魔法科高校の魔導士   作:ウィングゼロ

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入学編26

「これは……」

 

講堂から校門前までやってきた達也と深雪は校門前での光景を目の当たりにして思わずそんな言葉をもらした。

 

「ば、馬鹿な……!」

「ばけ……もの……め」

「ふう、これで片付いたかな」

 

達也達の目の前に広がるは20人以上はいる戦闘不能となり倒れているテロリストとそれを相手してやってのけたであろう星空は手を叩いて平然とした顔で一息ついていた。

 

「流石に全員片付けるとは思ってなかったがよ……全然余裕の表情じゃねえか」

「レオ、居たのか……状況……まあ聞かなくても察してはいるが」

「俺もあの爆発でこっちに来たんだが……星空があいつらに囲まれてたから助けようとしたんだが……加勢する必要もねえぐらいに」

「星空が圧倒的だったわけだ」

 

達也達の直ぐ近くに騒動に駆けつけたレオが居て達也は声をかけると囲まれていた星空の加勢に出ようとしたがそれすら要らないレベルで星空がテロリストを蹴散らしてしまったために不完全燃焼のように顰め面をしていた。

 

(星空のことだから心配は要らなかったが……やはりレイディアントハートを使っているのか)

(レイディアントハートを用いた端末型CADの遠隔操作。テロリストから見ればCADなしで魔法を使っているようにしか見えないだろう。自立思考ができるAIなど何所の国でも存在しないからな)

 

そう内心で星空の戦いを聞きどういった戦い方をしていたか達也には想像が出来、内心で苦笑いを浮かべる中。テロリストを拘束した星空が達也達に近付く。

 

「達也」

「星空、どうやらお前一人で問題なかったみたいだな」

「多分ここ以外はまだ乱戦模様だと思うけどね。」

「そのようだな」

「取りあえず片っ端から鎮圧していくしかないみたいだし、もう渡辺先輩には連絡してこっちに監視のための人を回してくれるみたいだからそれまで僕はここで待機かな?だから達也達は他の場所に行って……それと壬生先輩なんだけどこの騒動が起きる前に図書館方面に向かっていったのを見たよ」

 

星空は達也達にここは任せて他の場所に行ってと告げるとその言葉には星空が知らせてくれた壬生達が居る図書館に行けという意味合いが含まれていることに直ぐに気づき達也達が怪しまれないように壬生がいる場所を伝えると達也は頷き、深雪とレオ、そしてCADを取りに行っていたエリカも加わり図書館へと向かっていく。

その途上で達也達の担当であるカウンセラーの先生から星空と同じ情報をもらい。達也がそれを利用して星空から聞いたことを誤魔化そうと考えたのは余談である。

 

 

 

一方、摩利の指示で派遣された風紀委員に鎮圧したテロリストの監視を任せ、動き出した星空は中庭をテロリストを確実に鎮圧しながら速度を緩めずに駆けていた。

 

 

「これで20人目、一体何人居るんだ?」

([Master. (マスター。)| The enemy is in the direction of 2 o'clock and 9 o'clock.《二時の方向と九時の方向に敵です。》aiming for the master.(マスターを狙っています。)])

「わかっ…たっ!」

 

速度を維持しながら入り込んだテロリストの数を愚痴る星空だがそこにレイから中庭の建物の陰や茂みの中から大暴れしている星空を襲いかかろうと潜伏しているテロリストのことを念話で伝えられると星空は右手の掌を二時の方向に勢いよく突き出すと収束系の魔法で風の密度を圧縮していた

空気砲を飛ばしテロリストはなすすべもなく風圧に吹き飛ばされた後、星空は間を与えずに軽く跳躍し蹴り回すと蹴りから放たれた風の衝撃波がもう一人のテロリストを吹き飛ばし意識を刈り取る。

そして星空は直ぐに倒したテロリストの手足を結束バンドで縛った後再び動き出すとある一角に部活動中で襲撃で学校に戻ってきたほのか達と肩を負傷している鋼とそれを心配するエイミィの姿。

それを見て走る速度を上げ四人の元へ駆けつける。

 

「ほのか!雫!」

「星空さん!」

「星空さんも無事だったんだ」

 

星空に呼びかけられほのかと雫は星空の無事な姿を見て安堵するとほのか達の横で立ち止まった星空は直ぐに視線を負傷している鋼に向ける。

 

「鋼大丈夫?」

「なんとかね……いっ……!」

「十三束くん!動かないで!」

 

星空が声を掛けると体を動かした鋼が痛みに顔を歪め、直ぐにエイミィが過敏に反応して戒める。

その光景に少し星空は目を丸くしていると制服の裾を引っ張る雫。それで鋼達から少し離れると二人に聞こえない容量で口を開ける。

 

「私達もさっき来たばかりだけど。十三束くんが襲われたエイミィを庇って怪我をしたって」

 

雫の説明に星空はあの二人の様子に合点がいき納得していると星空の元へ巨漢が近付き、重みのある声で呼びかける。

 

「高町」

「十文字会頭」

 

話があると周りに聞かれるのが拙いのか少し離れた場所に移動すると星空に顔を向け、口を開けた。

 

「七草からの情報で図書館に向かった壬生とブランジュの構成員は司波達によって拘束されたようだ」

「そうですか……」

「暫くして落ち着いたら壬生に事情聴取に向かう。付いてくるか?」

「……いえ、止めておきます。テロリストが残っているかもしれませんから」

 

あちらは無事に終えたかと星空は心の中で達也達が上手くやってくれたことに安堵し十文字に壬生の事情聴取に立ち会うかと尋ねられるとやんわりと断り。少し間を空けてそうかと口にするとその場から離れていく。

 

それから学園各地の状況も鎮静化して学生有志によるテロリスト捜索に参加した星空は学園横にある演習林にテロリストが潜んでいないか一人で散策する。

 

「さてと……司甲は先輩達が捕まえて、壬生先輩の誤解も解消された。でもって一番の懸念だったブランジュの本拠地の件も達也達のカウンセラーが何故か知っていたから僕が怪しまれることは無い。」

 

一人でそうぶつぶつと状況を呟く星空を周りは誰もいないから聞く人間は居らず。暫くして星空は立ち止まると既に誰も星空を見ていないのは知っているから魔法陣を堂々と展開する。

 

「十文字会頭が車を出すみたいだし、20分もしない内にブランジュ本拠地に到着するだろうから……ここからは時間との勝負かな?」

 

さてとやりますかとにやりと笑みを浮かべた星空は転移魔法で演習林から姿を消しその転移先であるブランジュ本拠地へと向かった。

 

 

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