5月12日
俺は1人タルタロスへと訪れていた。つい先日の満月までは通らなかったフロアが開通している。やはりアルカナシャドウを倒す事でより高層へと向かう事ができる様になっている。このタルタロス自体がニュクス降臨の儀式場なのか向かう為の場所なのかはわからないがやはりアルカナシャドウを倒す事で『物語』は進む。それだけは間違いなさそうだな。
ただ…、アルカナシャドウの役割は封印の鍵、もしくは目覚めに必要な生贄なんだろう。新たに進める先はそれまでよりも少しシャドウの趣が変わっている。見たことのない奴もいるし全体的に強くなってるのは間違いない。タルタロスが活発になる事が引き起こす現実世界への影響も調べておいた方が良さそうだな。…ちょうど試験期間も近いな。明けた日に結果が出る様調べるとするか。
そこそこ登った頃にまた行き止まりに着いた。ここから先はアルカナシャドウを倒さないと進まないと言うかまだ目覚めてないんだろうな。仕方ない、ここで切り上げるしかないな。
…ニュクスやタルタロスが深く眠っていた場所へと進む程これから先のシャドウは強くなるんだろうな。ゲームシステム的には当然だが俺からすればより深層意識へと進んでる様なものだからな。そりゃ深く根ざした意識から生み出されたシャドウは強力か。しかし、仲魔を散開させて進んできたとは言え面倒な塔だ。足がつかない様ポータルの使用を控えるってのが一番キツい。これから先を考えるとゾッとするね。
5月18日
今日から学園じゃ試験だっけか?残念ながら満月の日から今日に至るまでタイミングは合わなかったな。…せっかく揉んでやろうと思ったのに。試験明けには来るだろうしその時を楽しみにしていよう。
そういえば美鶴ちゃん、新人達に戦う為の身体の使い方を教えて欲しいって言ってたっけ。俺もずっと見てられる訳じゃないからやたらと豊富な武道系部活を進めたんだが問題ないのかね?大学にも無いような部活ある位学園には豊富なんだよなぁ。
さて、卒業生だからという理由でうろつかせてもらおう。大きな変化は無さそう…と言いたかったが、これは綻びか?侵食と表した方が近いか?影時間の影響が大きく出ることになるかもしれんな。2体のアルカナシャドウを倒しただけでも干渉力の変化が出たか。これから先ひょっとすると学生も迷い込んでしまうかもしれん。行方不明者が出るかもしれないという話だけでもしておこう。
5月23日
とりあえず俺が調べた限りの情報を美鶴ちゃんに渡す。できることなら被害者が出ない様に動きたいものだよ。テストが終わったばかりというのに中々ヘビーな話題を渡す事になって申し訳ないけどね。そして美鶴ちゃんと別れようかという時、丁度キタロー君がやって来た。
「…こんにちわ」
「やあ」
「美鶴先輩と知り合いだったんだ」
「そうか、結城は転校生だから知らなかったのか。葛葉リョウスケ先輩、この間卒業なされたからちょうど入れ違った訳だな」
「葛葉…リョウスケ…、先輩も活動部だったの?」
「いいや、寮生じゃ無かったよ」
(…ねぇ、
「ふふ、ここじゃあ何だな。美鶴ちゃん、ちょっと彼、借りてくよ?」
「…わかりました。あまり遅くまで連れ回さないでくださいよ?」
「あー、そうなりそうなら連絡するよ。それじゃあね。…美鶴ちゃん、事態は動き出した、もうここから先は目の前の事にね」
「…はい」
「よし、結城君、行こうか。君、良く食うんだって?美味いカレーでも食べながら話そうか」
「マコトでいいですよ?」
む、まさか名前が被るとは。新島真に結城理、出会ってないけど迫さんも真琴だったな?…まぁ、真ちゃんと揃う事なんてそうそう無いか。
「マコト君ね、よろしく頼むよ。俺の事も葛葉でもリョウスケでも好きに呼べばいいさ」
「…あの改めて、この間の助けてくれたヒト…ですよね?」
「うん、そうだね。君たちがデッカいシャドウを倒す所を見物させてもらっていたよ」
「…リョウスケさんもペルソナ使いなんですか?」
「そうだと言えるし現時点じゃあ違うとも言える。深い話はメシ食いながらしよう。学園周辺はともかく東京はそこまで慣れてないだろう?良く見ておくと良い」
「わかりました」
もちろん連れて行くのはルブラン。あそこなら美味いメシだけじゃなく外じゃ話しにくい事も出来る。…まぁ双葉ちゃんが盗聴機仕掛け始めると話は変わってくるんだが、それは流石に
「後輩か?…そんなナリして良く食うなぁ。ま、オレからすると嬉しいこった。ま、ゆっくりしていけよ。コーヒー飲みたかったらコイツに淹れてもらえ。俺はタバコ買ってくる」
マスターもびっくりしてる。まぁ、タバコ吸いながらニヤニヤしてるのはご愛嬌だ。それもそのはず、マコト君はペロっと3人前完食したようだ。たしかにこの見てくれでこんなに食べる様だと驚くよな。俺は食後のコーヒーの準備を進める。
「ご馳走様でした。リョウスケさん、ここ美味しいですね」
「だろう?活動部のみんなも気に入ってる。ほら、コーヒー。ポロニアンモールにある喫茶店のとはちょっと違うぞ」
「…うん、ホッとする味だ。ねぇ、リョウスケさん…」
焦らすつもりは無かったんだがな。活動部の寮や学園周辺で踏み込んだ話はしたく無かったとはいえ待たせて申し訳ない。随分と聞きたがっている事が多そうだ。
「改めて、俺は葛葉リョウスケ。この間学園を卒業した大学生で…知る限り最後のデビルサマナー兼ペルソナ使い…かな」
「デビル、サマナー…?」
「この間のレギオンとかああいった連中が引き起こす悪さを解決する人さ。時には実力で、時には悪魔を召喚し使役する。だからデビルサマナーさ」
「あの悪魔…シャドウとは違うの?」
「シャドウはヒトの心が持つネガティブな意識が集まった存在…位に思っておけば良い。まぁ悪魔も神話や伝承、伝説に登場する怪物達になぞらえて呼ばれているだけだし、存在する為にはヒトの意識が必要だったりで似たようなモノと言えばそれまでなんだけどな」
「…でも僕の攻撃じゃあ効果があんまり」
「そこだ。存在強度とでも言おうか。とにかくシャドウに比べると悪魔は強いんだ。一番の違いは現実世界への干渉が出来るかどうかだな。そのラインを超えたら俺は悪魔だと思っている」
「じゃあ影時間って⁉︎」
「影時間の主人は悪魔だろうさ。それもとびっきり強い」
「…勝てますか?」
「…勝つ。負けないだけなら方法はいくらでもある。だけど、勝つ為に色々と考えてる最中なのさ」
「…どこまで知っていますか?」
「…ズルいけれど、知ってる様で知らない事も多い。そして知っているからと言って情報を与える事が出来るかどうかはまた別だね。ま、一つだけ。
「やっぱりエリザベスの事を知ってるんだ」
「まぁね。ちょっと前までの研修担当…みたいな関係かな?」
「ふぅん、でもまだペルソナを使えないのにリョウスケさんは何であの部屋に?」
「そりゃあ固定観念に囚われすぎだ。ベルベットルーム…つまり物質と精神の狭間の世界。やれる事はペルソナ合体や人生相談だけじゃ無い。ま、その辺は自分で見つけないといけないだろうけど」
「そうだったんだ」
「そんな君にヒント…かな。マコト君はワイルド、つまりペルソナを付け替える事が出来る。シャドウなんて奴らは心の隙間から生まれてきたモンスターみたいなモノさ。奴らは弱点を突かれると脆い。それを意識した準備をしておけば良い」
「なるほどね。ありがとう」
「そうだ、この間言ってた手合わせのご褒美に君には質問する権利を加えようか。
「それってリョウスケさんが設定した条件をクリアしたらって奴?」
「そう。サマナーなりの話聞いてみたいか?サービスだ、一ついいぞ。あ、でもあんまり大っきい質問は困る。影時間やタルタロスの調査はまだ始めたばかりだしな」
「シャドウと悪魔の話聞いちゃったしなぁ。…じゃあ、影時間みたいなところって他にもあるの?」
これは答えられる。なんなら一番詳しいまである話だ。
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