傷が多い青年のアカデミア   作:yu-way

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さあ、モチベーションが続く限りどんどん量産しなければ……よくよく考えればこの主人公かなり性格終わってるな、まあ、仕方ないね


閑話、最終種目に向けて

「たくよぉ……人が昼飯食って気持ちよく寝てたのに、なんだよ、話って」

 

騎馬戦が終わった後、猛たちが抜けたのち、その後12名、轟、飯田、八百万、上鳴、爆豪、芦戸、瀬呂、切島、心操、常闇、発目、尾白の決勝進出が決まり、皆が昼食を取り始めたころ、とっくに食事を終えて眠っていた猛と、まだ食事をとっていた緑谷を轟が呼び出していた。その目は、変わらず射殺すような視線を放っている。

 

「まあまあ……それで、轟君、話って、なに?」

 

「・・・・・・完敗だった、第一種目も第二種目も、お前ら二人に完封された、それだけじゃねえ、紅蓮、お前には特に気圧された、まるでオールマイトみたいだと思った……なあ、お前ら……オールマイトの隠し子かなんかか?」

 

「「はあ?」」

 

あまりに素っ頓狂な答えに、緑谷と猛は間抜けな声を上げてしまう。

 

「いや、僕のお父さんは今海外にいるけど……隠し子じゃないとか、証拠は提示は出来ないけど、そんなんじゃなくて……」

 

「俺の親父はクレナイコーポレーションの副社長だが、今は多分本社で仕事中……てか、なんで突然そんな素っ頓狂なとこ言い出したわけ?完膚なきまでにぶっ潰しすぎたせいで頭弱くなったか?」

 

「ぐ、紅蓮君言いすぎだよ……でも、確かに、逆に聞くけど、なんで僕たちにそんな……」

 

疑問を投げかける二人に、轟は重たい空気で話し始めた。

 

「・・・・・そんなんじゃないってことは、少なくとも緑谷は何かしらオールマイトと言えない繋がりがあるってことだよな」

 

(ご名答、抜けてそうに見えて意外に頭が切れるな、さてどうすっかな)

 

「俺の親父はエンデヴァー、知ってるだろ、万年No2ヒーローだ、もしお前たちが、No1ヒーローの何かを持ってるなら俺は……猶更勝たなきゃいけねえ」

 

「・・・・・あれ?これって長くなる感じ?帰っていい?」

 

「紅蓮君!!話は最後まで聞こう!?」

 

面倒な気配を察知して適当に済ませようとする猛を、緑谷は制止しながら轟の話を聞き始めた。

 

「親父は上昇志向が極めて高い奴だ、ヒーローとして破竹の勢いで名を馳せた、だけどそれゆえに、生きる伝説であるオールマイトが目障りでしょうがなかった……自分でオールマイトを超えられないと悟ると、次の策に出た」

 

「・・・・ふむ?なるほど、ずいぶん前時代的なことをやらかしてんのね、エンデヴァーって、ちょっと引いたわ」

 

「紅蓮君、どういうことか分かったの?」

 

いまいちよくわかってない緑谷は、すでに理解している猛にどういうことなのか聞いた。

 

「いやね、ちょっとだけ気になってたんだよ、どうして熱と冷却なんて反対の個性を宿してんのかってさ……個性婚だろ?第2、3世代あたりで問題になってた、自身の個性を強化するためだけに配偶者を選んで子供を作るってやつ、倫理観的に大問題だから諸々規制が入ってるはずだけど……まあ確かに、エンデヴァーなら可能か」

 

「その通りだ、実績と金だけはある男だからな……母の親族を丸め込んで、母の個性を手に入れた……俺をオールマイト以上のヒーローに育て上げて、自身の欲求を満たそうってこった……うっとおしい!!そんな屑の道具にはならねえ……!!」

 

そうやって自身の身の上を語る轟の目には、憎しみが渦巻いていた。

 

「記憶の中の母はいつも泣いている……お前の左側が醜いと、そう言って母は俺に煮え湯を浴びせた」

 

「・・・・・・・っ!!」

 

「・・・・・・・・・・」

 

「ざっと話したが、俺がお前らに突っかかるのは、見返すためだ、親父の個性なんざなくたって……いや、使わずに一番になることで、奴を完全否定してやる……!!」

 

轟の話した自分の過去に、緑谷は思わず顔を引きつらせていた、自分とはあまりに違う話に、少なからずビビっていた。そんな緑谷に対し、猛は……以前と変わらない、興味のない目で轟を見ていた。

 

「話せないなら別にいい、お前らがオールマイトのなんであろうと、俺は右だけでお前らの上に行く、時間取らせて悪かったな」

 

そういって轟はその場を去ろうとした、だが、猛の一言でその足を止めることになった。

 

「無理だよ、お前じゃ」

 

「・・・・・・なんだと?」

 

「確かに、お前の家の事情は重たいもんだよ、認めてやる、俺には無いもんだ……それを知った上で、お前には無理だ、断言してやるよ轟」

 

「ちょ、紅蓮君……!!」

 

「黙ってろ緑谷、今轟と話してんだ」

 

制止する緑谷を無視して、猛はさらに言葉をつづけた。

 

「お前、氷結だけで上に行くって言ったな?んじゃあ教えろよ、今後敵と戦うことになって、相手に氷結が全く効かない相手だったら……どうするつもりなんだよ、ええ?みすみす周りの人間死なせる気か?」

 

「っ、それは……」

 

猛の言葉に、轟は反論できなかった。

 

「そんでもし、左側の力を使えば勝てる相手で、使わずに相手に負けました、なんて言ったら……笑いものじゃ済まねえぞ、カスもいいところだ、親父以下の屑になり果てるだけだ」

 

「なんだと……!!」

 

「それにな、右側だけで俺の上に行く?大言壮語もほどほどにしておけよ、そもそも氷結は完封してやっただろうが、少なくとも今のままじゃ絶対に俺には勝てない、いや、俺以外に勝てるかだって怪しいね、全員お前みたいに中途半端じゃねえんだよ」

 

「・・・・・・・っ!!」

 

そして、猛は轟に驚きの言葉を投げかけた。

 

「いいか轟、親父を恨むのも憎むのもてめえの自由だ、それは別に構いやしねえよ、だがお前のやろうとしてることのためだけにヒーローになるんだったら……俺はお前を再起不能までに追い込む、二度と戦えない体になるまで徹底的に壊す……覚えとけ」

 

それだけ言って、猛はその場を去っていった、轟は猛の言葉に、その場から動けなくなっていた。

 

「ええっと……轟君、僕は紅蓮君みたいに割り切った物言いは出来ない……正直、君の話を聞いてまだ混乱してるし……でも、僕だって負けられない、僕を助けてくれた人たちに応えるためにも、僕は、君に勝つ!!」

 

「・・・・・・」

 

緑谷の言葉を聞いた轟は、そのままそこから去っていった。そして、昼休憩も終わり最終種目発表前に、予選で落ちてしまった者たちへの全体参加種目が用意されていた。予選で落ちたものが続々と集まる中、1年A組の女子に視線が集まっていた。

 

『ん?ありゃ?何やってんだ1年A組!!?』

 

『何してんだあいつら……』

 

なんと、アメリカから呼ばれたチアリーダーと同じ格好をしているのだった。

 

「騙しましたわね!?上鳴さん峰田さん!!」

 

「馬鹿だろあいつら!!」

 

「まあいいんじゃない?本戦まで時間空くし、気を張り詰めててもきついしさ?いいじゃん!!やったろ!!」

 

「透ちゃん、好きね」

 

結局葉隠の一言により、1年A組女子たちは、チアリーダーの格好をして全体参加種目に出場する生徒たちの応援をすることになったのであった。

 

『さあさあみんな楽しく競えよレクリエーション!!それが終わればいよいよ最終種目、進出4チーム、16名による、トーナメント形式の、ガチバトルだ!!』

 

最終種目、それは一対一で戦う個性を使ったトーナメントだった。

 

「ははは、おあつらえ向けじゃん」

 

「トーナメントか……!!いよいよ毎年TVで見てた舞台に立つんだな!!」

 

「去年てトーナメントだっけ?」

 

「形式は違くても毎年サシで競ってるよ」

 

そうしていると、主審のミッドナイトが壇上に上がった。

 

「それじゃあ、組み合わせ決めのくじ引きしちゃうわよ、組が決まったら、レクリエーションを挟んで最終種目の開始とします、それじゃあ1位のチームから淳に……」

 

「あの、すいません」

 

すると、あまり表情が明るくない尾白が手を挙げて発言した。

 

「俺、辞退します」

 

なんと、せっかくの最終種目を辞退すると言い出した。

 

「尾白君!?なんで!?せっかくプロに見てもらえるチャンスなのに!!」

 

「俺さ……騎馬戦、終盤にかけて記憶がぼんやりとしかないんだ、多分あいつの個性のせいで……チャンスの場だってわかってる、それをふいにするのが愚かなことだって……でもさ!!みんなが力を出し合って争ってきた座なのに、こんな訳の分からないままそこに並ぶなんて、俺にはできない!!」

 

「尾白君……」

 

「気にしすぎだよ!!本戦でちゃんと成果を出せばいいんだしさ!?」

 

「私だって全然だよ!!」

 

「違うんだ……俺のプライドの問題なんだ……あとなんで君たちそんな恰好なんだ?」

 

『なんか妙なことになってるな……どうすんだ?』

 

『こういう場合は主審のミッドナイトの判断になるが……』

 

「そういう青臭いのは~……好み!!尾白君の棄権を認めます!!」

 

結局、主審の判断により、尾白の棄権が認められ、5位の拳藤チームから選ばれることになった、が

 

「いや、そういう話で来るんならさ、終盤全然動けてなかったあたしらよりも、最後まで頑張ってた鉄哲チームじゃね?馴れ合いとかじゃなくさ、普通に」

 

「お、おめぇら~!!」

 

なんと、拳藤チームも最終戦を棄権し、鉄哲チームから鉄哲が繰り上がりで最終種目に参加することになり、その後くじ引きで、最終種目の組み合わせが決まった。

 

 

第一回戦、緑谷vs心操

第二回戦、轟vs瀬呂

第三回戦、取蔭vs上鳴

第四回戦、飯田vs発目

第五回戦、芦戸vs常闇

第六回戦、紅蓮vs八百万

第七回戦、切島vs鉄哲

第八回戦、麗日vs爆豪

 

 

「八百万が最初ね~、運がないな」

 

「負けませんわ……!!」

 

「あ~?麗日~?」

 

(ヒイィィィィィ~!!)

 

「飯田ってあなたですか!?」

 

「む?いかにも俺が飯田だ」

 

「ひょー!!よかった実はですねぇ~」

 

(意外に早かったな、来いよ緑谷、この手で倒してやる……待ってろよ、紅蓮)

 

(あちゃー、こっちの山になっちゃったか……猛、待っててね)

 

三者三様、様々な思いを胸に、最終種目へと進んでいくのだった。




心操君チームはどうやって最終種目に出たのだろうか、まあうまくやってるでしょう。彼なら、原作通りのところはダイジェストで、オリジナル展開だけ詳しくやります、ご了承を
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