5日後、ある都会の公園にて。
望月穂波、花里みのり、青柳冬弥、草薙寧々、石田秋彦は、
読み聞かせの練習をしていた。
1日をかけててまで。
「この人が、花里さんの幼馴染?」
「あっ、はい!石田秋彦です」
「望月穂波です。よろしくね、石田さん」
「草薙寧々。よろしく」
「草薙さん。望月さん。今日はよろしくお願いします」
と、石田秋彦は初対面の二人と挨拶した。
それぞれの役で練習をしていた。
「じゃあ、まずは、花里さんから練習していこうか」
「はいっ!」
みのりが、絵本を読みながら音読した。
(ねぇ、あなた。ふもとの村に住んでいるでしょ?
私と一緒に遊ぼうよ!)
「わ…凄く、感情がこもっているから、
気持ちが伝わってきたよ」
「でも、体の動きは抑えた方が良いかな。
あんまり、派手に動くと読み聞かせじゃなくて、
劇になっちゃうから」
「うぅ~気持ちを込めようとしたら、
勝手に体が動くから気を付けます!」
「次は青柳君だね」
「あぁ、わかった、鬼を見つけた村人の役だな」
しかし、冬弥は真面目に言った、やったはずだが…
明らかに棒読みだった。
(おにがきたぞー)
「!?」
(何だったんだ…)
と、石田秋彦がどこかで変な気持ちになった模様。
「ええっと…もうちょっと、気持ちを込めた方が良いかと…」
「やはり、司先輩のように上手に出来ない。
だが、やるしかない!やり遂げなければ、司先輩が…!」
「やり方を少し変えた方が良いかと…」
と、秋彦が言いだす。すると寧々が、
「じゃあ、青柳君。身近な人、
例えば司先輩とかが、どんな風に喋るか、
想像するのはどうかな?」
「司先輩…?なるほど」
「お手本を想像したら、何となく出来るかもしれないよ?」
「よし、司先輩のようにか…もう、やるしかない!」
すると、冬弥も冬弥で大胆な言動を起こした。
(オニガキタゾーォォォォォ!!!!)
と、冬弥は大声で叫んでしまう。思わず。
「前よりはマシだけど…」
「なんか、前も後も、偏っていないか?気のせいか?」
「力が入り過ぎるような…」
「いや、俺が司先輩を意識しきれなかったのが悪い。
もう一度、やらせてくれ」
冬弥は力を抜いて…
(鬼が来たぞ)
と、言った。
その後
「じゃあ、秋彦君は、ナレーションをお願いしようかと…」
「わかった。任せてください!」
(昔々あるところに、ふもとの村には人が沢山暮らしており、
山から離れた所には、赤鬼と青鬼、
妖怪が暮らしていました)
と、石田秋彦は、ひたすら朗読を繰り替えていた。
「悪く無いかな?」
「良いと思う!」
「ありがとうございます」
と、石田秋彦は全力で練習するのだった。