─インフィニット・ストラトス─ 温羅物語(仮題)   作:バリスタ

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9話  笑顔のキミ

教室にて

 

 

 

 

一夏

「……篠宮…」

 

篠宮

「ん?」

 

一夏

「俺にも特訓してくれないか?」

 

篠宮

「あ?何やらかした」

 

一夏

「いや…鈴別クラスだし…」

 

篠宮

「あー…忘れてた…」

 

一夏

「いよいよ来週だし…」

 

篠宮

「クラス対抗か…頑張れ」

 

一夏

「いやいやいや!」

 

篠宮

「お前は基本をやっとけ」

 

一夏

「なんでさ!」

 

篠宮

「箒を見てみろ」

 

一夏

「え?」

 

箒を見る一夏

 

「…………」

 

 

机に突っ伏し微動だにしない箒

 

 

篠宮

「あんな感じになるぞ」

 

一夏

「…箒があんなになるなんて…

 

 一体何やったんだよ…」

 

篠宮

「そりゃお互い全力で果てるまでやりあったから」

 

セシリア

「え!?」

 

篠宮

「…語弊があったかな?」

 

一夏

「…えっと?」

 

篠宮

「スパーリングが…正しい表記かな?」

 

 

本音

「あ〜、確かに昨日は〜

 

 Cアリーナ殺気凄かったもんね〜」

 

一夏

「殺気て…」

 

篠宮

「…まぁ…箒があんな感じだし

 

 特訓見るぐらいならしてやるよ」

 

一夏

「お、おう…」

 

 

 

 

 

放課後

 

 

 

セシリア

「…鈴さんは手強い相手ですわ…

 

 付け焼き刃の技術は役に立ちませんわ」

 

一夏

「…あぁ…ここ数日で実感してる…」

 

篠宮

「…織斑」

 

一夏

「ん?」

 

篠宮

イグニッション・ブースト(瞬時加速)は出来るか?」

 

一夏

「…千冬姉が教えてくれたんだけど…

 

 精度はイマイチ…」

 

篠宮

「…ちなみにどう認識してる」

 

一夏

「んー…スラスターで潜水する時の呼吸?」

 

篠宮

「………?」

 

一夏

「ほら、1度出したものを溜めて出すだろ?」

 

篠宮

「……言わんとしてることはわかった…」

 

一夏

「でもイマイチスピードが出ないで

 

 エネルギーだけ消費するんだよ…」

 

篠宮

「難しく考えるな

 

 …そうだな…織斑、背中でかめはめ波撃て」

 

一夏

「・・・・・!」

 

セシリア

「へ?なんですの、それは…」

 

篠宮

「昔やってたアニメの主人公の必殺技

 

 こう…手と手の間に力を貯めて、一直線に放つ技」

 

セシリア

「ん〜…確かに感覚は似てそうですわね…」

 

篠宮

「…1週間で物にしてもらう」

 

セシリア

「…なるでしょか?」

 

篠宮

「…させるさ」

 

 

 

 

ドゴン!

 

 

 

 

一夏

「キュウ…」

 

篠宮

「…そうだった…急停止の問題があったな…」

 

 

 

 

 

 

保健室

 

 

 

 

校医

「…絶対防御に鼻をぶつけて鼻血ねぇ…

 

 器用な事するね…キミ…」

 

篠宮

「なんも守れてないじゃないか…」

 

校医

「…コレでヨシ!…んー…まぁ10分位したら止まるでしょ

 

 折れてる訳じゃないし」

 

 

 

 

 

という訳で退室

 

 

 

 

 

 

 

一夏

「…瞬時加速(イグニッション・ブースト)のコツは掴めたからあとは…

 

 残る課題はその後の勢いのいなし方だな」

 

篠宮

「エネルギーの分配率も考えろ」

 

一夏

「さっきのは溜めすぎた…」

 

篠宮

「…あと…見えない砲撃か…」

 

一夏

「え?」

 

篠宮

「アイツの兵装だ」

 

一夏

「何だそれ?」

 

篠宮

「まぁ…特訓じゃ見せねぇわな…」

 

一夏

「…なんでお前がそんなの知ってんだ?」

 

篠宮

「なんでも知ってる知り合いが居てね…

 

 まぁ、こんなのが有るって情報だけで

 

 攻略なんかは全く分からないって言われたけどね」

 

一夏

「…でも知らないのと知ってるじゃ対策のしようは

 

 大きく変わるぞ…」

 

篠宮

「…乗りかかった船だ…最後まで付き合ってやるよ…」

 

一夏

「マジで!ありがとうな!」

 

篠宮

「ビシバシ行くからな?」

 

一夏

「ドンと来い!」

 

 

 

2時間後

 

 

 

 

一夏

「…う…ぐ…」バタッ

 

セシリア

「…わたく…し…まで…」

 

 

篠宮

「だらしないなぁ…」

 

 

セシリア

「…いや…あの速度と量の射撃を捌くか避ける特訓は

 

 いくら何でも疲れますわ…

 

 私も途中から巻き込まれてましたし…」

 

篠宮

「回避しながらの射撃の良い特訓になったろ?」

 

セシリア

「…えぇ…まぁ…」

 

篠宮

「まぁ…本来は1週間とかかけて密度増やしてくんだけどな」

 

セシリア

「圧縮し過ぎですわ!」

 

一夏

「…無理だ…動けねぇ…」

 

篠宮

「試合2日前までこの方向でやるぞ?」

 

一夏

「スパルタ!」

 

篠宮

「明日は瞬時加速(イグニッション・ブースト)も織り交ぜて

 

 回避をしてもらう…あ、それから飯食って部屋に帰ったら

 

 すぐ寝ろ」

 

一夏

「……言われずとももう落ちそう…」

 

篠宮

「ヨシ、今日は終了!」

 

一夏

「…おう…」

 

セシリア

「…はい…」

 

 

篠宮

「俺は少し自主練するから先に帰っててね、セシリア」

 

 

セシリア

「わかりましたわ…」

 

 

 

 

1時間後

 

 

 

 

千冬

「篠宮、そろそろ時間だ…というかその殺気少し抑えろ」

 

篠宮

「…うす」

 

 

千冬

「そんなになるまで何をやってるんだ?」

 

 

所々装甲が焦げている

 

 

篠宮

「あはは…色々失敗しまして…」

 

千冬

「…メンテナンスはしっかりしろ?」

 

篠宮

「…時間も時間なんで…」

 

千冬

「焦げ付き位は落としとけ」

 

篠宮

「はい…」

 

 

 

 

 

 

焦げ落とし中

 

 

 

 

 

 

 

篠宮

「…しっかしあんなこびりついてるとは…」

 

 

グスッ

 

 

篠宮

「ん?」

 

 

鈴が居た

 

 

おそらくパジャマか部屋着と思われる薄着の

 

 

鈴が居た

 

 

 

篠宮

「…シャワー浴びて寝よ…」

 

 

「…気にしなさいよ…グスッ」

 

 

篠宮

「織斑が何しでかした?」

 

「よく一夏絡みだってわかったわね…」

 

篠宮

「適当に言った」

 

「フフッ…」

 

篠宮

「笑ったな、ヨシ帰る」

 

 

ポンポン

 

 

篠宮

「……」

 

「隣座って」

 

篠宮

「…ハァ…」

 

「ダメ?」

 

篠宮

「…愚痴なら聞いやる」

 

 

 

 

 

 

十数分後

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「約束を勘違いしてたのは百歩譲っていいとしても

 

 私の体型のことを言うのは酷くない!?」

 

篠宮

「…女性の身体に関することは男は言っちゃいかんだろ」

 

「私ってそんなに魅力ないかしら!」

 

グイッと篠宮に詰め寄る鈴

 

 

篠宮

「…昔から織斑先生を見てるせいで感覚麻痺ってるんだろ」

 

 

 

遠くを見つめる篠宮

 

 

 

「目を逸らすなぁ!」

 

 

無理やり顔を向けられる

 

 

篠宮

「あのな…俺だって男なんだぞ

 

 そんな薄着で意識しない方が難しいわ」

 

「…へ?」

 

篠宮

「…魅力どうこうの前に君は女の子なんだ

 

 もっと自分を大切にしろよ…」

 

 

「その…ごめん…」

 

腕で前を少し隠す鈴

 

 

篠宮

「あのバカは死んでも治らねぇから

 

 諦めるか悟れ」

 

席を立つ篠宮

 

 

「…愚痴聞いてくれてありがとう」

 

篠宮

「また溜まったら聞いてやる…それと」

 

 

「ん?」

 

 

篠宮

「お前に泣き顔は似合わねぇな

 

 笑え、笑顔の方が俺は好きだぞ…

 

 じゃあな〜」

 

 

 

 

 

 

廊下を曲がる篠宮

 

 

 

「…大人ね…一夏も見習ってほしいわ

 

 …ありがとう」

 

 

その顔は笑顔だった

 

 

 

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