みのり…絶対何かあったろ。
みのりが、その顔の時は何かあった顔。
なんかうまくいかないこととかあった?
話聞くよ。
大丈夫って…みのり、全然大丈夫って顔してないから。
何年、みのりと一緒にいると思ってんだよ。
みのりのことなんて全部わかる。
だから話してよ。
話したら楽になったりするじゃん。
俺は、どんな話でも受け止めるから。
「秋彦くん…あのね…」
「どうかしたの?」
「えっとね、実は私、モアモアジャンプに
所属しているでしょう?
それでね、私だけ、浮いてる気がするんだ…」
「浮いてる?」
「私だけ、素人だし、何より、
みんなの足引っ張っている気がするし」
「なんだ、そう言う事だったんだ
…とりあえずこっち来て」
「えっ?」
「いいから、いいから」
そう、顔はこっち。
目そらさないで俺の目見て。
やっと目合った。
今日ずっと下向いてたんだよ。
俺のこと全然見てくれなかった。
ほら、俺の顔よく見て。
泣きそうな顔すんなって。
大丈夫。
みのりに対してじゃなくて
だってさ、みのりが、
ただでさえ辛いのに
さらに辛いこと言わせちゃった。
みのりを気遣わなきゃならなかったのに。
そんなの幼馴染失格だろ。
ああ、泣くなって。
なんでお前が泣くんだよ。
もう。
秋彦は、みのりの涙を、ハンカチで拭き取った。
びっくりした?
お前の涙なんて見たくないから。
泣かないでよ。
あ、でも。
涙流すたびに、俺が拭き取ってあげる。
だから泣くなら、俺のいるところで泣いてね。
あ、こっちも。
ハンカチで拭き取る
涙止まった?
「うん…ありがとう…秋彦くん…」
「どういたしまして」
うん。みのりには涙は似合わない。
ほら、離れようとしないで。
辛かったろ。
みのりがそこまで落ち込むって相当だから。
だから、話せるときに話してくれればいいよ。
ん?
ごめん。
無理に話させたいわけじゃないんだ。
だからいいよ。
みのりが話してくれるなら、もちろん聞くけど。
「私って必要ないのかなって」
「そんな事、言った奴がいるのか?」
みのりのこと必要ないって言ったやつがいるの?
そんなわけねえじゃん。
誰、そいつ。ボコボコにしたいんだけど。
みのりに、そんな言い方するなんて許せない。
みのりが止めるなら我慢するけど。
でもこれだけは言わせて。
少なくとも、俺は必要な存在だよ。
俺の生きる理由なんだから。
それだけは変わらない。
他の誰が言ったって。わかった?
ほら、少しは嫌な気持ち楽になった?
謝んなくていいって。
それよりも「ありがとう」が聞きたい。
その方が嬉しい。
無理だけはしないで。
かわいいところも弱ってるところも全部見せて?
俺がまた言ってあげるから。
みのりは俺の生きる理由だよ。
大好き、ありがとう。