魔法科高校の魔導士   作:ウィングゼロ

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入学編6

お昼休みの食堂での一件で一科生と二科生の溝を改めて思い知った星空。

お昼休みも終わりオリエンテーションの続きで授業を見学しそれが終わり自宅へ帰宅する帰路につく生徒達

もう何も起こらないと星空もほっとして警戒を緩ませていたがそれは間違いだった。

それは夕暮れ時校門前で起きてしまった。

 

「ですから!深雪さんはお兄さんと帰りたいと言ってるです!他人が口をはさむことではありません。何の権利があって二人を引き裂こうというんですか!!」

「み、美月は何を勘違いしているのでしょうね?」

「深雪がなぜ焦るんだ」 

 

事の発端は星空達四人が達也達と合流して一緒に駅までいこうとしていた。

しかしここに来てもAクラスの生徒が親睦を深める目的なのか深雪を呼び止めようとする。

深雪も丁重に断ろうとしたがここに来て、お淑やかでこういった状況では身を引きそうな美月が深雪には達也との先約があるといって一科生を前にしてはっきりと言い切った。

それでも引き下がらない一科生に昼休みの時に良く思っていなかった。レオやエリカが挑発じみた発言で一科生を批難する中最後に一科生のプライドを爆発させたのは美月だった。

 

「同じ一年生じゃないですか。今の時点で一科生がどれほど優れているというのですか!!」

「っ!!ウィード風情が偉そうなことを言うな!そんなに知りたいなら教えてやる!!」

(っ!まずい!)

 

美月の発言に完全に理性の枷が切れたのか森崎が禁止用語を使い持っていた拳銃型の特化CADを美月に向けたことで静観していた星空も流石に動き出した。

 

「お兄様!!」

「いや、問題ない」

 

星空が動くと同時に流石に危険だと判断した深雪も達也に美月を助けるように声をかけたが星空が動くのがわかり達也は問題ないと言い切る。

既に森崎は魔法を発動するための起動式を展開しており、数秒すれば放たれるであろう。だが駆けだしていた星空が手刀で森崎のCADを上に弾き飛ばす。

 

いきなりCADを弾き飛ばされたことに呆気取られる森崎だがそんな彼にお構いなしに星空は森崎の右腕を掴み蹴りで肘を折って姿勢を前のめりにするとそのまま後ろに回り背中に掴んでいた右腕を回してその上で体重を掛けて森崎を組み伏せる。この動作はわずか3秒にも満たない早技で周りは呆気に取られる中星空は森崎に向けて言い放つ

 

「なっ!!?」

「そこまでだよ。森崎くん。一科生だろうとやって良いことと駄目なことは弁えるべきだ。寧ろ一科生なら尚更ね」

 

当然の言い分を述べる星空だが、これだけで収まる訳がない。

他の一科生も一触即発の状態でいつでも魔法を放てる状況になっていて、それに相対するようにレオとエリカも臨戦態勢で迎え撃つ気でいる。

 

「だ、駄目!」

(ほのか!?)

 

お互い出方を伺っている中、この状況を止めようとして動いたのはほのかだった。

既に魔法の起動式が展開されていて、このままでは魔法を放ち校則違反になってしまうことに星空もまずいと焦るとほのかの起動式が破壊された。

 

「っ!?」

「ほのか……!」 

「お前達、何をしている!」

 

起動式を破壊された衝撃で後退るほのかを雫が受け止め、校舎の方から拳銃型のCADを向けている七草真由美と風紀委員と思われる女子生徒が騒ぎを聞きつけてやってきたのだろう。

 

「風紀委員長の渡辺摩利だ。この事態について説明してもらおうか」

(あの人が渡辺摩利……真由美先輩が言っていた友人……)

「……自分が説明します。今回、同クラスで司波深雪と親睦を深め合おうとしていたAクラスの団体と司波深雪が元から約束して一緒に帰宅する一団との間で口論になり、ヒートアップしAクラスの森崎駿が魔法を柴田美月に向けたところで取り押さえた次第です」

「……なるほど、だが……そこの彼女に関しては説明がないがどういうことだ?現にあの女子生徒は魔法を放とうとしていたではないか?」

 

正論だ……心の中で星空はどう弁明すべきかを頭の中で考えていると視線を達也に向ける。

星空の視線の意図を汲み取ったのか達也が摩利に向かって話し出す。

 

「横から失礼します。彼女の魔法についてですが……攻撃魔法ではありません」

「なに?」

「あれは軽い目くらまし程度の閃光魔法でした。一触即発だった双方を止めようとして咄嗟に発動しようとしたのでしょう」

(ありがとう……達也)

 

答えることが出来なかった星空の代わりに達也がほのかの目の潔白を証明するために説明する。

星空は達也の起動式すら見ることが出来る特異な目のことを知っている。

だからこそほのかの潔白には達也の力が必要だった。

例え達也の異常性を晒すことになっても

 

 

「つまり、君は発動段階の起動式を読み取った、と?」

「実技は苦手ですが、分析は得意です」

「…………誤魔化すのも得意、というわけか」

 

達也と摩利の間に緊迫した空気が漂う中横から真由美が摩利に向けて話しかける。

 

「もういいじゃない、摩利。まだ入学して初日ってことで今回は大目に見ましょう。星空くんも森崎くんを離してあげて」

「……」

 

なんとか校則破りの罰は免れたかと星空もほっとしていると真由美から森崎を離すように言われる力を緩めて離れると解放された森崎は地面に落ちたCADを拾った後。星空を睨みつける。

 

「二人とも、名前は?」

「1年A組、高町星空です」

「1年E組、司波達也です」

「成程。覚えておこう」

 

今回の状況の説明をした星空と達也に名前を訪ねる摩利。二人は名乗ると星空の名前を聞いて、摩利はそうか……っと何処か納得した表情で星空を見た後、踵を返して真由美と共にこの場去って行く。

 

 

それから森崎に達也と星空に対して名乗った後(星空には改めてになる)二人のことを認めないと(達也には深雪のことで、星空には一科生でありながら二科生に肩を持つことに)宣言すると去っていき。漸く、星空達も駅まで続く坂道を下って歩いて行く。

 

「あの、星空さん……さっきは助けてくれてありがとうございます」

「いや、お礼を言うべき人は達也じゃないのか?」

「それもそうですけど……私を庇おうと必死になっていたのが分かって……勘違いかもしれないですけど……達也さんにわたしのこと助けるように訴えていませんでしたか?」

「良く気がついたな……その通りだ。星空は俺が起動式を見てどのような魔法なのか判断できることを知っていたからな……助けるなら俺に頼るしかなかった」

 

星空は何も言っていなかったが必死さが顔に出ていて達也に視線だけ送っていただけだがほのかにはそれで達也に助けを求めたのだと理解し……達也に頼み込んだ星空もお礼を述べるべきだとほのかは考えた。

 

「それにしても星空のあの動き……良く自己加速魔法を使ったのバレなかったわね……ていうかいつ発動してたわけ?」

「え?ああ、あの動きね……いや魔法は一切使ってないよ」

「え?」

「あれぐらいの距離で一気に懐に潜り込むことなんて……魔法がなくても多少武術の心得がある人なら出来るでしょ?」

 

星空の森崎を一瞬で組み伏せた一連の動きを体を自己加速で加速させて行ったのだと考えいつ魔法を使ったのかと星空に訪ねると乾いた笑みを浮かべてはっきりと魔法を使っていないと言い切る。

それにエリカは驚きを表す

 

「へえ、じゃあ星空はなんか武術を習っているのか?」

「祖父と叔父、後叔母が剣術使いでね。その関係で武術を少々……といっても剣術は僕には合ってなかったみたいで……」

「なるほどね……昨日の気配殺しや忍び足もそれ関係か」

 

そうレオが質問した内容を聞いたエリカが昨日の一件で星空が知らない間に近付いてきていたことへの納得がいく。

 

「大体、僕は今CAD持ってないし……」

「持ってないの?」

「いや、あるにはあるんだけど、メンテナンス中だから持ってきてなかった」

「そうだったんだ」

「でも魔法を使わずに組み伏せるなんて、やっぱり星空さんは凄いです」

 

そう言われてほのかに魔法及びCADなしで森崎を組み伏せたことを憧憬され星空はありがとうと返事をする中話はそのままCADの話になる。

 

「所でエリカ……そのCADなんだが……」 

「へえ、流石達也くん。魔工師志望だって言うだけ合ってこれがCADだって分かるんだ」

 

そういってエリカは腰に付けていた警棒を手に持つと全員がその警棒に視線を向けた。

 

それからエリカはこの警棒型CADと使い方を話していると幾つか気になる言葉が出てきてそれに反応した深雪がそのことについて訪ねた。

 

「エリカ。兜割りって“奥義”とか“秘伝”に分類されるもののはずだけれど…それって、想子量が多いことよりもずっと凄いわよ?」

「もしかして、うちの学校に一般人はいないんじゃ?」

「……魔法科高校に一般人はいない」

 

雫の言うとおりだと星空はその言葉に頷き、駅までたどり着くと全員と別れて星空は一人自宅へと帰っていった。

 

 

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