…あ、やっと出た。
もしもーし?おーい、起きてるか?もしもーし。
ほら、朝だぞー、今日も学校だぞー、起きろー!
…むにゃむにゃ言ってて何て言ってるかわからないんだけど。
ほら、ちゃんと目を開けて!俺の声聞こえてるか?
こーら、ケータイを遠くに離そうとしないの、
お布団の中に潜り込もうともしなーい!
「…何で分かるの?」って、
みのりのことだからすぐ分かるに決まってるだろ。
ほーら、今日は天気が良いぞー。
朝は少し肌寒いかもしれないけど、
お昼からは少しずつ暖かくなって気持ち良さそうだ。
天気が良いからって授業中に寝たり、
ボーッと外を眺めてるのはダメだからな。
しかも「今日のお弁当なんだろう…」て
独り言と小さいお腹の音まで聞こえてたんだからな。
あ!あと、消しゴム新しいのも持ってくること!もう残り少なかっただろ?
「…何でそんなことまで覚えてるの?気持ち悪い…」
って、昨日お前が残り少なくなった消しゴム使いにくいって言って、
勝手に俺のやつと交換したんだろうが!
俺が使いにくくて取り返そうとしても、
そのまま取って1日使い続けるし…!しかも持って帰るし…!
まったく…みのりは本当に手がかかるし自由なんだよな…。
俺は、みのりの幼馴染であって、お世話がかりじゃないんだぞ?
いや、まぁ…お世話がかりみたいなもんか?
幼馴染だし…でもそれにしては頼りすぎだよな。
いつになったら自立しようと思ってくれるんだか…。
ほら、俺の声聞いてたらだんだん目が覚めてきただろ?
そうそう、そのままゆっくり起き上がって…
「まだ眠いー!」じゃないの。
自分で窓のカーテン開けて、ちゃんと
朝の空気部屋に入れて動かないと。
うん?ちゃんと立ち上がった?
じゃあ、窓際まで歩いておいで。
(電話が切れて、そのままカーテンと窓を開ける)
はいっ、おはよう!!
ははっ、すっごい寝癖出来てるぞー。
いつまでもパジャマ姿だと置いていくからな?
ちゃんと着替えて、朝ごはん食べて。
玄関の前でいつもの時間に待ってるからな。
さっき言ったことも忘れないように!
ほらほら、まずは顔を洗っておいで。
ちゃんと学校行く時にはいつもの、
可愛い姿の、みのりを見せてくれよな…?
まぁ、そんな無防備な姿も可愛いんだけどな…(小声で)
いーや、何も言ってないよ?ほらほら、
早く準備しないと時間もくるし置いて行くぞー。
今日も一日、一緒にがんばろうな!
「やっぱり眠いよ~秋彦くーん!」
「早寝早起きすることだな」
「そうだね!よーし!頑張るぞ!」
「立ち直り早い!」
何がともあれ、みのりは早起きするのだった。