アサルトリリィ 欲望の王   作:ユーリア・エドモンズ

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メインストーリーのハード周回してたらラスバレのランク50超えました。


第3話 最凶の暴走を止めるのはダレか

映司「梨璃達が来る前に特型ヒュージを見つければいいんだが……」

 

映司はメダガブリューでヒュージを撃破した。

 

映司「マギ交感をしている夢結姉も限界が近いはず……仕方ない……」

 

映司はルナティックトランサーを発動した。

 

映司「ウワアアアアァァァァァァ!」

 

映司は周囲のヒュージを撃破していく。

 

映司「……数分なら……持つはず……」

 

そして映司と結梨を追って、甲州にやってきた一柳隊はヒュージと戦闘していた。

 

梨璃「やあぁぁぁっ!」

 

楓「やれやれですわ。せっかく梨璃さんの故郷まで参りましたのに……侵略者風情が、無粋な歓迎ですこと……っ!」

 

二水は鷹の目を発動した。

 

二水「梨璃さん!気をつけてください!また1体、そっちに向かいました!」

 

梨璃「わ、わかった!ありがとう二水ちゃん!」

 

梨璃はヒュージを撃破した。

 

鶴紗「とりあえずは片付いたか。」

 

梅「そうみたいだな。でも、まだまだスタート地点だ。」

 

ミリアム「……ところで、ずっと気になっとったんじゃが。梨璃と、夢結様。それに梅様も。今朝から服が変わっとるのはどういうことなんじゃ?」

 

梨璃「私の服は、出発前にお姉様から貰ったんです。」

 

ミリアム「ふむ。夢結様が用意したのか。」

 

夢結「いいえ。この服を用意したのは天葉よ。」

 

二水「えっ!?アールヴヘイムの主将の、天野天葉様ですか!?」

 

夢結「いわば激励のためね。私達が甲州へ行くことを、どこからか聞きつけたらしいわ。」

 

梅「私と夢結は、前のアールヴヘイムのメンバーだから今でも結構仲がいいんだ。天葉のやつも甲州撤退戦には思うことがあるだろうからな。自分達が持ってた別の隊服を、梅達に預けてくれたんだ。」

 

夢結「甲州はアールヴヘイムにとって特別な意味のある土地だから……元アールヴヘイムのメンバーとして、恥ずかしくない戦いをしてこい……そんなところでしょうね。」

 

ミリアム「なるほどな。」

 

梨璃「あの〜……今のお話だと、私はなんで服をいただけたんでしょう……?」

 

梅「さあ?天葉に気に入られたんじゃないか?由比ヶ浜のヒュージネスト討滅でも一緒に戦ったわけだし。」

 

梨璃「わ、私なんてほとんど何もしてませんよ!」

 

夢結「……もっと自信を持ちなさい。貴方はもう、立派なリリィなのだから。」

 

楓「そうです。梨璃さんはもう少しご自分の魅力にきづくべきですわ。」

 

二水「あの、少し意味変わってませんか?」

 

梨璃「ありがとう、楓さん。私、もっと自信が持てるように頑張るっ!」

 

楓「その意気ですわっ♪まったく、どこまでいっても謙虚ですのね。あんな力を秘めてらっしゃるというのに……」

 

雨嘉「あの……、それで、ここからどう進もう?」

 

神琳「う〜ん、ここまでヒュージの数が多いと、マギを使った飛躍で強引に進むのは難しいわね。」

 

二水「そうですね。下手したら目的地まで大量のヒュージを引き連れていくことになっちゃいます。」

 

夢結「ええ。なるべくヒュージに見つからないように移動して、進路上にいる敵を各個撃破していったほうが確実よ。」

 

梅「なら、梅が先に行って様子を見てきてやろうか?」

 

鶴紗「……梅様が?」

 

梅「ああ。ヒュージに見つかっても梅だけなら、追跡されないで帰ってこられると思うぞ。」

 

夢結「そうね。お願いするわ。」

 

梅「よーし、任せとけっ!」

 

梅は縮地を発動した。

 

梨璃「わっ……!もう見えなくなっちゃいました。」

 

神琳「梅様なら、中間拠点までの安全な経路を見つけてきてくださるでしょうね。」

 

ミリアム「となると、梅様が戻ってくるまでわしらはここで休憩かの。」

 

夢結「ええ、梅には悪いけど、私達は、休めるときに休んでおきましょう。」

 

ミリアム「了解じゃ。ふー、どっこいしょ。」

 

夢結「梨璃。」

 

梨璃「あ……はいっ!」

 

梨璃と夢結は手を繋いだ。

 

楓「嫉妬してはダメ……、嫉妬してはダメ……!ええ、わかっていますわ……っ!」

 

二水「楓さんが念仏なようなものを唱え始めました……」

 

雨嘉「楓、可哀想……」

 

ミリアム「そうか?」

 

楓「あとほんのちょっとの我慢ですわ……!全て終わったらご褒美に、梨璃さんのあんなところやこんなとろをじっくりと……ッ!」

 

雨嘉「違った、かも……」

 

梨璃「でも、梅様1人で本当に大丈夫でしょうか?」

 

夢結「梅なら心配いらないわ。」

 

梨璃「そっか……ふふっ。」

 

夢結「……何故、そこまで笑うのかしら。」

 

梨璃「梅様のこと、お姉様はすごく信頼しているんだなーって思って!私には真似できないから、ちょっぴりうらやましいです。」

 

夢結「あの子は、とても信頼できる仲間よ。昔から、変わらず……(いい加減、梅には本当のことを話さないと……いえ、その必要は無いかもしれないわね。梅ならもうとっくに……)本当に……私にはもったいないくらいの……」

 

梨璃「お姉様……?」

 

二水が鷹の目を発動した。

 

二水「皆さんっ!ヒュージが現れました!」

 

楓「せっかくの景観を楽しみたいところですが、やはり、邪魔はされますのね。」

 

鶴紗「面倒。早く終わらせよう。」

 

ミリアム「よーし、みなのもの、戦闘開始じゃ!」

 

楓「ここで貴方が仕切るんですのっ!?」

 

一柳隊は戦闘を始めた。

 

梨璃「お姉様、危ない!後ろからヒュージが!」

 

夢結「っ……!はぁあっ!」

 

梨璃「すごい、1人で何体も!だけど……大丈夫ですか?お姉様。」

 

夢結「ええ、平気よ。」

 

梨璃「でも、今……」

 

夢結「貴方は他人のことよりも、自分の心配をしなさい。」

 

梨璃「は、はいっ!」

 

夢結「はあ、はあ、はあ……」

 

梨璃「お姉様……、顔色がよくないように見えます。」

 

夢結「……大丈夫だから、そんな心配しないで。」

 

梨璃「……(やっぱり、お姉様の様子がおかしい。甲州に来る前も、どこか体調が悪そうだったし……)」

 

楓「……梨璃さん!動きが止まってましてよ!?」

 

梨璃「す、すみませんっ!今行きますっ!お姉様は少し休んでいてください!」

 

夢結「くっ……、はあ、はあ……(まずいわ。早く元凶を倒さないと……このままでは、梨璃より先に、私が……)」

 

楓がレジスタを発動し、神琳と雨嘉と一緒にヒュージを撃破する。

 

神琳「……ふう。やっと落ち着きましたね。」

 

雨嘉「お疲れ様。神琳。」

 

神琳「ええ。雨嘉さん、お見事でした。」

 

梅「首尾は上々みたいだな。」

 

二水「わっ、梅様いつの間にっ!?」

 

鶴紗「お疲れ様です。やっぱり無事でしたか。」

 

梅「おー、心配かけたな。それに結梨も連れてきたぞ!」

 

梨璃「結梨ちゃん、大丈夫だった?」

 

結梨「うん。大丈夫だよ、梨璃。」

 

神琳「それで、梅様。進路の確認はいかがでしょう?」

 

梅「ああ、バッチリだ。梅は、言われた役目はこなすほうだぞ?だが……」

 

神琳「何か?」

 

梅「ほとんどヒュージが撃破されてたんだ。」

 

結梨「多分、映司だと思う。私に、皆と合流するように言ってたから。」

 

梅「そっか。じゃあ、皆、行くぞ!」

 

夢結「ええ、急ぎま……」

 

夢結が倒れた。

 

一柳隊「……!?」

 

梨璃「お、お姉様!?」

 

梅「夢結!」

 

夢結「だ、大丈夫よ……少し、疲れただけだから……」

 

楓「……確かに、ヒュージとの戦いの後ではありますが、それでも、急に倒れるなんて、夢結様らしくありませんわ。」

 

雨嘉「うん……もう少し身体を休めていった方が……」

 

夢結「そんなことをしている暇は無いわ。本当に大丈夫だから。」

 

梨璃「大丈夫じゃありません!お姉様、やっぱり、何か隠しているんじゃないですか?」

 

夢結「……」

 

梨璃「もし、私を助けるために無茶をしているのでしたら、そんなこと……」

 

夢結「梨璃!」

 

梨璃「……!?」

 

夢結「早く原因のヒュージを倒して、百合ヶ丘へ帰りましょう。」

 

梨璃「でも……」

 

梅「夢結もそう言ってることだし、先を急ぐぞ。」

 

鶴紗「梅様?だけど、夢結様は明らかに……」

 

梅「夢結が大丈夫って言ってるんだから大丈夫だ。な?」

 

夢結「ええ、行きましょう。」

 

梨璃「お姉様……」

 

夢結「……梅、ありがとう。」

 

梅「まったく、お前は昔から困った性格してるよな。」

 

一柳隊は移動を始めた。

 

ミリアム「んぁ〜っ!まだ例のヒュージの居場所までたどり着かんのかッ?」

 

二水「ぜぃ、ぜぃ……!しゅ、周囲に気を配りながら山道を進むのって、結構きついんですね……!」

 

梅「山道はもともと死角が多くて大変だけど、ふーみんはレアスキルまで使ってるからなー。梅がヒュージの気配に気を配ってるから、ふーみんはちょっとくらいサボっててもいいぞ?」

 

二水「ありがとうこざいます梅様……でも、ずっと鷹の目を使わないでいるのもちょっと勇気がいりそうですよ……」

 

神琳「陥落指定地域の、ヒュージ活動圏内ですからね。これでもかなりの数の戦闘を避けられていると思います。」

 

ミリアム「じゃがなぁ、ひたすら地道に移動するのにも飽きてきたぞい。なあ、ほんのちょっとくらいならマギを使って、大きくジャンプしてもいいんじゃないか?ホレこことか。」

 

梅「別にいいぞ。見つかった途端に空中で狙い撃ちされてもいいならな。」

 

二水「ミリアムさんは、あちこちで巨大なヒュージが自由気ままに歩いているところを見ていないからそんなことが言えるんですよ……ほら、今このときもミリアムさんのすぐ後ろに……っ!」

 

ミリアム「あー!わしが悪かったぁ〜っ!それ以上言うのはやめてくれいっ!」

 

鶴紗「いや、ホラー映画か。」

 

雨嘉「ふーみん、手伝おうか?空から見渡せる鷹の目ほどじゃないけど、私も索敵は得意だから。」

 

二水「そ、そうですね。雨嘉さん、お願いしていいでしょうか?」

 

雨嘉「うん。」

 

雨嘉は天の秤目を発動した。

 

神琳「私もお手伝いしますね。」

 

神琳はテスタメントを発動した。

 

鶴紗「レアスキルの連携で視野範囲を広げたの?」

 

梅「そうだぞ。こういうのもなかなか楽しいだろ?鶴紗。」

 

鶴紗「まあ……」

 

楓「まったく。貴方達は毎度毎度、緊張感に欠けているのではありませんこと?」

 

梨璃「あの、お姉様……少し、手が痛いです……」

 

夢結「ご、ごめんなさい。力が入りすぎていたみたいね。」

 

梨璃「もちろん、嫌ではありませんが、そんなに強く握らなくても大丈夫です。」

 

夢結「そうね。でも、梨璃が手を放そうとするのがいけないのよ。」

 

梨璃「それは、お姉様が体調を崩しているのに、私のためにマギ交感を続けるなんて、申し訳なくて……やっぱり、今はお姉様自身のお体を一番に考えるべきです!」

 

夢結「梨璃、貴方のマギ汚染が進行したら、取り返しのつかないことになるわ。だから、マギ交感を辞めたりはしない。」

 

梨璃「ですが、お姉様!」

 

夢結「何度も言わせないで、私は……っ……!……はぁ……、はぁ……っ。」

 

梨璃「お姉様!?」

 

楓「梨璃さん。夢結様は……」

 

梨璃「うん、やっぱり、苦しそう……」

 

夢結「……っ。なんでもないと、言っているでしょう……!」

 

梨璃「で、でも、とてもそうは見えません!」

 

梅「夢結。今日はここで休もう。そろそろ限界だろ?」

 

夢結「っ……!……梅、貴方気づいているのでしょう。あのヒュージを倒さなければ、どの道私達は……」

 

梅「だからって、そんな状態のお前を、このまま連れて行くわけにはいかないだろ!」

 

神琳「どういうことですか?梅様。」

 

梨璃「わ、私も知りたいですっ!」

 

梅「梅もよく知らない。多分、知っているのは夢結と映司と百由だけだ。」

 

ミリアム「もしかして、マギ汚染かっ!?じゃが、どうして夢結様が……」

 

楓「そ、そうです!汚染されたのは梨璃さんのはずでしてよ!?」

 

鶴紗「なんにせよ、すぐに休ませたほうがいい。近くに野営ができる場所はないの?」

 

二水「確か、近くに廃棄された集落があったはずです。そこへ向かいましょう。」

 

梨璃「お姉様、聞こえましたか……?近くに休める所があるそうです。もう少しだけ、耐えてください……」

 

夢結「待ちなさい!そんなことをしている時間は無いわ!私の心配はいいから、先を急ぐわよ!」

 

梨璃「お姉様!」

 

夢結「っ……!」

 

梨璃「そんな辛そうなお姉様を、これ以上見ているなんてできません!お姉様に何かあったら……私は……」

 

夢結「……梨璃……そんな悲しい顔を、しないで……私が、必ず助ける……貴方は、何も……心配しなくて……いいから……」

 

夢結は倒れた。

 

梨璃「お姉様!?」

 

梅「夢結!しっかりしろ!」

 

楓「いけませんわ!早く夢結様を!」

 

二水「集落はすぐそこです!」

 

梨璃「お姉様、目を開けてください!お姉様!」

 

工廠科では百由がため息を吐いていた。

 

百由「リリィの体内で増殖する『負のマギ』。汚染の進行度合いを検査してみたはいいけれど。梨璃さんと……それから念のために採った夢結のぶん。まさか、こんな結果になるだなんて……ん?ぐろっぴからか。」

 

ミリアム『百由様!大変じゃ!夢結様が倒れた!』

 

百由「……」

 

ミリアム『百由様!聞いておるか!?』

 

百由「……聞いてるわ。そろそろ来る頃かと思っていたし……」

 

ミリアム『どういうことじゃ……?』

 

百由「(……こうなることは予想できたのに。私の責任ね……夢結……悪いけど、全部明かすわよ。それしか、貴方が助かる道はないんだから)ぐろっぴ。それから一柳隊の皆。今から言うとことを落ち着いて聞いてね。実は……」

 

百由は説明を始めた。

 

夢結「つまり、梨璃のマギ汚染は止められない……ということ?」

 

百由「ええ。残念だけどそのとーり。本来、マギ交感によって『負のマギ』を中和させることで、体内に残った負のマギの残滓は次第に消えてなくなるわ。でも……梨璃さんの中に埋め込まれた負のマギは、正常なマギを取り込んで、今も継続的に増え続けてるみたいなの。これじゃマギ交感や【ブレイブ】による治療は効果がない。それどころか、マギ交感のために手を繋いだ側のリリィまで、マギの汚染が広まっちゃうわ。」

 

夢結「……なら、やっぱり原因となったヒュージを倒すしかないわね。」

 

百由「そうなんだけど……、逃げちゃったヒュージが今どこにいるのかわからないのよねー。」

 

夢結「なにか探す方法はないの?」

 

百由「試してみたいことはあるわ。でも保証はできない。それにどちらにしろ場所の特定には時間がかかるわよ。言いにくいけど、それじゃ梨璃さんは……」

 

夢結「なら、私がマギ交感を行うわ。」

 

百由「……何言ってるの?それはダメよ?理由はさっき説明したでしょう。マギ交感は確かに時間稼ぎになるでしょうけど、今回のマギ汚染は手を繋いだ側のマギも汚染されてしまう。つまりそれ、貴方も梨璃さんと同じになるってことなのよ?間に合う保証もないのに、そんなこと……」

 

夢結「それでも梨璃が助かる可能性が少しでも上げられる。そうでしょう?」

 

百由「夢結、貴方……」

 

夢結「……いつ命を落としてもいいと思っていたわ。2年前の、甲州撤退戦からずっと。リリィ失格ね。美鈴お姉様を失った私に、救いたいものなんてもう残っていなかったの……あの子が来るまでは。」

 

百由「だから自分は死んでもいいとでも言うつもり?そんなことをしても、梨璃さんは喜ばないと思うわ?」

 

夢結「わかっているわ。だからこそ、貴方の力が必要なの。」

 

百由「むっ……。」

 

夢結「私と梨璃がタイムリミットを迎える前に、なんとかして特型ヒュージの居所を突き止めて。私と梨璃が助かるためには、それ以外に方法がない。お願い……できるかしら?」

 

百由「はぁ……わかったわ。協力するするっ!というか、その言い方じゃ断れないでしょう。論文も全部ほっぽりだして、全速力で特型ヒュージの居場所を突き止めてやろうじゃないの!」

 

夢結「……ありがとう。恩に着るわ。」

 

百由「このこと、一柳隊のメンバーには言わないつもりね?」

 

夢結「ええ。今伝えても余計な不安を煽るだけになってしまうから。それに……」

 

百由「夢結が命がけでマギ交感を行うなんてこと、当の本人である梨璃さんに伝えられるはずがない、ってわけね。……貴方らしいというか、なんというか。いいわ。でも約束してちょうだい?」

 

夢結「……約束?」

 

百由「絶対に無理はしないで。これは実際にマギ交感を行ったとき貴方は自分で気づいちゃうだろうから言っておくけれど……マギの扱いに長けたリリィであれば、おそらく集中してマギの流れに意識を向けることで、梨璃さんの中にある、負のマギを感じ取ることができるわ。」

 

夢結「……?」

 

百由「それを自分の中へ取り込んでマギとマギを入れ替えることで、梨璃さんの汚染の進行を遅らせることができる。普通にマギ交感をするよりも、ずっと効率的なやり方よ……けど、絶対にやりすぎないで。場合によっちゃ、貴方のほうが先に倒れちゃうから。」

 

夢結「……ええ。心に留めておくわ。」

 

百由『……と、そういう事情があったってわけ。』

 

百由は説明を聞いた一柳隊は……

 

梨璃「……じゃあ。お姉様がずっと具合が悪そうにしていたのはそのせいで……それなのに、私は……」

 

楓「……っ。そういうこと、でしたのね……っ!」

 

百由『黙っててごめんなさい。せめてもっと早く、このことを打ち明けるべきだった。夢結の覚悟を見抜けなかった私の責任ね。』

 

梨璃「……いえ。百由様のせいじゃありません。悪いのは、全部……全部……」

 

楓「ちょ、ちょっと待ってくださいな!」

 

梨璃「っ……!」

 

楓「その話が本当なら、このまま放っておけば梨璃さんもすぐに、夢結様のようになってしまうのではなくて?夢結様がもうこれ以上は無理ということでしたら、私とマギ交感をする他ありません。これは梨璃さんの命にかかわることですわ!さあ、梨璃さん、手を……!」

 

梨璃「やめてください!」

 

楓「あっ……」

 

梨璃「……ご、ごめんなさい。でも……私とマギ交感をしたら、楓さんまで……っ!」

 

楓「なにをおっしゃいますの。そんなこと、私はちっとも……」

 

梨璃「もうイヤなんですっ!」

 

楓「り、梨璃さん……」

 

梨璃「私、何も見えてなかった。お姉様と手を繋いでいることにただ浮かれて……自分だけ苦しんでるお姉様に、気づけないで……楓さんにまで、そんなふうになってほしくない……っ。」

 

楓「梨璃さん……」

 

梨璃「早く……特型ヒュージを倒さないと……じゃないとお姉様が……」

 

梅「急ぎたい気持ちはわかる。でも今は休んで、出発は明日にした方がいい。」

 

梨璃「でも!お姉様が今も苦しんでいるのに、このままなんて!」

 

梅「皆疲れてるし、それに夜の甲州は危険だ。」

 

梨璃「でも、放っておいたらお姉様が……!」

 

鶴紗「梨璃!」

 

梨璃「な、なんですか?」

 

鶴紗「……これまで夢結様とずっと一緒にいた梅様が、夢結様を心配してないと思う?」

 

梨璃「……っ!」

 

梅「……」

 

梨璃「梅様、私……」

 

梅「……夢結を心配してくれてありがとな。でも、今無茶をするのはダメだぞ。」

 

楓「梨璃さんも感染してるんですから、今は少しでも休みましょう。」

 

梨璃「……はい、ごめんなさい。」

 

ミリアム「では、朝を待ってから出発するでよいな。」

 

神琳「あれからヒュージは現れていませんし、休息を取るのならここを離れるべきではないでしょう。」

 

梅「ああ。夢結は大丈夫だから、心配すんな!」

 

梨璃「……は、はい。」

 

梅「鶴紗も、ありがとな。」

 

鶴紗「いえ……」

 

楓「さ、夢結様を屋内へお運びしましょう。梨璃さんも。」

 

梨璃「……うん。」

 

楓「……お気持ちはわかります。ですが、落ち込んでいても仕方ありません。大丈夫。夢結様はきっと助かりますわ。あの頑固者が、こんなことで梨璃さんを悲しませるはずありませんもの。」

 

梨璃「……ありがとう、楓さん。さっきは……ごめんね。」

 

楓「はて、なんのことでしょう?もう忘れましたわ。」

 

梨璃「楓さん……」

 

楓「貴方は間違っていませんわよ。梨璃さん。」

 

楓は屋内へ入っていった。

 

梨璃「……でも………私のせいだ。」

 

結梨「……梨璃。」

 

梨璃「結梨ちゃん……」

 

結梨「百由が映司と連絡取れないって言ってた。」

 

梨璃「映司くんが?」

 

結梨「でも、映司ならきっと大丈夫だと思うんだ。」

 

梨璃「……うん!戻ろう?結梨ちゃん。」

 

屋内に入ってから夢結のことを見ている梨璃に梅が声をかけた。

 

梅「梨璃、ほんとにいいのか?休まなくて。」

 

梨璃「はい……なんだか眠れそうになくって。」

 

梅「だけど、お前が一番疲れてるだろ。」

 

梨璃「ありがとうございます。梅様。今は……お姉様から目を離したくないんです。眠ると、どこかに行っちゃいそうで……」

 

梅「……なかなか目を覚まさないな。夢結。」

 

梨璃「……はい。」

 

梅「わかった。でも一晩中はダメだぞ?途中で梅達に交代してくれ。」

 

梨璃「はい。おやすみなさい、梅様。」

 

梅が戻っていった。

 

梨璃「……私が何も知らないうちから、お姉様は私を治すために動いてくれていて……私の中の、汚染されたマギを全部自分に集めて……誰にも心配をかけないように、秘密にしていてくれたんですね。あのときも………お姉様は私が守ります。ちょっと、頼りないかもしれませんけど……私……私は、お姉様みたいになりたくて、リリィになったんです。行ってきます……お姉様。大好きです。」

 

梨璃は二水に声をかけた。

 

梨璃「二水ちゃん……起きてる?」

 

二水「んん……梨璃さん、どうしたんですか?」

 

梨璃「うん……寝てたのにごめんね。私もちょっと、疲れちゃったみたいで……見張り、お願いしていい?二水ちゃんになら、安心してお願いできるから。」

 

二水「あ……はい。大丈夫です。梨璃さんもゆっくり休んでください。」

 

梨璃「うん、ありがとう。」

 

梨璃は二水と別れ特型ヒュージを探しに行った。

 

梨璃「(暗い……自分がどこを走っているのかもよくわからない。でも、間違いない……!百由様にもらったヒュージサーチャーの反応がどんどん近づいてる……!)待っててください。お姉様。今度は私が……お姉様を、守る番ですっ!」

 

梨璃が目の前のヒュージを攻撃しようとした瞬間、梨璃の目の前でヒュージが爆発した。

 

梨璃「な、何!?」

 

映司が梨璃の前に現れた。

 

梨璃「え、映司くん?」

 

映司「……ウワアァ!」

 

梨璃「っ!?まさか……ルナティックトランサー……!?」

 

映司の攻撃を梨璃はなんとか抑えている。

 

結梨「梨璃!」

 

結梨と梅の攻撃により、映司は後ろに下がった。

 

梅「なんで映司が梨璃に攻撃を……?」

 

梨璃「ルナティックトランサーじゃないかと……あのときも、無理矢理制御してたので……」

 

結梨「2人共、先に行って。」

 

梨璃「何言ってるの!?結梨ちゃん!」

 

梅「そうだぞ!相手は……」

 

結梨「映司には助けてもらってばかりだから、今度は私が助ける!」

 

梨璃「結梨ちゃん……」

 

梅「……わかった、行くぞ。梨璃。」

 

梨璃「は、はい……」

 

梅は梨璃を抱え、縮地を発動し映司と結梨から離れた。

 

結梨「映司……絶対私が止めるから。」

 

「フォースライザー!」

 

結梨はフォースライザーを巻いた。

 

「ポイズン!」

 

結梨はスティングスコーピオンプログライズキーのボタンを押して、フォースライザーに装填した。

 

結梨「変身!」

 

結梨はフォースライザーのトリガーを引いた。

 

「フォースライズ!」

「スティングスコーピオン!」

 

「Break Down.」

 

映司を止めるため結梨の命がけの戦いが始まった。

 




はい、ということで最凶の暴走を止めるのは結梨ちゃんです。
次回は結梨ちゃんが映司君を止めるんで多分、結梨ちゃん以外の一柳隊のメンバーが出ないかもしれません。


そしてラスバレの次回のイベントも一柳隊なので書きますが、映司君が合法的にゲヘナを(自主規制)できるってことでいいんでしょうか?
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