お願いをした俺がいうのもなんだけどヒナコさんが舞を披露してくれる事に。ヒナコさんって実は高校の人たちにほとんど見せてないような気がする。まぁ、改めてお願いされても照れくさいのかな?ま、俺も初めて見る事になるし、アメノウズメからの頼みだとしても楽しみにさせてもらおうかな。
「はぁ、いきなりやとしてもウチがウズメはんの前で舞うんや、腑抜けた事はできひんからな。リョウスケ、アンタもよう見ときや、こんな特等席で観れるん滅多にあらへんで!」
「お願いしたのは俺ですからね、そりゃもうしっかりと拝見させてもらいますよ」
「ほな、行くで‼︎」
ヒナコさんが気合を入れた途端あたりが一気に静まった気がする…。始まった‼︎参ったな、こういう時に知識が無いと中々にヒナコさんの舞を上手く表現できない自分がなぁ…。
とにかく引き込まれるようだった…、それ以上に言葉が出ない。俺だけじゃない、終わった時は周りの観光客も皆んなで拍手をしたよ。
『ほほ、見事よの。約束通りついて行こうではないか。忘れずに授与所に寄ると良いぞ』
…俗っぽい神様に余韻を台無しにされたけどな。
「いやぁ、ヒナコさん、凄かったです。すいません、これ以外に言葉が出てこなくって」
「せやろ?ウチの踊りは凄いんやで?見直しくれたか?」
「もちろんですよ。さぞかし天鈿女命も喜んでると思いますよ」
「リョウスケにそこまで褒められたらなんやかゆなってきたで。まぁ、ウズメはんも喜んでくれはったらええな」
「いやぁ、ヒナコさんに来てもらって本当よかったですよ」
「で、ここの次はどこ行くん?」
「あ、三十三間堂です。阿修羅さんが見たかったんですよ」
「へー、あそこ言うたら千手観音見に行く人多いのに、ええ趣味してるやん。よっしゃほんじゃ行くで」
ヒナコさんの案内で向かう。その途中ダイチさんと合流した。…なんだかいつものメンツで集まったからあんまり修学旅行感なかったな。ま、こんなのも悪くないか。残り短い自由行動を俺たちらしく過ごした。…知り合いが多い分お土産を選ぶのに苦労したよ。
ヒナコさんと別れる際こんな話をされた。なんでも大阪に敵なしの高校生ボクサーがいるらしくその子がえらく生意気でなんとか鼻っ柱をへし折ってほしいらしい。
「なぁ、何とかならへん?」
「高校生ボクサーで敵なし…、なぁ、リョウスケ、なーんか聞いたことあるような」
「びっくりするほどピッタリな後輩いますねぇ。ちょうどその後輩も無敗の高校生ボクサーですよ」
「なんやの、敵なしと無敗…そんなん同世代におるって事はただその2人がカチ合わんかっただけやないの?」
「まぁ、西と東で逢わない事もあるんじゃないですかね?お互い高一なんでしょ?全国大会見たいな機会無かったんじゃないですか?」
「そうやろなぁ…。あ、ソイツ『和久井ケイタ』言うんやけど、あんたらの後輩となんとかセッティング出来ひんやろか」
「…とりあえず俺は後輩、明彦君に大阪にそんなヤツが居るって話をしておきますよ。でも階級とかソッチをどう合わせるのか詳しくないんでマッチングできるか分かんないですよ?それでもいいですか?」
「かまへんかまへん、とりあえず東に相手になるかもしれん奴がおるってだけでも全然ちゃうからな」
「わかりました。…最悪俺でも良いですしね。あ、それなら春休み俺こっちに来る用事あるんで何とか明彦君も一緒に引っ張って来ますよ」
「おお、ウチも言うとくわ。ま、その辺の調整は追々やろうか。ケイタもその後輩君のこと興味持つやろうし。ほな、またな。ダイチも受験がんばりやー」
「そうですね、今日はありがとうございました」
「ヒナコさんじゃあねー、俺もリョウスケと同学年はヤダから頑張るよー」
自由行動の日はこれで終わり、明後日の帰る日までは学校が決めたルートを回る事になっている。…随分と戦国時代に関係してるスポットが多い気がするけど、これは某先生の圧力なんだろうな。これ楽しめない人にとってはホント辛そうだぞ…。
こうして修学旅行は終わって行った。うん、俺にとっては良い旅だったよ。帰りの新幹線の車内はルートを決めた先生達に対する怨嗟の声が絶えなかったのもウチの修学旅行の風物詩らしい。
…ま、アメノウズメの本格的な契約は帰ってからゆっくりやるとするか。そういえばピクシーは元々封魔管に入っていたからそういう意味で言えば初めての交渉だったんだよな。その辺りの手順見たいなのは教えてもらいながらやって行くか。仲魔が増えたらもう少し探索範囲を広げるのもアリだな。
新たな仲魔は誰?力不足を自覚してしまったウズメンがバトン(スキル)をいくつか託します
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クラマテングヨシツネ「師匠⁉︎」
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キクリヒメ…ウズメ「私の上位互換…」
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ネコマタ…ピクシー「被るじゃない‼︎」
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ヌエ…フロスト「食べられちゃうホ?」