バーチャルだけど現実 対戦(合法ロリ)編 作:道長(最近灯に目覚めた)
今回紹介出来なかった方は次の回で紹介させていただきます。
「最初の方は出題から3分以内に投稿してくれた」
「はやっ!」
えるしぃ
:多分自分ですね。パッと作っちゃったので自信ないです
:はえーよホセ
:固有時制御でも使ってらっしゃる?
「いやいやいや。そのスピードだけで十分だから、えるしぃさん!」
「同感だ」
「スゴイですね〜。こういうのをサラマンダーよりずっとはやーい。っていうんでしたっけ?」
「多分違うんじゃないですか?カップ◯ードルよりはやーいの方が一般的かと」
当時のことを知っている人がこれを見ているかは分からないが、その台詞はいるであろうガチ恋勢のためにもやめておいた方がいいと思います。
「そうなんですか?」
「そうですよ。個人的には固めが好きなので2分30秒位で開けますけど」
「実は私、インスタント麺食べたことないんです」
「先輩、マジですか? あれだけ料理上手なら使う機会なくても納得ですけど」
「恥ずかしながら……、世間知らずで申し訳ありません」
苦笑いするリリーさんの発言に妹が目を見開いて驚く。私は流石お嬢様と、感心してしまった。
……これはベタだがいい動画のネタでは?
「即席麺なんて食べずに済むなら一番ですけどね。今度動画配信してみたらどうですか?初めてカップ麺作ってみたって」
「えーと……興味のある方いらっしゃいますか~?」
「私はあります。カップ焼きそばだと、なおよろしいかと」
「ちょっと兄貴」
「シッ!黙ってろ」
ジェスチャーで黙るよう示して、妹の側に駆け寄る。リリーさんはコメントを確認してるため、こちらの動きに細かく注意は向けられない。
「インスタント初心者に、いきなりカップ焼きそばは難易度高いでしょ」
「お前、リリーさんがお湯を入れた時に一緒にソース入れたり、湯切りの時に中身ごとシンクに流してアタフタするリリーさんを想像してみろ。どう思う?」
カップ焼きそば初体験の人間がやる凡ミス。妹がやっても鼻で笑うだけだが、絵面がリリーさんになるだけでバン◯シー並みの値打ちになるとは思わんかね。
「……クッソ可愛くない?いやでも」
「リリーさんなら致命的なことにはならんだろ。バズるチャンスだと思え」
リリーさんの発言にコメント欄には「みたい」という文字が流れていく。カップ麺初体験、しかもカップ焼きそばと聞けば期待値が否応なしに上がるだろう。
「分かりました~。今度やってみます」
「「おぉ~」」
「その時はお二人にご馳走しますね?」
「「えっ?」」
リリーさんの手料理(カップ焼きそば)?
これはきっと、インスタント食品の調理過程すらイメージ出来てないパターンですね。いきなり中身取り出してフライパンで炒めたりしない? 大丈夫?
「……時間が合えばよろしくお願いします。改めて最速で投稿されたデッキを紹介しましょう。前述のとおり一番早く投稿してもらいました。日頃からデッキビルドに親しんでいる熟練者の方だと思います」
時間が合えば、ね。顔も知らない叔父を無限に死なせてでも絶対に時間は合わせんぞ。
土地 (11)
沼×11
クリーチャー(8)
深淵の迫害者×4
ファイレクシアの抹消者×4
インスタント(6)
致命的な一押し×4
四肢切断×2
ソーサリー(2)
灯の収穫×2
プレインズウォーカー(3)
夢を引き裂くもの、アショク×1
闇の領域のリリアナ×2
フォーマットはモダンです。迫害者と抹消者でビートダウンするデッキになりました。ヴィンテージはもうちょっと待ってください。
「『ヴィンテージ』版もお待ちしてます。デッキの概要は下部のコメント通りですね。リリーさんは不足する手札を『闇の腹心』で補う路線でしたが、こちらは息切れする前に相手を倒すアグレッシブなデッキのようです」
「『深淵の迫害者』って?」
「黒2マナ含む4マナ、6/6飛行トランプル持ちクリーチャー」
「それって壊れてない?」
妹は訝しんだ。
「でぇじょぶだ。コイツがいる限り、コイツをコントロールしてるプレイヤーはゲームに勝てないっていう決定的なデメリットがある」
クリーチャーによる攻撃以外の勝ち手段を持つデッキが数多く存在するMTGにおいて、このデメリットは文字通り致命傷になりうる。
「でも、それを見越してこのデッキは組まれてるんですよね?」
「察しが良くて助かります。例としては『灯の収穫』ですね。自クリーチャーを生け贄にして、クリーチャーかプレインズウォーカーを破壊出来る。このデッキならではの採用かと」
実際最速4ターンで6/6飛行クリーチャーが殴りかかって来たら対処に困るデッキがほとんどだ。各『タイタン』がこれと同じサイズを誇るが、4ターン目で出すには余程特化しなくてはいけない。直接的なアドバンテージこそ生まないが、デッキにいるというだけで一定の圧力をかけられる。序盤の除去を迷わせる、というだけでもアグロ系にとっては十分な仕事だ。
そして勿論、黒単悲劇のエースを忘れてはいけない。
「あと『ファイレクシアの抹消者』も黒の4シンボル、5/5トランプルに火力への高い耐性を持つ、このデッキの中核ですね。黒単以外では採用困難なフィニッシャーである点も踏まえて、スーサイド要素も入った黒らしい強化をしてると思いました。除去も豊富で、クリーチャー合戦に持ち込めばそうは負けない構築ですね。ただ強いのは確かですが、『四肢切断』は狙っていれたのでしょうか……?」
黒が好きな身としては邪推せざるを得ない、因縁の組み合わせだ。
「何か変なの入ってたの?」
「変ではない。簡単に言えば無色1マナと4点のライフロスでタフネス5以下を破壊できるインスタントだ」
「強いじゃん」
「『抹消者』さんも破壊されちゃいますね~」
「リリーさんのおっしゃるとおりです」
そう、強いカードだ。強すぎたんだ。当時『1人去るとき』なんてネタが話題になるくらいに。黒使いのプレインズウォーカーによる悲哀塗れのコメントも散見される。
「『抹消者』と『四肢切断』には切っても切れない縁がありまして、以前言った黒の対抗色は黒ということです。話すと長くなるので次に行きます。次の方は……『スタンダード』のフォーマットでやってくれたようです」
「『スタンダード』って普通って意味だよね?」
「その名のとおり一番競技人口が多いフォーマットだ。詳しくは後で話すが、使えるカードは最も少ない分、最近のパックのみでデッキを組めるから、安価で手に入りやすいカードでデッキが組める。参入そのものはしやすいフォーマットだ。ウェルカムデッキも一応、このフォーマットが基準になってる。極論紹介するこの30枚を積んで、MTG取り扱ってる店で『スタンダードやりませんか?』って言えば、すぐ対戦出来るぞ」
「じゃあ私の知ってるカードも入ってるかな?」
「かもな」
土地(11)
11 沼
クリーチャー(13)
3 盗賊ギルドの処罰者
2 収得の熟練者
2 ニマーナの空踊り
4 夜鷲のあさり屋
2 悪ふざけの名人、ランクル
ソーサリー(6)
2 血の長の渇き
2 大群への給餌
2 大釜の贈り物
初心者ですがやってみました!
ディミーアローグをベースにしたんですが青を入れるスペースがありませんでした。メインアタッカーは切削で肥大化した夜鷲のあさり屋と速攻持ちのランクルです。
ここまできれいさっぱり使われないのを見ると、いっそ清々しさすら感じる。
:すんげー青入れたい
::残り30枚ディミーアにしたらほぼマイデッキ
:やっぱ30枚縛りがな
「沼以外全部知らないんだけど。しかもこれ初心者の人が組んだの?」
「ウェルカムデッキのカードが1枚もありませんねー」
「正直ウェルカムデッキのカードは、カードパワー的には微妙なものばかりですからね」
それはそれで寂しいが、あまりに優秀なものを入れると市場に悪影響を与えるから難しいところだ。
「戦い方としては、前のデッキと同じビートダウン。ただし、さっきのが単体で強い『迫害者』、『抹消者』を採用してインスタントとプレインズウォーカーの採用枠を作ったのに対し、こちらは『切削』と『ならず者』シナジーで押しきっていくクリーチャーデッキになってる」
「ホントだ。今まで出たデッキのなかでクリーチャーが一番多い」
「一見クリーチャーを並べて殴る脳筋に見えるが、速攻と飛行+α持ちの『ランクル』と、優秀な除去でプレインズウォーカーへの対応力もある。一度回りさえすれば私の『ジャンド』よりパワーはあるだろう」
「マジ!? じゃあ私このデッキ使う!」
「『スタンダード』で見れば、かなり強化に成功してる型だとと思ってる」
青を入れるスペースがないため、本格的な『ローグアグロ』には出来ないが、その分『夜鷲のあさり屋』をメイン採用することでサイズ不足を補っている。
「でも以前の配信でスズちゃんのクリーチャー、1回しか出てませんよ? それもすぐ除去されちゃいましたし」
「あれは出来過ぎですけどね。『ジャンド』は除去とハンデスで仕事をさせないデッキですから。1:1交換はリアニメイトカード『大釜の贈り物』でなんとかなりますが、全体除去が天敵なのはクリーチャーデッキの宿命ですね」
「パワーが上がっても相性そのものは厳しいわけね。残念」
「私の土俵で、そう簡単には負けてやれんな。特にお前には」
そもそも骨格となっているウェルカムデッキが、全体除去を食らったら畳むレベルの被害を受けるため、いっそ捨ててしまうのはアリである。
「逆に前のデッキはビートダウンデッキでありながら、全体除去受けても1枚のサイズがデカいから、その後のクロックも刻みやすい。1:1交換は割り切る。そもそもしたくとも出来ない、させにくいカードを採用してるのが特徴。フォーマットの違いはあれど、同じビートダウンでもメタとして採用するカードが変わってくるのも、マジックの面白いところです」
先に紹介したデッキなら『終止』や『戦慄掘り』の方が優先度が高いし、横に並ぶデッキ相手なら『神の怒り』と『至高の評決』になる。
「メタって?」
「流行ってるデッキそのものを指す場合と、それに対する対策カード、相性がいいデッキに使われる場合がある。これに関しては文脈で読み取ってもらうしかないな。いくらでも話せますが、時間がないので次にいきます。次は……なるほど」
土地(4)
4 漆黒の要塞
呪文(12)
4 暗黒の儀式
4 悪魔の教示者
4 深淵への覗き込み
エンチャント(2)
2 地獄界の夢
アーティファクト(12)
4 Black Lotus
4 Mox Jet
4 水蓮の花びら
キルターンは若干遅くなりますが、最悪自分に『深淵への覗き込み』打てるので安定感はあるはず
「そういう使い方もあるか。もうちょい頭柔らかくしないとなぁ」
「……クリーチャー採用なし? 嫌な予感がするんですけど」
「成長したな」
「これってもしかして先生と同じ感じでしょうか?」
「こちらのデッキの勝ち方は相手がドローする度に1ダメージを与える『地獄界の夢』を設置、そのあと対象プレイヤーのライフ半分を引き換えに、デッキの半分のカードを引ける『深淵への覗き込み』を相手に打って勝つデッキですね」
にけ
:自分です。被っちゃいましたね
:初動は遅いけどこっちは緑フォースへの耐性上がってる
:タイトになるけど否定の契約詰める余地があるのはデカい
「エゲツな! でも流石に『スタンダード』では組めないんでしょ?」
「マナ加速系と土地、サーチカードは『スタンダード』はおろか『ヴィンテージ』でも規制されているものが多いが、コンボパーツ2枚は『スタンダード』でも使えるぞ?」
「どうしてそんなカード作っちゃうのかなぁ!?」
堪忍し切れずといった感じで、妹が台パンした。
はいはいマローのせいマローのせい。と言うのは簡単だが、逆にビートダウンデッキしかないTCGというのも寂しいと思わんかね?
「……何マナ必要なんでしょう。そのコンボ」
リリーさん思案気な顔で呟いた。組まれた腕の中で窮屈そうに胸が形を変える。質問は鋭いですが胸は柔らかそうですね(棒
「流石に鋭い。『地獄界の夢』こそ3マナですが『深淵への覗き込み』は7マナ。マナ加速やサーチなし、妨害もないならばクリーチャーで殴った方が効率がいいですね」
「それを踏まえてバランスをとられてるんですね〜。ウィザーズ社はすごいです」
「と、言うことだ。私の言いたいこと全部言ってもらったぞ。お前もこの察しの良さを見習え」
「言われなくても先輩のことは見習ってますよ〜」
「そんなことありませんよ? スズちゃん」と、妹とリリーさんがイチャコラし始めたので、しばらく私はフェードアウトすることになる。
ちなみに言いたいことはリリーさんに言ってもらったが、本当のことは言ってもらってない。
ようは経験豊富なウィザーズでも
えるしぃ(バチコリータ)さん、にけさん、もう1人の方は匿名で送ってくださったのでお名前は載せられませんが、ありがとうございました。
こんな小学生並みのコメントで良いのか、という自分がいます。
誰か1人いただければいいと思っていたら、想像以上にいただいたのでパンク気味です。非力な私を許してください。ホントは理想のウェルカムデッキも募集する気だったんですが、ちょっと厳しいですね……。
カップ焼きそばは……MTG関係ないのでどうなんでしょうね。需要あればあとがきにちょろっとって感じでしょうか。
なお感想は「涙が出るほどうめぇ」と「非常に新鮮で、非常においしい」だそうです。
良かったですね。
そういえば緑の人にばかり目がいってますが、妹も白マナ出せそうな感じです。
特に深い意味はありません。
カップ焼きそばの需要は
-
ある
-
ない
-
どうして女なんだ……