葛葉家に生まれ落ちてたんだが…   作:ぎっしり腰

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バレンタインデーだったらしいのでムドオンチョコと共に初投稿です


こんなキャラの濃いNPCが居てたまるか

アルカナシャドウを倒したと思ったら沸いて出てきた悪魔に襲われ、そこに天狗の面を着けた怪しい人物が明らかな人外を使役して倒して一息つけるタイミングで上官みたいな人が血相を変えて飛び込んで来たら普通テンパるよね。

 

「大丈夫でした。この人のお陰ですけど…」

 

 

キタロー君は全く動じないで応答してるけど…。

 

 

「結城、何があった?」

 

「モノレールを暴走させていたシャドウは倒したんだけど、その残骸を狙うかの様にバケモノが沸いて来て俺たちに襲い掛かろうかと言う時に…、そこの天狗さんが倒してくれたんですよ」

 

「てん…ぐ?」

 

ふむ、ここまで怪しい風体をしているのに目に入ってなかったのか。美鶴ちゃんの視野はまだまだ狭い様だ。

 

「…強いな。あの人といい勝負をするかもしれん」

 

…何故明彦君は気付かないのか。ピクシーとか見たことあるハズなんだけどな。

 

「あー、桐条、報告する前にモノレールで異常が出たから遅れちまったけどよ。街中でシャドウがザワついてたのはこの人がシャドウの群れを狩ってたからだったぜ。俺が向かった時ゃ静かなもんだったよ」

 

「…そういえば荒垣は何故後方車両から来たんだ?」

 

「この人にモノレールまで届けられたんだよ…アトラクションみてーだったぞ」

 

「…暴走したモノレールに届けられた?」

 

「ヒョイヒョイって屋根走ったと思ったら最後部に着いてたぜ」

 

「人間じゃねぇよ…」

 

伊織君は真っ青な顔で呟く。その声を真次君も聞き取ったのか後の事を想像したのか可哀想なモノを見る様な目をしている。

 

「どうして私たちとイレギュラーシャドウの戦いに割って入ってくれなかったんですか⁉︎」

 

苦戦していた事を思えば自分達より強い真次君が参戦してくれたらさぞ助かっただろう。とはいえあのくらいのシャドウは3人でも余裕を持って倒して欲しかったけどな。

 

「ゆかり、先輩は後ろから来る敵を止めてくれていたんだと思う。順平を追いかける時に倒したシャドウに挟み撃ちされたらもっと大変だった」

 

「…まぁな。一応ヤバそうならカチ込むつもりだったってのは嘘じゃねぇよ。俺も暴走モノレール乗ってんだしな」

 

「…そうでしたね」

 

「それに、そうなってたらコッチの人がバッサリやってたろうぜ…」

 

「…俺たちに倒させたかった?」

 

「ふむ、結城君と言ったか。良い。判断もそうだし、()()()()だけの人間と違って覚悟がある。…いや、使命感かな?」

 

「クソッ…、俺だって…」

 

あら、そこそこ危ない目にあったけどまだ現実味が無いのかな?まぁ、いきなり特別な力があるって言われて一月もしない内に同じスタートを切った奴にぶっちぎられたら腐りもするのは分かる。けど、探索も戦闘も遊びの延長じゃあ済まない。もう少しつついて色々吐き出させよう。

 

「…シャドウとの戦闘、異界の探索は遊びじゃない。見たところ新人(ニューピー)か」

 

「だから何だってんだよ‼︎」

 

「伊織‼︎元はと言えば3人で戦わなければならなくなったのはお前の突出が原因だろう‼︎」

 

「け、けど倒せたじゃねーっすか‼︎」

 

「結果で物を語るな!それだって結城と岳羽が駆け付けたおかげではないか!」

 

「なんでコイツばっかりなんだよ…。ゆかりっちは俺たちより早かったから分かりますけど…結城と俺と何が違うっていうんですか‼︎」

 

 

うーん、やっぱりニンゲン相手の挑発は良く効くなぁ。あ、真次君は苦い顔をして俺を見ているな。ちょうど2年前に似たような事をされた記憶を思い出した様だ。美鶴ちゃんとの言い合いはまだ続いている。

 

「大体、なんなんだお前‼︎そんな怪しい格好しやがって…」

 

「ちょ、ちょっと、順平、やめなって」

 

「いいや、言ってやらねぇと気が済まない。高みの見物してやがって、良いとこどりのつもりかよ‼︎」

 

「高みの見物という意味ならそうだろう。ま、君たちで間に合わないなら手を出していたさ。この程度のシャドウに勝てないようじゃあこれから先やっていけないだろうし」

 

「な、何言ってんだよ。またこんな奴出て来るって言うのかよ⁉︎」

 

「そりゃそうだろう?影時間にはこの街だけでなくもっと不可思議な場所があるじゃないか。これから先あの塔を探索するなら今の奴程度ゴロゴロしてるんじゃあないか?」

 

「う、嘘だろ⁉︎俺はスゲー力に目覚めたんじゃ無いのかよ!俺は選ばれたんじゃないのかよ⁉︎なぁ、もう影時間なんてそっとしておけば良いんじゃねーのかよ‼︎」

 

「それはダメだよ順平。影時間は解決しなきゃいけない」

 

「何でだよ‼︎結城、お前に何がわかるんだよ!」

 

「…何となくとしか言えないけれど、ここを放置することはマズイ気がするんだ」

 

キタロー君は何となく嫌な雰囲気という物を感じ取っている様だ。もう少し情報を出しておこう。

 

「…この学園付近で起きている無気力症候群、アレはここに迷い込んだ一般人がシャドウに襲われた結果だろう。そして、この影時間の範囲は日々広がっているんだ。そして迷い込む人間もこれから増えていくだろう」

 

「マジかよ…、それじゃあやるしかねぇのかよ⁉︎」

 

「やっぱり。こうなった元凶ってお兄さんは知ってるの?」

 

「…」

 

ゆかりちゃんが酷く憂鬱な顔をしている。責められている気分なんだろう。

 

「元凶か。まぁ、登ってくださいと言わんばかりのあの塔に手掛かりがあるんじゃないか?今日ここで大きなシャドウを倒した事で何か変化があるかも知れないよ?」

 

「…お兄さんは登らないの?」

 

「俺かい?俺はまた別の日に登るさ。満月って言うのはシャドウやさっきの悪魔が活発になるんでね、街中に沸いて無いか見て回らないといけない」

 

「忙しいんだね。…一緒に回ってくれるのかと思ったけれど」

 

「そうするには戦力差があり過ぎる。足並みを揃えるよりもバラバラの方が効率いいだろう?ま、タルタロスで出会う事が有れば回復位はしてあげよう。あと…どうしてもと言うなら力試しに挑んで来ると良い」

 

友好的なNPCみたいだな俺。まぁ、それくらいの立ち位置が丁度いい。力を示してくれるのならご褒美にヘンテコ便利アイテムとかあげようかな。

 

「…ふーん、いつでも良いの?」

 

「おい、勝手に決めんなよ!」

 

「ふふん、俺がいる時なら何時でもいいさ。そうだな、モチベーションの為にも報酬を出そうか。まずは…()()()()()()()()()()()にしよう」

 

「…自信あるんだね」

 

「そりゃね。俺もこの手の異界での活動はそこそこ長いのさ。俺の事は後から来た3人に聞くと良い。俺が言った難易度は()()()()()()()はずさ。さてと、影時間ももう少しか。一回りしてから抜けるからここいらで失礼するよ」

 

 

そう告げ俺はこの場を去る。一瞬で有れば()()()()の速さを出せるからな。彼らの不意を突いたこともあって消えた様に感じたかもしれない。

 

 

 

 

 

 

 

 

影時間から戻ると美鶴ちゃんと真次くんからは手加減を頼む旨の連絡があった。力試しの話の時には真っ青な顔をしていたからなぁ。…後明彦君はウキウキと天狗の強そうな人の報告をして来たんだが、まだ俺って気付いていないのか⁉︎




天狗面の人…日にちはランダムながらタルタロスで会えることもある。会った時は体力や疲労、状態異常の回復、更にはspの回復までしてくれる。そんな彼に挑む事もでき、彼が設定したお題を達成すると珍しいアイテムをくれたりする。

新たな仲魔は誰?力不足を自覚してしまったウズメンがバトン(スキル)をいくつか託します

  • クラマテングヨシツネ「師匠⁉︎」
  • キクリヒメ…ウズメ「私の上位互換…」
  • ネコマタ…ピクシー「被るじゃない‼︎」
  • ヌエ…フロスト「食べられちゃうホ?」
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