エヴォルヴ第1ラウンド後の病院での話(改変済み)
結梨「……」
高嶺「結梨さん……」
叶星「ごめんなさい……私のせいで……」
結梨「叶星のせいじゃないよ」
高嶺「この状態でもレアスキルを使用しているのよね?」
結梨「うん、映司のマギが動いてるから、この状況だとZしか考えられない」
叶星「映司君はこうなることを予測していたのかしら?」
結梨「ゼロツーを使わなかったから、あの姿で予測していたんだと思う」
高嶺「私たちが軽い怪我で済んでるのは映司のおかげなのよね……」
叶星「結梨さんは大丈夫なの?」
結梨「え?」
叶星「梨璃さんを守ってたでしょ?」
結梨「私は大丈夫だよ?映司の使えるレアスキルは私も使えるし」
高嶺「結梨さんもエンハンス・トレースを?」
結梨「わかんない。でも……」
叶星「……?」
結梨「映司がカリスマを使うときはエンハンス・トレースを経由してないと思う」
高嶺「映司のレアスキルはエンハンス・トレースだけじゃないってことかしら?」
結梨「私の勘違いかもしれないけど」
叶星「もし本当なら、映司君も気づいてないってことよね?」
結梨「もしかしたら、気づいてるかも……」
灯莉「かなほせんぱーい、たかにゃんせんぱーいっ☆」
高嶺「………っ」
叶星「灯莉ちゃん……みんなも無事だったのね」
姫歌「おふたりこそ、よくぞご無事でっ」
紅巴「結梨さんもいたんですね……」
二水「結梨ちゃん……映司さんは……?」
叶星「……………」
紅巴「叶星、様……?」
瑤「3人の後ろで寝てるのって……」
結梨「映司だよ」
二水「え――」
叶星「ダメージが大きいらしくてね……。ここへ運び込まれてから、一度も意識が戻ってないの」
姫歌「そ、そんな……!」
高嶺「Zを発動してるから、傷は回復してるのだけどね。今の私たちでは何も出来ないから――」
二水「っ……!」
紅巴「…………っ」
結梨「……」
姫歌「瑤様……。申し訳ありませんがお仕事をお願いしてよろしいでしょうか」
瑤「え……っ?」
紅巴「二水さんもお願いします。このリストにあるものを運ぶだけですので」
二水「紅巴さん……」
灯莉「結梨のことも、ぼくたちに任せて」
瑤「……分かった。行こう、二水」
二水「は、はい、ただいま……!」
瑤と二水は病室から出ていった。
高嶺「お医者様のお手伝いをしていたのね……偉いわ、あなたたち」
灯莉「たかにゃんせんぱい」
姫歌「今は、そういうのいいです。それより、3人のことを」
叶星「……私たちの?」
紅巴「お顔が真っ青です。手もこんなに冷たくて……駄目ですよ……?」
灯莉「ぼくも握っててあげる。だから、元気出して?」
高嶺「……………」
結梨「今日ね。映司が高嶺と決着つけるって、朝から訓練してから訓練を手伝ったんだ。でも……さっきの戦いの前、映司は何かを悟ったような顔をしてた……」
姫歌「悟ってたって……」
結梨「こうなることが分かってた。としか言えない……それでも、映司は……戦うことを選んだ。梨璃を……私たちを、自分がどうなろうと、大切なものを守るために」
高嶺「結梨さん……」
結梨「ずっと映司と笑ってられる日常が続くと思ってた。どんなことがあっても、乗り越えて笑ってられるそんな日常が……梨璃と同じで考えたことなかった……ううん、考えたくもなかった。映司が……私たちの前からいなくなることなんて」
叶星「私の……せいよ」
紅巴「叶星……様?」
叶星「私があのとき、あの場から離れていれば……映司君はこんなことには……」
高嶺「叶星……」
叶星「ごめんなさい……ごめんなさい……!」
紅巴「そ、そんなこと……っ!?」
結梨「だったら……ここで消えてって言ったら受け入れるの?」
叶星「……それが、映司君のためになるなら……私は……」
結梨「……」
高嶺「結梨さん?」
結梨は叶星に近づいた。
叶星「――!」
結梨「っ!」
結梨はフェイズトランセンデスを発動して叶星の頬を叩いた。
姫歌「なっ!?」
高嶺「っ!?」
叶星「え……?」
結梨「映司と一緒に戦ってたなら、知ってるはずだよ……映司がそんなこと言わないって!」
叶星「っ!」
結梨「映司はいつも私たちのために戦ってるって!」
叶星「で、でも……!」
結梨「これ以上、映司の想いを踏みにじるなら……私は叶星を許さない……!」
灯莉「…………んっしょ、よいしょ」
灯莉はスケッチブックを取り出した。
姫歌「って、ちょっと灯莉?今、めちゃくちゃ大事な話をしてるのにあんたは何を――」
灯莉「あーっ、見つけたー☆かなほせんぱい、たかにゃんせんぱい、これこれこれー」
高嶺「スケッチブック……花の絵……?」
姫歌「あんた、こんな時でも持ち歩いてたの……?」
灯莉「この絵、映司といっしょに描いたんだー☆」
結梨「映司と……?」
灯莉「映司にメダルを返す前にね。映司に好きなお花ってなーに?って聞いたの☆」
姫歌「綺麗な赤……これ、ガーベラかしら?」
紅巴「っ……!違うと……思います」
叶星「――カランコエ」
灯莉「あのね、映司がお世話になってる人たちに渡すために育ててる花なんだって☆」
結梨「そうなんだ……」
灯莉「映司が戻ってきたら、この花でお出迎えしよ?お部屋いっぱいにして、定盛にも飾りつけてさ☆」
姫歌「それはいい考えねっ!……って、ひめかはフラワースタンドじゃ――」
叶星「っ……!」
叶星は姫歌、灯莉、紅巴の3人に抱きついた。
紅巴「かかかか、叶星様っ!?」
灯莉「かなほせんぱいのお胸、やーらけー☆」
姫歌「な、なに言ってんのよ、灯莉!あっ、でもほんとに――」
叶星「ありがとう……みんな。結梨さ……いや、結梨ちゃんも」
結梨「ううん、私も叩いてごめん」
叶星「映司君……私は――あなたを信じて待つわ――」
二水「皆さーん!」
二水が病室に入ってきた。
結梨「二水、どうしたの?」
二水「梨璃さんたちと連絡が取れたんですっ!」
二水はバッタカンドロイドを見せる。
結梨「映司が持ってたやつかな?」
二水「梨璃さんたちと合流しましょう!」
高嶺「私はここに残るわ」
叶星「高嶺ちゃん?」
高嶺「映司の目が覚めたら、すぐ向かうわ」
結梨「私も残る」
結梨はフォースライザーを取り出した。
結梨「叶星」
結梨はフォースライザーと、ライジングホッパープログライズキーを叶星に投げた。
叶星「これは……」
結梨「予備のフォースライザーと、映司のライジングホッパープログライズキー……急場しのぎ程度にしかならないけど」
叶星「ないよりはマシね、ありがとう。結梨ちゃん」
叶星たちは病室から出ていった。
高嶺「さて……」
結梨「いつから、起きてたの?」
結梨&高嶺「映司」
映司「……叶星先輩が謝ってる辺りから。目を開けようとしたら、叶星先輩が謝ってるから、寝たフリしてた」
映司は起き上がった。
映司「でも……」
結梨「映司?」
映司「あの光線を防ぐ方法は思いついた」
高嶺「なにをする気なのかしら?」
映司「絶対に教えないけどな」
叶星たちは……
叶星「ごきげんよう、皆さん」
灯莉「やっほー☆」
雨嘉「灯莉さん……!」
二水「映司さんのカンドロイドがあってよかったですぅ!」
夢結「……ところで、映司と結梨……それに、高嶺さんがいらっしゃらないようだけれど」
紅巴「っ……!」
叶星「映司君は現在、傷を癒すために後方にさがっています」
梨璃「え?」
一葉「っ!あの攻撃から私たちを守ったから……ですか?」
千香瑠「っ!」
叶星「ええ、高嶺ちゃんと結梨ちゃんは映司君の様子を見ています……映司君の目が覚めたら合流すると」
梨璃「映司くん……」
叶星「梨璃さん」
梨璃「はい……?」
叶星「映司君は戻ってくるわ。必ず、私たちの元へ……」
梨璃「っ!はい!」
梨璃たちは作戦会議を始めた。
映司「『エヴォルヴ』?」
高嶺「ええ、あの特型ヒュージの名前よ」
映司たちは作戦会議をしている場所へ向かっていた。
二水「その名は――【ラプラス】」
映司たちが移動している間、会議は進み梨璃のレアスキルについての話題になった。
灯莉「ラプラス――って、なーに?」
楓「いまだ存在を確認されていない、未知のレアスキルですわね。それを梨璃さんが……?」
梨璃「でも、それは、美鈴様の……」
二水「はい、ですが、美鈴様のレアスキルが本当にラプラスかも分かりませんし……それに、百合ヶ丘上層部ではあの巨大なヒュージを撃退した際のマギ反応から、そのラプラスの存在を噂しているらしいです」
鶴紗「そんなの、どうして二水が知ってるんだ?」
二水「えっと、風の噂と申しますか、独自の情報網でぇ……」
ミリアム「わしも聞いたぞ、それ。百由様が面白い事象を観測したと騒いでおった」
夢結「百由が……?」
ミリアム「うむ、9人以上でのノインヴェルト戦術。前のように、映司と百由様が開発した特殊弾でもない限り、本来ならあんな芸当は無理じゃ」
千香瑠「複数人のマギをひとつのバレットに込める。これ自体、非常に難易度の高い戦術ですから」
楓「マギには個々人の特性や癖が出ますからね。それをコントロールするには非常に繊細なマギコントロールと、互いを知るチームワークが必要になりますわ」
二水「でも、それを実現させたのが梨璃さんのレアスキル――」
叶星「ラプラス、というわけね」
二水「はい、まだ仮説の域ではありますが……」
梨璃「……あの時の力が?」
夢結「梨璃、あなたには自覚はないの?その力……ラプラスを行使したという」
梨璃「あ、あの時はガーデンを……皆さんを守るということで精一杯で、よく覚えていません……でも!もし、私にそんな力があるのなら……。それであのヒュージを倒せるというのなら……!」
神琳「……そうですね。あのヒュージに通常のノインヴェルト戦術が無効なのは前回の戦闘で証明されています」
瑤「現状、それを上回る火力は……」
一葉「9人以上のリリィによるノインヴェルト戦術のみ……!」
雨嘉「でも……」
神琳「雨嘉さん?」
雨嘉「あのヒュージはメダルを取り込んでた……」
梅「メダル……そうか!」
夢結「梅?」
梅「覚えてるか?梨璃たちの攻撃がどうなったか」
鶴紗「分身だった……」
楓「そして、映司さんの変身したタジャドルコンボの力で……私たちはもう一度、ノインヴェルト戦術を……っ!?」
二水「そうでした……!」
一葉「百合ヶ丘を襲ったヒュージは9人以上のノインヴェルト戦術で倒したのではないのですか?」
梨璃「倒したのは映司くんです……」
楓「エヴォルヴと最初の戦闘で梨璃さんのカリスマは発動しましたが、私たちのCHARMは光りませんでしたわね」
神琳「映司さんは、あのタジャドルコンボはわたくしたちのマギとCHARMを強化するだけで、光ることはないとおっしゃっていましたわ」
夢結「なら、あの時の映司は……」
梅「映司にも梨璃と同じことが起きて、梅たちのCHARMが光ったってことか?」
夢結「そうなるわね」
紅巴「もし、梨璃さんがラプラスを発動しても、映司さんのラプラスがうまく発動しなかったら、今度こそ……」
梨璃「っ……!」
紅巴「あ……ご、ごめんなさい、梨璃さんっ。そういう意味じゃっ、あ、あぅぅ……っ!」
梨璃「……紅巴さんの言う通りです。一歩間違えば、今度こそ私たちは……全滅します」
叶星「っ…………」
夢結「そして、私たちが敗れた場合……。この一帯はヒュージたちの手に落ちるわ」
一葉「……どれだけの被害が出るか分かりません」
楓「いえ、もう被害は出ていますわ。既に多くのリリィが傷つき、民間人の身にその禍が降りかかるのも時間の問題と言えましょう」
姫歌「あたしたちの働きで多くの人の運命が決まるということね……」
梅「………………」
恋花「……………」
紅巴「……………」
神庭女子教導官「……な、何もあなたたちがすべてを背負う必要はないのよ?一時的に拠点を放棄して避難に徹するというのも――」
???「放棄なんて選択肢、俺たちにはない」
梨璃「っ!」
千香瑠「その声は……」
叶星「映司君……!」
映司「松原映司、戦線復帰しま……」
叶星が映司に抱きついた。
叶星「よかった……よかった……!」
映司「たかにゃん先輩……助け……」
高嶺「ふふっ」
映司(たかにゃん先輩!?)
叶星「私のせいで……映司君が……」
映司「……」
映司は叶星の頭を撫でた。
映司「俺は大丈夫だから。ちゃんと生きてるから」
叶星「うん……うん……!」
映司(たかにゃん先輩……そろそろ助けて)
高嶺「叶星、映司に抱きつくのは全部終わってからにしなさい」
叶星「……失礼いたしました」
二水「映司さん……大丈夫なんですか?」
映司「全力で戦えるから大丈夫」
梨璃「映司くん……無理はしないでね?」
映司「ああ」
雨嘉「これで19人……!」
神琳「そして、これまで育んだ絆の力も上乗せされます」
恋花「そうだね〜。私たちはもう超親友同士だし、いけるっしょ!」
夢結「それでは決まりね……梨璃」
梨璃「はいっ!もう一度、挑みましょう!私たちの絆の力で今度こそ……!」
一葉「リベンジですねっ!」
叶星「もう負けないわ……!」
梨璃「いきましょう!みなさん!再びこの地を取り戻すためにっ!」
叶星「映司君……本当に身体は大丈夫なの?」
映司「さっきも言っただろ?全力で戦えるって」
叶星「映司君が梨璃さんたちに贈ろうとしてた花……」
高嶺「カランコエ――」
叶星「その花言葉は――」
映司&叶星「あなたを守る――」
映司君が無意識的にレアスキルを発動してるのは、エンハンス・トレースの固有能力です(映司君は知らない)
叶星先輩が結梨ちゃんの呼び方を変えたので、たかにゃん先輩も結梨ちゃんのことを呼び捨てにしてます
叶星先輩?変身するよ?アークに触れさせておかないと、エデンになれないし(エデンのアーク要素は消してる)
百合ヶ丘の決戦で一柳隊のCHARMが光ったのは映司君のカリスマ(ラプラス)が発動してるからです
映司君のカリスマ(ラプラス)は梨璃ちゃんのカリスマ(ラプラス)につられて勝手に発動するので、普通にタチが悪いです
つまり、タジャドルが一柳隊……だとしたら、この章で使うフォームはアレになるわけです