─インフィニット・ストラトス─ 温羅物語(仮題)   作:バリスタ

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6話  転校生はセカンド幼馴染み

祝賀会から2日後

 

 

「ねぇねぇ聞いた?」

「え?なになに?」

 

 

一夏

「なんだ?ざわついてんな」

 

篠宮

「ん?あぁ、隣のクラスの転校生の事じゃねぇかな?」

 

一夏

「へぇ…」

 

セシリア

「確か…中国の代表候補生…でしたわね」

 

篠宮

「名前は…確か…凰 鈴音(ファン リンイン)だったかな?」

 

一夏

「…え?」

 

ガラッ!

 

「織斑一夏居るかしら?」

 

一夏

「イマセン」

 

「そう…って騙されるか!」

 

一夏

「…ダメかぁ…」

 

篠宮

「………?」

 

一夏

「えっと…久しぶりだな、鈴」

 

「そうね、久しぶり」

 

一夏

「…なんか用か?」

 

「いや、顔見に来ただけ」

 

一夏

「そうか…」

 

「じゃ、私はクラスに戻るわ」

 

一夏

「おう…」

 

 

凰鈴音と思われる少女が去る

 

 

篠宮

「んーと…なんかあったん?」

 

一夏

「…まぁ…ちょっとな」

 

篠宮

「…そうか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

セシリア

「え、終わりですの!?」

 

篠宮

「んえ?」

 

セシリア

「詳細気になりませんか!?」

 

篠宮

「気になるけど…当人達の問題だろうし…

 

 あまり首を突っ込むのも…アレだしね…」

 

一夏

「あいつが転校する時…ケンカしてな…

 

 ちょっと気まずいんだ…」

 

「私はあんな奴知らないぞ!」

 

一夏

「あー…箒と入れ替わる感じで転校してきたんだ」

 

篠宮

「あんな奴…ねぇ…」

 

一夏

「まぁ…喧嘩の原因は俺にあるんだけどな…」

 

篠宮

「…ん…先生来るから詳しい話は後で聞かせてくれ」

 

一夏

「分かった」

 

 

 

 

 

 

 

昼休み

 

「一夏、あんた昼1人?」

 

一夏

「いや…篠宮達と…」

 

篠宮

「…あ、やまやんに頼まれてた用事思い出した」

 

セシリア

「流石にわざとらしすぎますわよ」

 

篠宮

「ダメかぁ…」

 

「別に気を使わなくてもいいわよ」

 

篠宮

「そう?」

 

「…」

 

 

無言で一夏の隣に座る篠ノ之

 

 

篠宮

「……」

 

セシリア

「…えっと幼なじみ…でよろしいのでしょうか?」

 

「えぇ、そうね…小4…5から中学2年までの間だけどね」

 

一夏

「あと一人友達…弾を入れた3人で良く遊んでたよな」

 

「そうね…」

 

篠宮

「喧嘩別れしたって言う割には結構穏やかな雰囲気だな」

 

「喧嘩別れって言ってもそんな激しい喧嘩した訳じゃないわよ

 

 ただ単純に私が我儘言って一夏に怒られたってだけよ」

 

セシリア

「…あれ?一夏さん自分に非があるって仰ってませんでしたか?」

 

一夏

「いや…実際宥めることだって出来たのに

 

 そうしなかったから…な…」

 

篠宮

「…フゥ…ご馳走様でした…」

 

一夏

「早っ!?5分と経ってねぇぞ!?」

 

篠宮

「あぁ、軽く済ませた…食べ過ぎると眠くなるし」

 

一夏

「…一理ある…」

 

「相変わらずあんたの周りは賑やかね…」

 

一夏

「なんでだろうな…」

 

 

篠宮

「人柄だろ」

セシリア

「人柄ですわね」

「人柄ね」

 

 

一夏

「満場一致か…」

 

 

 

 

 

 

そんな他愛もない話をしつつ食事を終える一行

 

 

一夏

「さて、教室に戻るか!」

 

「…そうだ一夏、あんた専用機持ってるんでしょ?

 

 放課後、面倒見てあげようか?」

 

「それは私が!」

 

篠宮

「いいんじゃね?セシリアは遠距離が得意分野だし

 

 俺は機体性能的には近くても戦い方に癖があるし」

 

一夏

「んー…」

 

篠宮

「代表候補生に特訓してもらえる機会なんざ

 

 欲しくても手に入らんぞ、幼馴染特権ってやつだろ」

 

一夏

「あー…んじゃ頼むわ、鈴」

 

「任せなさい!」

 

 

そんな約束を交わし各々の教室に戻る

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

放課後

 

 

 

 

 

 

篠宮

「…なんであいつがいるの?」

 

「……」

 

セシリア

「…さぁ…気付いたら居ましたわ…」

 

 

「ま、個人練でもするんでしょ」

 

一夏

「…なんかずっとこっち見てねえか?

 

 っておい待て!」

 

 

 

バンッ!

 

 

 

篠宮

「よっと…やっぱりか」

 

 

篠ノ之箒が凰鈴音に向け実弾を発砲した

 

 

「邪魔するな!」

 

セシリア

「…」

 

「怖っ…」

 

一夏

「何やってんだ!箒!」

 

「なんでそいつばっかなんでそいつばっかなんでそいつばっか

 なんでそいつばっかなんでそいつばっかなんでそいつばっか」

 

篠宮

「…手の施しようがないな…もう…」

 

「一夏は渡さない!」

 

 

 

セシリア

「…恋は盲目とよく言ったものですわね…」

 

「それは…皮肉かしら?」

 

篠宮

「…ありゃ狂気の域だろ…」

 

 

一夏

「お前ら落ち着き過ぎだろ!」

 

 

篠宮

「負ける気しねぇし」

 

 

代表候補生ⅹ2+同等もしくはそれ以上の実力者+雪片弐型持ち

 

VS

 

訓練機

 

 

一夏

「…いやまぁ確かにそうだけども!」

 

 

篠宮

「んー…とりあえず、俺が止めてくるわ

 

 2人とも一夏の特訓頑張ってね〜」

 

セシリア

「えぇ…お気をつけて」

 

「了解」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんで」

 

なんで邪魔をする!

 

篠宮

「おい、篠ノ乃箒」

 

「お前がお前がお前がお前がお前がお前がお前がお前がお前が!」

 

 

お前が居なければ!

 

 

篠宮ん

「…そうだよ、俺が意図的にお前を織斑から引き離した」

 

「…邪魔を…するなぁ!」

 

 

一太刀で捩じ伏せる!

 

 

篠宮

「…いい加減落ち着けアホンダラ!」

 

「…!」

 

 

私の剣はいとも容易く弾き飛ばされた

 

 

 

篠宮

「感情で動くな!」

 

 

「…」

 

 

 

篠宮

「…少しは落ち着いたか?」

 

「……」

 

篠宮の声で私は…

 

ほんの少しだけ…正気に戻った気がする

 

 

 

 

篠宮

「お前みたいな織斑至上主義者、鈴と並ばせてみろ

 

 わざわざ距離空けてこれ…どうなるかわかったもんじゃない」

 

「……」

 

篠宮

「お前は、自分の友達や大切な仲間殺すような奴と…

 

 殺そうとする奴と仲良くなれるか?」

 

「…いや…」

 

考えればわかる事だ…そんな者…私から願い下げだ…

 

 

なのに私は…

 

 

そんなものに私はなろうとしていた…

 

篠宮

「あまり衝動で動くな、大概失敗するから」

 

「私は…なんて事を…」

 

私は…取り返しのつかない事をしようとした

 

 

 

篠宮

「まぁ、織斑には適当に言っとくから

 

 凰や、オルコットにはしっかり謝っとけよ?」

 

「…お前は…私を叱らないのか…」

 

 

私のしようとした事はとても…

 

…許されるようなことでは無い…

 

 

篠宮

「…んー…責任的には俺が原因な訳だし

 

 こうなることを予測出来なかった俺のせいな訳だし…」

 

「…」

 

 

何故だ…

 

 

篠宮

「それに説教はオルコットがしてくれるだろうし…

 

 説教ばかりは辛いでしょ?」

 

 

なんだ…その目は…

 

 

「私が…」

 

 

なんでそんな

 

 

篠宮

「…」

 

 

 

「私が悪いんだ!」

 

 

なんでお前が…そんな悲しい目をしている!

 

 

篠宮

「…そう…」

 

「…なのに…なんで…

 

 そんな…寂しい目をしてるんだ…お前は…」

 

篠宮

「…!…」

 

「なんでお前は…人と距離をとるんだ…」

 

 

篠宮

「…」

 

「…お前は…」

 

 

篠宮

「…もう何も失いたくないから」

 

「……」

 

篠宮

「…俺みたいになるなよ、篠ノ乃…

 

 お前は…大事なモン…しっかり守れ…」

 

 

 

 

去っていく…

 

 

「…ふざけるな…」

 

 

離れていく背中に投げつける

 

 

「逃げるな!」

 

 

篠宮

「…!」

 

「だからなんだ!お前は強い!

 それは紛れもない事実だろう!」

 

篠宮

「…それだけじゃどうにもならないのが

 

 …この世の中なんだよ」

 

「……」

 

篠宮

「強いだけじゃ…何も守れない…

 

 覚えておくといいよ…」

 

「…私は…何も知らない…

 

 私は…力しか知らない」

 

篠宮

「……」

 

「でも…それでも…」

 

篠宮

「…何かあるなら…せめて今ある問題を解決してからな」

 

 

去っていった…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2時間後

 

 

「凰、本当に申し訳なかった…」

 

セシリア

「oh......Japanese土下座…」

 

「別に気にしてないわよ」

 

「だが!」

 

「気が済まないなら…うーん…そうだ

 

 明日のお昼お弁当作ってきて、それでチャラね」

 

 

セシリア

「…まぁ、鈴さんがそう言うのでしたら

 

 私からは何も言う事はありませんわね」

 

「……」

 

「…まぁ、篠宮が説教しただろうしね」

 

セシリア

「さて、顔を上げて下さいませ、箒さん」

 

「…あぁ…」

 

 

 

少しだけ…仲良くなれた

 

 

 

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