魔法科高校の魔導士   作:ウィングゼロ

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入学編20

<ruby><rb>[You got angry last night]</rb><rp>(</rp><rt>昨晩は色々と怒られていましたね</rt><rp>)</rp></ruby>

「うん、今思い出すと身震いするからあんまりそこを触れないでくれないか?レイ」

 

いつもより早い時間に第一高へ向かうための坂道を上っている星空。

周囲には誰もいないことから第一高のポケットにしまってあるレイが昨晩のなのはのお説教のことを言うと星空はその時のことが恐ろしかったのか青ざめて身震いする。

星空の表情を読み取ってレイも付け加えてsorryと謝ってきて、その言葉に対してありがとうと星空はお礼を言うと第一高の校門前にたどり着いた。

 

「さてと……行くよ」

I understand, Master(了解しました、マスター)

 

意を決して敷地内に入りCADを預けると星空は屋上に足を運ぶ。

案の定、屋上には星空以外誰も居らず。それを確認すると歩き始める。

 

「レイ。カメラの位置は……」

All locations have been identified.(位置は全て特定しました。)Turn left turn the next corner,turn right at the nextcorner,(次の角を左に二つ先の角を右に)| and go 5 meters ahead to reach the blind spot.《行きそこから5メートル先に行けば死角です。》]

 

星空はレイに設置されているカメラの位置を聞くとレイはカメラの死角を割り出してくれて星空はその言葉に従いカメラの死角となっている場所に立ちポケットからマリンブルー色の宝珠……待機状態のレイを取り出す。

 

「ここでいいんだね。さてやるよ。レイ」

[Wide area search]

 

星空の足元にマリンブルー色の魔法陣が展開されると空に突き出した掌からマリンブルー色の光りが空高くに打ち出されるとその光は幾つもの球体に分離し第一高を中心に四方八方に飛び散っていった。

 

「これで良し……レイ。エリアサーチの操作は任せるよ」

Please choose for me(お任せください)

 

これで朝早く行う仕込みも終わったのか息を吐きその場を移動し始める星空。

星空が行ったことは第一高の周囲に自身の目となる探索魔法を配置して学校全体を監視するというもの。

これでエリアサーチが不振な動きをする者を見つければリアルタイムで星空に知らされることになる。

 

これで準備も完了と朝早く来たこともありこれからどうしようかと星空は来た道を戻り階段で降りていると三階の通路の先から見知った人物がやってくる。

 

「星空くん?」

「真由美先輩……もうこんな時間に来ていたんですか?」

「早めに来て纏めておきたかった書類があったから。そういう星空くんは?幾ら何でも早すぎる気がするんだけど」

 

どうしてかしら?と首を傾げ星空がこの時間帯に来ていることを不思議に思う真由美は尋ねると星空は少し考えた後直ぐに返事をした。

 

「いえ、この頃不穏な気配もありましたからもしかしたら朝早くにそう言った動きがあるかもしれないと思っただけです」

 

けど当てが外れましたと星空は乾いた笑みを浮かべて徒労に終わったとアピールし星空は真由美に悟られないように上手くごまかし、真由美も追求することはなかった。

 

「そうだ。時間があることだからカフェテリアに行かないかしら?」

 

早く来すぎた事で時間も有り余ることからカフェテリアで時間を潰さないかと提案する真由美に仕込みも終えて特にやることもなかった星空は迷うことなくその提案に頷き。敷地内にあるカフェテリアのテーブル席に座る。

 

(「真由美先輩の言動や表情から察するにエリアサーチを発動したことには気づいてないみたいだね。」)

([Please be careful.(お気を付けください。)Because she has a high level of search ability(彼女は高度な索敵能力の持ち主なのですから)])

(「わかってるよ」)

 

そんなこと話が星空とレイの念話の間であったことは真由美は知るすべはなく無料でコーヒーや紅茶の飲める自動配膳機から二人は飲み物を注ぎ。一口飲んだ後、口を開いたのは星空だった。

 

「真由美先輩。無理してませんか?」

「え?」

「いえ、この頃色々と立て続けで起きてますから」

「そうね……確かに色々あるけどでも大丈夫よ。」

 

お姉さんに任せておいてと何処か作り顔で星空を心配させないとする真由美に星空はとても安心できることは出来なかった。

 

「……真由美さん。」

「え?星空くん?」

 

少し間を空けてから星空が口を開いて出たのはこの学園に入学前に良く自分を呼んでくれていた名前。

いきなり前のように呼ばれ戸惑う真由美に星空は言葉を続ける。

 

「例え、真由美さんが十師族だからって一人で抱え込むのは辞めてくださいね。真由美さんだって他と変わらない人なんですから」

「か、星空くん!?」

 

誰もが特別ではない誰であろうと人であることは変わりは無い。

十師族だからと色々と無理をしているのは直ぐに見抜いた星空は少しでもその重みも軽くしようと掛けた言葉と中性的な顔から放たれる凛々しい顔つき。普段とのギャップに真由美は物凄く戸惑い頬赤く染め上げていく。

(マスターは相変わらずの天然ですね。)

 

とそんなことをレイが思っているとは知らずに星空は少し首を傾げた。

 

「あの?真由美先輩?(あれ?なんかマルチスコープ使ってる?)」

「な、なんでもないわよ(周囲には誰もいないから誰にも聞かれてないわね)」

 

誰かに聞かれでもしたらそこから色々と噂が流れかねないと真由美はマルチスコープで誰もいないことを確認しその後他愛もしない話で時間を過ごしていく。

 

そうして今日も授業が始まり。お昼休みには生徒会室で達也が剣道部の壬生紗耶香を言葉攻めにしたことで深雪の感の片鱗に触れるなどと言ったこともあり。それから放課後になって星空が部活動で鋼と打ち合っていると事態は動き出した。

 

「っ!!」

 

レイからの知らせが来たのは突然だった。

隙を突いて鋼に打撃を喰らわせようとした直後。レイからの報告を聞いた星空は直ぐに後方に下がり。それを不振に思った鋼が首を傾げる。

 

「どうしたの?星空。いきなり後ろに下がるなんて……」

「ああ、ごめん。ちょっと考え事してて……こんな風に打ち込んでたら……ごめん。鋼ちょっと風に当たってくる」

「ええ!?星空!?」

 

ちょっと待ってと星空の背中から聞こえる鋼の呼びかけにも応じず練習から出た星空は心の中で鋼に謝りながらも校内を走る。

 

「ほのか達……!」

 

レイから来た報告。それはほのか達が司甲を追っているということ。

放課後、星空は第一高に配置したエリアサーチの内二つをほのか達と司甲の追跡に割り振っていた。

これによりリアルタイムでほのか達と司甲の行動を終えるのだがその二つの居場所があまりにも近くほのかたちが司甲を探っているのは明白だった。

しかも司甲もその追っていることに気づいている節がありもしかしたらほのか達の身に危険が降りかかるかもしれなかった。

 

(「レイ!ほのか達と司甲の場所は!?」)

([Roger that. They are ...(了解。彼女達は……)])

 

念話でほのか達の現在地をレイから聞いた星空はほのか達に刻々と迫る危機を取り除くために急ぐ。

 

 

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