「さぁて、リョウの字どーするよ?」
ヨシツネも決定打を打てない事が気になったようだ。物理メインなのは俺も同じ。加えて視界が多くて手数も文字通り多いだけじゃなく技術がすごい…。俺たちは有効打は与えられないが向こうは一撃で十分。絶望的だな。
「リョウスケちゃんもヨッシーも厳しそうね…」
「ヌシらの連携は良かった。が、それまでよの。ワレを驚かすだけで仕舞いか?」
「はぁぁ、仕方ない…なんて言ってられないな。こっからはメメントスで拾った不可思議アイテムに持ち込んだ不思議グッズもガンガン使う。出し惜しみなんてしてる場合じゃない。ヨシツネ…いけるか?」
「って事は俺っちが1人でアシュラ様と斬り結ぶのかよ?…カハッ、燃えてくるじゃない。俺はヨシツネ…いや、源九郎判官義経よ!俺っち、逆境にはつえーぞ?」
「カカッ、良き気迫よ。ヨシツネ、いや、義経と申したの。その魂まさしく英雄よ。ワレを満足させてくれよ?」
ヨシツネ…気合が漲ってるな。っておいおい、すげえ勢いで俺からマガツヒ持ってってやがる。とはいえ、それで保たせてくれるなら悪くはない。
「ヨッシーやるじゃん!アタシもやっちゃうわよー‼︎」
「ピクシー、何かあるのか?」
「アタシだってエリちゃんと遊んでただけじゃないのよ!コンセントレーション‼︎」
「いつの間に…‼︎」
コンセントレーション、文字通り集中する事でこれから自身が放つ魔法の威力を2倍にする魔法。エリザベスの時にはメギドラも打ってたな。十分な威力の万能魔法にはなるな。だが…まだ、まだ崩せてない。
「リョウスケ、オイラも何かやりたいホー」
「フロスト、ブフーラと防炎の壁以外何かできるか?」
「…オイラ、刀に氷を纏わせられるホー‼︎」
「よし、ヨシツネの刀にやってくれ。氷結魔法は多少効果が見えたからな」
「助かるぜ‼︎はっはっ、もっと速く疾く‼︎これならどうだい、アシュラの旦那、雹魔八艘跳び‼︎」
「効いてるホー‼︎さっすがオイラだホー!…ヨシツネも褒めてあげるホー」
「手応えは今までより有ったが…」
「面白き、げに面白き闘争よ。生半可なサマナーではワレに傷つける事すら能わぬと言うに。この期に及んで新たな業まで見せてもろうた。…なればこそ、ワレの馳走をたんと食うてもらおう」
「かぁ…マジかよ。自信あったんだぜ?」
ヨシツネの渾身の八艘跳びとフロストの氷結付与による合体攻撃。氷結付与によってアスラおうも斬撃を受け止めた先から氷結魔法を食らった様なもの。ぶっつけとはいえ中々に効果は見込める
「俺から見ても完璧だったと思う。…計算違いはアスラおうの強さだな」
「違いねぇ」
俺はヨシツネにフロントを任せた後仲魔達への指示やアスラおうに嫌がらせの様な銃撃やアイテムの使用を続けていた。結局は嫌がらせにしかならなかったな。そりゃそうだ、俺たちの攻撃なんて体力で受けたとしても然程影響は無いくらいにかけ離れた強さなんだから。
「ふむ、この程度で死んでくれるなよ?冥界波‼︎」
アスラおうがモーションに入ったと同時に凄まじい衝撃派が俺たちを襲った。地面を介した衝撃の伝播は浮いていない俺やフロスト、アスラおうの近くにいたヨシツネに重大なダメージを与える。
「ぐっ、マジかよ、全然見えなかったぞ…」
「大丈夫?メディラマ‼︎」
幸い浮いていたアメノウズメやピクシーは大丈夫だった様で即座に回復してくれた。しかし、フロストは比較的打たれ弱かったのかダウンしてしまった。
「オイラ悔しいけどリタイアホー。管の中から応援するホー」
「ほう、思いの外残ったか。どれ、もう1発…」
「ピクシー‼︎メギドラだ‼︎」
「うん、メギドラ‼︎」
「ヌゥ、ぬかったか」
「ふぅ、何とか止められたわね‼︎」
とはいえ何とか向こうの攻撃を止める為だけにも必要なのか。…正直ここまで強さに差があるとは思わなかった。ゴリゴリの闘神、天魔アスラおうはここまで強いのか。こっちはボロボロ、アイテムも大分放出した。対する向こうは身体があったまって来たってところか。
「フム、ヌシはいささか悪魔との戦闘経験が少ないのだろうな。それは仕方あるまい。少なくともワレやワレに匹敵する悪魔が今の世において現界できる事なぞほぼあるまい。それこそヌシが出入りしておる異界を食い物にでもすれば別だがの。ワレも
この世に干渉する時間には限りがある。ヌシは先人も居らぬなりにようやっておるのだろう、もう少し闘争が楽しめると思っておったがの」
アスラおうはすこし呆れられた様に告げた。その一言は俺の逆鱗に触れた。それはもう完全に触れた。絶対に一泡吹かせてやる。
「ヨシツネ、チャージ、出来るか?」
「チャージィ?どんな感じだよ」
「要は気合を溜めてからぶちかましてくれって事。ピクシーも集中した後は魔法が強くなってただろう?」
「なるほどねぇ…俺っちもアシュラ様とはいえコケにされっぱなしは我慢ならねぇのよ。何とかやってみようかね」
「ウズメ、残った魔力は俺とヨシツネが飛び込んだ時に衝撃魔法でありったけを頼む」
「任せなさい、日本神の底力見せてあげる。インド神話がナンボのモノよ‼︎」
「ピクシーはもう1発コンセントレーションからのメギドラだ。…ほらとっておきのチャクラドロップ。これで行けるか?」
「うん、ちょうど行けそう。…回復なんて後回しになっちゃうよ?」
「いいさ、出し切る。ここで認めてもらえない方が俺が納得できない」
「ふふん、付き合ってあげる」
良い仲魔達だ。ま、志としては低いかもしれないが俺達がそう簡単に諦めちゃだめだ。少なくとも一矢、なんとか一泡吹かせようじゃない。
新たな仲魔は誰?力不足を自覚してしまったウズメンがバトン(スキル)をいくつか託します
-
クラマテングヨシツネ「師匠⁉︎」
-
キクリヒメ…ウズメ「私の上位互換…」
-
ネコマタ…ピクシー「被るじゃない‼︎」
-
ヌエ…フロスト「食べられちゃうホ?」