「くっ…、何がどうなった…。気を失ってたのか」
目を覚ましあたりを見回すと仲魔達はおらず、場所も戦った所じゃなかった。初めてだが雰囲気から言って医務室…か?なるほど見覚えが有る様な無い様な不思議な感覚は俺の記憶から再現しているからか。どうやらエリザベスのメギドラオンに耐える事が出来なかったらしい。ま、やれる所まではやったんだがな…。仲魔達は封魔管に戻っている様で安心したがしばらくは休養かな?
「お目覚めになりましたか」
「負けたなぁ…」
「ええ、私が勝ちました」
「あの一撃、アレが本気かぁ」
「ふふ、中々のものでしたでしょう?」
「何が起きたか分かってないくらいだよ…。そうかぁ、悔しいなぁ」
「ふふん、悔しいですか?今はその敗北の味を噛み締めていただきたいですね」
いつものエリザベスならドヤ顔かました上に煽ってきてただろうがそんな余裕もないのか?ならそこそこに追い込めたのかな。しかしあそこまで強い一撃だと回復どころじゃないんだなぁ。ますます攻撃を喰らわない立ち回りを考えなきゃならんな。
「…ピーちゃん達はいかが致しましたか?」
「うん?まぁ、眠ってる…みたいなもんかな。魔石…マガツヒの塊とか魔力をたっぷり含んだ宝玉なんか有れば回復も早いんだけど、生憎探索中分以外の余剰が無くてな。ま、もう少ししたら忙しくなる…、それまでの休息でもしてもらおうと思ってな」
「そうですか。いえ、ならばまたの機会に致しましょうか…」
「ピクシーが使ったメギドラの話か?」
「な、なんの事でしょうか。いえ、私もペルソナカードを使わずとも放てる様になるかと思った訳では有りませんよ?強大なペルソナではなく私自身をグランドフィナーレに持ち出すならば生身で放てる様になるとカッコ良さそう…コホン、もとい、私達力を司る者として目標とすべきではないかと思った次第で有りまして」
随分と早口で捲し立てられた…。誤魔化し切れてない上に物凄い展望を語られた気もするがもう諦めた。うん、しばらくエリザベスのオモチャになるキタロー君には荷が重いかもしれないが君なら行けると信じてるぞ。まだ見ぬキタロー君の活躍を願わざるを得ない、それくらいエリザベスがウキウキしてるんだ。
エリザベスやマーガレット、ラヴェンツァ…そしてテオドア。彼女たちは強者として完成
「どうなんだろう、ペルソナナシでも魔法使えるかどうかは分からん。俺が魔法使えるなら参考にもなるんだろうが…、分からんしなぁ。エリザベス達の在り方はどちらかと言えばピクシー達悪魔寄りだから望みは無くはないかも知れんが」
「それはそれは…、なんとも楽しみな話が聞けましたね…」
「…なぁ」
「…はい」
「俺は強くなってたか?」
「ええ、それはもう。本来ならば『マサカド』のペルソナカード…使うつもりは有りませんでした。あそこまで早く追い込まれるとは私…いえ、私達姉妹だけで無く主人の想定すらを超えておりました」
「…」
「リョウスケ様がベルベットルームに訪れてからの3年…いえ、サマナーとして活動なされてからで言えば1年と少しでしょうか。なのに目の前の方は随分と落ち込んでらっしゃる。その程度の期間で乗り越えられる簡単な障害だと思われていたのかと…私、涙が止まりません」
「…」
「ええ、むしろ私を追い詰めた事を誇っていただきたい位です。…まぁ、そんなことをする様ならもう一度フィナーレが訪れるやもしれませんが」
「ふふっ、そうか。いや、なんだかんだ全力で勝ちに行って負けたのが初めて…でな、整理がつかなかったんだ。そうかぁ、強くなってたか」
「ええ、これならば自信を持って姉上へと引き継ぎが出来ます」
「…引き継ぎ?」
「おや、私だけで満足されたと言うなら冥利に尽きますが…、リョウスケ様はそんなツマラナイお人では有りませんよね?」
「そりゃあそうだな。何より負けっぱなしってのは性に合わん。エリザベスが客人対応をしてるうちに追い付かせてもらうとするよ」
「ふふん、私、このエリザベスをかの一戦までの私と同じに考えないでくださいますか?そう言わば私はエリザベスの中のエリザベス、スーパーエリザベス‼︎戦いを通して成長したのはリョウスケ様だけでは有りません。…追い付けますか?」
「はっ、追い越してやるよ」
「ふふ、それでこそ。それでこそ貴方様は我々のお客人。願わくば私だけで無く姉妹達…弟にも新しい風をもたらしてくれる事を」
「ああ」
「よろしい。身体のお加減も良さそうです。それではまた相見える日まで…」
「ありがとう」
エリザベスからはそれ以上の言葉は不要だと目で言われた気がした。別れって訳でも無いがなんだかんだ3年間で一番世話になった。ケジメ…って程でも無いし今生の別れでも無いから変な感じだが、お互いのやる事をやろうって別れにはなった。…まぁ、しれっと出会うのがエリザベスな気もする。それこそポロニアンモールでバッタリとか。それにしても引き継ぎかぁ。まさかマーガレットさんと役割交代かぁ。まぁラヴェンツァはメメントスの観察してる事を思えば手隙なのは違いないか?まぁどっちにも勝つってのは目標にしちゃちょうどいいな。…さてと、帰るとするか。
今日は4月7日……、とうとう物語が動き出す。影時間が訪れるまではあと少し。俺はこの日までこの時間この地域へと来る事は無かった。訪れてはいけない気がしてならなかったからだ。拒否反応すら身体が起こしていた様にも思える。それがどうだ…こうしてここに居れる。ニュクスに拒絶されていたかも知れないがそれどころじゃ無くなったか?
新たな仲魔は誰?力不足を自覚してしまったウズメンがバトン(スキル)をいくつか託します
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クラマテングヨシツネ「師匠⁉︎」
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キクリヒメ…ウズメ「私の上位互換…」
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ネコマタ…ピクシー「被るじゃない‼︎」
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