『えーっと、いろいろあったけど、とりあえず出そろったぜトップ4!!』
プレゼントマイクの言葉に反応し、会場のモニターに三回戦に進んだ四人の生徒、轟焦凍、爆豪勝己、取蔭切奈、そして紅蓮猛の写真が写される。
『さあこの中で誰が優勝するか、みんな予想してくれよ!!ちなみに俺は取蔭に勝ってほしいと思ってる!!』
『それは予想じゃなくて願望だろうが』
『シビィィィィィィィ!!イレイザーは誰が有利だと思う?』
『・・・・・・さあな、現状全員まだ自身のすべてを出し切ってるとは思えない、どんな奥の手を持ってるかによるだろうが、全員優勝する可能性がある』
『なるほど~、んじゃそろそろ始めっか!!』
4人の紹介が終わり、いよいよ準決勝が始まるとなった。第一試合の取蔭は、入場口のところで心を落ち着かせていた、その表情は、普段よりも暗く固くなっているように見えた。
(ふう~……大丈夫、考えはある、負けるな、少し予想と違ってるけど、絶対に決勝に……)
「切奈」
と、後ろから、いつの間にか猛が立っていて、取蔭に声をかけた。
「緊張してるか?」
「猛……どうだろ、緊張というよりは……怖い、のかな」
取蔭は猛の問いに対し、少し震えながら答えた。
「猛も知ってると思うけど、私の個性は轟の個性のはるか下、相性も最悪、全然土俵が違う、同じ推薦入学のはずなんだけどね……本当情けなくなる、飯田にだって正直ギリッギリ、あのレシプロだって事前に見れなきゃ反応できなかったし……一回戦で見せたあの大氷壁をやられたら一発アウト、試合になるかは運しだい、そもそも騎馬戦だって猛と組んでんかったら勝てなかった、ほんと、やになる……」
「・・・・・・・」
猛は、取蔭の心の吐露を黙って聞いていた。取蔭の劣等感は、猛には理解できない。なぜなら猛は取蔭でないから、自身の持たない劣等感に対して安易な同調や同情は意味がないとわかっていた。だから、猛は今自分にできる最大限をすることにした。
ポン、ぐしゃぐしゃ
猛は取蔭に近づき、取蔭の頭を乱雑に撫でた。
「わ、ちょっと」
「切奈」
そして、取蔭と視線を合わせて話し始めた。
「俺にはお前の思いとか、苦しみとか、多分分かってやれない。そんな簡単なものじゃねえことぐらい聞かんでも分かる……だから、俺がお前に対して思ってること……負けるな、轟に、自分自身に、お前の努力を一番近くで見てきた俺が、お前を信じてる、信じられる、だからお前も自分を信じろ、疑うな、自分の力や個性を、お前なら勝てる……頑張れよ」
それだけ言って、猛はその場を後にした。取蔭は少し呆けた顔をしていたが、そこからすぐに、いつもの表情に戻った。
「なにさ、もうちょい気の利いた事言ってよ言うなら……ふふふっ、うしっ!!勝つか!!」
そして、覚悟を決めた取蔭はフィールドに立った。そこには、すでに轟が立っていた。
『そんじゃあサクサク行こうぜ準決勝!!第一試合!!ここまで見事な快進撃!!B組女子の花形、取蔭切奈!!対、超チート個性でこのまま優勝まで行っちまうのかぁ!?轟焦凍!!』
「切奈ー!!このまま優勝まで行っちゃえー!!」
「勝ってキノコパーティーするノコ~!!」
「がんばれ~!!切奈~!!」
「行け取蔭ー!!A組のメンツを潰せー!!」
「いやもっとマシな応援しろよ!!」
観客席から、B組の生徒たちの声援が聞こえてきた。
「なあ、これどっちが勝つと思う?」
「いや~さすがに轟だろ」
「取蔭も頑張ってるけどなぁ」
「相性が悪すぎるよ、さすがに轟だろ」
だが、会場に来ているヒーローたちの声は、轟の勝利を確信しているような声だった。
(そんなの分かってるっての、でも……勝つ!!)
一瞬、その空気に飲まれそうになる取蔭だったが、猛の先ほどの言葉を思い出し、持ち直した。
「三流どもが……下らねえ戯言しか言わねえなら口を閉じてろよ……」
そんな中、少しキレながら観客席に猛は戻ってきた。
「あ、紅蓮君、どこかに行っていたの?」
そこには、両腕の治療が終わった緑谷が猛の隣の席を陣取っていた。
「少し用があった、そんだけだよ」
「そうなんだ……紅蓮君は、どっちが勝つと思う?」
「・・・・・・普通なら轟だろうよ、相性とか規模とかを考えれば、不利なんて言葉じゃ表せない」
「そうか……やっぱり」
「でも」
「え?」
緑谷の言葉を中断して、猛はにやりと笑いながら言葉をつづけた。
「轟は切奈を知らねえ、あいつは頭の回転も速いし、機転の利かせ方もうまい、何より……俺は切奈を信じてる」
猛の言葉が終わると同時に、プレゼントマイクがスタートの号令をかけようとしていた。
『それじゃあ行くぜエブリバディ!!準決勝第一試合、レディィィィィィ!!スタート!!』
パキ、パキパキパキパキ!!パキィン!!
轟は始まった直後、取蔭に向かって氷結を放った、一回戦の時ほどではないが、それなりの規模の氷塊が切奈に襲い掛かった。
『おおっと!!いきなり準決勝決まったかぁ!?すげえ規模の氷塊が取蔭を襲ったぁ!!』
「ふう……これで決勝に」
ビュン!!
「な!?」
勝利を確信していた轟の右側から、取蔭の拳が飛んでくるが、ギリギリのところで轟は拳を避けた、だがその行動を取蔭は読んでいた。
ガンッ!!
「がっ!?」
取蔭の拳を避けて、体制が崩れていた轟の左側から、みぞおちに蹴りを叩き入れた。
『ああっと取蔭ー!!さっきの氷塊避けて反撃ぃぃぃぃぃ!!轟の腹に蹴りが突き刺さるぅぅぅぅぅぅ!!てかどうやって氷塊避けたんだ!?』
「今の、いったいどうやって避けたんだ……!?それにあの距離だって、詰めるのは簡単じゃないはずなのに……!!」
「避けきったわけじゃねえよ、あれを見てみな」
そういう猛は轟の出した氷塊を指さした、よく見るとそこには、取蔭の靴が凍らされているのが分かった。
「あれは、靴……?」
「正確には、足首から先だ、よく見りゃ足のパーツが細かく凍り付いてんのが分かんだろ」
猛の言葉通り、轟の氷塊には、取蔭の足のパーツが細かく分裂して、凍り付いているのが見て分かった。
「切奈の個性、トカゲのしっぽ切りは、自身の体のパーツを分裂させてそれを自在に操ることができる、分裂させたパーツは時間経過で動かなくなり、動かなくなったパーツから本体で再生させてゆく……んだが、この時、動かせるエネルギーの残ったパーツを動かさないで放棄する、そうすることで本体に一瞬でそのパーツを再生させる、再生させた時に生じられるエネルギーにより高速移動も可能、あの感じだと氷結が完璧に当たる寸前に自身の足を切り離したんだろう、だから氷塊が死角になって切奈の動きを捕えられなかった、そんでもって奇襲と……なんだ、出来てるじゃん切奈」
猛は説明を終わると、今までとは違う、見守るような視線とともに笑みを浮かべた。
「げほっ、この!!」
轟は取蔭の一撃にむせながらも、再度氷結で取蔭の動きを封じようとする、が
ガツン!!
「ごはっ!!」
轟が氷結を打つ前に轟の左側に回りながら、戻しておいた右手で顔を打ち抜いた。そして、轟の顔が少し下に下がった瞬間
ヒュッ、ゴシャッ!!
「ぶっ!!」
顔面をそのまま蹴り上げる、無防備な状態で蹴りを受けた轟は、鼻血を噴き出した。
『ひょえ~!!取蔭の猛攻止まらず、轟鼻血ブーだぁぁぁぁぁ!!痛そぉぉぉぉぉぉ!!』
『確実に当たるタイミングで攻撃をしているかつ、轟の氷結が来ない左側を陣取ることで自身の身の安全も確保し続ける……考えられて洗練されてる動きだな、練り上げられている』
『解説ナイス!!』
『ただ、この作戦には欠陥がある、取蔭が気づいてないとは思えないが……』
「焦凍ぉぉぉぉぉぉぉ!!何をしている、左を使えぇぇぇぇぇぇ!!」
相澤の解説の最中、観客席にいたエンデヴァーが声を張り上げる。
(クソ親父……!!)
(やばい……!!左を使われる前に決めなきゃ負ける!!)
これが取蔭の予想と違うこと、轟が二回戦で炎を使うのを見て、自身の勝ち目がかなり薄くなるのを恐れていたのだ。だが、頭の中では冷静に、現状を分析していた。
(轟はまだ左の炎を使うことにためらいがある、エンデヴァーの声援がいい証拠!!緑谷の時みたいに使われる前に!!)
ドンッ!!
「がはっ!!」
「終わらせる!!」
取蔭は再度轟のみぞおちに蹴りを入れた、だが、轟もただやられるわけではなかった。
カチィン
蹴りを入れられた瞬間、轟は取蔭の足を凍結させた、これが原因で、少し取蔭の機動力が落ちた。
「クッソ、おもっ」
「それじゃ動けねえだろ!!」
ガシッ!!ピキピキピキ
轟は取蔭の右腕の上腕部を掴み、氷結させて確実に動きを止めようとした、だが
ブチッ
「なんだ、それっ!!」
取蔭は自身の上着ごと右手を丸ごと切り離した、そして、動かす分のエネルギーを再生に利用、腕が高速再生される勢いを使い
ズガァン!!
「がっは!!」
轟の左の頬を打ち抜いた、先ほどよりも重い一撃に、さすがの轟もふらつき始めた。
「このっ、だったら!!」
パキパキパキパキ
轟は氷結を使い取蔭から距離を取り、再度巨大な氷塊を出そうとした。
「まだまだぁ!!」
ブチッ、ギュン!!
だが、取蔭も氷結された足を切り離し再生、すかさず距離を詰めようとしたが、轟もこれを読んでいた。
パキパキ、パキィン
「げっ!!やられた」
「これなら動いても仕方ねえだろ」
轟は取蔭が近づいてきた瞬間、取蔭と自身を覆う氷結のドームを作った、これで左側に回り込まれようが、最小限の動きしかさせないようにしたのだ。
「だったら!!」
ダダダ!!ガシッ
「な、お前、何考えたんだ!?」
そんな様子を見た取蔭も戦術を変更、まさかの両足タックルを行い轟を持ち上げた、そして
「よい、しょお!!」
ガギャアン!!
「ごっ……!!」
そのまま轟の後頭部を氷塊に叩きつけた、あまりの衝撃に、轟の口から空気が漏れる音がした。
『取蔭容赦なし!!なんとなんと轟を氷塊に叩きつけたー!!さすがの轟も失神したかぁ!?』
『いや、かすかだが轟もまだ動いている、あいつもかなりタフだな』
『いやタフすぎだろぉぉぉぉぉ!!轟も半端じゃねえ!!まだ勝敗わかんないぜ!!』
「おいおいおい!!轟相手に攻め続けてるぞ!!」
「これ、まさか相性不利を覆すんじゃないか!?」
「すごいや取蔭さん!!個性の扱いだけでなく、体術もかなり研ぎ澄まされてる……これなら!!」
実況や観客のヒーローたち、緑谷は取蔭の猛攻に沸き立っているが、猛はというと、先ほどとは違い、かなり険しい表情で見ていた。
(どうかな、確かにいい感じに攻め続けられてる、一見すりゃ切奈が優勢だろう……だけど……)
猛は、説明に出していない高速再生によるデメリットを考えていた。
(あれは通常の切り離して操作するよりもはるかに体力を消費する……今までで既にかなりの回数分裂、再生を繰り返してる、加えて切奈の打撃は体重の関係上そこまで重くはない、不意打ちで打ってるから効いてるが轟を昏倒させるまでじゃない、しかもこのフィールド……早く決めなきゃ負けるぞ、切奈)
猛はフィールドの様子を見ながら、取蔭の身を案じるのだった。
ピキピキピキ、ピキャアン!!
その直後、轟の作った氷のドームから、巨大な氷塊が現れた。
『おおっとここで轟の大氷結がまたまた炸裂ぅ!!あの狭い空間じゃ避けるのはきついかぁ!?』
クルクルクル、スタン
プレゼントマイクの実況をよそに、取蔭は回転しながらの跳躍でその場から逃げることに成功していた、だがその表情は険しいものになっていた。
(はあ、はあ、クッソ!!今ので失神させたかった!!これじゃダメか……なら、やっぱり)
「げほっ、げほっ、無茶苦茶しやがって……でも、もう逃がさねえ」
轟も氷塊のドームから出てくるが、轟のほうも決して少ないダメージではなかったが、それでも自身の勝ちを確信している表情だった。
「お前の高速移動……正直よく分からねえ原理だけど、これなら逃がさねえ」
「あ~……これを作ってたんだ」
『おっと、よく見りゃフィールドの氷塊が取蔭の周りを完璧に囲んでいるー!!これじゃ避けられねえぞ!?』
轟は、氷結を使い、攻撃をもらいながらも取蔭の周りに氷塊の壁を作り、確実に動ける範囲を削っていた。
「正直こんなやられると思わなかった……鼻も頭も腹もいてえよ、すげえ技術だった……だけど、これで終わりだ」
パキパキパキパキパキパキィン!!
そして、ついに轟の大氷結が放たれた、避けられない現状に、誰もが取蔭が敗北だと思った、だが、取蔭のほうはまだ諦めていなかった。
(来る!!覚悟決めろ取蔭切奈!!ここで決めなきゃ女が廃る!!)
ヒュン、バチィン!!
「いって、なんだ?」
もう少しで決着というところで、轟の頬に何かがぶつかった、てっきり取蔭の拳が飛んできたと思っていたが、それはよく分からない何かの破片だった、だが、それが決定的なミスだと、その直後に気が付くのだった。
「それ、私の脇腹の肉片」
「は?」
「油断したねえ!!」
シュドッ!!
一瞬、轟の注意が逸れたお陰で、氷結の勢いが少し収まった、その刹那の隙に、取蔭はその場を脱出、轟のみぞおちに肘を叩き入れた。
『まだ取蔭は諦めてなかったぁ!!いつの間に分裂させてたのか分からねえけど、とにかくまたまた大氷結から脱出してみせたぁ!!すげえ根性だな!!』
「げっほ!!また」
ヒュン、ガァン!!
「がっ……!!」
そして、腰から下半身と上半身を分裂させる要領で回転、低くなった轟の頭、こめかみに肘を落とした、その瞬間に、取蔭は最後の攻撃に移った。
ヒュッ、ガシィ!!
「な!?ごぁ!?」
(ここで決めなきゃ負ける!!)
一瞬、本当にわずかな時間、轟の意識が途切れたのを利用して、轟の後ろに回り腕で首を絞め、足を胴に回した。取蔭の狙っていた最後の技、それは柔道における裸締めである。
(これなら氷結関係なし!!この位置なら後ろの氷塊が邪魔で場外には行けない!!さっきとは違う、確実に落とす!!)
ギュゥゥゥゥゥゥゥ!!
取蔭は轟の意識を完璧に刈り取るべく、腕の力を上げてさらに轟の首を締め上げた。
『ここに来て締め技ー!!取蔭切奈、あいつの引き出しは無限かー!?』
『これを最後まで狙っていたのか……!!』
「行ける!!行けるよ切奈!!」
「絶対に離しちゃ駄目ノコー!!」
「うおぉぉぉぉぉぉ!!決めちまえ取蔭ー!!」
「これマジですげえぞ!!」
「あの状況から避けきって締め技に移行って、大した度胸すぎだろ!!」
(序盤の攻撃で締め技の意識を消して打撃の警戒をさせて、さらには高速移動を使ってのかく乱、そんで氷結に囲まれた状態からの最後の裸締め……ここで決めれなきゃ負ける、落とせ!!離すなよ切奈!!)
最後の攻防にクラスメイトや実況も盛り上がり、猛もこれが最後のチャンスだと悟り、内心取蔭の応援をしていた。
(や・・・・べ・・・・・意識、が・・・・・)
「焦凍ぉぉぉぉぉぉ!!左を使え!!使うんだぁぁぁぁぁぁぁ!!」
(ク・・・・ソ・・・・・親、父・・・・・・俺、は・・・・・・・)
轟は意識がもうろうとしている中、父親の声を聴き、自身の左の力を使うべきか迷っていた、そこに
「がんばれ!!轟くん!!」
(みど、りや・・・・・・俺、は・・・・・!!)
先ほど二回戦で戦っていた緑谷の声が聞こえてきた。その声を聞いて、押さえていた力を轟は解放した。
ボォォォォォォォォ!!
「あっつ!!」
緑谷の言葉が響いたのか、轟は左側から炎を噴出した、さすがの取蔭も、その炎の熱に焼かれて一瞬裸締めを外しそうになる
「ぐ、がぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「ごあっ!!」
だが、雄たけびを上げ、自身が焼けるのを覚悟で再度腕に力を入れ轟の首を締め上げた。
「焼けたって知るかぁ!!全身凍り付いたっていい、腕が捥げたっていい!!離してたまるかぁぁぁぁぁぁぁ!!落ちろぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」
(こ・・・・あ・・・・・)
ダラン
「そこまで!!取蔭さん、轟君を離して」
「・・・・・・・!!」
取蔭の雄たけびの直後、轟の体から力が抜けるのが確認できたミッドナイトは、すぐに轟と取蔭に近寄り、轟を離すように伝え、そのまま轟の安否を確認した。
「・・・・・・轟君失神!!よって決勝に進むのは、取蔭さん!!」
ウォォォォォォォォォォォォ!!
取蔭の勝利が宣言された瞬間、会場には今までにないほどの歓声が沸き上がった。
『すげぇぇぇぇぇぇ!!これ、マジで決勝勝っちまうんじゃないか!?相性なんざ覆して、B組の取蔭切奈、堂々と決勝進出だぁぁぁぁぁぁ!!』
『最後まで諦めなかったから掴めたんだろうな……大したものだよ』
「やったぁぁぁぁぁ!!切奈すごいよぉぉぉぉぉ!!」
「B組の誇りノコー!!」
「あっはははははははは!!A組がなんぼのもっじゃぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「やべえ!!物間のキャラがぶっ壊れてるけど、そんなの気にする余裕がねえ!!やったぞ取蔭ぇぇぇぇぇぇぇ!!」
「おいおい、轟負けちまったぞ」
「絶対轟行くと思ってたわ、なんなのあの根性……」
「轟くん……大丈夫かな……」
(切奈……だから言ったろ?お前なら大丈夫だってさ、おめでとう)
勝利の歓声に包まれる会場だったが、勝者である取蔭はふらふらになりながら会場を出て行った。
(薄氷の勝利すぎ……体力残ってないし、全身ボロッボロ、決勝勝てるかな……いや、ここまでやったんだから勝つ!!その前に……飲み物となんか食べれるものでエネルギー補給……いや、その前に医務室か……)
決心を新たに、取蔭は医務室に向かった、準決勝第一試合、不利ながらも取蔭の勝利で幕を下ろすのだった、そして、第二試合が始まる。
飯田君に放った程度よりちょい強めの氷結くらいならこれで避けれると思うけど、改めて見直すと取蔭ちゃんくっそ強化されてるな……はい、というわけで決勝に進むのは取蔭ちゃんなわけですが、轟君、あの感じでかなり打たれ強いの何なのでしょうかね、こればかりはほぼ原作再現、次回、暴れん坊対暴れん坊、フィールドぶっ壊れるんじゃねえかな