葛葉家に生まれ落ちてたんだが…   作:ぎっしり腰

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花粉の気配を感じたので初投稿です


こう言う時の単独戦力

6月6日

 

 

明後日は今年度3回目の満月。アルカナシャドウが出てくる日だ。残念ながらこの間に活動部を扱いてからというもの、影時間で鉢合わせること無く今日を迎える事になった。まぁ、現世の俺にすら満足な展開に持ち込めてない今サマナーの俺は荷が重すぎるか。

 

そんな事よりとうとう行方不明者が出てきてしまった様だ。幸い…でもないが家出常習者だからこそ騒ぎになってないだけ、と言った所らしい。ポロニアンモールの路地裏や溜まり場をベースにしていた真次君が普通に寮住まいの分情報が少なそうだな。まぁ、あの辺で悪さする奴なんて古牧先生に文字通り畳まれてたから治安は悪くないハズなんだがな。

 

…行方不明が単なる家出ならまだ良かったんだがな。

 

今回は行方不明者が影時間に迷い込んでるケース。そりゃあ普通に捜索した所で見つかる訳が無い。それもそのはず、山岸風花…彼女はいじめの被害者だった。よりにもよってタルタロスのお膝元の学園内に閉じ込められ、オマケに不完全とはいえペルソナ使いだ。シャドウや悪魔からすればご馳走でしかないだろう。

 

 

情報を得た俺は影時間で山岸さんの捜索を行う事にした。…怖いのがペルソナの特性だ。確か索敵に優れていたペルソナを持つからこそシャドウから逃げ切れたんだったハズ。俺や仲魔達がその網に引っかかって逃げられやしないかって事なんだよな。そうなりそうなら集るシャドウや悪魔とマコト君達が来るまでの根比べだな。

 

 

見つからないなら影時間の可能性を考慮する様臭わせておこうか。ま、いつかは影時間で日を跨いだらどうなるかの調査もしておきたかったからちょうど良いさ。

 

 

「もしもし、美鶴ちゃん。行方不明者の捜索は…捗ってるかい?」

 

『もう、ご存知でしたか。残念ながら手掛かりは少しずつ集まりながらも中々…』

 

「おいおい、そこまで状況証拠が集まってるのに見つからないうってつけの場所があるだろう?」

 

『まさか…⁉︎影時間に⁉︎』

 

「ま、可能性さ。これまでも迷い込む一般人が居たんだ。学園が変性してタルタロスになってしまう影時間、そのタイミングで学園内に居た適応者はどうなると思う?」

 

『…ぷつりと足取りが途絶えてしまう』

 

「学園内でそんな事が起こる理由…、無意識にでも排除して考えてたのかね?とはいえ俺の話も可能性に過ぎない。だからもう一日君らはコッチで探しておけばいい。俺は調べたい事も有ったから()()に影時間に居てみることにするさ」

 

『な⁉︎危険過ぎます‼︎』

 

「…満月が近い、君らはまたイレギュラー…アルカナシャドウを警戒しておいた方が良い」

 

『くっ…、仕方ありませんか。無理はなさらないでくださいよ‼︎』

 

「もちろん、引き際は弁えてるさ。そっちも負けるなよ?」

 

 

これで良い、遅くとも明後日の晩には来てくれるだろう。

 

 

 

 

 

 

さてと、どこに迷い込んでるのやら。諜報能力に長けた仲魔が居ないから人海戦術しかないか。とりあえず機動力の有るヨシツネとピクシーをフリーにして動き回らせよう。残りの俺たちはタルタロス内で騒ぎを起こそう。…あんまり同じフロアに長居して無いと良いんだが。最悪は刈り取る者相手に撤退戦かな?

 

 

「って事で頼む。シャドウや悪魔が引きつけられてる様な場所を探ってくれ。俺達はここで大立ち回りさ」

 

「俺っちもソッチの楽しそうなのが良かったんだが、仕方ねぇ。これでも学問の神様の一柱として見逃せねぇしよ」

 

「アタシも飛び回って探すから!…競争‼︎ってのはデリカシーが無いわね」

 

「頼む。ウズメとフロストもここに引き付けただけ安全になるから気張ってくれよ?」

 

「任せるホー」

 

「ええ、私だってこんな所で若い命が失われるのは見たくないわ」

 

「助かる。さぁ、行きましょうかね‼︎」

 

 

 

とりあえず入り口から行けるフロアまで全部だ。それでも見つからないなら俺の推理が間違ってるか、フロア以外の所か…だな。それより影時間が閉じた後どうなるのか。実際に体験してみないとな。影時間だけじゃない、これから先引き起こされる異界にシャドウに無防備な人間が迷い込む事はある。現実世界との時間のズレや心の疲労度とか貴重なデータになるな。まぁ、解析なんかは優秀すぎるブレーンにお任せするんだけど。

 

 

「リョウスケ君も強くなったわね。ここらのシャドウ位じゃあいくら集まっても相手にならないわね」

 

「無双状態ホー」

 

「まぁ、まだタルタロス全体から見れば低層だしな。この位のシャドウならメメントスでとっくに経験してるってのもある。しかし全然気配なんて無いな…。向こうの方はどうなってるのやら」

 

入り口から現状閉ざされた40階層まで駆け登った。道中に出てくるシャドウは文字通り蹴散らす事が出来たからあっという間だったな。

 

「そろそろ現実世界でいう1時間か。手巻きの時計持ってきてて良かったよ」

 

「あら、ライドウ君の懐中時計かしら?なんだか懐かしい気がするわね」

 

「そうなのかな?地下蔵にあったマントと同じところに閉まってあったから持ってきてたんだ。大事に使わしてもらってるよ。…そろそろ影時間が閉じる。一応警戒をしておこう、何があるか分からんからな」

 

「ええ。ピクシーとヨシツネは大丈夫かしら?」

 

「ま、アイツらは息もあってるから大丈夫。ヨシツネは乱戦も得意だしな。…来たみたいだ」

 

 

影時間が閉じる時間、俺達は外の様子も見たかったのでタルタロスのエントランスで待っていた。見たところ変化は無さそうだが?

 

「あら、リョウスケ君。外出れなくなってるわよ」

 

「なるほど、嫌でも耐久戦だな。望むところさ。今日はコンディション抜群だからな」

新たな仲魔は誰?力不足を自覚してしまったウズメンがバトン(スキル)をいくつか託します

  • クラマテングヨシツネ「師匠⁉︎」
  • キクリヒメ…ウズメ「私の上位互換…」
  • ネコマタ…ピクシー「被るじゃない‼︎」
  • ヌエ…フロスト「食べられちゃうホ?」
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