神琳「1つ。前回の逃亡の件で梨璃さんは謹慎となりました」
二水「 2つ。夢結様は梨璃さんが髪飾り落としたことに気づき、私達一柳隊で髪飾りを探し始めました」
梅「そして3つ。楓は梨璃の髪飾りを見つけた……でも、それは楓が作った髪飾りだったが梨璃が前を向くことを決意をした!」
とある日の朝
閑「ごきげんよう。早いのね?」
梨璃「ごきげんよう。閑さん……ちょっと朝練に」
閑「朝に弱い梨璃さんにしては、随分続くのね?」
梨璃「うん。私、皆を守れるように……もっと強いリリィなりたいから……なんだか、夢から覚めたみたい。私……お姉様に、憧れてここまで来ちゃったけど、リリィって人を守る者なんだよね……わかってたつもりだったけど……私、自分のことばっかりで……」
閑「そう自分を追い込まない方がいいわ。責任感と罪悪感はきちんと別けないと、身を滅ぼすわよ?」
梨璃「ありがとう。はっきり言ってくれて……じゃあ行ってきます」
閑「行ってらっしゃい」
梨璃は部屋を出た。
梨璃「二水ちゃん?」
二水「うわぁ!?」
映司と結梨の墓の前に、二水が居た。
梨璃「ごめん」
二水「り、梨璃さん!ごきげんよう」
梨璃と二水は椅子に座った。
二水「リリィになれば、いつかはこんなこともあるって、覚悟はしてたつもりだったけど……」
梨璃「私もだよ……すぐにはどうにもならないってお姉様も言ってた」
二水「梨璃さん……ちょっと変わったみたい……」
梨璃「そうかな?」
二水「うん。強くなったと思う」
梨璃「そうかな。だったらそれ、お姉様のおかげだよ」
二水「羨ましいです……」
梅「大丈夫。ふーみんならきっといいシルトになれるって!」
後ろから梅が現れた。
二水「うわあ!?」
梨璃「梅様」
梅「本当に誰も居なかったら、私がシュッツエンゲルになってやろうか?」
二水「本当ですか!?」
鶴紗「当分シルトは取らないんじゃなかったのかよ?先輩」
猫を頭に乗せた鶴紗が出て来た。
梅「そうだっけ?」
神琳「あら。先を越されましたね」
梨璃「神琳さん。雨嘉さん」
神琳と雨嘉も来た。
雨嘉「あれ?さっき楓も見かけたけど……」
神琳「出ていらしたら?」
楓「あら、どうなさったんです皆さん?がん首お揃いで」
茂みから楓が出て来た。
梅「お前照れてるのか?」
楓「こういうウェットなシチュエーションは、私の柄にそぐいませんから」
梅「柄って柄か?」
二水「皆集まっちゃいましたね」
梅「居ないのはミリミリと夢結だけか」
神琳「ミーさんは昨夜『百由様の研究を手伝うのじゃ〜!』とか何とか仰っていたから、夜なべでもしたのでしょう」
梅「ミーさん?」
神琳「長いので」
梨璃「……」
楓「どうかいたしまして?」
梨璃「私、この頃お姉様と会えてなくて……」
雨嘉「確かにこの何日か、ミーティングルームでもお見かけしない」
梅「あれ?講義や演習にはちゃんと出てるぞ?」
梨璃「最後にお会いしたのは、ここで一緒に映司くんと結梨ちゃんのお墓参りに来た時で……」
その頃……映司と結梨は……
映司「俺たちって死んだことになってんのか……?」
結梨「早めに梨璃たちの所に戻れば良かったね?」
映司「なら、百由様に連絡するか」
映司は近くの道に降りた。
映司「……カンドロイド使うか」
映司はタカカンドロイドに緑色の缶を持たせた。
映司「百由様に俺たちが生きてることを伝えてくれ」
タカカンドロイドは映司たちより速く、百合ヶ丘に向かった。
映司「じゃあ俺たちも行くか」
映司と結梨も百合ヶ丘へ向かった。
百由「こういうのは本来、私の役目じゃないんですが……情報分析の一環として、美鈴様について調べてみました」
百由は理事長室に居た。
百由「皆の記憶にある美鈴様は品行方正で、その立ち居振る舞いには一点の曇りもない優秀なリリィだった」
史房「えぇ。そうね……それで、貴方の肩に乗っているのは?」
百由の肩にはバッタカンドロイドが乗っていた。
百由「ああ、これは気にしないでください……では、美鈴様がカリスマ持ちだった事は?」
祀&眞悠里「え!?」
美鈴のレアスキルはカリスマだった。
史房「カリスマ?違うわ。美鈴さんのレアスキルは……」
百由「そう。公式の記録にも、美鈴様のレアスキルがカリスマだったという記録はありません。でも、そうでないとちょっと辻褄が合わなくて……」
高松「辻褄とは?」
百由「CHARMの契約を書き換えるには、相応の手続くが必要です」
史房「ええ」
百由「美鈴様は戦闘の最中に、契約と術式を瞬時に書き換え、マギを通じてヒュージに影響を与えたということになります」
高松「そして手負いのヒュージがネストに戻り、影響を広めたと?」
眞悠里「確かカリスマには上位スキルの存在が予言されていたはず……」
史房「レアスキル【ラプラス】」
祀「人の記憶を操作する事すら可能と言われていますが、実例の報告はまだ……」
眞悠里「当事者にも話を聞くべきです」
祀「では私が。夢結とはルームメイトですから」
百由「あ〜いえ。それは私から。久し振りにちゃんと話してみたいんです。これでも中等部時代は仲良かったんですよ?主観ですけど」
理事長室を出た百由は。
百由「これで良かったの?映司」
映司『ああ。ありがとう百由様』
バッタカンドロイドを通じて映司と会話していた。
映司『百合ヶ丘に戻ったら先に工廠科に行くから』
映司は通話を切った。
百由「切られた……」
百由は工廠科に戻った。
梅「なぁ梨璃。今度パーティーをやろうよ。勿論夢結も呼んで皆で」
梨璃「でも今はもっと訓練して……」
雨嘉「根を詰めるのも良いけど、息抜きは必要だよ」
神琳「生活にはメリハリがありませんと」
二水「そうだ!ラムネパーティーなんてどうです?」
梨璃「え?ラムネ?」
ラムネに反応した梨璃。
梨璃「ラムネかぁ……」
映司と結梨は……
映司「結梨、少しスピード上げるぞ」
結梨「うん」
スピードを上げて、百合ヶ丘に向かった。
梨璃「お姉様!」
梨璃が廊下に居た夢結を見つけた。
梨璃「捕まえました!お姉様!」
美鈴『梨璃。墓参り以来だね』
夢結には未だ美鈴の幻影が見えている。
梨璃「あの、皆が私の為にラムネパーティーを開いてくれるって。お姉様も来て下さいますよね?」
夢結「ごめんなさい。今は……」
梨璃が夢結の腕を掴んだ。
梨璃「待ってください!」
美鈴『懐に入るのが上手いね。相手の隙を見逃さないのか、隙を作らせるのか、この子もカリスマ持ちなら後者かな?』
夢結「やめて……」
梨璃「!?」
夢結は梨璃の前から去っていった。
梨璃「お姉様……どうして……?」
夢結は自室に居た。
夢結「……」
美鈴『夢結はカリスマ持ちに好かれるのかな?これは偶然だと思うかい?夢結は彼女を自分から受け入れたと思っているようだけど、それは本当に君の心にあったものなのかな?』
美鈴の言葉が終わると地震が発生し、ヒュージネストから3つの光が空へ放たれた。
映司「……!」
映司の目が一瞬、紫になり止まった。
結梨「映司?」
映司「どうやら……空中散歩の時間は無くなったみたいだな……」
映司はその場に降り、体内からプトティラのメダルを取り出し、ドライバーにセットしてオースキャナーでスキャンした。
「プテラ!」「トリケラ!」「ティラノ!」
「プ・ト・ティラーノ、ザウルース!」
映司「結梨、俺が飛んだらフェイズトランセンデンスを発動してくれ」
結梨「……?わかった」
映司はエクスターナルフィンを展開させ結梨のフェイズトランセンデンスの力を受け全力で飛んだ。
楓「梨璃さん!」
避難した梨璃の元に楓がやって来た。
楓「よかった。探しましたのよ」
梨璃「楓さん……お姉様はどこか知りませんか?」
楓「夢結様ですか……さぁ?私たちより先に避難……なさる方でもありませんね。あの夢結様が可愛いシルトを置いて先に避難するような……聞きわけのいいシュッツエンゲルなわけありませんもの」
梨璃「美鈴様……?(やっぱり、お姉様はまだ美鈴様の事を……)」
爆発が起きた。
映司「結梨、スピード上げるが、耐えられるか?」
結梨「うん!大丈夫……だから!」
映司も自分のトレースしていたフェイズトランセンデンスを数倍の力で発動させ、スピードを上げた。
梨璃「私、戻って見て来ます!」
そして梨璃は夢結のことを戻って探すことにした。
楓「なら私もお供しますわ!」
楓はCHARMにマギを入れようとしたがマギが入らずバランスを崩した。
楓「っ!?」
梨璃が楓を受け止めた。
楓「マギが入らない……?」
梨璃「大丈夫ですか!?」
楓「え、ええ……どうして……?」
梨璃「先行ってますね!」
梨璃はマギを使い、学院に向けて飛んだ。
映司「結梨。学院に着いたら俺と結梨のCHARMを工廠科から持って来い」
結梨「映司は?」
映司「俺はヒュージの相手をする」
結梨「わかった」
映司と結梨は百合ヶ丘へ向かいながら、次の行動について話していた。
夢結&美鈴「自分と自分以外のもの、全てを」
夢結は自分の部屋でルナティックトランサーを発動。
夢結「そう……お姉様は自分自身を呪っていた……」
梨璃「お姉様!」
窓から梨璃が入って来た。
夢結「梨璃……」
梨璃「お姉様!お迎えに参りましたよ!行きましょう!」
夢結「無理よ梨璃……私はどこにも行けない……ここで戦うことしか……」
梨璃「何言ってるんですお姉様!一緒に逃げましょう!」
夢結「私に指図しないで!貴方もレアスキルで私を操るの!?」
梨璃「え?」
夢結「美鈴様の幻覚を見ているの……壊れているのよ……私は……」
梨璃「お姉様……何を……?」
夢結「美鈴様は……全てを呪っていた……これは罠だわ……あのヒュージは……私が倒さなくちゃ……」
夢結はCHARMを構えた。
夢結「貴方はひとりで逃げなさい!」
梨璃「お姉様……それ、マギが入っていませんよ」
夢結「!?」
梨璃は夢結のCHARMを折った。
梨璃「お姉様は行っちゃダメです!レアスキルとか罠とか、そんなのどうでもいいです!私は……いいえ!私がお姉様をお守りします!あのヒュージは私が倒します!」
夢結「無理よ……あなたたちにお姉様を倒せるはず……」
梨璃「美鈴様じゃありません!あれはヒュージです!」
夢結「待ちなさい!待って……梨璃……」
梨璃「行ってきます……お姉様」
梨璃は窓からヒュージの方へ向かった。
避難所に居る一柳隊は……
楓「ああもう!こんな時にCHARMが使えないなんて!」
神琳「今は誰のCHARMも起動していないわ。悔しいのは皆同じです」
楓「ならどうして梨璃さんだけがCHARMを使えたんです?」
ミリアム「梨璃のレアスキルと関係あるやも知れんな」
ミリアムが合流した。
楓「レアスキル?」
神琳「カリスマ……支援と支配のスキル」
ミリアム「知っとったか」
神琳「薄々見当は」
雨嘉「カリスマ使いは他にも居るのに、どうして梨璃だけ?」
ミリアム「そこは謎じゃな」
二水「梨璃さんと夢結様、大丈夫でしょうか……?」
楓「もし、今は自分しかCHARMを扱えないと知ろうものなら、梨璃さんのことですから、たったひとりであのヒュージに立ち向かい兼ねませんわ」
ミリアム「そこまでおバカと思いたくはないが、梨璃ならありうるのう」
梅「筋金入りの無鉄砲だからな」
鶴紗「私も、無鉄砲したい!」
雨嘉「うん!こんなところで何もできないなんて嫌だ!」
神琳「勿論、諦めるには早過ぎます!」
雨嘉「うん!」
ミリアム「そらそうじゃ!わしらが張り子の虎で終わるなでありえんことじゃ!」
楓「当たり前ですわ!」
二水「そうですね……そうですよね!」
百合ヶ丘上空。
映司「……思ってた以上に深刻だな」
結梨「映司、どうする?」
映司「あれは……」
映司は一柳隊が集まっている場所の上に移動した。
映司「結梨。ここから飛び降りて、皆と合流して、工廠科に行け」
結梨「映司は……ヒュージを?」
映司「ああ」
結梨「わかった……気をつけてね?」
映司「ああ……結梨もな」
結梨「うん!」
結梨は映司から手を離し、飛び降りた。
映司「俺も向かうか」
映司はヒュージの方へ向かった。
結梨「梨璃ー!」
結梨は綺麗に着地した。
二水「え?」
雨嘉「嘘……」
梅「幽霊か?」
楓「どうして……」
神琳「あの時、確かに……」
鶴紗「爆発に巻き込まれたはず……」
ミリアム「なんじゃ……」
結梨「私、生きてるよ?映司が助けてくれたもん!あれ?梨璃は?」
楓「梨璃さんは……ヒュージと戦っていますわ……」
二水「梨璃さん以外がCHARMにマギを入れられないんです」
結梨「映司に工廠科に行けって言われたんだった」
ミリアム「工廠科にか?」
神琳「映司さんは何か考えがあるのかもしれませんね」
結梨を加えた一柳隊のメンバーは工廠科に向かった。
その頃の夢結は……
夢結「……」
梨璃に折られたCHARMを見ていた。
夢結「っ!?」
夢結は工廠科にダインスレイフがあったのを思い出し、工廠科へ向かった。
そして……
梨璃「私に力を貸して……!映司くん……!」
梨璃はCHARMを構えた。
梨璃「っ!?」
そこに、ヒュージを地面に叩きつけた者が現れた。
梨璃「……映司……くん……?」
映司「ただいま……梨璃」
梨璃「……うん!おかえり!映司くん!」
梨璃は映司に抱きついた。
映司「まずはこのヒュージを倒すぞ!梨璃!」
梨璃「うん!」
映司はメダガブリュー、梨璃はCHARMを構えた。
結梨「映司!これ使って!」
梨璃「映司くん!」
映司「これで終わらせる!」