雄英高校、休み明けのその日、猛以外全員の生徒は教室に集合していた。
「なあ……誰か紅蓮の事聞いてねぇの?」
「ケロ……紅蓮ちゃん」
「紅蓮……おいら達をかばって……」
だが、クラスにはいつもの活気は無く、特に峰田、蛙吹、緑谷の表情は暗かった。
「だ、大丈夫だよ!!きっと戻ってくるって!!」
「で、でもよぉ……あいつ、めっちゃ血を吐いてたんだぜ……?あんなボロボロで……」
「紅蓮君……」
「「「「「・・・・・・・・・・」」」」」
ガラッ
「あ?なんだこの空気、お通夜か?」
そんな事もつゆ知らず、猛はいつもの調子で教室に入ってくる。
「「「「「紅蓮ンンンンンンンン!?復活早っ!!」」」」」
「うわうるさっ、なんだなんだ、なんかあったのか?」
「そりゃこっちのセリフだわ!!お前無事だったのかよ!!」
「紅蓮ちゃん、体は大丈夫なの……?」
「ぐ、紅蓮君!!無事で良かった!!」
峰田、蛙吹、緑谷は猛の傍に駆け寄る。
「あー、俺は自分で治癒が出来るからなぁ、死にかけはしたが、問題はねぇよ」
問題無くはねぇだろ、みんなはそう思ったが、この男には常識は通用しないようだった。
「それよりもほれ、早く座れって、もう朝礼始まるぞ」
「そういえば、相澤先生の代わりは誰か来るのか?」
「そりゃ相澤先生も重傷だったしな……」
ガラッ
「おはよう」
みんなの心配も他所に、包帯でぐるぐる巻きにされた相澤が教室に入ってきた。
「「「「「相澤先生も復帰早ぇぇぇぇ!?」」」」」
「相澤先生、無事で良かったわ」
「無事では無いと思うが、やっぱまだ病院で寝てた方が良くねぇ?」
「俺の安否はどうでもいい、それに、まだ戦いは終わってない」
「まさか……」
「また敵が……!?」
相澤の言葉に皆に緊張が走る。
「雄英体育祭が迫ってる……!!」
「「「「「クソ学校っぽいの来たぁぁぁぁぁぁ!!」」」」」
「うわうるさっ」
だが次の言葉で、一気に教室が沸き立つ。
「待って待って!!敵に襲撃されたばっかりなのに問題無いんですか!?」
「逆に開催する事によって、雄英の盤石さを示すらしい。だが、警備は例年の5倍にするそうだ……それに、内の体育祭は最大のチャンス、敵如きで中止していい代物じゃねぇ」
「いやそこは中止しよう……?体育の祭りだよ……?」
「峰田くん、雄英体育祭見たこと無いの?」
「あるよ!!そういう事じゃなくてさぁ……!!」
「プロヒーローで有名になりたけりゃ雄英体育祭でプロヒーローに見て貰う事が一番手っ取り早いからな、ただでさえ3回しかないのに中止したらあれなんだろ」
「そういう事だ」
相澤は猛の言葉を肯定する。
「ちなみに、1年の選手宣誓、主席の紅蓮がやることになってるからな」
「だっっる」
「文句を言うな」
「あーい」
「伸ばすな」
そうして、朝礼は終わり、午前は終了したのだった。
「だけどよぉ、あんな事があったけどよぉ、やっぱ楽しみだよな!!」
「障子はいいよなぁ、そのガタイでいやでも目立つからなぁ」
「自分の有用性を知ってもらわないと意味が無い」
(全員気合いが入ってるねぇ……さて、と)
猛は、いつもの屋上ではなく、応接室に向かっていた。
ガラッ
「ちぃーっす、来たぞ~オールマイト」
「ああ、すまないな紅蓮少年、病み上がりで」
「ええ!?ぐぐ、紅蓮君!?」
中に入ると、いつものムキムキではなく、ガリガリになったオールマイトと緑谷が座っていた。
「お、オールマイト、良いんですか!?」
「ああ、紅蓮少年は私の秘密を知っている数少ない人物だからね」
「ワンフォーオールの事も知ってるぞ~」
「え……ええ!?」
あまりの事に、緑谷は驚愕が隠せずにいる。
「驚き過ぎ、やかましいわ」
「だ、だって、なんで知ってるんですか!?」
「そりゃ簡単、ワンフォーオールは元々、俺が継ぐ話があったんだよ」
「え………えぇぇぇぇぇぇ!?」
緑谷出久にとって、衝撃の事実が発覚したのだった。
気が付けばかなりのお気に入りとUAありがたいです。自分で見ても雑なので、ここの場面はもっと詳しくみたいなどがあれば教えていただきたいです。