「まず考えなければならないのはその親子の身の安全だね」
「もちろんですね。わがグループが手配し、別の住まいを…」
「そんな簡単に行きそーにねぇからセンパイに相談したんだよ…」
「そうなのか?」
「まぁ、繁華街に住んでいる母子家庭ってなるとそれなりの訳ありだろうからね。パッと別のところに住んでくれってお願いしたところで頷いてくれないだろうな」
「…では如何様になさるおつもりですか?」
「まぁ、偉そうなことを言ってるけど最終的に美鶴ちゃんの所に頼む事になるとは思う。結局は俺たち高校生が扶養するなんて無理な話だからね。それと…何とかしてでも子供を育てようとしているお母さんだ。外野が良かれと思って援助を申し出た所で余計なお世話だと反発されるかもしれない」
「そーっスよねぇ…。かと言って影時間の説明なんて通じるわけないでしょうし…」
「それに…その子まだ小学生なんだろう?そんな子を好き好んで危ない目に合わせる様な親でも無さそうだ。かと言ってほったらかしにしておく訳にも行かない。難しいだろう?」
「…安易な考えでは行かないのですね」
「君の所は良くも悪くも影響力が強すぎるからね。そんなにしょんぼりしなくたってそこを頼りにもしているさ」
「…はい。では、その親子に納得してもらえるような流れを作らなければならないという事でしょうか?」
「だね。真次君、その親子のプロフィールは?」
「あー、親の名前は分かんなかったっス。ガキの方は天田乾…だったかな?」
「なるほど。…いまはグループの息がかかった病院に入院させているんだろう?どんな反応、リアクションをしていたかわかる?」
「あー、そこまで付き添ってねぇんで分かんねぇっス」
「あ、それならば私のところに報告が。なんでも母親の方は随分とボロボロらしく、シャドウに襲われた件に関係なくすぐ入院させるべきだとの事です」
「子供を育てるために無茶してたって事かよ…」
「だろうね。子供の方は?」
「入院しているときは大人しい様ですが…誰かさんが見舞いに来た時は年相応にはしゃいでた様です」
「ふふ、随分懐かれてるみたいだな。…ひょっとして真次君、ヒーローにでも見えたんじゃないか?」
「ふふ、ヒーローとは随分と強面なんですね。過分にして知りませんでしたよ」
「うるせぇぞ‼︎」
「うるさいのお前だ荒垣」
「チッ…」
「ほんと仲良くなったなぁ。少なくとも入院してる間は時間稼げる訳か。理想としては天田少年を学園の初等部に入れてしまう事なんだと思うよ。流石に小学生で知識もないままに影時間にまた取り込まれてしまう様では今回助けた意味も無くなってしまうだろう?」
「確かに、少年には初等部に入ってもらう方がよろしいですね」
「でもよぉ、美鶴。だからってガキを俺らの活動に加えるのか?そりゃあ俺たちゃ戦力が足りてねぇよ。だからってガキまで引っ張り出すこたぁねぇだろうよ」
「分かっている。しかし、変に知らないままの方が危険なのでは無いかと思うのだ…」
「そりゃあ…そうかもしれねぇけどよ」
「だろうねぇ。それに遠ざけた所で
「「確かに」」
「うーん、これ以上は俺たちじゃ進まないかも知れないな。仕方ない、美鶴ちゃん、武治さんに話をしてもらえないかな?大人の方が上手い手を打てるかもしれないし」
「そうですね、お父様ならばいい考えがあるかもしれません」
「荒垣もそれでいいか?」
「ああ、すまねぇ、頼むわ。センパイも相談ありがとうございました」
「ま、このくらいはね。って言っても結局は他人任せになってるけど」
「それでも私達だけでは方針も立たなかったかもしれません」
「実戦で力にならない分こう言う所で働かないと…先輩らしく無いだろ?さ、方向は固まったし、そろそろ解散しようか。真次君もいいよね?」
「うっス。また、今度稽古お願いします」
「経過報告は致しますので」
「俺も気にはかけるけど…よろしくね」
…何気にここは俺が知る世界でも大きく変わった要素の一つかもしれないな。なんせ…天田君と真次君の間に蟠りがない。あえてゲーム的な言い方をするならば彼の死亡フラグをへし折ったんだ。制御剤も使ってない今彼が死ぬ可能性は無くなった…とは言い切れないか。なんせシャドウと戦うのも危険だし、悪魔だって出てきたらよりな。とにかく彼について言えるのは運命から解き放たれたんじゃないかって事だ。これがどう言う影響になるのかは分からん。が、それこそ生きてるって事だろ。
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