傷が多い青年のアカデミア   作:yu-way

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個性を発現させてから、そして雄英受験まで

猛が初めて個性を発現させ、使えるようになってから、また彼の周囲の人間は変わった。彼を馬鹿にしていた者達は彼からの報復を恐れ距離を取り、妹を甘やかしていた両親は彼に再度愛情を注ぎ始めた。逆に妹は兄に助けられて以来言うことを聞くようになったが兄にべったりくっ付くようになった。そんな周りを見て彼は……

 

(馬鹿らしいな、発現した個性の事ばかりで、結局俺は見てねぇんだろ)

 

わざわざ口には出さないが、彼は周りの人間に失望し落胆していた。面倒だからと彼自身は変わらないでいたが、それとなく自分の周りから人を遠ざけた。交流を持ち続けたのは幼馴染みのみ、彼女だけが変わらずに接していてくれたので交流を持ち続けていた。

 

そして、個性を発現させてからしばらく経って気付いた事があったら。それは……

 

(発動するたびに何処かしら怪我しやがる……なんだこの不便な個性……どういうタイプの個性なんだ?)

 

個性の関係なのか、発動するたびに肉離れや裂傷、酷ければ骨折など何度も怪我をした。そうして発現から1年程経つと、また別の事が分かった。

 

(発動中は髪の毛が赤くなってる……それになんか身体全身に力が駆け巡ってるような……?)

 

「猛、どうしたの?また怪我したの?」

 

「お兄ちゃん、また~?」

 

「それは大変だ!!早く病院に行こう!!」

 

「やかましいから考え事してるときは話しかけないで」

 

そうして、彼は自分の個性について理解を深めていったが、最初は彼は自分の個性についてそこまで理解しようとはしていなかった。単純に発動させるたびに怪我をするのをどうにかしたいだけだったのである程度まででよかった。幼馴染みはヒーローを目指していたが彼はヒーローに興味が無かった。普通に就職して、普通の一般企業に勤める気でいた。だが、とある一件から、彼は己を鍛え、個性への理解を深め、強さを求め始めた。そうして、時は流れて8年後……

 

埼玉県、とある中学校

 

「紅蓮、本当に受けるのか?雄英を……」

 

「ええ、受けますよ、内申は足りてるし、試験の方も問題ないので」

 

「だが……」

 

「失礼します」

 

紅蓮猛は、現在雄英高校ヒーロー科への受験を控えていた。雄英高校ヒーロー科とは、偏差値79、倍率300倍の国内最高のヒーロー育成学科のある学校である。事実名のあるプロヒーローはこの雄英高校ヒーロー科を卒業しているのである。

 

(まあ、俺は別にトップヒーローみたいに有名になりたい訳じゃ無いんだがな……)

 

「おーい、猛~」

 

「ん~?……切奈か」

 

彼が職員室を出ると、彼の幼馴染み、取蔭切奈が待っていた。

 

「やっぱりいい顔されなかった?雄英受けるの」

 

「まあな、ギャルなお前が推薦で俺は一般受験なのは大変不服なんだがな……成績変わらねぇだろ」

 

「あははは、ま、いろいろ問題起こしてるからしょうが無くない?」

 

「言いがかりな上根も葉もない噂が大半なんだがな、ああいうのが無能っていうんだろうな」

 

「職員室の前で先生の事を無能呼ばわりするのも良くないと思うけどね」

 

ここ数年、彼に対する周りの評価はあまりよろしくは無い。というのも、彼は基本的に相手に対して良くも悪くも容赦が無いのでよく相手を怒らせている。その結果喧嘩に発展する事も少なく無いのだが、ことごとく相手をぶちのめしているで悪い噂が流れていたりするのである。実際には無い事実無根な話もあるのだが、彼が訂正しないので事実として認知されている。

 

「でもやっぱり意外だな~、猛が雄英受けるの」

 

「まあ、今でも特別ヒーローに憧れてもねぇしな、純粋に個性を自由に使えるようにしておきたいんだわ」

 

「だろうね~、ま、猛なら行けるって、自信を持っていこ~う」

 

「さすが推薦、言うことが違ぇや」

 

「まあね~、それじゃ、また明日ね~」

 

「ああ、またな」

 

そうして、帰り道も終盤、彼は一つとある事を思い出した。

 

「そういや、オールマイトは見つけたのかね、自分の後継者を……」




自分で読んでもクッソ雑、だけどなんか楽しい。ちなみに幼馴染みは取蔭切奈さんです。彼がヒーローを目指し始めた事や、オールマイトが後継者を探していた事を知ってる理由はおいおい解明します。次回は雄英受験ですかね。
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