─インフィニット・ストラトス─ 温羅物語(仮題) 作:バリスタ
箒
「篠宮、自分が何言ってるか分かってるのか!?」
篠宮
「あ、いや、さすがにタダじゃねぇよ?」
席に座りサンドウィッチをつまむ篠宮
一夏
「…っと、そんな量で足りるのか?」
席に座り直す一夏
篠宮
「…んー、足りねえかな?」
一夏
「持ってきてやろうか?」
篠宮
「いや、いいよ」
シャル
「…対価は何?」
篠宮
「んー…酒呑用の盾が欲しい打鉄みたいなやつ」
シャル
「…そんなのでいいの?」
篠宮
「そんなのでいいの」
真耶
「あ、皆さんちょうどいい所に!」
篠宮
「風呂か」
真耶
「なんで先に言っちゃうんですか!」
篠宮
「合ってたァ…」
真耶
「んん、気を取り直して
男子の大浴場が解禁になりました!」
篠宮
「工事してたようには見えなかったがな…」
真耶
「単純に時間での交代です」
篠宮
「とはいえ、俺はこれだし部屋でシャワーでも浴びるかね」
一夏
「背中ぐらいなら洗ってやるぞ?」
篠宮
「そ?」
一夏
「あぁ、先に行って待っててくれ」
篠宮
「ん」
篠宮
「…嫌な予感が…
まぁいい、頭ぐらいは片手で洗えるか?」
目を閉じ頭を洗う篠宮
ガラガラ
篠宮
「ん?一夏か?」
シャコシャコ
篠宮
「なんの音?泡立ててるん?
え、頭洗ってる状態で背中行くん?」
ゴシゴシ
篠宮
「え、せめて合図くれない?
いや、俺が言えた口じゃないけどもさ
あ、流すなら頭から頼むわ」
ザバァ
篠宮
「ぷはぁ、一夏よ、だから合図…」
シャル
「………」
篠宮
「………」
鏡越しにシャルルの裸体が映る
篠宮
「セルフ目潰し!」
シャル
「ま、待って!」
篠宮
「なんでいつも俺こういう案件に巻き込まれるの!?」
慌てて顔を伏せる篠宮
シャル
「篠宮君にはお礼がしたいの…」
篠宮
「いや、だから!」
シャル
「ISの事だけじゃない、一夏に校則をピックアップして
覚えさせてたこともそう…あなたが居なかったら私…」
篠宮
「クシッ」
シャル
「え?」
篠宮
「一旦湯船に浸からせて…」
篠宮
「まぁ、言いたいことは分かった…
一夏は最初からこのつもりだったんだな?」
シャル
「うん」
湯船の中、背中合わせで会話する2人
…背中合わせだよな?
篠宮
「校則に関しては織斑がしっかり覚えてたからこそだろ?」
シャル
「でも」
篠宮
「ISだってそう、単純にシャルしか候補が居なかったから」
シャル
「……でも…」
篠宮
「てか、何する気だったの…」
シャル
「…この体で…」
篠宮
「…はいストップ
なんなの…代表候補生って皆そうなの?
体で支払うように教わってんの?
あ、箒は違うか…」
シャル
「…やっぱ僕の体だけじゃ足りないかな?」
篠宮
「話がとんでもない方向に行きそうだァ!
あーもう分かったよ!」
シャル
「篠宮くん…////」
ザバッと音がする
…え、振り向いただけだよね?
抱きつきに来ようとしてないよね?
篠宮
「…!」
抱きついてきやがったァ!
胸!背中に胸!たわわ!やわらか!
篠宮
「…」
般若波羅蜜多…
はら…
腹…
腰に腹が!!え、なにこれ…新感覚…
篠宮
「…」
3.1415926535……
腕ェ!?俺の胸ナデマワサナイデェ!?
篠宮
「!」
下にズレ始め…あかんそれ以上は!
篠宮
「だっしゅt」
身体が引かれる
篠宮
「ウグッ!?」
シャルの顔が視界に割り込んでくる
唇がしける
舌が縺れる
シャル
「…ん…」
篠宮
「ンンン!?」
左側!?
顔を押し返したいけど手が掴まれてらァ!
ボディはコンプラ的に無理!
シャル
「……フゥ…」
篠宮
「…」
顔真っ赤っか…
シャル
「私の初めて…今はこれくら…」
篠宮
「…」
いきなり手を引き壁に押し付ける
篠宮
「今は片手だから逃げれるだろうけど
もし俺が万全だったらどうするつもりだった?」
シャル
「受け入れるよ」
篠宮
「…まぁ、万全でも何もしないんだけども」
シャル
「!?」
篠宮
「身体を使えば魅了できるとでも思ったかい?」
シャル
「ぼ、僕はそんなつもりは!」
篠宮
「悪いね、生まれつき鈍い質でね」
シャル
「でも…」
篠宮
「そりゃ、一般常識的な反応はするさ
世間的に浮くからね」
シャル
「…」
篠宮
「あ、だからって気にしないでね?
デュノア、君は充分魅力的だ…いや今言う事でもじゃねえな
でも俺、君の笑顔が見たいかな
そんな苦しそうな辛そうな顔は見たくない」
シャル
「…っ」
手が離れる
篠宮
「笑え、笑った方が人生楽しいぞ!
だから、今は胸につっかえてるモノ全部吐き出せ」
湯船から上がり風呂場を出る篠宮
篠宮
「幸い、一夏は来ねぇ…ゆっくり入ってな」
右手を振り去っていく
シャル
「ーーーー」
声は湯船に溶けていく