仲魔の紹介を始めた。順平君にゆかりちゃんはポカンとした表情をしている。無理もない、自慢の仲魔達の名前だけは聞き覚えのあるものばかりだからな。ヨシツネなんて知らない日本人はいないだろう。
「すごっ…」
「あ、あの時の‼︎」
「あ、改めて紹介されるとエグいっすね…」
「うむ、俺達も強くなったと思ったがまだまだ足りないことを自覚させられる」
「ケッ、相変わらず嫌になるくらいの気配してやがるな」
「荒垣そういうな、私たちにとっては頼れる存在だろう?」
それぞれが思い思いのリアクションをしている。仲魔達も注目されてまんざらでもない様子だ。
「ヒホ?リョウスケイタズラしてもイイのかホ?」
「やだっ、カワイイ‼︎」
「ゆ、雪だるま?こんな奴のイタズラなら大丈夫なんじゃ無いんすか?」
「コイツはジャックフロスト。分類で言うなら妖精族だな。…ちなみにコイツが言うイタズラを食らうと雪だるまの仲間入りだぞ?」
「なんかカワイイ響きですけど…」
「
そう。ジャックフロストは雪の妖精として可愛らしい…が同時に冬の厳しさも側面として持っている。
「え…」
「うそ…」
「ヒホ?」
「そうよ、こんなトボケた顔してても悪魔は怖ーいんだから!」
「ってまた別のカワイイのが!」
「こっちはピクシー。まさしく妖精だ」
「まさかこの子も…?」
「伝承なら小さい子供と楽しく遊んでたら知らない間に別の世界…とかは定番か?」
「アタシはそんな事しないわよ!」
「分かってる。こっちの武士っぽいのがヨシツネで、今にも舞そうなのがアメノウズメだ」
「すご…私でも名前知ってる」
「さ、流石に俺でも知ってるっつーの」
流石に高校生ともなれば名前は聞いた事はあるようだ。悪魔という存在は有名であればある程強いから当然とも言えるか。
「…どうやって仲魔?にするんです?まさか何とかモンスターみたいにその管に捕まえるワケじゃ無いんすよね?」
「
「…え?」
「ま、まさか?」
「まだ俺っちの方がツエーけどな」
「相性の問題じゃないの。ヨッシーの方が刀術修めた時間だって長いんだから」
「ま、その内追い越してやるよ」
「へっ、あんまり待たすんじゃねーぞ?」
「す、凄いんですね葛葉先輩って」
「いやいや、俺達もこの人こんな無茶苦茶な強さ持ってるなんて知らなかったから!」
「…ねえ、ひょっとして3年生3人がかりで勝てないってもしかして」
「ああ、葛葉さんの本職はサマナーなんだ。召喚すらしていないにも関わらず勝ち目が見えない…」
「しかもチームワークが良いんだよ…。そこは結城のリーダーセンスに期待だな」
「僕?…一度みんなで挑んでみる?」
「ホントは仮面の姿でチョッカイかけようかと思っていたんだが…バレちゃったし今更か。ま、やるならタルタロスでやろうか。あそこなら影響も少ないだろう」
…まぁ、避け続けてきたが俺も幾月と直接やり取りをしなきゃならないだろうな。個人的にタイミングはアイギスが加入した頃が良いんだが。俺もそろそろ戦力の更新を考えさせられる状況に有る。…ウズメも自身の力不足を自覚してしまっているだけでなく、それを俺も気付いてしまっている。
「リョウスケさん、どうかした?」
「…いや、ちょっと今後のプランを考えていただけさ」
少し考え込んだ間を心配されてしまったようだ、今は説明の途中だったな。
「さて、何か気になる事は?」
「えっと、私達が戦ってきたシャドウより…強いんですか?」
「ゆかりっちナイス!俺も聞きたかったっす!」
「そうだな…有象無象のシャドウなんかは間違いなく相手にならない。それにアルカナシャドウ、あのモノレールの奴とかこの間の風花ちゃんの時に出てきた奴。あのクラスでもヨシツネなら楽勝だろう。支援が得手なピクシーでも負けはしないだろう」
「すご…」
「ま、まじすか。そ、そんなのに加えてセンパイまで相手にって…もうお手上げ侍っすよぉ…」
「それじゃ、どうして先輩が倒しちゃわないんですか?」
「そこか。不満に思う所もあるだろうが、俺は影時間において君らの直接的な手助けをするつもりは無い。…いや、しても構わないんだがその場凌ぎにしかならんからな」
「リョウスケさん、その場しのぎってどういう事?」
「俺はこの影時間という異界と
「縁が薄いとどうなんですか?」
「そうか、その辺の話は美鶴ちゃん達にもしてなかったか。そうだな、まず異界の出来方から説明しないといけないな。当たり前の様だが、影時間の様な異界ってのは
「人為的?まさか人間でそんな事…」
「ああ、俺が使った言葉は神様のジンだ。ま、悪魔に寄るものと思ってくれ」
「ここで悪魔が絡んでくるのか…」
「えっと、偶々出来上がった異界ってあるんですか?」
「まぁ、それをメインに調査しているのが俺の活動内容なんだ。そこは今回絡んでこないからまたの機会にしよう。それで、影時間は原因がある。そしてその核となる悪魔が作り出した異界が現世と結びつくために必要なのが縁なのさ」
「…」
「ま、そんな訳で縁の薄い俺が気張った所でその場凌ぎにしかならないって訳だ。なんせ今年に入るまで影時間から避けられてる所すらあったからな」
「そんな事が…」
「え、俺とかゆかりっち、結城影時間に縁が有るって事っすか⁉︎」
「⁉︎あ、私は…その…」
無意識だろうが順平君の何気ない一言は見事に刺さった様だ。知らないってのは恐ろしいな…。
「まぁ、そうだろう。少なからず心当たりはあるんじゃないか?」
「…無いんすけど」
「となると、これからなのかもしれないな。影時間にまつわる何かによって大きな変化が君に訪れる…そんな可能性もあるかもしれない」
「…なんか難しいっすね」
「まぁ、分からないことばかりだ。研究なんてロクに進んじゃあいないし、大っぴらに出来る事でも無い。こればっかりは時間と共に起きる事に当たるしか無いのさ」
場当たり的な対処しかできないサマナーとしての力不足をつい吐き出してしまった。
「っと、さて、何か聞きたいかな?」
ちょっと空気を悪くした俺が言うのもなんだが流れを変えて質問コーナーとでもしよう。踏み込んだ話はマコト君と同じく俺に力を見せたらという事にしようかな。
新たな仲魔は誰?力不足を自覚してしまったウズメンがバトン(スキル)をいくつか託します
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クラマテングヨシツネ「師匠⁉︎」
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キクリヒメ…ウズメ「私の上位互換…」
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ネコマタ…ピクシー「被るじゃない‼︎」
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ヌエ…フロスト「食べられちゃうホ?」