もうそろそろ年の瀬だ。すっかり寒くなってきた。鈍った身体ももうバッチリかな。年末にはエリザベスに3年の成果見せられるだろう。…とはいえ裏ボスとしての力を司る者を倒せる程にまで至っていると自惚れてる訳じゃない。たとえピクシーとアメノウズメを合わせた3人でも厳しいだろう。ま、目的は倒す事じゃないしな。来年度担当を持つ事になったエリザベスにどれだけ成長したかを見せる為だからな。訓練と称したシゴキも久しくやってないから今の俺がどれだけ通用するか楽しみだな。
さて、明日はクリスマス。そんな中俺はベルベットルームへと来た訳だ。もちろん目的はエリザベスとの一戦、気合も入る。
「お待ちしておりました。ふふ、随分と鋭い空気を纏う様になりましたね。さぁ、成長した証、見せてくださいませ」
「エリザベス、暴れるのはアリーナに行ってからにしなさいな。せっかく用意したでしょう?」
「そうですね、では参りましょうか。本日はお一人ですか?それともお仲魔もご一緒に?」
「今日はチームで挑ませてもらう。ま、それで勝てるとは思っちゃ居ない。…けど、あっさり負けるつもりも無い」
「ええ、それでこそ。我らのお客人ならばこそ挑んで頂きたく存じます」
エリザベスもいつもの雰囲気と違って刺す様な空気を放っている。…やべぇ、流石にここまでマジモードとは思ってなかったぞ。ふぅ、やってやるっきゃねぇか。久々に『アスラおう』も出し惜しみナシだ。刀は長船、銃は二十八年式だ…挑発は流石に自殺行為にしかならんからな。
「さぁ、お姉様、リョウスケ様、用意はよろしいですか?私ラヴェンツァが立ち合いますので」
「さぁ、リョウスケ様、貴方の軌跡を見せてくださいませ?」
「言われずとも…‼︎来いっ、ピクシー‼︎アメノウズメ‼︎」
「よーし、アタシもやっちゃうぞー!エリちゃん、負けないぞー‼︎」
「こうしてカタチは違えど人の守り手と手合わせするとは思わなかったわ。ふふ、だから人の世は面白いのよ」
「2人とも最初っからフルスロットルだ‼︎俺が前で2人が後ろ‼︎」
「はーい」「了解」
「さぁ、まずはペルソナカードドロー…『スルト』‼︎参りましょう」
スルト、火属性とパワーに優れたペルソナだ。…そもそも優れてないペルソナが無かったな。
「『アスラおう』‼︎マハスクカジャ‼︎」
「アタシは…ラクンダ‼︎よーし、エリちゃんの防御下がったよ‼︎」
「私の自慢の舞よ…セクシーダンス‼︎」
「流石の連携ですね…ならば『スルト』焼き払いなさい、マハラギダイン‼︎」
広範囲魔法だが着弾点は俺たちの中心…なら懐に飛び込めば良い‼︎
「うわっち‼︎むー、お返しよ…ジオダイン‼︎」
「私は立て直しを…メディラマ」
「む、爆炎に乗じてここまでいらっしゃいましたか…」
「ああ、どこまで届くか試させてくれ」
刀を構えてエリザベスへと向かって行く。葛葉流煉獄撃から修羅虎突きへと繋げるが手応えはほとんど無い。上手くガードされてしまった。やっぱり…
「この程度ですか?『スルト』お返しに斬撃を…なっ⁉︎」
「ここだっ‼︎」
大きく見せた攻撃の隙に食いついたエリザベスがペルソナに指示を出した。ここだ。ここでエリザベスの体勢を崩す。二八年式を撃ち込み行動の阻害に成功した。
「『アスラおう』ギガントマキアァァァァ!!!!」
崩れた所に俺自身が放てる最大の一撃をお見舞いしてやった。ウズメには指示してある通りすぐ回復魔法を使ってくれた。
「……お見事です。これは一本取られましたね」
「まぁ、やっぱりピンピンしてるわなぁ」
「いえ、正直申しましてここまで綺麗に一撃を頂くとは思っておりませんでした」
「ちょっと煤けた程度か…。しかも初見だから決まっただけだしなぁ」
「それでも十分に驚かされました。ふふっ、ここからはリョウスケ様の得意分野でお相手致します。ペルソナカードドロー『ヨシツネ』。これが私の知る刀術の極み。さぁ今度はこちらから参ります…『ヨシツネ』アサルトダイブ‼︎」
エリザベスが召喚したペルソナ『ヨシツネ』が放つ攻撃が俺に迫る。不味いと思った瞬間には吹っ飛ばされていた。
「リョウスケちゃん⁉︎ウズメン回復ー‼︎」
「ディアラマよ‼︎間に合って…」
「痛ぅ…なんて威力だ、マトモに喰らったら身体泣き別れてたぞ」
「良かった…、コラー‼︎エリちゃん‼︎」
「ピーちゃん、リョウスケ様はアレ位で死ぬ程ヤワでは有りません。現にほら…あのタイミングで放った私の攻撃に反応してガードを差し込んだばかりか追撃を防ぐ一発を頂いてしまいました」
「痛た…ペルソナチェンジをした瞬間イヤーな気配がしたもんでな。刀が何とか間に合ったんだよ。思ったより威力が逃がせそうだし頼りになるヒーラーも居るからな、ダメージを受けてもエリザベスの足を止める方が大事だと思った訳さ」
「お見事です。ですが…その刀でまだ受け切れますか?」
「分かってる。この一合でお開きにしようか」
そう、長船で受けたまでは良かったんだがな…。他の事に意識を向け過ぎたのもあって刀はボロボロになってしまっている。すまない、長船、もう少しだけ付き合ってくれ。
「参ります…『ヨシツネ』八艘飛び‼︎」
「『アスラおう』万物屠り‼︎」
その名の通り8連撃を繰り出してくる『ヨシツネ』。ペルソナシリーズ通して最強クラスの技だ。対して俺は『アスラおう』に強大な一撃を指示した。確かペルソナの『アスラおう』には
この世界はゲームじゃない…8連撃のスキルは『ヨシツネ』が振るう刀から飛んで来る。まぁ早すぎてほぼ一振りにしか見えなかったんだけどな。刀で何発か外らせる事ができるんじゃないかって俺の賭けは流石に見通しが甘かったらしい。…2発目を受けた時長船が折れた。例え少し威力を削る事は出来た所で俺を気絶させるには十分だった様だ。
「お目覚めの様ですね」
「もう少し耐えられると思ったんだけどな…」
「いえ、お姉様が
「いやぁ、流石に源平合戦の英雄を象ったペルソナだ…スゴい技だった」
「あー‼︎リョウスケちゃん起きてる‼︎」
「もう、びっくりさせないでよ…。ライドウくんでもあんな無茶…
「はは、悪かった。…なんというか無茶のしどころな気がしたんだ」
エリザベスとの一戦は俺のKO負けで幕を閉じた。色々と気になる所もあるしエリザベスにも話を聞いてみたい…、とりあえず向かおうか。
ターン数を耐えるかエリザベスの体力をある程度削る事が条件のイベント戦でした。なおリョウスケ君はやり過ぎた為セルフハードモード突入した模様
新たな仲魔は誰?力不足を自覚してしまったウズメンがバトン(スキル)をいくつか託します
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クラマテングヨシツネ「師匠⁉︎」
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キクリヒメ…ウズメ「私の上位互換…」
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ネコマタ…ピクシー「被るじゃない‼︎」
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ヌエ…フロスト「食べられちゃうホ?」