バーベキューは始まったばかりだがなかなかの盛り上がりを見せている。まぁ、まがりなりにも葛葉一族の端くれだからテオが持ってきたこっちの世界のものじゃない食材を食べても平気な可能性が無いわけでは無いかもしれない…
「さて、不測の事態はあったが改めて始めようじゃないか。バーベキューったら各々で好きな食材を乗せてワイワイやるのも好きなんだが今回は招待したんだ。俺がトング奉行を務めようじゃないか」
「はい、お奉行様下知をいただけますか!とりあえず私は肉を所望するであります!マーベラスなビーフ、ワンダフルなポーク、ビューティフルにチキンと言うのもいかがでしょうか!」
「エリザベス、落ち着きなさいな。貴方…そんなに食欲を持て余していたの?」
「そうだぞ、待ち遠しくしてくれるのは嬉しいけど落ち着いてくれって。食材は逃げやしないんだしさ。…君たちってどれくらい食べるのか分かんないから満足できる程用意出来たのか分かんないし、高級食材も無いんだけど楽しんでくれよ」
「…仕方ありませんね。しかし、嫌いな人など居ないと言われるソーセージ!これはあるんですよね?あるならば許して差し上げましょう」
「あるぞ。すぐ食べられるようボイルもしてある。パリッと食べたきゃ網の前で待ってなさい。もちろんソーセージだけじゃなくて牛豚鳥は揃えてあるぞ。マーガレットさんとラヴェンツァは何かあるかい?」
「…私はこちらの鉄板で何を作ってくださるのか興味があります。あと…何か甘い物なんて用意しておりませんか?」
「ふふ、この雰囲気この天気ならさっぱりしたお酒をいただきたかったのですがそれはリョウスケ様が飲めるようになってからのお楽しみという事でしたわね。私はそうですね、お魚なんてありませんか?」
「ラヴェンツァ、鉄板に目をつけるとはやるじゃないか。コイツは焼きそばを作ろうと思って用意してあるんだ。蒸し焼きとかバリエーション増やせて便利なんだよ。甘い物も取っておきの焼きリンゴをさっき炭の周りに置いたんだ。一通り食べた後ちょうど食べごろだろう。そしてさっぱり口直し用にフルーツポンチも作っておいたから好きな時に言ってくれ。マーガレットさん、俺はまだ飲めないからと言って何にもしないわけじゃないんだ。せっかくフルーツもあるからそれを使ったカクテル風ドリンクを用意したぞ。ウェルカムドリンクって言うにはちょっと野暮ったいしカッコいいグラスなんて物までは用意できてないけどな。後は魚もホイル焼きの下ごしらえをしてある。網に置いて火が通ったら召し上がれ」
バイト代も入るしここ3ヶ月ほどの小遣いもあんまり使って無かったから割と色々と奮発してしまった…まぁ後悔はしてないからいいんだけどな。なんだかんだ料理はなんだかんだ得意だし。涼介としてもリョウスケとしても自炊多かったもんなぁ。それだけに誰かに食べてもらうってイベントに対するモチベーションが高くなってしまった…
「さぁ、焼くぞー。とりあえずは特製のタレに漬け込んだ肉と塩胡椒と焼くから好みのを食べてくれ。ホイル焼きとかも並行して焼くから食べごろには声かけるよ」
「「「それではいただきます」」」
みんな楽しそうにしている。いやぁ、良かった良かった。とりあえずワガママは叶えられたかな?…まじか、ちょっと張り切り過ぎたと思ってた食材がみるみるうちに無くなってくぞ?それも網の上も鉄板の上も出来上がった先からキレイにだ。
「すごいね、ちょっと作り過ぎたかなと思ってたくらいなんだが、お三方はまだ食べられるの?」
「私はまだまだイケますよ?ご遠慮なさらずどんどん来ても構いませんね」
底無しだなエリザベス。しかも喰い気味に来た…
「まぁ一通り出したんだ。とりあえずすこしペース落として話のターンといこうじゃないか。俺もなんで扉が無かったのか聞きたいし、その間の話もしたいしさ」
「…そうでしたわね、つい食事に夢中になってしまっていましたわ。コホン。何故不安定になっていたかと申しますと申しますと、どうやらこの世界とはまた別の世界からの迷い人がいらしたのです。人…と言ってもリョウスケ様のような人間というわけではありません。そして、我々姉妹にはわかるのですが彼女は造魔、つまりは創られた存在であるのです」
居住まいを正したマーガレットさんが原因について語り出した
「そりゃあまた一大事だわなぁ。別世界からの迷い人ねぇ、その人は今なにを?」
「彼女も我々の様に従者を生業としていた模様でしてこちらの世界に馴染むまではしばらくベルベットルームにて暮らす予定をしております。何やら世話をされることに慣れていない様子でして、我らや主人の身の回りの事をしてくださっております」
「へぇー、って言う事はこないだも居たんだ。…その迷い込んだ元の世界へは帰る目処あるのかい?」
「はい、おりました。しかしまだ上手く馴染んでいない模様でして休眠状態に陥る事がしばらく続きそうです。そして、目処ですが…わかっておりません」
「そりゃあ分かんないよなぁ。よしんば分かったとしてもその世界にはどう行けばいいのやらって所からだよなぁ…。迷い込んだ原因は分かってるの?」
俺が言えることじゃないんだけどな。迷い込んだ人の心配できる程俺もこの世界で生きていく覚悟ができたからかな?
俺の問いに対してマーガレットから引き継ぐようにラヴェンツァが答えてくれるようだ。……エリザベスはまだ食べている。この話に入ってくる気はあんまりなさそうだ。
料理は無駄に高スキルを持っているものの発揮するタイミングが無いため友人ができるきっかけをのがしています
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