─インフィニット・ストラトス─ 温羅物語(仮題)   作:バリスタ

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8話  潜在的魔性(ハート・スナイパー)

放課後

 

アリーナにて

 

 

篠宮

「…いや確かに基本剣士スタイルだから

 

 教えられるには教えられるけど…」

 

 

 

箒の剣戟を捌く篠宮

 

 

 

「…少しでも強くなりたいんだ」

 

篠宮

「…いや…センスなら…」

 

「センスはなんの足しにもならん」

 

篠宮

「…果たしてそうかな?」

 

「?」

 

篠宮

「俺の機体のスペックは未調整なら

 

 クラスの専用機持ちの中で断トツの最下位

 

 調整してギリギリ燃費だけ白式よりマシって程度だ」

 

「!?」

 

篠宮

「もし織斑先生が乗った白式が相手なら1分と持たない性能だ」

 

「…いや、織斑先生なら…」

 

篠宮

「…どうして織斑先生ならそうなると思う?」

 

「…どうして……戦闘スキル?」

 

篠宮

「例えば?」

 

「…判断力とか?」

 

篠宮

「…まぁ…よしとしよう

 

 早い話がセンスだ」

 

「……センス…」

 

篠宮

「冷静な判断力、迅速な対応

 

 相手の苦手を突く洞察力、観察眼

 

 

 機体の性能も大切だ…だけどそれを動かすのは

 

 人間だ…センス、才能、スキルがなければ

 

 いくら機体が強かろうといずれ敗ける」

 

「……そうなると私には…何も…」

 

篠宮

「…センスは磨くもの、才能は開花させるもの

 

 …とあるスポーツ漫画のセリフだ」

 

「……」

 

篠宮

「センス…所謂感覚だ

 

 聴覚、嗅覚、視覚、味覚、触覚…これもセンスだし

 

 織斑の直感はセンスだな

 

 あれはこれから何度も戦闘訓練や実践を経て

 

 より高度に洗練されていく、磨かれていく

 

 

 逆にあいつの剣技は才能だ

 

 剣道を習った事で開花した物だ」

 

 

「…」

 

篠宮

「センス無いと嘆くなら

 

 まずは自分の得意を見つけろ、それは才能になりうる物だ」

 

「自分の…得意…」

 

篠宮

「上を見るのは構わんが、まずは足元を固めろ

 

 土台がなきゃ何も建たない」

 

「……」

 

篠宮

「どんなに小さかろうと1歩ずつ進むことが大事だ」

 

 

「……1歩ずつ…」

 

篠宮

「まぁ、あくまで精神論だがな」

 

「いや、おかげで目が覚めた」

 

篠宮

「ほう…」

 

「…少し待っててくれ」

 

 

一旦ピット内に戻る箒

 

 

篠宮

「…さてと…焚き付けはこんぐらいでいいかな…」

 

 

 

 

 

「待たせたな」

 

剣を2本持っている箒

 

俗に言う二刀流

 

 

 

 

篠宮

「二刀流ねぇ…」

 

「やるだけやってみる…だ!」

 

篠宮

「ン〜」

 

「行くぞ!」

 

篠宮

「来い!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1時間後

 

 

 

 

篠宮

「だはぁ!疲れたぁ!」

 

 

アリーナに倒れ込む篠宮

 

 

「あぁ…全力を出し切った…だが…」

 

篠宮

「そこは仕方ないだろ、訓練機と専用機だ

 

 そこのスペック差はパイロットのセンスが

 

 織斑先生クラスじゃなきゃどうしようも出来ない」

 

「…悔しいなぁ…だが不思議だ…心が軽い…」

 

篠宮

「後腐れないって訳だ」

 

「あぁ…楽しかった…」

 

篠宮

「またいつでも相手になるよ」

 

「…しばらくはいいな…

 

 これを連続は身体がもたない…」

 

篠宮

「…だな」

 

立ち上がりピットに向かう篠宮

 

 

篠宮

「あ、そうだ箒」

 

「ん?」

 

篠宮

「お前は目がいい、ちゃんと見て動けてる

 

 

 

 いいセンスだ」

 

 

「…ありがとう」

 

 

篠宮

「あとそれから」

 

「?」

 

篠宮

「お前は笑ってた方が可愛いぞ」

 

「な!?」

 

篠宮

「じゃ明日」

 

アリーナを後にする篠宮

 

 

「…まったく…フフ…」

 

 

 

箒はしばらくニヤニヤしていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

部屋にて

 

夜7時頃

 

 

篠宮

「……zzZ」

 

セシリア

「帰ってきて早々溶けましたわ…

 

 今日は篠ノ之さんの特訓に付き合って…

 

 泥のように眠る…かなりハードでしたのね」

 

 

篠宮

「んにゃ…むにゃ…Zzz…」

 

 

セシリア

「………」

 

…ダメですわよ…寝込みを襲っては…!

 

 

セシリア

「…額にキスするくらいなら…」

 

 

 

…起きませんわよね?

 

 

 

 

チュッ

 

 

 

 

セシリア

「………」

 

 

何やってるんですの私!?

 

 

この間…篠宮さんの匂いを

嗅いだ時からおかしいですわ!

 

 

セシリア

「……スンスン」

 

 

 

…なんで私…篠宮さんの

首筋の匂い嗅いでますの!?

 

あ、でも…ダメ…

 

セシリア

「…ん…あっ…ンンッ//」

 

 

身体の中が疼く…

 

セシリア

「ダメ…離れなきゃ…でも…」

 

篠宮

「…そろそろいい?」

 

セシリア

「あひゃぁ!」

 

 

 

びっくりしましたわ!

 

 

 

篠宮

「おはよう…まだ夜だけど…」

 

セシリア

「えっとその…一体いつから…」

 

篠宮

「…流石に耳元で喘がれたら…ねぇ

 

 …俺だって男な訳だし…ねぇ…」

 

 

恥ずかしい…恥ずかしいですわ!消えたいくらい!

 

セシリア

「…あ…う…えっと…」

 

篠宮

「飯いこ」

 

セシリア

「は、はい!」

 

篠宮

「……」

 

セシリア

「……」

 

 

お互い向き合って…

 

気まずいですわ…

 

 

篠宮

「セシリア」

 

セシリア

「はい!」

 

 

え、顔が近くありませんか!?

 

あ、耳に息が!

 

 

篠宮

「言ってくれればいつでもどうぞ」

 

セシリア

「ひゃう!」

 

 

小悪魔のような笑顔を見せる篠宮さん…

 

ズルいですわ…その表情…

 

 

 

 

 

 

 

 

顔が真っ赤なセシリアさんと

 

ニコニコ楽しそうな篠宮くんが

 

学食に来ました

《学食のおばちゃん談》









セシリア
「何もしてませんから!」

篠宮
「知ってる」




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