書くのは下手ですがよろしくお願いします。
因みに主人公の名前は空野菫(そらのすみれ)です。
夜の街を烏が慌てるように飛び回っていく。その行く先、そこでは何人もの人が血を流し倒れていた。その中に無傷で立つ一人の男。コイツこそがこの惨劇を起こした張本人だ。
ふと後から足音が聞こえうんざりしたようにふりかえる。そこに立つのは一人の少女。両腕は無く、全身から血を流し口で刀ーーといっても形状は刀というより、西洋の剣に近いがーーをくわえたその少女。口に力を込めると一気に跳躍しその男に向かって斬りかかる。
たった一時間。誰もがその時間を稼ぐ為命をかけている。
一体いつからだろうかーーこの儚くも悲しい戦いが始まったのは
二年前狭霧山
「姉弟子ですか?」
先日鱗滝の元に弟子入りした炭次郎。朝食を取りながら姉弟子の事を聞かされていた。
「ああ、お前より半年程早く弟子になった者だ。どうやら儂がお主を迎えに行っている間戻ってきてないようだが……」
ーー折角だ挨拶ついでに手合わせしてもらって来い
そう言われ姉弟子のいるらしい場所に向かう炭次郎。普段鍛錬に使う道から少し離れた所に開けた場所がある。恐らくそこにいるだろうと言われその場所を探していると……いた。
鱗滝に言われたような開けた場所、その真ん中に人が倒れている。空色の髪に紫の着物を来た少女。鱗滝に言われた特徴に合致している。
「あの……大丈夫ですか?」
「うーん……あと5分……」
「こんな所で寝たら風邪引くのでおきてください!!」
ーー起きるまでに30分かかった。
「……でキミは誰?」
「俺は竈門炭次郎って言いいます。鱗滝さんの所に最近弟子入りした……」
「キミが鱗滝の言ってた……ボクは、空野菫。よろしくね!!あ、それと敬語じゃなくていいよ」
「あ、それじゃ遠慮なく……そういえば鱗滝さんから挨拶ついでに手合わせしてもらって来いって」
「なるほどね、じゃやろ!」
そう言って片手で木刀を構える菫。その構えを見て炭次郎も刀を構える。
「もしかして刀を握るのって初めて?刀は両手で握るんだよ」
菫にそう言われ両手で握る炭次郎。初めて握る刀。でもハッキリと分かる。菫には勝てない。経験の差があまりにも違い過ぎる。だからと言って鱗滝の言葉を無視して去るわけにはいかない。
大きく振りかぶり斬りかかる炭次郎。それをかわすとそのまま脇腹に攻撃が飛んでくる。すぐに後ろに飛んでかわすも一気に距離を詰めて攻撃してくる。
(……攻撃ができない!!守るので精一杯だ!!)
攻撃の合間をぬってもう一度大きく飛び距離を取る炭次郎。
(……集中しろ!!一気に距離を詰めて初撃をかわして一撃入れる!!)
距離を詰めようとした瞬間、逆に菫が飛ぶように距離を詰めてくる。嫌な予感を感じ後ろにかわす炭次郎。その鼻先を菫の木刀がかすめていく。
ーー今だ!!
大振りの攻撃を外し出来た大きな隙き。そこを狙い木刀を振るう。
木刀が菫に当たる瞬間、頭に強い衝撃を受け地面に倒れ込む。
峰だ。先程の攻撃をまるで巻き戻しのように戻した事により、攻撃の為に踏み込んだ炭次郎に峰が当ったのだ。
「これで一本……まだやる?」
夕方になるまで一体、何度菫と手合わせしただろう。どれだけやっても炭次郎の攻撃は、一度も菫に届くことは無かった。
「今のは少し惜しかったかな?」
「何処が?!」
先程の手合わせは、疲労から足を滑らした炭次郎の一撃が菫の木刀を叩いただけだった。
「そういえば菫は何で鱗滝さんの所に来たんだ?」
ふと菫に炭次郎が問いかける。菫は女の子だ。普通なら鬼狩りの組織、鬼殺隊とは関係なく生活するのが普通だ。それなのに鬼殺隊に入る為鱗滝の元にいる。
「ボクの家はね、小さな町の外れにあった剣道場だったんだ。門下生も数人いて結構楽しくやってたんだ。でもある日鬼が来て……お父さんもお母さんも皆殺されて……」
「……ごめん辛いこと聞いちゃって……そっか仇討ちが目的だったんだね」
静かに語りだす菫に謝る炭次郎。きっと菫にとって辛い事だったんだろう。いや、そうと信じたい。
ーー何で菫から喜びの匂いがするんだろう?
「違うよ。鬼襲われた時に無我夢中で木刀で殴ったら何か……高揚感が体中を駆け巡ってワクワクが止まらなくなってもう生きてるって感じして!!」
色々とヤバい顔をして意気揚々と話しだす菫。
(菫と禰豆子を会わせるのは色々と駄目な気がする…)
「さてと……そろそろ鱗滝さんの所に戻ろっか」
「う、うん」
菫に促され下山する炭次郎。ふと視線を感じた様な気がして振り向くもそこには誰もいない。
「おーい!!早く行くよ!!」
菫に呼ばれ急いていく炭次郎。山を完全に降りる頃には視線の事は完全に頭から抜け落ちていた。
大正こそこそ話
菫は炭次郎より一年程早く鱗滝の所に来て鍛錬を積んでいます。出会った時は型の精度を上げる鍛錬中でした。
ちなみに手合わせの時は菫は手を抜いてました。そうじゃないと初撃で炭次郎は倒れてました。