葛葉家に生まれ落ちてたんだが…   作:ぎっしり腰

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背中の痛みがヤバイので初投稿です


こういうタイミングもある

高校生最後の一年はあっという間に時間が過ぎていく。ゴールデンウィークも過ぎてもうあっという間に部活の引退時期だ。ま、一応副部長だったとは言え、この一年は古牧先生に色々な所に派遣されっぱなしであんまり居ない人だったんだよなぁ…。特に一年生からはやたら強いヤベー奴って認識されてるっぽい。と言うのも既に学園内外で有名高校生ボクサーになってる明彦君が武道場にいる俺を見つけるとしょっちゅう挑みにくるからだ。美鶴ちゃんは嗜めてくれてるみたいなんだがどうにも堪える様子は無いようで、改善の傾向は見られてないのが俺のウワサに貢献してるよね…。露骨に一年生が避けてく様子は流石に心にクルモノがあるよね。

 

 

 

「俺たちももう引退かぁ…」

 

「流石は芝原合気道部部長、後輩達に惜しまれてたからなぁ」

 

「リョウスケの場合中身知ってもらえるまで避けられてるからなぁ。部内最強はダテじゃねーわ」

 

「俺そんなに厳しくしてないんだけどなぁ…」

 

「…お前そりゃあの先生とやり合ったり真田とやり合ったりしてんのみんな知ってるからだよ」

 

「どっちも向こうから来るから仕方ないだろ…。これで引退したって言ってもまだ場所の都合付けて来そうなのがあり得るんだよなぁ」

 

「こうやって人外センパイ伝説が生まれてくのか…」

 

「嘘だろ…そこまで言われてんのかよ…」

 

「自覚ねーのか?先生も大概だけどその大概の先生とバチバチの組み手やってりゃそう言われるって。っておい、なんだよその可哀想なモノを見る目は?」

 

こう言う話をしてると本人が後ろにいるってのはお約束だけど、ホントに鉢合わせすると可哀想なモノを見る以外のリアクション取れないもんだな。

 

「…ほう、追い出しの稽古は遠慮しておいてやろうかと思っておったが流石は先代部長殿よ、自ら所望するとはな」

 

「うぇっ⁉︎セ、先生⁉︎」

 

「がんばれ芝原、俺は別件だ」

 

「仕方ない、リョウスケの分まで堪能してもらおうかの」

 

「マジかよ〜…」

 

 

 

うん、まさに不必要な発言が首を絞める事になったな。…物理的にもだが。しかしあれだな、高校三年生の立場になると良く普段の生活と並行して異世界関連の事件に取りかかれるもんなんだな。まぁ、その普段の生活が脅かされると思えば不思議でもないのか?むしろ俺がそこまで焦ってなんとかしようとしてないからなのかもしれない…。

 

 

 

 

「お久しぶりでございます。…もう少し客人としての意識をもっていただきたいですが、ヒトの世界で生きるために必要な事。ええ、私たちの元に訪れる頻度が少なくなっている事は仕方ありません。ええ、姉上もラヴェンツァも、もちろん私もナニも思うところなど有りませんとも、ええ」

 

 

帰ろうとした矢先、見慣れた青い扉が探偵事務所のある雑居ビルの脇にあると思えばこんな事を言われた。…言葉通りに受け取れるほど甘くは無さそうな感情がこもってるな。彼女ら()()()()の住人が放つ恨み節はちょっと背筋が冷えるな。

 

「…あー、悪かったよ、エリザベス。すまないとは思ってるさ」

 

「おや、謝罪なさるという事は…何か悪い事をなさっているのですか?」

 

「そういうわけじゃ無いけどさ、何というか申し訳なさは感じてる…とでも言えばいいかな」

 

「ふぅむ、左様でございますか。…呑気な回答であるのならまだしも嘘では無さそうなですわね」

 

「お姉様、リョウスケ様を困らせて楽しむのはそこまでにしてくださいますか?」

 

 

エリザベスの軽口とはいえ、協力してもらっている身にも関わらず俺の都合で身動きが取りづらくなってしまっている現状に申し訳なさを覚えているからこそ謝ることしかできないと思っていたら扉からもう1人、ラヴェンツァが出てきて声をかけて来た。

 

 

「あら、私としてはそんなつもりしかありませんでしたが…何か不味かったでしょうかリョウスケ様?」

 

「…わかってる、負い目を見せた俺が悪い。それこそありきたりな埋め合わせは必ずする…これくらいしか言えねぇよ」

 

「はぁ、お姉様ったら。寂しいからと言って本人で気を晴らすのはおやめ下さい」

 

「むぅ…しばらくはこの方法でタカ…おねだりするつもりでございましたが…、妹に見つかってしまっては姉として少々よろしく無いですね。仕方ありません、探偵事務所のポストに入っていたコチラのチラシ…ケーキセットをいただければ私の機嫌もたちまち良くなるかも知れません」

 

「…エリザベス、他人ん家のポストを開けるのは良くないぞ」

 

「はっ⁉︎いえ、これは、その…そう、見えてしまったからです。ですから仕方ありません。ええ、きっと日頃の行いが良い私に見えるよう投函された…言わば私に見つかる運命だったのでしょう‼︎」

 

「お姉様……そうだったのですね‼︎」

 

「ラヴェンツァ⁉︎」

 

「ええ、貴女なら分かってくれると思いました。さあ、リョウスケ様、如何でしょう?」

 

 

ストッパーになるはずのラヴェンツァもまさかの天然を発揮し何故か追い込まれてしまった…。まぁいいんだけどさ。俺としても今年の方針の相談と報告したかったし。

 

「分かったよ、好きなのを選んでくれ。ピクシー、君も行ってきな」

 

「わーい、エリちゃん選びましょ‼︎」

 

「それはいいんだが、エリザベス、用件は他にないの?」

 

「…?これ以上何か優先するべき事項がありますか?」

 

「…あー、うん、邪魔して悪かった存分に選んでくれ」

 

「(これで手打ちと致します。人の世でなすべき事をなさってからまたおいでください)」

 

「お姉様、選びましょう‼︎」

 

「エリちゃーん、早く早く!」

 

「…ありがとう、エリザベス」

 

「(ふふ、たまには宜しいでしょう。)さぁ、私も手加減は致しませんよ!」

 

 

 

エリザベスなりに気を遣ってくれたらしい。…もしエリザベスが担当を受け持つならこんな風にやり取りする機会も減るだろうか。…エリザベスだしなぁ、普通に街ですれ違いそうな気がするな。ふふ、そんな未来もあるだろうな。…()との邂逅はどうなるのか、それもまた楽しみになって来た。

 

新たな仲魔は誰?力不足を自覚してしまったウズメンがバトン(スキル)をいくつか託します

  • クラマテングヨシツネ「師匠⁉︎」
  • キクリヒメ…ウズメ「私の上位互換…」
  • ネコマタ…ピクシー「被るじゃない‼︎」
  • ヌエ…フロスト「食べられちゃうホ?」
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