アサルトリリィ 欲望の王   作:ユーリア・エドモンズ

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映司「アサルトリリィ 欲望の王。前回の3つの出来事」

梨璃「1つ。映司くんが、百由様からCHARMを貰う」

楓「2つ。私が、意外とあくどい……って何を言わせますの!?」

二水「そして、3つ。梨璃さんが夢結様と、シュッツエンゲルの契りを結びました!」



第3話 緑のコンボと訓練とルナティックトランサー

食堂で梨璃と夢結が、会話していた。

 

夢結「【ルナティックトランサー】」

 

梨璃「……へ?」

 

夢結「それが私のスキル。いえ、レアスキルなんてとても呼べない代物よ」

 

映司、二水、楓の3人は、離れた場所から梨璃と夢結を見ていた。

 

二水「私には、どこかぎこちなく見えますけど」

 

楓「……ところで、そのメモは?」

 

二水「おふたりの事を、週刊リリィ新聞の明細記事するんです」

 

映司「お前も中々容赦ないな……」

 

梅「それ、私も興味あるな!」

 

二水「っ!?」

 

梅がいつの間にか、二水の隣にいた。

 

梅「あの夢結をたった2日で堕とすなんてびっくりだ」

 

楓「そりゃあ梨璃さんですもの。当然ですわ」

 

映司「……で、誰ですか?」

 

梅「私は吉村・Thi・梅。2年生だぞ」

 

楓「それは失礼しましたわ。梅様」

 

映司「よろしくお願いします。梅様」

 

梅「本当、あの夢結がな……」

 

映司「……?」

 

少し時間が経ち、二水がレアスキル【鷹の目】を使用し、海底からヒュージが上がってくるのを確認した。

 

二水「ヒュージです!」

 

梨璃「あれが……」

 

楓「噂の鷹の目ですわね」

 

映司「確かに、便利だな……鷹の目」

 

映司も二水の鷹の目をトレースし、使用していた。

 

楓「映司さん、貴方も鷹の目を?」

 

映司「俺のレアスキルは【エンハンス・トレース】」

 

楓「トレースってことは、他人のスキルを真似するということですか?」

 

映司「ああ、トレースしたスキルを倍以上の効果で使用できる」

 

楓「それが、エンハンスということですか?」

 

映司「それに、他のスキルも併用して使えるから、マギの消費を考えなきゃ相当強力なスキルだと思ってる」

 

楓「確かに、マギの消費を考えなければ最強に近いですわね」

 

二水「でも、発動する度にトレースしていたら、意味がないと思いますよ?」

 

映司「一度見たスキルなら、トレースしなくても使えるんだよ」

 

楓「欠点がマギの消費量しか見当たりませんね」

 

夢結「話が終わったのなら、よく見ておきなさい」

 

後方から無数のミサイルが、ヒュージに向かって発射された。

 

梨璃「な、何!?」

 

二水「防衛軍の全弾攻撃です!」

 

ヒュージは魔法陣を展開させ、ミサイルをガードした。

 

二水「だけど、防衛軍の装備ではヒュージに有効な打撃を与える事が出来ないんです」

 

梨璃「気のせいか、こっちに向かってませんか?」

 

夢結「百合ヶ丘女学院は、リリィの養成機関であると同時に、ヒュージ迎撃の最前線よ」

 

梨璃「そ、そうか。ヒュージの襲来をここに集中させて、周りの被害を抑えるんですね?」

 

夢結「そして、多くのリリィが集まるここは、ヒュージにとっても見逃せない場所に移るでしょうね」

 

アールヴヘイムのメンバーが、ヒュージに向かっていった。

 

天葉「遅れないでよ!皆ー!」

 

壱「新人相手にスパルタじゃありません?天葉様」

 

亜羅椰「そんなに意地悪されたら惚れちゃいます!」

 

樟美「天葉様は私のだから!」

 

依奈「無駄口叩くな!ほら行くよ!」

 

二水「アールヴヘイムが、ヒュージにノインヴェルト戦術を仕掛けます!」

 

アールヴヘイムのリリィたちがマギスフィアをパスして、最後に天葉がヒュージにマギスフィアを放った。

 

梨璃「わあっ!な、何?」

 

楓「レギオン9人のパスで繋いだ、マギスフィアをヒュージに叩き込んだんですわ。それがノインヴェルト戦術です」

 

アールヴヘイムの戦闘を見た後、5人は訓練場に移動した。

 

夢結「構えなさい、梨璃さん」

 

梨璃「は、はい!……こうですか?」

 

梨璃が自分のCHARMを構えた瞬間、夢結が梨璃のCHARMを弾いた。

 

梨璃「うわっ!」

 

楓&二水「あっ!!」

 

映司「……」

 

夢結「ヒュージとは、通常の生物がマギによって怪物化したものよ。マギという超常な力に操られているヒュージには、同じマギを使うリリィだけが対抗出来る。マギを宿さないCHARMなど、それはただの刃物よ」

 

梨璃「は、はい!」

 

夢結「もっと集中なさい。そうすればCHARMは重く、強靭になる」

 

梨璃「……!」

 

梨璃は集中してマギを流し込んだが、CHARMが光った瞬間、夢結が再び梨璃のCHARMを弾いた。

 

梨璃「くああっ……!」

 

二水「ああ……!」

 

楓「素人相手になんてことを!」

 

映司「多分、梨璃の体力は限界に近い……」

 

夢結「もう少し粘って見せなさい。梨璃さん」

 

梨璃「は、はい!」

 

夢結はまた、梨璃のCHARMを弾いた。

 

梨璃「うああ……!」

 

夢結「……軽いわね」

 

楓「随分と手荒いですこと。私にマゾっ気があれば堪らないでしょうね。夢結様のお噂は存じておりますわ。レアスキル、ルナティックトランサーを武器に、数々のヒュージを屠って来た百合ヶ丘屈指の使い手。トランス状態ではリリィ相手にも容赦しないとか?」

 

二水「楓さんそれは……」

 

梨璃「……良いんです。私、私……皆より遅れてるから……やらなくちゃいけないんです。だから……続けさせて下さい!」

 

そして、訓練が始まり1週間が経った。

 

二水「訓練が始まってもう1週間です」

 

楓「こんなの訓練じゃありませんわ」

 

映司「そろそろ、成果が出てもおかしくないんだけどな」

 

夢結(私が梨璃を恐れている?まさか)

 

夢結は梨璃を、突き飛ばした。

 

梨璃「うああ……!」

 

突き飛ばされた梨璃は、受け身を使い立ち上がった。

 

梨璃「あ!」

 

映司「この1週間の訓練は無駄じゃなかったな」

 

梨璃「やった!やりました、夢結様……」

 

夢結は追い討ちを梨璃に掛けようとするが…

 

梨璃(あっ……マギを集中)

 

梅「お!」

 

梨璃は夢結のCHARMを弾き返した。

 

夢結「あっ……!?」

 

ミリアム「夢結様がステップを崩したとな」

 

楓「ようやくマギが入りましたわね!」

 

夢結「……」

 

梨璃「……?」

 

夢結「今日はこのくらいに……」

 

『ゴーン!』

 

鐘が鳴り響いた。

 

全員「……!」

 

夢結「行くわよ」

 

梨璃「はい!……え?何処へ?」

 

夢結「今日の当番には、私たちも入っているでしょ?」

 

梨璃「あ!はい!」

 

レギオンに所属していないリリィたちが出動した。

 

楓「上陸までは、まだ少し余裕がありそうですわね」

 

梨璃「あれ?楓さんも出動なの?」

 

楓「今回は、まだレギオンに所属していないフリーランスのリリィが集められていますわね。この時期には良くある光景ですわ」

 

梨璃「じゃあ二水ちゃんも?」

 

楓「あの方は後方で見学ですわ。実戦経験がありませんもの」

 

二水「皆さーん!頑張って下さーい!」

 

二水は応援していた。

 

楓「初陣は梨璃さんだけですわね」

 

梨璃「は、はい。頑張ります!」

 

夢結「あなたはここまでよ」

 

梨璃&楓「え?」

 

夢結「足手纏いよ。ここで見てなさい」

 

梨璃「夢結様……」

 

楓「来いと言ったり。待てと言ったり」

 

楓「いつにも増して、歪な形のヒュージですこと」

 

ヒュージが飛んだ。

 

楓「飛んだ!?」

 

夢結は飛翔したヒュージの真下に入り、CHARMで斬り、ヒュージを落下させた。

 

百由「ふ〜ん、レストアね」

 

ミリアム「最近は出現率が上がっていると聞くのう」

 

梨璃「うわあっ!百由様とミリアムさん!どうしてここに?……レストアって何ですか?」

 

百由「工廠科とは言え、私たちもこう見えてリリィなの。結構戦えるのよ?」

 

ミリアム「今日は当番とは違うがのう」

 

百由「で、損傷を受けながらも生き残ったヒュージがネストに戻って修復された個体。それを私たちはレストアード。レストアと呼んでるの。何度かの戦闘を生き延びた手合いだから、手強いわよ」

 

梨璃「……凄い。夢結様」

 

ミリアム「じゃが、ちょっと危なっかしいのう」

 

百由「憖テクニックが抜群だから、突っ込み過ぎるのよねぇ」

 

夢結はレストアを斬ろうとしたが、硬くて斬れなかった。

 

夢結「っ!?」

 

亀裂が入った場所から、光が見えた。

 

夢結「……あれは……!?」

 

夢結は目の前から飛来する物体をCHARMで防いだが、爆発し地面に転がり落ちた。

 

梅「そろそろ退け、夢結!」

 

夢結は梅の忠告を無視し、レストアに向けて走り出した。

 

梅「なっ!?」

 

夢結「ハアァァァ!」

 

夢結はさっき爆発した物体をレストアの殻に叩きつけ、爆発させたが、殻から出てきたのは、無数のCHARMだった。

 

神琳「CHARMが……」

 

雨嘉「え……?」

 

楓「あれって……」

 

梅「コイツ……どれだけのリリィを……?」

 

夢結「……くっ!」

 

離れた場所で戦闘を見ていた映司たち。

 

百由「あ……」

 

映司「CHARM……?」

 

ミリアム「マジか……」

 

梨璃「ど、どういうことですか?」

 

百由「CHARMはリリィにとって身体の一部。それを手放すとしたら……」

 

夢結「かは……ハァハァ……」

 

梅「もういい!下がれ夢結!」

 

梅が夢結の肩に手を置いたが、夢結の目は赤く光っていた。

 

梅「あっ!」

 

夢結の髪が白に変化した。

 

夢結「ウワアアアアアァァァ!!」

 

雨嘉「夢結様!」

 

神琳「待って雨嘉さん!」

 

雨嘉「え?」

 

神琳「あれは……」

 

楓「ルナティックトランサー……」

 

百由「一度トランス状態に陥ったリリィは、理性を失い、敵味方の見境無く、マギが枯れ果てるまで破壊の限りを尽くす。夢結自身が封印したスキルよ」

 

ミリアム「それが何でまた?」

 

百由「主を失ったCHARMの群れが、夢結に思い起こさせたのね」

 

梨璃「それって……」

 

百由「夢結は中等部時代に、自分のシュッツエンゲルを亡くしているの」

 

梨璃「っ!?」

 

百由「その時に夢結がルナティックトランサーを発動していた事から、夢結に疑いが掛けられたわ」

 

梨璃「そんな!」

 

百由「実際、遺体には夢結のCHARMが突いた刀傷もあったと言われているわ。結局、証拠不十分で疑いは晴れたけど、夢結自身、記憶が曖昧な状態で、それからずっと、自分を苛み続けているの」

 

梨璃「……私、行って来ます!」

 

百由「ダメ!今の夢結は危険よ!」

 

梨璃「私、夢結様の事、少しだけ分かった気がします」

 

百由「それ答えになってないわよ!」

 

映司「仕方ない……俺も行ってきます」

 

百由「危険って言ってるじゃない!」

 

映司「楽して助かる命なんて、ありませんから!」

 

映司は梨璃を追った。

 

映司「梨璃!」

 

梨璃「映司くん!お願い、一緒に夢結様を!」

 

映司「ああ!」

 

 

夢結「ハァ……ハァ……ハァ……」

 

映司&梨璃「夢結様ーーーー!」

 

夢結「っ!」

 

駆け付けた映司と梨璃に夢結は。

 

夢結「ウワアアアアアァァァ!!」

 

自分のCHARMを振った、映司と梨璃は自分たちのCHARMで受け止める。

 

梨璃「す、すみません!」

 

夢結「見ないで……」

 

梨璃「え!?」

 

映司「チッ!」

 

梨璃は吹き飛ばされ、映司は受け身を取った。

 

楓「貴方たち!何をなさいますの!?」

 

梅「バカかお前たちは!!」

 

梨璃「……私たち、今、夢結様を感じました」

 

楓「何を仰いますの!?」

 

百由「マギだわ。CHARMを通じて、ふたりのマギと夢結のマギが触れ合って……」

 

楓「そんなCHARMの使い方、聞いた事ありませんわ」

 

ミリアム「じゃがありえるのう」

 

映司「だったら、梨璃」

 

梨璃「私、前に夢結様に助けて貰った事があるんです。今度は、私が夢結様を助けなくちゃ!」

 

映司と梨璃は夢結の元へ向かった。

 

ミリアム「正気かお主ら!?」

 

楓「後でお背中流させて頂きますわよ!」

 

梅「しょうがないな!」

 

神琳「参りますか?雨嘉さん」

 

雨嘉「うん!」

 

百由「私もCHARM持って来れば良かったかな?」

 

ミリアム「ううぅ……わしも行けば良いんじゃろうが!」

 

他のリリィたちも加勢に加わった。

 

梨璃「夢結様ーーー!私に、身嗜みは何時もきちんとしなさいって言ってたじゃないですかー!」

 

夢結「ウワアァ!」

 

夢結はレストアの攻撃を弾いた。

 

梨璃「夢結様!私を見て下さーーーい!」

 

夢結「ウワアアアアアァァァ!」

 

映司「アンタが何を想ってるかは知らないが、梨璃と向き合え夢結様!」

 

映司と梨璃のCHARMと夢結のCHARMからマギスフィアが形成された。

 

ミリアム「あれは……?」

 

楓「マギスフィアですわ」

 

夢結「がっかりしたでしょ……ふたり共……これが私よ……憎しみに飲まれた……醜く浅ましい……ただの化け物!」

 

梨璃「それでも!夢結様は私たちのお姉様です!」

 

映司「俺だって、1年前にアンタと似たような事をした……それでも、前を向いて生きるって決めたんだ!」

 

夢結「っ!」

 

梨璃「夢結様!」

 

梨璃は夢結を抱きしめ、夢結のルナティックトランサーが解除された。

 

夢結「梨璃!」

 

レストアの腕が迫って来たが、映司が弾き返した。

 

夢結「飛ぶわよ。梨璃。映司」

 

梨璃「……はい!お姉様!」

 

映司「俺もか?」

 

3本のCHARMが触れ合い、マギスフィアが形成された。

 

梨璃「私たち、マギに乗ってる?」

 

夢結「ふたり共、行くわよ。一緒に」

 

映司&梨璃「はい!」

 

レストアに向かって急降下する。

 

映司&梨璃&夢結「ハアアアアァァァ!」

 

レストアは光に飲まれ消滅した。

 

梅「やったな、夢結」

 

映司「まだ終わってない!」

 

梨璃「終わってないってどういう……」

 

映司の見た方向からヒュージが現れた。

 

梅「まだ居たのか!?」

 

映司はオーズドライバーを巻いて、梨璃と夢結の前に立った。

 

映司「このコンボで行くか」

 

映司は、緑のメダル3枚をドライバーのスロットにセットして、腰に付いているオースキャナーを取り、ドライバーを傾かせスキャンした。

 

映司「変身!」

 

「クワガタ!」「カマキリ!」「バッタ!」

「ガ~タガタガタ・キリッバ・ガタキリバッ!」

 

神琳「あれが……仮面ライダーオーズ……」

 

映司「ハァ!」

 

映司は分身を作り、ヒュージに向けて走り出した。

 

雨嘉「増えた!?」

 

映司はCHARMでヒュージの触手を破壊した。

 

映司「このCHARM……メダルが入るのか」

 

映司はCHARMにガタキリバのメダルを3枚セットした。

 

映司「分身しても、CHARMはこの1本だったが……メダルを入れたらどうなるか……」

 

映司がCHARMを地面に刺すと、ヒュージが大量のCHARMに串刺しにされた。

 

映司「このCHARMに、コンボのメダルを入れたらコンボの力を使えるってことか」

 

映司はCHARMにセットしたメダルをドライバーに戻し、オースキャナーでスキャンした。

 

「スキャニングチャージ!」

 

映司「セイヤー!」

 

映司は分身たちと共にキックをヒュージに叩き込み、ヒュージは爆発した。

 

映司「よっ……と」

 

映司はCHARMを刺していた場所に着地した。

 

映司「これで終わりだな」

 

映司は変身を解除した。

 

夢結「ソメイヨシノの花を咲かせるには冬の寒さが必要なの。昔は春の訪れと共に咲いて、季節の変わり目を告げたと言うけれど……冬と春の境が曖昧になった今、何時咲いたら良いか、戸惑っているようね」

 

ヒュージとの戦闘の後、映司と梨璃と夢結はとある人物の墓の前に立っていた。

 

梨璃「……?」

 

夢結「ん……?」

 

夢結は梨璃にペンダントの写真を見せる。

 

梨璃「この方が、夢結様のシュッツエンゲル?」

 

夢結「そう。私のお姉様……」

 

梨璃「川添……美鈴様……」

 

映司「なぁ?梨璃」

 

梨璃「どうしたの?」

 

映司「夢結様を止める時に、私たちって言ってたけど、たちって……」

 

梨璃「私と映司くんだよ?」

 

映司「俺は別に夢結様とは……「貴方、梨璃の幼馴染みなんでしょ?」……いや……」

 

夢結「それとも、私のシルトにはなりたくないのかしら?」

 

梨璃「映司くん、夢結様が良いって言ってるから大丈夫だよ!ね?」

 

映司「わかったよ……」

 

映司は梨璃の笑顔の圧により折れた。

 

 




二水「次回は、梨璃さんがレギオンを作ります!」

梨璃「お姉様のため、頑張ります!」
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