漆黒の騎士と白の姫騎士の結末が違うのも注意。
第1話 漆黒と白と闇
スタッフ「カーーーット!はい、オッケーです!チェック入ります。皆さん、しばらくお待ちください。」
藍「ふあぁ……やっと、きゅーけー。らん寝てるから、また始まったら起こしてね。」
藍は眠り始めた。
一葉「ちょ、ちょっと、藍!?」
藍「すう……すう……。」
高嶺「ふふっ、あっという間に眠っちゃったわ。慣れない撮影だし、疲れるのもわかるけどね。」
叶星「そうね。でも、高嶺ちゃんはなんというか……肝が据わっているわね。」
一葉「見習いたいですね。テスト撮影でも、私はやっぱり緊張して……。」
高嶺「あら、緊張する必要なんてないわ。みんな、いい演技してるわよ。大丈夫、私たち5人でがんばりましょう。」
映司「たかにゃん先輩が叶星以外のリリィを誑かしてる……。」
高嶺「本心よ?」
一葉「高嶺様……。」
恋花「そこー!なに緊張してんのー!戦いのときみたいにビシッと決めてよ、一葉!はい、皆さん!これからうちの一葉がビシッと決めるよー!注目、注目ーーー!!」
一葉「れ、恋花様!声を抑えてください……っ!す、すみません、うちの恋花様が。あとでよく言って聞かせますので……。」
恋花「あんたはあたしのおふくろかっ!」
瑤「ごめん、一葉。撮影に集中できるよう、恋花はわたしが抑えとくから。」
恋花「えっ、なにこの扱い!?」
叶星「ふふふっ……とても仲がいいわね。」
一葉「はぁ?はぁ……。」
灯莉「みんな、がんばれーーー☆」
紅巴「はぁ〜〜〜。こちらで用意した衣装がこんなにもハマるなんて……。デザインした灯莉ちゃん、姫歌ちゃんはさすがですっ!」
姫歌「当然でしょ?でも、恋花様が用意した黒衣装も、とてもハマってますね。」
恋花「でっしょー!」
瑤「いいのかな……。エレンスゲから支給された服を、私的に利用して……。」
恋花「いいの、いいの。むしろエレンスゲの服だからこそ、こういう撮影とか平和なことで使わないと。」
千香瑠「一葉ちゃん達が演じているお芝居は、外国の童話が元になっているんですよね?」
紅巴は頷いた。
紅巴「はい!そうなんです、そうなんです!とってもステキなお話ですよね、『漆黒の騎士と白の姫騎士』!愛し合っているはずのふたりの運命がぶつかり合う……。しかも、どちらの陣営も姉妹というのがまたいいんです〜!今回のお芝居は、リリィのイメージビデオとして、次号の『リリィトピックス』に収録されるみたいですからね!今から興奮しっぱなしです!100冊買って布教しますっ!!」
姫歌「……ぐ……ぬぬぬ……!その企画を持ち込んだのはひめかなのに〜!ひめかも出たーい!『リリィトピックス』の特集ー!」
千香瑠「まぁまぁ、落ち着きましょう、姫歌さん。企画を持ち込んで採用されるなんて、すごいことだわ。」
恋花「そうそう、自信もって姫歌。なんなら今度は『ワールドリリィグラフィック』に企画を持ってったらいいよ!」
姫歌「『ワールドリリィグラフィック』ですか。目標ではありますけど、あっちは硬派ですからね。今のひめかが受け入れられるかどうか……。」
恋花「え、いいじゃん!世界一かわいい姫歌の大特集!あたしは興味ありまくりだよー!」
瑤「姫歌の部屋、かわいいものがいっぱいありそう。見てみたいな……。」
姫歌「せ、先輩方……!ヘルヴォルの先輩方は、とてもお優しいですね!ありがとうございますっ!」
恋花「いやー、姫歌は素直でかわいいなー。ねー、聞いたー!ヘルヴォルの先輩方は、優しいって!ヘルヴォルの先輩方は、優しいってーーー!!」
一葉「もう……わかってますよ……そんなこと……。(おかげで緊張も吹き飛んでしまいましたし……)」
高嶺「あら、相思相愛なのね。」
一葉「え?いや、今のはべつに……。」
叶星「もう……困らせちゃダメよ、高嶺ちゃん。」
高嶺「ふふふっ……。」
映司「灯莉〜、マカロン食べるか?」
灯莉「食べるー☆」
映司は灯莉にマカロンの入った袋を渡した。
スタッフ「お疲れさまです!そろそろ本番、入ります。出演者の皆さんは準備をお願いします。」
叶星「……いよいよ始まるのね。」
一葉「藍、早く起きて!撮影が始まるよ!」
藍「ん、んん……。」
一葉「早く起きて、藍!」
藍「…………。」
高嶺「一葉さん、正面からいくと逆効果よ。こういうときは……。」
一葉「はい……?」
高嶺「ねぇ、藍さん。今日は空がとてもキレイよ。藍さんには、何色に見えるかしら?」
叶星「藍ちゃん、ゆっくりでいいわ。少し、おしゃべりしましょう。」
藍「ん、んーーー。なーに、高嶺。叶星ー。」
叶星「はーい、藍ちゃん。おはよー♪」
藍「おはよ〜。」
一葉「なっ!?そんな簡単に藍が起きるなんて……。(なぜおふたりはこんなにも、こなれているのでしょうか……)」
一葉は灯莉と姫歌を見て、最後に映司を見た。
灯莉「ん?どーしたの、一葉。」
一葉「い、いえ!失礼しました!なんでもありませんっ!!」
高嶺「ふふっ……休憩はここまでね、藍さん。これから撮影だけど、がんばれるかしら?」
映司「撮影終わったら、藍にマカロンあげるからな。」
藍「んー、がんばる。らん、がんばるよ!」
叶星「偉いわね。じゃあ……。」
???「撮影は中止よ!!」
5人「え……?」
叶星「なにか揉めているみたいね……。」
スタッフ「ですから、撮影を止めるというのはできません。いったん、別のところに移動して話しましょう。」
行きすぎた一般人「えぇ、じゃあ今すぐ説明しなさい!どうしてあの子たちが選ばれたのよ!ワタシの推しはどこ!?な・ん・で・い・な・い・の・こ・こ・にぃー!!」
高嶺「どうしたのかしら?私たちにご不満のようね……。」
行きすぎた一般人「だーかーらー、ずっと言ってるじゃない?『特集を組むなら、ワタシの推しリリィちゃんを取り上げなさい』って!」
スタッフ「いや……ですから、何度も申し上げているように、読者の方からの要望があったと企画班には伝えていますから。」
行きすぎた一般人「じゃあ、早く取り上げなさいよ!アナタたち『リリィトピックス』は見る目がなさすぎるわ!」
5人「…………。」
女性「あぁ、あの人はいつもあんな感じだから、気にしないで……って言っても、難しいよね?」
藍「おねーさん、だれ?」
副編集長「あらら、覚えてないかな?キミたちに今回の撮影を依頼した者だよ。いい感じの雑用係こと、副編集長さ。いやー、すまないね。集中力を切らしてしまって。」
叶星「いえ、お気になさらず。それより、あの方はいったい……。」
副編集長「あ、あぁ……とあるリリィのファンなんだけど、熱の入れようが尋常じゃなくてね。自分の『推しリリィ』を取り上げろ、って会社に突撃してきたり、行く先々にこうやって現れては撮影の邪魔をしてきて……。正直、こっちも困ってるんだよ。」
叶星「私たちに危害を加えようとしているわけではなさそうだけど……。」
一葉「でも、撮影のスケジュールは、ギリギリだと言っていましたよね。私たちは、このまま待機していて問題ないのでしょうか?」
副編集長「……大丈夫ではないね。はあぁ……。今日中に撮影を終えないと、来月の出版に間に合わないよ。彼女が来るとは思っていたから、対策はしていたんだけど……それでもここまで来るなんて、本当に信念がすごいというか……。」
「ジャアクドラゴン!」
映司はジャアクドラゴンライドブックを取り出してページを開き、ページを閉じた。
「ジャアクリード!」
映司はジャアクドラゴンワンダーライドブックを闇黒剣月闇にリードして、ドライバーにジャアクドラゴンワンダーライドブックをセットした。
映司「変身。」
映司は闇黒剣月闇のグリップエンドでドライバーのボタンを押した。
「闇黒剣月闇!」
「
「ジャアクドラゴン!」
「月闇翻訳!光を奪いし漆黒の剣が、冷酷無情に暗黒竜を支配する!」
4人「っ!」
叶星「映司君?」
映司「物理的に話をしたら簡単に終わるぞ?」
叶星「ダメよ!?」
映司「やらないけど。」
高嶺「なんで変身したのかしら?」
映司「ヒュージが来るから。」
一葉「っ!?今、一瞬ヒュージサーチャーに反応が。」
叶星「上よ、一葉!」
高嶺「ここから南へ行ったところに、ヒュージが集まってるみたいね。」
一葉「では、撮影中止ですね。ヒュージが現れた以上、私たちは向かわないといけません。」
藍「うん!はやくはやく!ヒュージとたたかおーよ!」
叶星「それじゃあ、みんな。行きましょう!」
恋花「残念だなぁ。一葉の演技をいじり倒そうと思ってたのに。」
瑤「もう……行くよ、恋花。」
姫歌「ひめかたちも続くわよー!」
映司以外はヒュージの出現場所へ向かった。
副編集長「え、ちょ、マジで!?今日中に撮影しないと締め切りが……。」
スタッフ「ど、どうしましょう!副編……!」
副編集長「くぅぅぅ〜〜〜!……いや、これはチャンスだ!みんな、すぐに機材の用意を!カメラも全部出して、彼女たちを追いかけるよ!」
スタッフ「追いかけるって……何を撮るんですか?彼女たちは、今からヒュージと戦いに行くんじゃ……。」
副編集長「撮影用の衣装を着たままでしょ?実際の戦いを撮影できたら、イメージビデオなんかよりずっと話題になるに決まってる!スタッフ総出で、彼女たちを追いかけるよ!」
スタッフ「は、はいっ!」
副編集長とスタッフ達もヒュージの出現場所へ向かった。
行きすぎた一般人「……ん?撮影スタッフが移動をはじめた……。どこに行くのかしら?まさか……!?」
映司(わざわざ危険地帯に行く、コイツらに守る価値はあるのか?)
映司は空間を移動して、ヒュージの出現場所へ向かった。
叶星「ふぅ……。みんな、準備はいいかしら?」
高嶺「ヘルヴォルの5人に、私たちグラン・エプレ6人。みんなちゃんといるわね。」
映司「俺はグラン・エプレに含まれるのか。」
高嶺「私たちが呼んだのよ?」
映司「べつにいいけど。」
瑤「11人もいると心強いね。力を合わせてなんとかしよう。」
姫歌「ふふっ。皆さん、ひめかの戦いに見とれないよう、気をつけてくださいね。」
恋花「うんうん、いいねいいねー。楽しみにしてるよ、グラン・エプレの戦い!」
藍「らんも負けない。いっぱいたおーす!」
灯莉「がんばろうね、らんらん☆」
紅巴「ガーデンの垣根を越えて共闘というのは、やっぱり緊張しますね……。」
千香瑠「緊張しなくても大丈夫よ、紅巴さん。いつもどおりいきましょう。」
紅巴「は、はい……。」
一葉「では、行きますよ、皆さま。ヘルヴォル、グラン・エプレ……戦闘開始!!」
藍「らん、いっちばーーーん!」
藍はヒュージに攻撃した。
一葉「ちょ、ちょっと藍!ひとりで先行しないで!」
藍「えへへへっ!大丈夫だよ。らんは漆黒の騎士だから、だれにも負けないの!」
一葉「それはお芝居の話でしょ?もうー……。」
藍「たぶんこれが、騎士の誇りってやつ!あはははははっ!」
紅巴「藍ちゃんの役は、漆黒の騎士さんの妹さんでしたね。群がってくる怪物を薙ぎ払う様は、物語どおりです!のちの展開で、『賢姉なる白の姫騎士』と華麗に共闘するんですが、それっきりになってしまうんですよね……。」
高嶺「『賢姉なる白の姫騎士』……私の役ね?ここは紅巴さんの期待に応えて、合わせたほうがいいのかしら?」
叶星「戦闘中よ、高嶺ちゃん?でも、藍ちゃんが出過ぎているのはたしかだから、フォローをお願いするわっ!」
高嶺「えぇ、わかったわ。藍さん、貴方のことは私が守るわ。好きに暴れてちょうだい。」
一葉「え……!?」
藍「うん、わかった!ありがとー、高嶺!セリフも動きも、自由にしていいなんて最高だねっ!えへへぇ、いっくよー。ヒュージは全部たおーーーす!」
藍はヒュージに近づいた。
藍「えーーーーーいっ!!」
藍はヒュージに撃破していく。
高嶺「叶星!」
叶星「っ!?」
映司「……!」
映司は空間を移動して、叶星とヒュージの間に移動した。
映司「叶星が油断するなんて、珍しいこともあるんだな!」
映司は闇黒剣月闇を必冊ホルダーに納刀して、トリガーを引いた。
「月闇居合!」
映司はホルダーから、闇黒剣月闇を抜刀した。
「読後一閃!」
映司「はあああぁぁ!」
映司は闇黒剣月闇を振って巨大な闇の斬撃をヒュージに向けて飛ばした。
藍「えへへ……ヒュージ、いっぱい倒せて楽しかった。」
一葉「今回のヒュージはあまり戦闘力も高くなかったし、がむしゃらに戦っても平気だったからよかったものの……。」
一葉「高嶺様、藍をフォローしてくださり、ありがとうございました。」
高嶺「礼には及ばないわ。私も藍さんと戦えて楽しかったもの。」
叶星「藍ちゃん、大活躍だったわね。ありがとう。映司君もありがとう。」
藍「えへへ〜♪」
映司「俺の役は国を滅ぼす役なんだけどな。」
一葉「そう言っていただけると助かります。」
高嶺「紅巴さん。映司の役はどんな役なのかしら?」
紅巴「映司さんの役は、今回のためのオリジナルキャラなんですけど……国を滅ぼす者で、漆黒の騎士と白の姫騎士達と仲が良かったんです。」
映司「良かった……?」
紅巴「はい。国を滅ぼそうとしていたことがバレて、4人に追われることになりました。でも……『賢姉なる白の姫騎士』は彼に想いをよせていました。」
叶星「でも、『賢姉なる白の姫騎士』は中盤で……。」
紅巴「はい。闇の剣士となった、彼に斬られるんです……。『賢姉なる白の姫騎士』が亡くなって、漆黒の騎士が彼女を斬った……ということになるんです。」
映司「そして叶星と一葉が共に自害……生き残った叶星が俺に、国を滅ぼしてくれって言いに来るんだっけ?」
紅巴「はい。そして国を滅ぼして、2人は一緒に過ごすことを選んで物語は終わりです。」
映司「ハッピー……エンドなのか?」
叶星「互いに依存していくやつよね……。」
藍の空腹発言により、11人はご飯を食べることになったが、映司、叶星、高嶺、一葉、藍の5人は衣装のままで食べることになった。
副編集長(……まだキミたちを逃がすわけにはいかないんだよ。なんとしても、今日中に映像を撮らなければば……!)
映司(とか思ってるんだろうな、コイツ……。)
副編集長は紅巴にカメラを持たせた。
映司君……君一応リリィだから一般人に危害を加えたらアウトだからね?
叶星先輩とたかにゃん先輩のルート書くとしたら、どこから始めるべきなんだろうか……