良かったわ」
スバル「ま、まさかそれを脱いだら身軽になる的な―!?」
エルザ「それも面白いのだけれど、事実はもっと単純。――私の外套は一度だけ、魔を払う術式で編まれていたの。しかし、2度も攻撃が来たのは驚いたわ」
(――なんで、ラインハルトが来ない!?室内にいて気づいてないのか!?)
エルザの奇襲から2分は経っているはずだ。
『――金髪幼女!お前は逃げろ!!そして『剣聖』を呼べ!』
そう言いながら後ろに手のひらを空に向け火魔法を放つ。
フェルト「な、何言ってる!?アタシがロム爺を置いて逃げれるかよ」
スバル「この中で1番逃げ足早いのフェルトだろ」
《逃げれるように援護するしさ》
スバルの後押しでフェルトが逃げる方向に決まった。
《―銀髪、やれるか》
エミリア「ええ、大丈夫よ。パックもいる事だし」
僕達の会話を聞いて真っ先に殺そうとするのはフェルトだった。
フェルトの前に滑り込むようにして短剣で受け止める。
『フェルト、行け!!』
フェルト「ああ、わかった」
『あまり僕を舐めないようにね、剣術の心得もあるのでね』
受け止めたククリナイフを弾くように跳ね返す。
そしてそのまま追撃して行く。
氷の柱が小さく追従してる件については銀髪が僕に当たらないようにしてくれてるんだなと。
その攻防が約10分。
状況が変わった。
ロム爺がエルザに立ち向かうも棍棒を弾かれソレで気絶をした事だ。
――そして、パックが勤務時間外になっていた事だ。
「最悪、オドを使ってまで僕を呼ぶことだね」と銀髪に告げ霧状になりながら消えていった。
精霊術士は、契約者が防御、精霊が攻撃といったように2人で1つの存在だ。
それが精霊が居なくなれば状況が変わる。
1人が攻撃と防御を兼ねないといけない。
しかし今の状況僕が攻撃をしている。
――攻撃が当たらない。
当たらないのなら複数の剣で周りを囲むしかないとした時だ。
ラインハルト「――そこまでだ」
聞き覚えのある声がこの場を支配し、屋根を貫き、盗品蔵の中央に燃え上がる炎が降臨する。
焔はすさまじい鬼気でもって室内を席巻し、エルザの蛮行すらもその動きを止めた。
複数の剣を展開しようとしていた魔力を拳に集結させる。
そして眼前、もうもうと埃と噴煙をたなびかせる中に、真っ赤な輝きを見た。
ラインハルト「遅れてしまって済まないだけど、間に合ってなによりだ。さあ――」
スバル「お、お前は……」
炎が揺らぎ、足を前に踏み出す。
向かう先は大きく飛びずさったエルザ。彼女はククリナイフを握り直すと、その表情から初めて余裕を消して、正面の存在に相対する。
その圧倒的な威圧感の前に、もはや戦いを余興として楽しむ余裕などあるはずもない。
スバルも、偽サテラも、エルザすらも表情を凍らせる威容。
僕は心強い味方が来たと微笑を浮かべている。
室内の視線を一身に集めて、なお欠片も揺らがないその端正な面持ち。
ただひたすらに純粋な、『正義感』を空色の瞳に映した青年が、かすかに微笑み。
ラインハルト「舞台の幕を引くとしようか――!」
紅の髪をかき上げて、イケメンが高らかにそう謳う。
今日オットーの誕生日だそうですね。
その物語描きたいけど、ifルートは最初にくっつけたらいいかな??。
いや、その前にレムラムの誕生日か…?
オットーはまだこちらに出てないから少なくとも聖域後の時間帯になるし…。
まだ明らかになってないこととがもあるので、少しお蔵入りになりそうです……。
…あと、戦いの描写難しい。