魔法科高校の魔導士   作:ウィングゼロ

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入学編21

 

(どうして、こうなってしまったんだろう)

 

第一高から離れた路地裏で達也襲撃の容疑者と思われる司甲を追っていたほのか達三人はナイフなどで武装した男性達によって囲まれ窮地に立たされていた。

 

翠屋で作戦会議した翌日、司甲を観察していると明らかに不審な動きで誰かと連絡している素振りに気づかれないように追いかけていると学校の敷地を出て薄暗い路地裏に入っていく。

そこでこのまま追いかけるか諦めるかと立ち止まった三人だったが魔法も使え、その上相手は一人と過信しそのまま追いかけていると司甲は気づいたように足取りを速くして走り出しほのか達も気付かれたことに気付いて追いかけるが見失い。一旦戻ろうとした矢先、武装した男性達に囲まれたのだ。

始めはほのか達は魔法を駆使して善戦して逃げ切ることができると思っていたがここで彼らが付けていたアンティナイトによるキャスト・ジャミングによってほのか達は魔法を打ち消されその場に蹲ってしまう。

私達の詰めの甘さが招いた結果だと三人はナイフを構え迫り来る男性達に抵抗する力も出せずただ見ていることしか出来ない中。それは何処からともなく飛んできた。

 

「死ね!化け物でも…がぁ?」

 

大声を上げほのかにナイフを突き刺そうと振り落とした切っ先は突如として速球で飛来した何かに折られ言葉を失ったのも束の間。他の男性達の獲物も折られたと同時に彼らの後頭部が速球で飛来した何かが衝突し彼らの意識を刈り取る。

 

「な、何が起きたの?」

「助かった?」

 

いきな襲ってきた男達の武装を無力化したと同時に意識まで刈り取られたことで戸惑いの声を上げるエイミィ。それに雫も助かったと諦めかけていたからかそんな安堵の声を上げる。

 

「水色の……球体?」

 

そう呟くほのかは雫やエイミィとは違いあの時起きたことを微かにだが見えていた。

あの時ほのか達を襲った男性を倒したのは紛れもなく水色をした光の球体。

男性を倒した瞬間その球体は消滅してしまったがほのかの目には確りとそれが焼き付いている。

 

(一体誰が……)

 

きっと誰かが助けてくれたと考えたほのかだがこの場には襲ってきた男以外はほのか達しか姿が見えない。

 

 

 

「ふぅ……ギリギリなんとかなった」

It was a dangerous place. (危ないところでしたね。)What would have happened to them if it was a little later(あと少し遅ければ彼女達がどうなっていたか)

「だから間に合って本当に良かった」

 

ほのか達から少し離れた路地裏でエリアサーチでモニターに映し出されたほのか達の無事を見てほっとする星空は心の底から安堵する。

 

あれから直ぐにほのか達の現場に赴き、武装した男性達を無力化したのは星空だ。

その場から魔法で思考操作型高速弾を複数生成しそれを思考操作でほのか達を襲う男達の武装と後頭部に直撃させた。

長居は無用だなとエリアサーチ越しに映るほのか達を映した空中電子モニターを閉じその場から去ろうとする星空の目の前に黒髪の知っている少女がやってくる。

 

「星空くん?」

「深雪?どうしてここに?生徒会じゃあ……」

「実は少し発注ミスがありましてそれで買い出しにそういう星空くんは?部活動の休憩中にしてはここからじゃ遠いし……そうだ。さっきほのか達がこの先に向かっていったみたいなのだけど」

「そっか……この先にほのか達ならいるよ。ちょっと襲われて危険な状況だったけど」

 

それを聞いて深雪は唖然として驚く中。星空は無力化したから大丈夫と付け加える

 

「それじゃあほのか達のことは深雪に任せるよ。僕が行くと色々辻褄が合わなくなって怪しまれるから……訳は後で確りと教えるから」

「星空くん!?少し待って……」

 

ほのか達のことを深雪に任せその場から去ろうとする星空に呼び止めようとする深雪だが星空は魔法陣を展開すると星空の姿はその場から消え去り魔法陣も星空がいなくなってから直ぐに消滅した。

 

目の前で星空がいなくなったことに深雪は驚くこともなく。ただ今起きた出来事を知っている知識で直ぐにどういうものなのか理解する。

 

(転移魔法……知り合いの魔法のようなものではなく……完全な長距離間の瞬間移動を可能とした私達の定義とは違う魔法の一種)

 

星空の魔法は以前にも深雪や達也も何度か見たことはあるが星空の力は周りから見ても異質の力だ。

先程の使った転移魔法を始め、魔法師界が未だ実現できていない魔法を確立し地球を上回る技術力は何度も深雪達は戦慄した。

それがもしも地球に牙を剥いたのなら自分達は持ち堪えられるだろうか……

そんなもしかしたらあり得るかもしれない可能性を考えながらも深雪はほのか達の元へ向かう。

 

 

 

その日の夜。

第一高を含め八王子の通信などを受信する大型無線局に人目を掻い潜ってやってきた星空はデバイスのレイを持って展開するモニターを操作する

 

「さてと……どう?調べられそう?」

Yes, there is only one corresponding history in which(はい、あの時刻で通信開始と終了時間)the communication start and end times overlap at that time.(が重なる履歴に該当は一つだけあります。)

「ビンゴだね。何所に発信されてるかわかる?」

Please wait a little. Specific completion. (少し待ってください。特定完了。)|Apparently it is sent as it is, 《どうやらこのまま送信されているようですから、》|so maybe there is a base in Hachioji《もしかしたら八王子に拠点があるのかもしれません》]

「他の場所にある無線局には行かずにそのまま……灯台下暗しってこのことを言うのかな?」

(これで色々と絞り込めることは出来た。後は怪しいところを虱潰しに探っていくだけか……)

ここまで情報が集まれば今日は充分と星空はモニターを閉じて転移でその場から消えた。

司甲が畏まった口調で連絡していた先、星空は推測で繋がりのあるブランシュであると結論付けた。もうすぐ居所を知られるかもしれないとは未だブランシュはこのことを知らない。

 

 

 

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