─インフィニット・ストラトス─ 温羅物語(仮題)   作:バリスタ

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7話  乙女回路暴走(ガールズ・オーバーヒート)

 

2日後

 

 

 

 

放課後

 

教室にて

 

 

「…篠宮」

 

篠宮

「んお?」

 

「少し…付き合ってくれ」

 

篠宮

「?」

 

 

 

え、何、お説教?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

更衣室にて

 

「少し…目を閉じててくれ」

 

篠宮

「…んん?」

 

 

なんか怒られるような事…したっちゃしたな…

 

 

 

「…目を開けてくれ」

 

 

 

目を開けた

 

 

上半身裸の箒が立っていた

 

 

目を閉じた

 

 

 

 

 

 

 

 

篠宮

「ンンンンンンンンンンン!?」

 

「…お前には感謝している…

 

 だが私には何も無い…

 

 だからせめてこの体で!」

 

 

 

足音でわかる…寄ってきてる…

 

何考えてんのこの子!?

 

 

篠宮

「いいから服着てくれ!」

 

「安心しろ!ニップレスだ!」

 

篠宮

「そうじゃない!」

 

「なんでも言うことを聞く!

 

 私の体を好きなようにしてくれて構わない!」

 

篠宮

「そういうのは織斑にしてあげなさいよ!」

 

 

腕を持たれた…ガッツリホールドされてらァ…

 

 

セシリア

「…えっと…どう言う状況で?」

 

 

セシリアが入ってきた…

 

…グッバイ青春

 

 

 

「恩返しだ!」

 

セシリア

「…襲ってるように見えますが…」

 

「こいつがなかなか受け入れてくれなくてな」

 

セシリア

「…えっと…何か手伝いましょうか?」

 

 

 

え、そっち側なの?

 

いや、目閉じてるから何が何だか分からないけども…

 

 

 

「ズボンを脱がす、手伝ってくれ」

 

 

それだけは禁忌だよ!

 

 

こうなりゃ久遠の尻尾で箒を引き離……

 

…目が見えなきゃ操作出来ねぇじゃねぇ!

 

 

セシリア

「…異性のベルト外すの…

 

 なんと言うかイケナイ事をしてる気分になりますわ!」

 

 

 

 

 

何ワクワクしてんの!?セシリアさん!

 

いや、立ってる状態でベルト外されたら1発で脱げるよ!?

 

いやそれより手を弾かな…そういえば強ぇなぁ!動かせねぇ!

 

 

 

 

篠宮

「冷静になって!2人とも!?ここ人来るでしょ!?」

 

違うそうじゃない…絶対そうじゃない…

 

 

「…ふむ言われてみれば…」

 

セシリア

「でしたら私たちの部屋で」

 

 

悪手だったァ…逃げ場無くなったァ…

 

 

 

篠宮

「…終わったぁ…」

 

 

 

静寂…

 

 

 

「…篠宮、もう目を開けて大丈夫よ」

 

篠宮

「…え?鈴…」

 

「……」

 

篠宮

「……」

 

 

目を開けた

 

鈴が居た

 

そして上裸の箒

 

セシリアも半脱ぎ

 

再び目を閉じる

 

 

篠宮

「なんでさ!」

 

「恩返しだ!」

 

篠宮

「答えになってねぇ!」

 

「…据え膳食わぬは男の恥よ」

 

篠宮

「なんで俺宛の据え膳なんだよ!

 

 相手は織斑であれ!」

 

 

夢から醒めてくれ!

 

 

 

織斑

「……お前ら…何してんだ?」

 

篠宮

「おり、フグ!?」

 

口を塞がれた!…何で塞がれてんだこれ?

 

 

織斑

「なんか外までドタバタ聞こえてるぞ」

 

 

「あぁ、すまない…

 

 ストレッチを鈴とセシリアとでしてたんだがな

 

 思ったより痛くてな!」

 

 

織斑

「無理に伸ばし過ぎると逆に良くないから程々にな?」

 

「あぁ、程々にしてく」

 

織斑

「んじゃ、また後でな!」

 

足音が遠のいていく

 

 

 

 

 

篠宮

「プハァ!今何で口閉じさせた!?」

 

「それは…その…」

 

篠宮

「こんな事しといて今更恥ずかしがるの!?」

 

「…逆になんだと思うの?」

 

篠宮

「………」

 

「…むっつりスケベ」

 

篠宮

「いや、不可避じゃねぇか!」

 

 

避けようがねぇよ!

 

 

 

篠宮

「…もう疲れた…わかったよ恩返しでもなんでも受けるよ」

 

「よし、では!」

 

篠宮

「ただし一般常識の範囲で!」

 

「…だがしかし…」

 

篠宮

「…なんでも聞いてくれるなら…まず服を着てくれ」

 

「むぅ…」

 

セシリア

「惜しかったですわ…」

 

「…セシリア、今なんて?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

セシリア・篠宮部屋にて

 

 

「…何でもするぞ!奉仕でもなんでも!」

 

篠宮

「箒ってこういう子だったっけ?」

 

「…混乱してんのよ」

 

篠宮

「…淫乱では?」

 

「今まで優しくされたことがなかったから

 

 何がなんでもお返ししなきゃって」

 

セシリア

「……」

 

篠宮

「んでセシリアも手伝おうとしたと」

 

「いや、あれは便乗して

 

 既成事実を作ろうとしてただけよ」

 

セシリア

「……」

 

篠宮

「あー…跡継ぎって奴か」

 

「何で他人事なのよ!あんた喰われかけてたのよ」

 

篠宮

「いや、セシリアなら別に…構わんし…」

 

 

 

「あんたらそういう関係!?」

セシリア

「いえまだ!」

 

「早…」

 

「…私を忘れていないか?」

 

篠宮

「…んー…箒にして欲しい事ねぇ…」

 

「なんでも言ってくれ!」

 

篠宮

「無いな!」

 

「……」

 

篠宮

「大体何でも出来るし」

 

「…おのれ万能の天才(オールマイティ)

 

篠宮

「しいて言うなら、今まで通り接してくれ」

 

「…むぅ」

 

 

 

 

 

 

 

 

消灯時間手前

 

 

「んじゃ、帰るわ」

 

「…私も帰るとしよう」

 

 

セシリア

「ではまた明日」

 

篠宮

「おやすみ」

 

 

2人

「おやすみ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

セシリア

「…その…鈴さんの言った事は…」

 

篠宮

「聞かなかった事にしとくよ…」

 

セシリア

「………」

 

篠宮

「……おやすみ、セシリア」

 

セシリア

「はい、おやすみなさい」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌朝

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

織斑

「そういや昨日は箒とどっか行かなかったか?」

 

篠宮

「あー…この間の事で謝罪と恩返しがしたいって言われて

 

 断った」

 

織斑

「断ったのか…」

 

篠宮

「まぁ、恩返しされるような事はしてないし」

 

織斑

「そうなのか…」

 

 

「篠宮」

 

篠宮

「何?」

 

「放課後、時間あるか?」

 

篠宮

「今日は酒呑で戦闘訓練を予定してるけど?」

 

「私に戦い方を教えてくれ」

 

篠宮

「え?」

 

 

 

 

 


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