盗人少女を追いかける事にした私達は、私が前、スバルが真ん中、サテラが後ろという順番で王都内を早歩きで回っていた。
『…やばい。先程まで1箇所に留まっていたんやけど、そこから動き出した』
サテラ「な、留まっていた所に案内してちょうだい」
『わかった』
留まっていた所に印を付ける。
少し賑わっていた所から貧困街に出た一行。
ここまで来るのに1、2時間は軽く経ってしまった。
そう、私の『魔力探知』もとい、『マナ探知』は相手の場所は方角で分かるけれど地図までは再現出来てないからだ。
よく知っている土地ならばともかく…。
そこで老婆からなにかの実を2つ貰った。
「変わった格好のお2人に」と。
変わった格好というのは私とスバルの事だ。
私の格好は制服姿だ。
上はブラウス、下はスカートではなくズボンだけれど。
貰った実をスバルに渡し、口に含む。
含んでみると、固い感触の中、わずかな甘みを感じ、体の内側からポカポカと暖かくなるような気がした。
だが、スバルは違うようで、発熱と発汗、荒い呼吸をしていた。
『サテラ、この実は?』
サテラ「何かと思えば、ボッコの実ね、これ。食べると体の中のマナを刺激して、傷の治りとか早めるの。効果は個人差あって、だいたいは気休めなんだけど、見た感じだと、スバルってかなりマナの循環性が高いみたい。過剰摂取すると死ぬかも」
スバル「食べる前に言って欲しかったな!!」
死ぬというワードに焦るスバル。
サテラ「仕方ない、パック、ご飯よ」
パック「僕、もう眠いんだけどな」
サテラ「ごめん、寝る前にお腹満たせれるでしょ?」
パック「はーい、スバル、いただくね」
パック「ごちそーさまでした」
その瞬間、スバルは青ざめていた。
『スバル』
スバルに火魔法を使って体を温めようとする。
サテラ「パック、取りすぎよ」
パック「ごめんごめん、久しぶりだから加減間違えちゃった。でも、スバルのゲートは変な感じがするね。使い込んでる様子がないのに素直。だからちょっと吸いすぎちゃった」
スバル「大丈夫、熱ぽかったのが消えただけでもありがたい、エトもありがと」
『ん、大丈夫なら良い』
パック「あー、けれどもう僕限界だ。リア、気をつけるんだよ」
サテラの肩に持たれながら消えそうになっているパック。
スバル「?パックって夜ダメなの?」
パック「ボクはこんな可愛らしい見た目たけど、『精霊』だからね。顕現するのにマナがたくさん消費してしまうんだ。だから夜は依代に戻り、マナを蓄えているんだ。ま、けれど何があればオドを使って顕現させるのよ」
『けっこう大変なんだな、精霊って』
サテラ「わかった」
パック「じゃ、スバル、エトワール、リアを頼んだよ」
返事する前にパックは消えていた。
追記
エミリアの名前をサテラにしました。
そうする事で原作辿れるしね…。