5月10日
影時間での邂逅は面白いものだった。一応?善意の協力者…って立場にはなってるはずだけれど胡散臭過ぎたかな?ま、俺と出会った話はエリザベスとイゴールからは伝わるだろう。それに、キタロー君だけじゃなくて他のメンバーにも強くなってもらいたいからな。いわゆる正史との乖離が進んでる今これから先どうなるか検討もつかない。そうなった時にモノを言うのが結局強さなんだから。伊織君も岳羽さんも抱えてるモノを吐き出さないといけないと思うんだ。
…キタロー君、いや理君か。彼が持つ『愚者』のアルカナ…それと彼が紡ぐ絆。大いなる封印の時にはチカラとなって『
『誰がヌシの守護霊であるか』
「似たような状態じゃないか?他に表すなら憑神だけど…」
『…。で、何ぞ?ワレに聞きたい事があるのであろう?』
「ああ、昨日俺を通して影時間を見ただろう?アレの主人をどうしたものかと思ってな」
『あの異界か…。ヌシはアレの主人をどこまで知っておるのだ?』
「俺が知ってる限りならば、『ニュクス』と呼ばれる悪魔だろう」
『夜魔かの?』
「いいや、そっちじゃあない。『死』を司る者としてそう呼んでいるようだ。本体はいかにもな雰囲気を出している
『ほう、道理で。満月とはいえあそこまで狂わせる魔力を放っている訳だの』
「そして、その『ニュクス』の核となる『
『なるほど、随分と回りくどく封印されておるな。かの少年は何故人柱に選ばれたのかは知っておるか?』
「…偶々だ」
『は?』
ヴィローチャナが理解し難い顔をしているのは伝わる。そりゃそうだよな。偶々で封印してもいいヤツじゃない。少なくとも因縁があるから選ばれたとか人柱としての覚悟が出来ているだとかは必要だとは俺も思う。
「バカが死の化身とも言えるニュクスを召喚してしまい一般人に被害を出しまくってなお手が付けられなかった。そんな被害者の1人として生き延びたと思ったら封印に使われたんだ」
『…考えられん。これもヤタガラスが居なくなった弊害か?斯様にも愚かな振る舞いを聞くとは思わんかったぞ』
「そうだろう?悪魔による被害が見られなくなった故に恐ろしさを忘れたんだ。若しくは自分なら使いこなせると自負でもしていたのかもしれんけどな」
こんどは呆れたようだ。そりゃそんな感情にもなる。
『愚かにも程があるわ…。明らかにヒトに手に負える存在ではなかろうて』
「破滅願望でも植え付けられたんじゃないかと踏んでるけどね。とにかく『死』に近づき過ぎたのさ」
『…何とも壮大な自殺よ。それで後世にまで災いを残すとは呆れてモノも言えんわ。ヌシが救いたがる理由がようやっと分かったわ。まさしく人柱を押し付けられただけではないか』
「だろう?しかもだ、結局彼を使い潰した所で出来るのは再封印まで。結局は先送りしか出来ないと来た。それは救えないだろう?」
そう、結局はキタロー君は救われないんだよ。繋がりを持った故に世界を守りたくなったのかも知れないが、その守りたい世界に居れなくなる…。そんな悲しい事はないだろう?なんせまだ高校2年生、10年前から
『随分と意気込んでおるな。まぁ、ワレもヌシと共に或るが故にヌシの心の動きがよう伝わる。となると、元凶を倒す術を探さねばならんわけか』
「そう言う訳なんだよ。何か知らないかなと思ってさ」
『定番ならば受肉させた後に倒すであろうな。しかしそれも結局は人柱が必要である』
「その場合親和性が高い方がいいのか?ヴィローチャナのように身体に宿した結果手がつけられないくらい強くなったりしないか?」
『そこは仕方あるまいて。概念を司る悪魔を滅するにはそれ相応の危険を孕むのも当然よ』
「人柱にしても良いヤツがいれば…」
『まぁそう言う事ではある。まだ他にも術はある。業腹極まりない事ではあるのだが、天使と彼奴らを束ねる神…いわゆるLAW陣営がよくやっておった手段ではあるが、堕とすのよ。信仰を邪教と蔑め神としての力を弱め侵略しておったわ。存在意義を揺るがしてやれば倒しやすくなる事は間違いないの』
「なるほど。随分と詳しいが当事者だったのか?」
『この次元のワレでは無いがな。ワレ自身、真なるワレの時CHAOS陣営を束ねる立場にあった次元もある。真なるワレが倒された次元も有れば真なるワレがそのまま世界束ねた次元もある。しかしこの次元ではLAW陣営もCHAOS陣営もそんな余裕すらないまま忘れ去られたのよ。まぁ、ニンゲンにとっては幸い…であろう。
「ヴィローチャナも色んな世界を知ってるのか」
『知っておるとも言えるがそうで無いとも言える。特にこの次元や近くに於いては悪魔のチカラが失われておる。その分なのかワレも知らぬ世界や次元との繋がりを感じるわ。…だからこそヌシがこの世界に居るのやもしれん』
「この世界は中々に特殊な訳か。うん、それの方がいい。俺と言う特異点が居る事で
『ふん、この世界で現界し、良き闘争を愉しむならばヌシに加勢するのが良さそうと思ったまでよ。ま、惜しむらくはヌシとの闘争が出来ん事ではあるがその分得難い経験を出来そうである故に勘弁してやろう』
「…ま、嫌でも色んなヤツとやり合うだろうさ。この一件が終わればエリザベスとも改めて再戦もある。そん時は期待してるよ」
『カカカ、あの者か。それは良い。あの時とは違うワレを使いこなせる様励めよ?』
うん、ヴィローチャナとは良い語らいが出来たんでは無かろうか。キタロー君の境遇については言葉も無かった様だしな。とりあえずの目標として封印以外のニュクスをどうにかする方法の参考にはなったか。本当に出来るかどうかは別だ。…人柱なんてそうそう選べるものじゃない。結局そいつを殺すに等しい選択を俺が出来るのか?しばらくは答えが出ないかもしれない。
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