魔法科高校の魔導士   作:ウィングゼロ

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入学編15

「え?SSボード・バイアスロン部に?」

 

摩利が第一高OBの2人を連行を見届けた後。残った星空はほのか達からSSボード・バイアスロン部に行きたいと言い出し、予想外な言葉に目を丸くして呆けていると続くようにほのか達が語り出す。

 

「渡辺先輩と星空さんが追いかけていたとき。あの卒業生の先輩達の魔法の扱いに感銘を受けたの」

「それで、私達もあんな風になりたいって思って」

 

駄目かな?と雫は首を傾げて星空に尋ねると星空は先程のことで奇しくも2人にきっかけを作ったことに頭を抱えながら小さくため息を吐いた。

 

「まあ、個人の意思を尊重するべきだし……そこまで着いていくよ」

 

あくまで自分で決めたこと、ならば星空も何も言わずに2人の意思を尊重するとまた勧誘の魔の手がほのか達に向けられないように2人に付き添いながらSSボード・バイアスロン部員が集まる場所へやってくる。

 

「もしかして入部希望者かな?」

「この2人はですけど……因みにこの2人を誘拐していた卒業生OBは先程、渡辺先輩に引き取られていきましたから」

「え?先輩達捕まったの?」

 

部室前にいた部長と思われる女子生徒が星空達を見て入部希望者だと考え声をかけると星空はほのか達2人だけだと言い、それに付け加えるようにOBが連行されたことを伝えると女性は信じられないと言った表情で星空を見る。

 

「その様子からご存じだということは察しました。後日諸注意だけはされると思いますから。」

 

女性の表情から今回の件を周知していることを見抜くと軽く警告し部長は少し俯いて返事をする。

 

「さてと、ほのか、雫。僕はこれで見回りに戻るから……もしまた狙われることがあったら呼んで、それじゃ「いたぞ!!」……あれ?」

「星空さん、あっちから物凄い人集りが向かってきてる」

 

目的を果たしたことで星空は見回りに戻ろうとした矢先、少し遠くから大声が星空達の耳に入り、聞こえてきた方向に向くと10人以上はいる人集りが一斉に星空達の元へとやってきた。

 

 

「間違いない!違反者を追っていた風紀委員だ!あの走りっぷり我々、陸上部がいただいた!!」

「いいえ、あの身のこなし、私達、魔法体操部に相応しい逸材よ!」

「間違っている!彼の卓越した格闘スキル。それを生かせるのは空手部だ!!」

「いいや!噂に轟く翠屋の鬼神!手に入れるのは……」

 

私だ、私だと若干星空の渾名すら周知している大群が星空の元へと我先に駆け寄ってくる姿。

流石の光景に星空も顔を引きつり後退る中。SSボード・バイアスロン部の部長も目を輝かせて星空を見ていた。

 

「大人気だね。星空さん」

「なるほど、あなたが先輩方もよく言っていた翠屋の鬼神だったのね。どう?お友達も入るみたいだから君もこの部活に入ってみない?」

「あなたもですか!?悪いですけど……今のところ決めてませんから!」

 

雫の溢した言葉の後、部長が2人と親しく話していたことと星空が噂の翠屋の鬼神だということを認知したことで2人より3人と言わんばかりに星空にも勧誘すると即答で星空は断り。喋りながら操作したCADで自己加速術式で素早く動きそのまま移動系魔法で高く跳躍すると加重系魔法を校舎の壁に指定すると重力場を働かせてそのまま校舎の壁を足で走り屋上に逃げ込む。

 

「すごいわね。加速系に移動と加重まで連続で放てるなんて」

 

屋上へと姿を消した星空を見て部長はその多種多様な魔法の扱いに感心すると勧誘に出ている部活メンバーに星空のことを積極的に勧誘するように通達すると去っていった星空を見てぽかんとしていたほのか達をそのまま部室へと案内した。

 

 

《あはははっ!そうか、今は高町が狙われて追われている状況か》

「笑い事じゃないですからね!渡辺先輩!」

 

なんとか実技棟に逃げ込み星空を捜索している各部活陣の目を掻い潜りながらもインカムを使って摩利にこのことを報告すると盛大に笑われる星空。

 

「ならばいっそのこと、本当に何処かの部活に入ってしまえばいいんじゃないか?何だったらSSボード・バイアスロン部長の五十嵐には私から口添えしてやらんでもないが」

「あの、ついさっき断った手前そんなことしませんよ。」

 

そう愚痴りつつこちらに視線を向ける生徒がいないのを見計らうと星空は素早く動き階段で下へと降りていく。

 

「それに追いかけてきている勧誘メンバーは魔法を使わずにただ僕を追ってるだけですからね。僕が取り締まったところで逆効果ですし」

 

そういって階段の踊場から入り口を見ると何人もの各部活のメンバーが待ち構えていて突破するのは難しいと判断しため息を吐く。

 

「取りあえず。僕は熱りが冷めるまでは動けそうにないです。」

「ああ、分かった。君一人が動けなくてもまだなんとかなる。」

 

その機に実技棟の部活でも見てくるといい。

そう摩利に言われて通信が切れ、ため息を溢す星空は一度上に戻ろうと階段を上がろうとする矢先、複数の足音が聞こえてきて、校内を捜索している生徒達だと察して上に行くことは拙いと悟ると仕方なく一階に降り、なんとか見られないように移動しようするが……

 

「いたぞ!!」

 

遠くから校舎内の廊下の端から聞こえた一声で星空は反対側の廊下の端に向かって駆け出す。

当然入り口付近で待ち構えていた生徒達も一斉に動き出す。

星空は曲がり角を曲がりまた階段を上ろうと考えたが上の階が慌ただしく動いているのを耳にして立ち止まり何処から逃げるか模索していると突如として部屋の扉が開いた。

 

「こっちに!」

 

中からは一科生の男性が手招きして星空を中に入るように促し、迷っている場合ではなかった星空も直ぐに部屋の中に入ると男性は音で気づかれないようにゆっくりと扉を閉める。

 

「いないぞ」

「もしかしたら窓から逃げたんじゃないか?」

「なら、実技棟の包囲を解いて捜索するしか……」

 

そんな声が部屋の外で聞こえ、足音も遠ざかっていくのを聞き取ると張り詰めていた緊張を解いてその場で膝を曲げて倒れ込む

 

「はぁ……なんで風紀委員がこんなに追われないといけないんだよ」

「えっと、大丈夫?」

「まあ、なんとかですけど……君は?」

「1-B、十三束鋼。よろしくね高町星空くん」

「僕のことを知っているですね?」

「それはもちろんだよ。次席入学したことは入学式からもう噂になっているから」

 

僕のことは鋼でいいよと星空のことを知っていた鋼は入学式に起きた真由美と星空のやり取りが既に学園内で広まっていたことに少し頭を抱えそうになるが鋼に先程助けられたことに対してお礼を言うと気を取り直してこの部屋がなんなのかを部屋を見て確認する。

 

部屋は実技が出来るように広く。中央では動きやすい服を着た男子生徒が加速や障壁、移動や加重など様々な魔法を使いながらも近接格闘を繰り広げる光景。

 

「ここはマーシャル・マジック・アーツ部が扱っている部屋で今は試合形式でデモンストレーションをしているところなんだ」

 

 

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