バーチャルだけど現実 対戦(合法ロリ)編 作:道長(最近灯に目覚めた)
追記
コイツまたルールミス(ブロック時のダメージの割り振り)やらかしましましたよ。やっぱ好きなんすね~(白目)
あ ほ く さ
消したらこの作品?
(二度のルールミスは)マズイですよ!
皆さんどうかお慈悲を……。
場の状況
ソフィー
LP14
手札2
土地
〈島〉〈島〉〈島〉〈平地〉〈神聖なる泉〉〈神聖なる泉〉
そのほかのパーマネント
〈サメ台風〉
兄
LP15
手札1
土地
〈沼〉〈森〉〈踏み鳴らされた地〉〈草むした墓〉〈怒り狂う山峡〉〈黒割れの崖〉〈育成炭泥地〉
そのほかのパーマネント
エレメンタルトークン1/1
〈レンと6番〉忠誠度4
「テイクマイターン、アンタップアップキープ、ドロー」
〈レンと6番〉を通したソフィーさん。土地がフラッド気味のこの状況でいても、手札2枚を引き換えにする価値はないと判断したのだろう。だが、〈ジェイス〉の〈渦巻く知識〉で戻したカードに逆転の手段はあるのだろうか。
「終わり、なのです」
「ではアンタップからドローまで」
……遅いとは言え強いな。4枚積んでるから引きやすいカードではあるが。
「〈血編み髪のエルフ〉、『続唱』の処理までいいですか?」
「どうぞなのです」
デッキトップを捲る。
「〈コジレックの審問〉*1。手札を見て3マナ以下のスペルを捨ててもらいます」
「……少し考えるのです」
自身の手札のうち2枚のカードを裏面で場に出しながら、〈血編み髪のエルフ〉と〈コジレックの審問〉に顔を寄せる。
考え込んで前屈みになった時ショートカットの髪が零れて、日焼けとは無縁そうな、なまっちろい首筋が露わになる。ついでに服のサイズが微妙に合ってないのか、力んで屈んだことで背中側に空洞が出来て、綺麗な肩甲骨がチラッと見えた。
20フレームの中段は反応出来ないが、1フレームのパンチラは見逃さない。そんな言葉が頭をよぎった。
「〈コジレックの審問〉に〈謎めいた命令〉、モードは打ち消しと1ドローなのです」
勝手に気まずくなっていたところで、ソフィー嬢の対応が決まったようだ。〈審問〉が打ち消されたか。
「〈審問〉は打ち消されます」
「……〈謎めいた命令〉の1ドロー、場の〈サメ台風〉の誘発能力で4/4のサメトークンが出るのです」
場に「さめとーくん」と書かれた、手作り感あふれるトークンが出てきた。もしかして自作か?
ツッコミたくなったが、今は勝負か。
「今回は関係ありませんが、〈サメ台風〉の誘発能力は唱えた時点で発動しますから、〈謎めいた命令〉の解決前にトークンが出てくるので覚えておくといいですよ」
「……勉強になったのです」
「こうやって偉そうに言ってますが、〈謙虚〉*2なんて使われたら私も処理できないので、ショップとかで気になったら、店員さんに聞くと答えてもらえることもあります」
それにしても〈サメ台風〉が厄介だ。クリーチャーなしで出されたから、動かないと勝てないのに、動くと打ち消しとサメが飛んできて負けに直結する。
対面のマナは残り2、手札は3。とにかく戦闘か。
「コンバット。〈血編み〉でアタック」
「宣言後に〈選択〉、1/1トークンが出て来て占術は……下なのです。ドロー。1/1トークンでブロック」
〈選択〉の存在を忘れていた。
「なるほど、やられました」
「1/1トークンは破壊されるのです」
しかし、これで残り1マナ。
(〈呪文嵌め〉*3が飛んできたら投了ものだが……)
ここで動かないと負けるから仕方ない。
「〈血染めのぬかるみ〉置いて即起動、ライフが14に。〈山〉を持ってきます。黒黒赤赤出して〈育成炭泥地〉で1点ダメージ、残り13。では墓地のカードを5枚追放」
「あ……」
……忘れてたっぽいな。『コントロール』は自分だけじゃなく、相手のリソースも管理しなきゃいけないから難しい。私もしょっちゅう抜ける、というより自分のリソースすら忘れる。
「〈死の飢えのタイタン、クロクサ〉*4、通りますか?」
「通る、のです」
「では着地時に効果、手札の中から自分で1枚選んで捨ててもらいます」
「……〈汚染された三角州〉*5を捨てるのです」
「では土地が捨てられたので3点ダメージ。〈レンと6番〉の-1能力を起動してプレイヤーに1点ダメージ」
訝しむような、少しの間。
「……通るのです」
「〈レンと6番〉の忠誠度が3に、そちらの残りライフは10、ですね。ターンどうぞ」
今、土地を回収してもマナ伸ばす意味がほぼない。だったら〈クロクサ〉ワンパン土地落としに、トークンや〈レン6〉1点火力を絡めて倒せる状況を作った方がまだ追い詰められる、という判断だ。〈稲妻〉を引く可能性も0ではないし。
「テイクマイターン、ドロー」
それでもまだ負けうる、というのが現状だ。どうあがいてもクリーチャーで殴って勝つ、という手段しかないため、〈謎めいた命令〉で時間稼ぎと1ドローされるだけで結構キツい。
「戦闘フェイズまで、トークンで攻撃なのです」
ここで攻撃? また有効牌を引いたのか。
「何もありません、残り9点」
「アイムダン、なのです」
しかし〈謎めいた命令〉は既に2枚見えている。引けないわけじゃないが、〈神秘の聖域〉*6禁止で、手軽に使い回すことは出来なくなっているはずなんだが。
「こっちの番ですね。アップキープでドローまで……ん?」
そういえばいたね、君。欲しい時にこなくて、どうでもいいときに手札にいるもんだから、定期的に抜きたくなるんだけど。
「……あぁ、でもこれ」
普通、速攻を持たないクリーチャーは戦闘後に出す方がいいんだが、今回に関しては戦闘前に出した方が強いかもしれない。
「緑含めた2マナ」
「通りますか?」
「……? カードを見せて欲しいのです」
ソフィー嬢にカードを手渡す。
「なになに?なんかスゴいの出たの?」
「やっと復帰したか。別に大したカード*7じゃない」
拒絶されたショックで魂が抜けてた妹が再起動した。早速ソフィー嬢に肩を寄せて〈漁る軟泥〉を覗き込む。
「2/2のクリーチャーで、緑1マナで墓地のカードを追放? クリーチャーだと1点ライフを回復して1/1カウンターが乗るんだ」
「解説ご苦労」
「なーんだ。別にスゴいってわけじゃないね」
「そうだな」
2マナのクリーチャーとしては標準的なマナレシオを持ちながら、墓地を見れる。優秀ではあるが打ち消しそのものへの解答とはなり得ない。
彼女の手札が〈謎めいた命令〉なら私の負け、だが。
「……もしかしてこのクリーチャーは、召喚酔いしていても墓地の追放が可能なのですか?」
「可能ですね」
「タップしていても?」
「そうです」
途端に顔が険しくなる。
召喚したターン、マナさえあるなら任意のタイミングで複数回使えることが〈漁る軟泥〉の強みだ。
こちらの緑マナの数と墓地のカードを確認するソフィー嬢。やがて苦虫を噛み潰したような顔で、自分の土地を2つタップした。
「……スタック。青含めた2マナで〈瞬唱の魔道士〉*8を唱えるのです」
「対応はありませんよ」
「着地時に〈瞬唱の魔道士〉のETB能力*9が発動、対象は〈謎めいた命令〉なのです。」
「どうぞどうぞ」
「解決後再びスタック、フラッシュバックを得た〈謎めいた命令〉。4/4トークンを出して、モードは……」
「……そっか。この子が出るとフラッシュバック妨害されちゃうから、今出すしかないってこと?」
「正解。ETB能力は唱えた時ではなく場に出た時に誘発するから、〈軟泥〉着地後に〈瞬唱〉を唱えると、フラッシュバック指定前に主要な呪文が飛ばされる。緑マナは最大4マナまで出るし」
こうして話している間にも、対面の彼女は自身の手札とこちらのフィールドを交互に見つつ、無言で思索にふけっている。勝つか負けるかの瀬戸際だ。存分に悩んでほしい。
「フルタップと1ドロー、なのです」
「では解決後に〈漁る軟泥〉が着地」
さてさて、予想通りとは言えこちらも追い込まれているのは事実。どうしようか。
「今のうちに呪文を追放した方が強いかね。緑2マナ出して、〈漁る軟泥〉で墓地に残っている〈謎めいた命令〉と〈流刑への道〉を追放。そして〈レン6〉の1点バーンを〈瞬唱〉へ」
「ノーレスポンス、〈瞬唱の魔道士〉は破壊されるのです」
「終わりで」
「アンタップからドローまで……っ」
またソフィー嬢が固まった、余程酷いカードだったのか、それとも。
(この悩み方だとまた急所引かれたか、いや〜キツいっす)
「……お待たせしたのです。まずはトークン2体で攻撃するのです」
「通ります。残りライフ1」
「戦闘後メインフェイズに6マナ」
「全てのクリーチャーをそれぞれのデッキボトムに送る*10のです」
「破壊じゃなくて!?」
「それちょっとエグいなー、〈終末〉でのトークン誘発にスタックで〈軟泥〉効果。そっちの墓地の〈瞬唱〉追放してライフゲイン、ライフが2点に」
「では改めて〈終末〉を解決するのです。トークンを追放して、ゴー」
「プレインズウォーカーである〈レンと6番〉以外はデッキボトムへ。〈育成炭泥地〉起動、サクって1マナで1ドロー」
そこまで悪くない、が〈否定の力〉が邪魔だな。〈タルモ〉あたり出せれば殴って勝てそうなんだが。
「アンタップ、アップキープ、ドロー」
マナが寝てるとは言え、〈否定の力〉を打たれたら即終了。しかもあっちは手札が3枚。動けば〈山峡〉を起動出来ないから、折角ならもう一手欲しい。
「〈レンと6番〉の+1を起動、対象は〈育成炭泥地〉」
「ノーレスポンスなのです」
「ではそのまま置いて、ドロー効果を即起動」
舐めるように、カードを引いた。
「ぶっ!」
「汚ったな!」
あまりにアレな引きだったものだから、喜ぶより驚いてしまった。
「すまんすまん。ソフィーさんも申し訳ない」
「問題ないのです」
表情こそ最初の無表情に戻っているが、緊張しているのだろう。その証拠に、ポケットからハンカチを取り出して手を拭いている。
(……ここは花を持たせてやるべきか?)
正直、私自身は結構満足している。ある程度拮抗したデッキ同士の対決で、大きなプレイミスはしなかったし、その時どきのベストな動きを選択出来たと思えるからだ。
私は負けてもノーダメージだが、しかし彼女は違うだろう。あんな意気揚々と勝負を挑みながらミスして負けたとなれば、SNS上で話題になること間違いなしである。
ライバーとしてはそれがいいのかもしれないが、私個人としては初心者が煽られるようなことはしたくない。ソフィーさん、煽り耐性低そうだし。
(……いや、でも勝ったら勝ったで、性格的にこっちの手札を確認してきそうだ。すぐデッキをしまう? 感想戦やサイドデッキについて話す予定だったから、それは不自然なんだよな。バレると余計に傷つける)
それに自分だって初心者に負けたくない思いはあるしなぁ。
あーやだやだ、こういう時はエゴイストな自分が嫌になるねぇ。
「想像以上に引きが良かったもので。ここまで来て最後に手を抜くのは失礼ですね」
ほら。パッと見丁寧だけど、所詮は自分を正当化するための言い訳だ。「うっかりしてた」とか言って、適当に片付ければいいのに。
「黒1マナ、〈コジレックの審問〉。対応は?」
「……〈否定の力〉なのです。ピッチコストは〈呪文嵌め〉。〈サメ台風〉が誘発するのです」
「どうぞ。〈審問〉は打ち消されます」
場にはサメトークン。このままだと負けるため、もちろんまだ動く。
「赤1マナで〈稲妻〉。対象はサメトークン」
「う……破壊されるのです」
これで場は空に、あとは手札をむしり取るだけ。
「3マナ払って〈ヴェールのリリアナ〉*11。対応ないなら+1喋ってお互いにハンデス。私は手札0なので変わらず」
「何もない、のです……」
「うわぁ……これ兄貴の方がエグかったパターンだったか……」
ぺたりと、最後の手札が墓地に置かれた。
「〈マナ漏出〉ですか。私はターンエンド」
有利だが〈選択〉、〈流刑への道〉から1/1トークン2体で負ける。
「……アンタップしてドロー。……終わりなのです」
「アンタップ、アップキープ、ドロー。リリアナ+1に対応は?」
「〈瞬唱の魔道士〉をキャスト! フラッシュバック対象は〈選択〉なのです」
「では手札を捨てるのは私だけですね。〈地下墓地〉が墓地へ」
〈瞬唱〉は出されてしまったが、〈選択〉1枚ならまだ負けない。
「〈レン6〉の-1を起動。〈瞬唱〉に1点ダメージ」
無言でソフィーさんが〈瞬唱の魔道士〉を墓地へ送った。
「〈山峡〉起動してコンバット」
「〈選択〉をフラッシュバック、1/1トークンが生成されるのです。占術は……下なのです。ドロー、ブロックはなし」
「1/1カウンターが乗って5点、残りライフも5点ですね。ターンエンド」
「アンタップ、アップキープ、ドロー。……サメトークンで攻撃」
「通ります。残りライフ1」
「ゴー」
「ではターンをもらって、ドローまで。〈山峡〉起動してコンバット」
少しの沈黙が流れる。
「ソフィーの負け、なのです」
「……ありがとうございました」
頭を下げつつ、それとなくソフィー嬢の様子を見る。
「……」
(あー、これは)
彼女の名誉の為にも、私はしばらく声をかけない方がいいか?
「めっちゃ良い勝負だった! スゴイね、ソフィーちゃん」
「べつに、そんなこと、ない、のです」
流石はプロか。少し声が震えてるがちゃんと聞き取れる。妹も気付かないフリをして会話を続ける。
「えー? 私なんてなす術なく達磨にされたよ?」
「それは、スズさんが考えなし、だからなのです」
「ひっど! 私にだけ厳しくない!?」
「……事実を言ってるだけなのです」
「事実しかないな」
「兄貴にだけは言われたくないわ!」
思ったより立ち直りが早かったな。存外気が利くじゃないか妹も。私の妹とは思えんな。
……姉さんの妹だからか。
「とりあえず一戦終わったから解説いくぞ。今度は『サイドデッキ』を含めた感想戦だ」
禁止改定があったから書き直さなきゃいけない問題。一区切り待ってください。
次回か次々回でまた一区切りのつもりです。
区切ったら何しましょうか。最初はデッキ紹介か、人気のある組み合わせでどうでもいいオマケでもしようかとも思いましたが、どうなんでしょう? 掲示板回なんていう案もいただきましたけど、キャラ5人でヒイヒイ言ってる人間に書けるんですかねぇ? 需要あるならチャレンジしてみますが。
1組だけ人気皆無の組み合わせがあるんですよね。どういう意味なんでしょう(震え声)
何かネタがあれば言ってください。別に載ってない色の組み合わせでも大丈夫です。
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